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ニュースダイアリー・2021年(令和3年)1月分
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1月1日(金曜日)…1件
分野 | 関係 都道府県名 |
出来事 | 概要 |
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ラジオ | 山口県 | FM山陽小野田が愛称をFMスマイルウェ〜ブに変更する。 | 山口県南西部にある山陽小野田市を中心とした地域を放送区域としているコミュニティ放送局・FM山陽小野田(山陽小野田市小野田)が本日愛称をFMさんさんきららからFMスマイルウェ〜ブに変更した。 FM山陽小野田は2012年(平成24年)2月3日に開局して以来山陽小野田市の東隣にある宇部市を中心とした地域を放送区域としているコミュニティ放送局・エフエムきらら(宇部市新天町一丁目)と姉妹放送局の関係にあり、自社制作番組を流さない時間帯はエフエムきららの番組を流していた。しかし、昨年6月1日からエフエムきらら制作の番組を全て打ち切り、代わりにミュージックバード(東京都千代田区麹町一丁目)制作の番組を流すようになるなどエフエムきららとは袂を分かつような姿勢をとっていた。今回の愛称変更は来年2月3日に迎える開局10周年を期したこともあるがその姿勢を鮮明にしたものとも受け取れる。 なお、愛称は変更したが、FM山陽小野田公式サイトのURLには33kiraraが入っているなどエフエムきららとの関係があったことを示す物件はいくつも残されている。 (出典) ・FM山陽小野田公式サイト |
1月4日(月曜日)…1件
分野 | 関係 都道府県名 |
出来事 | 概要 |
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ラジオ | 新潟県 | 柏崎コミュニティ放送が本社を移転する。 | 柏崎市を中心とした地域を放送区域としているコミュニティ放送局・柏崎コミュニティ放送(愛称:FMピッカラ。柏崎市日石町)が本日本社を移転した。 柏崎コミュニティ放送は1995年(平成7年)6月20日に開局した、新潟県2番目のコミュニティ放送局である。開局時点から柏崎市東本町一丁目12番25号(場所はこちら)にあるフォンジェ(再開発で建設された複合商業施設)のストリート棟に本社を置いていたが、柏崎市との連携強化を図るなどの目的から柏崎市日石町1番2号(場所はこちら)にある柏崎市役所の1階に移転することにしたものと思われる。 (出典) ・柏崎コミュニティ放送サイト |
1月11日(月曜日)…1件
分野 | 関係 都道府県名 |
出来事 | 概要 |
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ラジオ | 岐阜県 愛知県 三重県 |
CBCラジオが中波ステレオ放送を終了させる。 | 岐阜県・愛知県・三重県を中心とした地域を放送区域としている民間中波放送局・CBCラジオ(CBC、名古屋市中区新栄一丁目)が本局(桑名市長島町白鶏〔はっけ〕。周波数:1053kHz)だけで1992年(平成4年)4月4日から実施していた中波ステレオ放送を本日午前1時の放送終了(注1)をもって終了させた。 CBCラジオは中波ステレオ放送終了の理由を明らかにしていないが、中波ステレオ放送が受信できる機器が既に発売されなくなっていることや中波ステレオ放送開始に合わせて導入した放送機器の老朽化が進んだこと、中波ステレオ放送に対応した放送機器が既に製造されなくなっていること、きれいな音声でラジオ放送を楽しめるradiko(注2)やエフエム補完放送(注3)が普及したことなどが背景にあるものと思われる。 CBCラジオの中波ステレオ放送終了により中波ステレオ放送を実施している民間中波放送局はニッポン放送(LF、東京都千代田区有楽町一丁目)・大阪放送(OBC、大阪市港区弁天一丁目)・和歌山放送(WBS、和歌山市湊本町三丁目)の3社4中継局(注4)だけになった。 (出典) ・CBCラジオ公式サイトの報道資料 |
1月15日(金曜日)…1件
分野 | 関係 都道府県名 |
出来事 | 概要 |
