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山陽放送ラジオ岡山エフエム中継局開局(2018年〔平成30年〕3月21日公開)

 本日、山陽放送(RSK、岡山市北区丸の内二丁目)としては初めてとなるエフエム補完中継局(岡山市南区郡。周波数:91.4MHz)が開局した。2014年(平成26年)に制度が創設された民間中波放送局のエフエム補完放送は既に中国地方の他の民間中波放送局、すなわち山陰放送(BSS、米子市西福原一丁目)・中国放送(RCC、広島市中区基町)・山口放送(KRY、周南市徳山)では開始されていたのだが、山陽放送が開始したことにより中国地方にある民間中波放送局全4社でエフエム補完放送が実施されることになったのである(注1)
 そこで今回の「不定期刊・きょうのトピックス」では山陽放送ラジオ岡山エフエム中継局はどこにあるのかとかなぜ中国地方にある民間中波放送局でエフエム補完放送開始が遅れたのかとか今後どのように展開していくのかなどについて触れた上で山陽放送を巡るある動きについても紹介していくことにしたい。

山陽放送ラジオ岡山エフエム中継局はどこにある?

 山陽放送ラジオ岡山エフエム中継局があるのは岡山市南区郡の山陽放送テレビの本局である。

県名 路線名称 開通予定時期 備考
鳥取県 国道9号線
鳥取西道路
(山陰自動車道)
2018年度
(平成30年度)
実質的に山陰自動車道の一部として建設されている国道9号線のバイパスで、鳥取西インターチェンジ(鳥取市嶋)〜浜村鹿野温泉(はまむらしかのおんせん)インターチェンジ(鳥取市鹿野町乙亥正〔おつがせ〕)間の開通が予定されている。途中には吉岡温泉・瑞穂宝木の二つのインターチェンジが設置されることになっている。本当はこの区間の開通により国道9号線鳥取西道路は全線開通になるはずだったのだが、昨年12月17日に予定されていた浜村鹿野温泉インターチェンジ〜青谷(あおや)インターチェンジ(鳥取市青谷町青谷)間の開通が法面変状対策(切り通しをトンネルに変更する)のため2019年(平成31年)夏頃まで延期されることになったので鳥取西インターチェンジ〜浜村鹿野温泉インターチェンジ間が開通しても全線開通にはならない(恐らく何ヶ月間か待たされることになるのだろう)。ところで、開通区間の終点となる浜村鹿野温泉インターチェンジの名称を見て浜村温泉鹿野インターチェンジの誤りではないかと思った方もいるかもしれない(浜村温泉は民謡「貝殻節」の発祥地として知られる)のだが、浜村温泉に比べて鹿野温泉の知名度が低いことから温泉の存在を知らせるためにそのような名称になったのではないかと思われる。
島根県 国道9号線
多伎・朝山道路
(山陰自動車道)
2018年度
(平成30年度)
実質的に山陰自動車道の一部として建設されている国道9号線のバイパスで、多伎インターチェンジ(仮称。出雲市多伎町久村)〜朝山インターチェンジ(仮称。大田市朝山町朝倉)間の開通が予定されている。途中に出入口や休憩施設を設ける予定はない。朝山インターチェンジでは今春開通予定の国道9号線朝山・大田道路と接続することになっているが多伎インターチェンジ以東の山陰自動車道はまだ開通していないため国道9号線朝山・大田道路と同じく当分の間高速道路としては孤立することになる。また、無料で通行はできるのだが、開通区間の起点となる多伎インターチェンジへは出雲市多伎町多岐/キララ多伎道の駅前交差点から県道340号多伎インター線を南東方向に進まなければならず、遠回りになると見なされてしまう恐れもはらんでいる。開通したことによる効果が発現するためには少なくとも出雲インターチェンジ(出雲市知井宮町)〜多伎インターチェンジ間の早期開通が望まれるところであるが、恐らく2020年代初頭になるのではないかと思われる。
国道9号線
朝山・大田道路
(山陰自動車道)
2018年
(平成30年)