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ラジオ | 千葉県 | アクティブレインが開局する。 | 千葉市中央区を中心とした地域を放送区域としているコミュニティ放送局・アクティブレイン(愛称:SKY WAVE FM。千葉市中央区新宿二丁目。周波数:89.2MHz)が本日午前0時に開局した。 千葉市は600万人以上の人口(注5)を擁する千葉県の県庁所在地であり、97万人もの人口(注6)を有する政令指定都市でもある(1992年〔平成4年〕4月1日移行)。にもかかわらずこれまでコミュニティ放送局は全く存在せず(注7)、堺市とともにコミュニティ放送局のない数少ない政令指定都市になっていた(注8)。 公式サイト(それはこちら)がまだ整備されていないため詳細は分からないのだが、開局当日は午前0時から早速本放送を開始するという異例の始まりになったという。1月15日に開局することにしていたのだから1月15日になった時点で本放送を始めたほうが良いと考えたのか、新型コロナウィルス感染症の世界的な流行の影響で開局を祝う行事は差し控えたほうが良いと判断したのかその理由は分からないのだが…。いずれにせよ公式サイトの充実などを進め、千葉市民に親しまれる存在になるように努めることを期待したいところである。 (出典) ・千葉市公式サイト内の報道発表資料(PDF文書。災害時における災害情報の緊急放送等に関する協定締結に関する報道であるがそこにアクティブレインが今年1月15日に開局することが記されている) ・「コミュニティFM大図鑑」の当該記事 |
1月17日(日曜日)…1件
分野 | 関係 都道府県名 |
出来事 | 概要 |
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ラジオ | 秋田県 | 大館放送が開局する。 | 秋田県北東部にある大館市を中心とした地域を放送区域としているコミュニティ放送局・大館放送(愛称:ラジオおおだてまたは大館FM。大館市釈迦内。周波数:81.4MHz)が本日午前10時に開局した。 開局当日は特別番組が編成され、大館市長や自社制作番組の担当者がゲストとして出演したり秋田県内にある他のコミュニティ放送局(現在秋田市・鹿角市・大仙市・湯沢市・横手市に合計6局ある(注9)。詳細はこちらをご覧頂きたい)の番組担当者と繋いだりするなどの企画が設定されたという。 大館放送は平日の午前中と夕方に自社制作番組を設定することにしているが、喋り手の年代が10〜70代と幅広いのが特徴と言える。当初2020年(令和2年)秋に開局する予定だったが諸事情で遅れるなど紆余曲折(うよきょくせつ)はあったが、市民に親しまれる存在になることを期待したい。 (出典) ・大館放送公式サイト ・「コミュニティFM大図鑑」の当該記事 ・北鹿新聞(秋田県北部で発行されている新聞)の当該記事 |
1月18日(月曜日)…1件
分野 | 関係 都道府県名 |
出来事 | 概要 |
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ラジオ | 香川県 | エフエム香川が本社を移転する。 | 香川県を放送区域としている都道府県域民間エフエム放送局・エフエム香川(高松市上之町二丁目)が本日本社を移転した。 エフエム香川は1988年(昭和63年)4月1日に開局した、JFN系列に属する都道府県域民間エフエム放送局である。開局時点から高松市西宝町一丁目4番23号(場所はこちら)に本社を置いていたが、この度高松市上之町二丁目1番43号(場所はこちら)に移転することになった。 エフエム香川は本社移転の理由を明らかにしていないが、開局当時から使用していた社屋が老朽化したことが考えられる。エフエム香川は岡山・香川両県を放送区域としている都道府県域民間テレビ放送局・瀬戸内海放送(KSB、高松市上之町二丁目)との関係が深い(注10)のだが、今回の本社移転により瀬戸内海放送新本社と社屋を共有することになり(注11・注12)、瀬戸内海放送との連携が一層強化されることが期待される。 なお、エフエム香川は四国地方にある都道府県域民間ラジオ放送局としては唯一日曜日深夜(月曜日早朝)に放送休止を入れないことで知られている(注13)が、本社移転のため1月17日は午前0時で放送を終了している。ただ、1月18日午前0時から流された旧本社時代最後の放送終了告知では放送機器点検のため午前5時まで放送を休止するとしか言わなかったのが残念なところである。 (出典) ・エフエム香川公式サイト ・動画投稿サイト「YouTube」で公開されている旧本社時代最後の放送終了告知 |
1月20日(水曜日)…1件
分野 | 関係 都道府県名 |
出来事 | 概要 |
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市区郡町村 | 山形県 | 天童市と西村山郡河北町の境界が変更される。 | 天童市と西村山郡河北町(かほくちょう(注14))の境界が2021年(令和3年)1月20日総務省告示第12号により本日変更された。 西村山郡河北町から天童市に編入されたのは溝延の一部地域、天童市から西村山郡河北町に編入されたのは今町・窪野目・蔵増の各一部地域である。境界を変更した理由は山形県が推進している県営更生堰地区経営体育成基盤整備事業(注15)の実施に伴い農地区画が整理されたことである。天童市議会・西村山郡河北町議会とも2019年(令和元年)9月定例会において境界変更議案が提案・可決され、この度の境界変更と相成った。 (出典) ・2021年(令和3年)1月20日付官報定期第415号(PDF文書。なお、当該告示へのリンクは公開から30日経つと切れるため貼っていない) ・県営更生堰地区経営体育成基盤整備事業の概要を記した文書(PDF文書) ・天童市公式サイト ・西村山郡河北町公式サイト |
1月25日(月曜日)…2件
分野 | 関係 都道府県名 |
出来事 | 概要 |
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ラジオ | 青森県 | 青森放送ラジオ大間エフエム中継局が開局する。 | 青森県を放送区域としている民間中波放送局・青森放送ラジオ(RAB、青森市松森一丁目)としては4番目のエフエム補完中継局となる大間エフエム中継局(下北郡大間町大間。周波数:78.8MHz)が本日開局した。 本州最北端にある下北郡大間町は青森放送ラジオの中波中継局が設置されていないことや青森放送ラジオの中継局は中波・エフエムとも下北郡大間町の南方に横たわる恐山山地の向こうにあったこと、国内外の放送局との混信がひどいことなどから青森放送ラジオの受信が難しいところとなっていた(注16)。青森放送としては下北郡大間町及びその周辺のラジオ放送の受信環境改善は課題としていたことであろうが、中波中継局では高い塔を建てなければならないことや地形的な問題から受信範囲が狭いこと、そして下北郡大間町の人口が5,227人(2015年〔平成27年〕10月1日実施の国勢調査による)と少ないことなどからこれまで見送ってきたものと思われる。 青森放送ラジオ大間エフエム中継局の開局により下北郡大間町及びその周辺で青森放送ラジオの番組が楽しめるようになっただけでなく、津軽海峡の向こうにある函館市及びその周辺でも青森放送ラジオが十分受信できるようになった。 なお、青森放送ラジオ大間エフエム中継局は本州で最も北にある中波放送のエフエム補完中継局となっている(注17)。 (出典) ・総務省東北総合通信局の報道資料 ・青森放送公式サイト |
ラジオ | 沖縄県 | FMとよみが本社を移転する。 | 豊見城(とみぐすく)市を中心とした地域を放送区域としているコミュニティ放送局・FMとよみ(豊見城市宜保〔ぎぼ〕一丁目)が本日本社を移転した。 FMとよみは2008年(平成20年)3月2日に開局した、沖縄県10番目のコミュニティ放送局である。開局時点から豊見城市豊見城439番地の1(場所はこちら)にあるアメニティNAGAMINEの1階に本社を置いていたが、豊見城市との連携強化を図るなどの目的から豊見城市宜保一丁目1番1号(場所はこちら)にある豊見城市役所の1階に移転することにしたものと思われる。 豊見城市役所1階にある新本社には見学可能なスタジオが設けられており(注18)、豊見城市役所を訪れる方にとって注目の場所になることが期待されている。 (出典) ・FMとよみ公式サイト |
1月27日(水曜日)…1件
分野 | 関係 都道府県名 |
出来事 | 概要 |