実質的に山陰自動車道の一部として建設されている国道9号線のバイパスで、朝山インターチェンジ〜大田インターチェンジ(仮称。大田市久手町刺鹿〔さつか〕)間の開通が予定されている。途中に出入口や休憩施設を設ける予定はない。2018年度(平成30年度)中には国道9号線多伎・朝山道路が開通し、朝山インターチェンジ以東に進めるようになるが国道9号線多伎・朝山道路の起点となる多伎インターチェンジ以東の山陰自動車道はまだ開通していないため当分の間高速道路としては孤立することになる。また、無料で通行はできるのだが、国道9号線と接続する大田インターチェンジはともかく、朝山インターチェンジは国道9号線とは県道286号池田・久手停車場線を介して接続することになるため国道9号線からどれだけの交通量の転移があるかが気になるところである。なお、朝山インターチェンジには県道286号池田・久手停車場線とランプウェイの交差点にラウンドアバウト(環状交差点)を導入することになっており、その点で注目される存在になりそうである。
広島県 国道313号線
神辺・高屋バイパス
2018年
(平成30年)
福山市神辺(かんなべ)地区〜井原市中心部間の国道313号線(一部区間は国道486号線重用)の渋滞解消や高規格化を目的として福山市神辺町下御領〜井原市下出部(しもいずえ)町一丁目間に計画されているバイパスで、現在未開通のまま残っている福山市神辺町上御領/中島交差点〜福山市神辺町八尋(やひろ)〜福山市神辺町上御領間が暫定2車線で開通する予定である。途中には福山市神辺地区初の道路トンネルとなる神辺トンネル(全長:300m)が設けられる。沿線は田園地帯が広がるところであり、全線開通後の発展が期待されるところであるが、一方では福山市三吉町一丁目/合同庁舎(東)交差点〜福山市神辺町下御領/湯野口交差点間の国道313号線が上下2車線化こそ完了しているが規格が低いことや福山市中心部と福山市北部を結ぶ幹線道路が不足気味であることが問題化するのではないかと考えている。また、並行する旧道がどうなるかも注目されるところであろう(恐らく福山市と井原市に移管されるのではないのだろうか)。なお、本来の名称は国道313号線(国道486号線重用)神辺バイパスであるが、国道313号線高屋バイパスが連続しているため本サイトでは国道313号線(国道486号線重用)神辺・高屋バイパスと表記することにしている。
県道378号御幸・松永線
津之郷バイパス
2018年
(平成30年)
西国街道(山陽道)を踏襲したために狭隘箇所が多い県道378号御幸・松永線の福山市山手町〜福山市赤坂町赤坂間に計画されているバイパスのうちの福山市山手町〜福山市津之郷町津之郷間が開通する予定である。都市計画道路山手・赤坂線として古くから計画されていたのに長らく動きのなかったこのバイパスの建設が進められるようになったのは山陽自動車道福山サービスエリア(福山市津之郷町津之郷)にスマートインターチェンジが併設されることが決まったことが契機なのだが、開通すると今春供用開始予定のスマートインターチェンジへのアクセス道路として、福山市中心部と福山市西部を往来する場合の裏道として有用な存在になる。ただ、今春開通する予定の区間は山手側・津之郷側とも県道378号御幸・松永線現道とは福山市道を介して接続する格好になり、当分の間孤立することやその他の区間の整備のメドが立っていないことが課題として残る。せめて終点、すなわち福山市赤坂町赤坂の済美大橋西側で県道54号福山・尾道線と接続するところまで整備して欲しいものであるが、その実現にはかなりの時間がかかりそうである。

(注釈コーナー)

注1:但し県ごとに見ると島根県には現在のところ民間中波放送局のエフエム補完中継局は設置されていない。山陰放送として初めてとなるエフエム補完中継局は山陰放送の本社が鳥取県にある関係上鳥取県内に設置されたためである。しかもその中継局は鳥取県中部にある鉢伏山(標高:513.9m)に設置されたため、山陰放送の本社のある米子市では十分受信できないという問題も残している(山陰放送ラジオ鳥取エフエム中継局〔鳥取県東伯郡湯梨浜町白石〕の受信範囲はこちらで示されているので興味のある方はご覧頂きたい)。山陰放送としては恐らく近いうちに松江市や本社のある米子市を受信範囲に含めたエフエム補完中継局を整備することになるのだろうが…。