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道路 | 岡山県 | 県道62号玉野・福田線由加バイパスが開通する。 | 玉野市と倉敷市水島地区を児島半島を突っ切る格好で結んでいる県道62号玉野・福田線で建設が進められていた由加(ゆが)バイパス(倉敷市児島由加〜倉敷市尾原間。全長:約1.2km)が本日午後2時開通した。 県道62号玉野・福田線由加バイパスは倉敷市南東部の観光名所である由加山(注19)蓮台寺(倉敷市児島由加)や由加神社本宮(倉敷市児島由加)がある辺りの県道62号玉野・福田線の狭隘箇所を解消すべく企図された道路である。由加バイパスは西進してきた県道62号玉野・福田線が北に向きを変える(注20)倉敷市児島由加/琴浦北小学校東交差点(交差点名標なし)から県道268号白尾・塩生(しろお・しおなす)線を400mほど西進したところ(場所はこの辺り)から県道268号白尾・塩生線から分かれ、次第に向きを北に変えて倉敷市尾原(場所はこの辺り)で現道に接続する経路をとっており、由加山蓮台寺・由加神社本宮を西方に大きく迂回する格好をとっている。この由加バイパスの開通により急な勾配や急な屈曲がある箇所はあるが県道62号玉野・福田線は玉野市と倉敷市水島地区を結ぶ幹線道路として、岡山・倉敷方面と由加山蓮台寺・由加神社本宮を結ぶ道として有用な存在になることが期待されている。 なお、由加バイパスは開通したが県道268号白尾・塩生線との重用区間では拡幅工事が続けられており、片側交互通行規制がかけられることと、由加山蓮台寺・由加神社本宮に行く場合は狭隘箇所を通る必要が残ったことについては注意が必要である。 (出典) ・岡山県の報道資料(PDF文書) |
(注釈コーナー)
注1:CBCラジオ公式サイトに掲載されている番組表によると毎月第二月曜日午前1時〜午前2時は「北野誠の深夜の雑談」を放送するとあるのだが、今月の第二月曜日になる今月11日については放送されていない。
注2:CBCラジオがradikoに参入したのは2011年(平成23年)3月25日のことである。
注3:CBCラジオは現在のところ名古屋エフエム中継局(瀬戸市片草町。93.7MHz)しかエフエム補完中継局を設置していない。ただ、既存中波中継局の受信が難しい山間部や高波・津波・浸水被害が想定される沿岸部が放送区域内にあることを考えると岐阜県東部・北部や愛知県東部、三重県西部・南部へのエフエム補完中継局の設置が今後は課題になるものと思われる。
注4:現在中波ステレオ放送を実施している民間中波放送局の中継局は次の通りである。
・ニッポン放送…本局(木更津市椿。周波数:1242kHz)
・大阪放送…本局(堺市東区石原町三丁。周波数:1314kHz)及び京都中波中継局(京都市東山区今熊野総山町。周波数:1314kHz)
・和歌山放送…本局(和歌山市狐島。周波数:1431kHz)
注5:千葉県の人口は2015年(平成27年)10月1日実施の国勢調査によると622万2,666人となっている。
注6:千葉市の人口は2015年(平成27年)10月1日実施の国勢調査によると97万1,882人となっている。現時点で人口が100万人の大台に乗る可能性のある数少ない政令指定都市でもある。
注7:千葉県にこれまでに存在したコミュニティ放送局は7社(詳細はこちらに記しているので併せてご覧頂きたい)となっており、人口が多い都道府県の一つでありながら最も少ないという状況になっている。千葉県には人口の多い都市が多いこと(人口が10万人を超えているところだけでも千葉市・我孫子〔あびこ〕市・市川市・市原市・浦安市・柏市・鎌ヶ谷〔かまがや〕市・木更津市・佐倉市・流山市・習志野〔ならしの〕市・成田市・野田市・船橋市・松戸市・八千代市と16市もある)や経済基盤が強固なことを考えれば意外に思えるのだが、コミュニティ放送局開局への動きが鈍い理由としては次のようなことが考えられる。
・東京へのストロー効果(ストロー現象とも称する)が著しい地域が少なくないこと。
・東京のベッドタウンとして発展した都市が少なくないこと。
・地域意識(地域への愛着)が強いとは言い難いところが少なくないこと。
・電波混雑の影響により開局を目指したとしても周波数割り当てに至らない場合が少なくないこと。
・開局を望む声や開局させたいという志(こころざし)があったとしても開局に至らせるだけの経済基盤が備わっていない地域が少なくないこと。
・近隣都県の都道府県域民間ラジオ放送局がほとんどの地域で受信できるため太刀打ちできないのでは…と思っている方が少なくないこと。
(参考資料:今年1月15日時点の人口の多い都道府県〔1〜10位〕におけるコミュニティ放送局の状況)
※人口は2015年(平成27年)10月1日実施の国勢調査による。単位は人。
順位 | 都道府県名 | 人口 | 放送局数 | 備考 | |||
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放送中 | 開局準備中 | 廃業 | 合計 | ||||
1 | 東京都 | 13,515,271 | 16 | 0 | 2 | 18 | |
2 | 神奈川県 | 9,126,214 | 15 | 0 | 1 | 16 | |
3 | 大阪府 | 8,839,469 | 9 | 0 | 2 | 11 | |
4 | 愛知県 | 7,483,128 | 10 | 0 | 2 | 12 | |
5 | 埼玉県 | 7,266,534 | 9 | 2 | 0 | 11 | |
6 | 千葉県 | 6,222,666 | 6 | 0 | 1 | 7 | |
7 | 兵庫県 | 5,534,800 | 11 | 0 | 1 | 12 | |
8 | 北海道 | 5,381,733 | 28 | 0 | 2 | 30 | |
9 | 福岡県 | 5,101,556 | 8 | 0 | 2 | 10 | |
10 | 静岡県 | 3,700,305 | 12 | 0 | 0 | 12 |
注8:アクティブレインの開局により全ての政令指定都市(現在20市ある)でコミュニティ放送局が存在したことになったのだが、残念なことに堺市には現在コミュニティ放送局が存在しない。かつてはさかいhill-front forum(愛称:エフエムさかい。堺市東区北野田。2010〜2015)があったのだが、本社・演奏所のある場所の指定管理者変更が原因で廃業したため2015年(平成27年)4月1日以降コミュニティ放送局が存在しない政令指定都市になったのである。このさかいhill-front forumは公式サイトはあったが所在地などの必要なデータを明記しなかったり番組表を掲載しなかったりするなど聴取者を蔑(ないがし)ろにした態度をとっており、それ故に市民に親しまれる存在になり切れず、業務を継承しようという話が出なかったのではないかと私は見ている。そのように考えると実にもったいないことをしてくれたものだなと思うのだが、このさかいhill-front forumの事例を教訓として堺市―どの行政区でも構わないが―でコミュニティ放送局を開局させようという動きは起きないものであろうか。堺市は北隣の大阪市へのストロー効果(ストロー現象とも称する)が著しいところではあるがコミュニティ放送局が運営し得る程度の人口・経済規模はあると考えられることや地域意識は高いと考えられること、市内にある大型古墳群が世界文化遺産に指定されたことなどを考えると難しいことではないと思うのだが…。
※ちなみに福岡市も市内に二つあったコミュニティ放送局が相次いで廃業し、改めて中心部を放送区域とするコミュニティ放送局が開局するまで2年ほどコミュニティ放送局が存在しない時期があった。
注9:このうち秋田市にはコミュニティ放送局は二つある。2005年(平成17年)1月11日に河辺郡雄和町(1972〜2005)を編入したことにより市内に二つコミュニティ放送局が存在するようになった。
※秋田市と同じく市町村合併によりコミュニティ放送局が複数存在するようになったところは他に新潟市と静岡市がある。しかし新潟市と静岡市は政令指定都市に移行したため現在はその状況は解消されている。
注10:開局した時から今年1月17日までのエフエム香川の本社は瀬戸内海放送の旧本社(高松市西宝町一丁目5番20号。場所はこちら)の東隣にあった。
注11:瀬戸内海放送もエフエム香川と同じ今年1月18日に本社を移転している。
注12:都道府県域民間テレビ放送局と本社を共有している都道府県域民間エフエム放送局は他にエフエム岩手(FMI、盛岡市内丸)がある。エフエム岩手はテレビ岩手(TVI、盛岡市内丸)と本社を共有している。エフエム岩手は開局当初は盛岡市盛岡駅前通に本社を置いていたが、2006年(平成18年)10月1日にテレビ岩手本社内に移転したものである。
注13:都道府県域民間ラジオ放送局のほとんどは機器調整の時間に充てるために日曜日深夜(月曜日早朝)に放送を休止しているのだが、わずかながら放送を休止しないところがある。中国地方に近いところではエフエム香川とエフエム大阪(fmo、大阪市浪速〔なにわ〕区湊町一丁目)、FM802(大阪市北区天神橋二丁目)の3社が日曜日深夜(月曜日早朝)も放送している(但し機器調整のために放送を休止する場合がある)。
注14:山形県にある自治体としての町は「○○まち」と読むところがほとんどであるが、西村山郡河北町だけはなぜか「○○ちょう」と読むようになっている。
注15:圃場(ほじょう)整備事業とも称する。要するに農地の区画整理を行うことである。
注16:下北郡大間町は津軽海峡の向こうにある北海道との距離(大間崎〜汐首岬間)が19kmほどしかないことや下北郡大間町〜函館市間を津軽海峡フェリーが1時間30分で結んでいることから北海道(函館市)との関係が深く、北海道を放送区域とする都道府県域放送局を視聴する傾向が高くなっている。
注17:NHK青森放送局(青森市松原二丁目)は現在中波放送(ラジオ第一)のエフエム補完中継局を有していないからである。また、NHK青森放送局には現在中波放送のエフエム補完中継局設置計画もない。
注18:FMとよみは豊見城市役所の中には本社事務所・スタジオだけでなく売店も設置している。災害発生時の迅速な対応を目的として設置されたものであるが、豊見城市との連携を強化し、豊見城市民にとって信頼し得る存在になろうという姿勢を感じることができる。
注19:由加山は瑜伽山とも表記する。なお、由加山(瑜伽山)とは由加山蓮台寺・由加神社本宮のすぐ北側にある標高274mの山である。
注20:この倉敷市児島由加/琴浦北小学校東交差点(交差点名標なし)では県道268号白尾・塩生線も北向きから西向きに進行方向を変えている。
※倉敷市児島由加/琴浦北小学校東交差点(交差点名標なし)で県道62号玉野・福田線と県道268号白尾・塩生線が向きを変えるようになったのは1982年(昭和57年)4月1日建設省告示第935号に基づく主要地方道再編が原因である。それまでは倉敷市児島由加/琴浦北小学校東交差点(交差点名標なし)は県道268号白尾・藤戸線(1960〜1982。南北方向)と県道269号塩生・玉野線(1960〜1982。東西方向)が交わるところだったのだが、県道268号白尾・藤戸線の倉敷市児島由加/琴浦北小学校東交差点(交差点名標なし)以北と県道269号塩生・玉野線の倉敷市児島由加/琴浦北小学校東交差点(交差点名標なし)以東を統合して県道62号玉野・福田線に再編することになったものである。そこで岡山県は県道268号白尾・藤戸線の倉敷市児島由加/琴浦北小学校東交差点(交差点名標なし)以南と県道269号塩生・玉野線の倉敷市児島由加/琴浦北小学校東交差点(交差点名標なし)以西を統合して県道268号白尾・塩生線を発足させたというわけである。
なお、県道268号白尾・藤戸線で県道62号玉野・福田線に再編されなかった単独区間はもう一つ、倉敷市林/林交差点〜倉敷市藤戸町藤戸/藤戸交差点間がある(倉敷市林/郷内交差点〜倉敷市林/林交差点間は県道21号岡山・児島線と重用していたのでそのまま県道21号岡山・児島線に再編されている)のだが、こちらは県道165号藤戸・早島線に編入されているのである。倉敷市林が児島郡藤戸村(1889〜1915)→児島郡藤戸町(1915〜1954)→倉敷市藤戸地区の一部だった事実はないこと(倉敷市林は児島郡福岡村〔1889〜1906〕→児島郡郷内村〔1906〜1959〕→児島市〔1959〜1967〕を経て倉敷・児島・玉島各市が統合して改めて倉敷市が発足した1967年〔昭和42年〕2月1日になってようやく倉敷市の一部になっている)を考えるとその際に県道165号林・早島線に改称すれば良かったのだろうがなぜか岡山県は改称を見送ったままにしている。路線名称と起点・終点が必ずしも合致しない都道府県道路線はいくつかあるが、何があって改称を見送ったのだろうか。