トップページ>不定期刊・きょうのトピックス>不定期刊・きょうのトピックス2020年(令和2年)分>遂に全局参入 radikoで楽しみたい中国地方のラジオ局
遂に全局参入 radikoで楽しみたい中国地方のラジオ局(2020年〔令和2年〕4月1日公開)
本日正午頃からエフエム山陰(愛称:V-air。松江市学園南一丁目)と岡山エフエム放送(愛称:エフエム岡山またはVV-FM。岡山市北区中山下〔なかさんげ〕一丁目)がラジオ放送のインターネットサイマル配信サービスのradikoでの配信を開始した。エフエム秋田(AFM、秋田市八橋本町〔やばせほんちょう〕三丁目)・エフエム山形(愛称:Rhythm Station〔リズムステーション〕。山形市松山三丁目)・エフエム宮崎(愛称:JOY FM。宮崎市祇園〔ぎおん〕二丁目)と同時に配信を開始したわけであるが、エフエム山陰と岡山エフエム放送がradikoでの配信を開始したことによりあることが達成されたことになったことはあまり知られていない。それは中国地方にある都道府県域民間ラジオ放送局は全てradikoに参入したことである。中国地方には現在8社都道府県域民間ラジオ放送局があるのだが、中国放送ラジオ(RCC、広島市中区基町)と広島エフエム放送(HFM、広島市南区皆実町一丁目)が2011年(平成23年)7月20日に配信を開始してから9年8ヶ月でようやく全社が参入したのである(状況は下表参照)。
(下表をご覧頂くに当たっての注意)
・radiko.jpプレミアム(radikoで配信を行っている放送局はどこでも楽しめるサービスでエリアフリー聴取とも称する。無料聴取地域以外の放送局を聴く場合は利用料として月額385円〔消費税込み〕かかる)が始まった2014年(平成26年)4月1日以前に配信を開始した山陰放送ラジオ(BSS、米子〔よなご〕市西福原一丁目)・中国放送ラジオ・広島エフエム放送については実用化試験配信を開始した日を配信開始年月日としている。
・radiko.jpプレミアムについては現在全社が参加しているため下表では参加していることは示さないものとする。
・radikoでの配信を行っているとしても配信実施放送局の全ての番組が楽しめるわけではない。例えばRSK山陽放送ラジオ(RSK、岡山市北区丸の内二丁目)がJリーグ二部に属しているファジアーノ岡山のホームゲームに限って放送しているファジアーノ岡山公式戦中継はRSK山陽放送ラジオの放送区域であり、RSK山陽放送ラジオのradiko無料聴取地域になっている岡山県内ではradikoで聴くことはできるがradiko.jpプレミアムでは聴くことはできなくなっている(注1)。
種類 | 放送局名 | radiko 配信開始 年月日 |
radiko 無料 聴取地域 |
備考 |
---|---|---|---|---|
中波 | 山陰放送 (BSS、米子市西福原一丁目) |
2012年 (平成24年) 1月30日 |
鳥取県 島根県 |
|
RSK山陽放送 (RSK、岡山市北区丸の内二丁目) |
2014年 (平成26年) 12月1日 |
岡山県 | 政令指定都市に本社を置く民間中波放送局と中波ステレオ放送を実施していた民間中波放送局としては最後に配信を開始した放送局となった(注2)。 配信開始時点の社名は山陽放送だったが2019年(平成31年)4月1日に認定持株放送会社・RSKホールディングス(岡山市北区丸の内二丁目)が発足し、その傘下に入ったことによりRSK山陽放送に改称している。 |
|
中国放送 (RCC、広島市中区基町) |
2011年 (平成23年) 7月20日 |
広島県 | ||
山口放送 (KRY、周南市徳山) |
2016年 (平成28年) 5月9日 |
山口県 | ||
エフエム | エフエム山陰 (FSK、松江市学園南一丁目) |
2020年 (令和2年) 4月1日 |
鳥取県 島根県 |
愛称:V-air。 略称のFSKは現在ではあまり用いられていない。 |
岡山エフエム放送 (岡山市北区中山下一丁目) |
2020年 (令和2年) 4月1日 |
岡山県 | 愛称:エフエム岡山またはVV-FM。 政令指定都市に本社を置く都道府県域民間エフエム放送局としては最後に配信を開始した放送局となった(注3)。 |
|
広島エフエム放送 (HFM、広島市南区皆実町一丁目) |
2011年 (平成23年) 7月20日 |
広島県 | 愛称:広島エフエム。 | |
エフエム山口 (FMY、山口市緑町) |
2018年 (平成30年) 4月2日 |
山口県 |
パソコンやスマートフォンでラジオ放送を流すことについては賛否両論があるし、必要としていない人も少なくないわけであるが、今回の「不定期刊・きょうのトピックス」ではなぜラジオ放送のインターネットサイマル配信サービスが登場したのかとか中国地方におけるラジオ放送のインターネットサイマル配信サービスはどのように展開してきたのかについて触れるとともに有料ながら放送区域外の地域でも楽しめることになった中国地方にある都道府県域民間ラジオ放送局の状況を紹介することにしたい。
なぜラジオ放送のインターネットサイマル配信サービスは登場したのか
前に記した通りパソコンやスマートフォンでラジオ放送を流すことについては賛否両論があるし、必要としていない人も少なくないのだが、なぜラジオ放送のインターネットサイマル配信サービスは登場したのか。その背景を挙げていくと次の通りになる。
・山間部や沿岸部に加えて高層建築物が増えた都市部でも受信しにくい地域が生じてきたこと。
・聴取者の減少やインターネットの急激な普及などにより経営難に見舞われるラジオ局が増えてきたこと。
・経営環境が厳しいために中継局の設置が難しくなったこと。
・若年者を中心にラジオ放送を聴く人が減っていること。
・受信できない地域のラジオ放送を聴きたいという声が多数あったこと。
・1995年(平成7年)秋にWindows95が発売されたことを契機にインターネットが急激に普及したこと。
・1990年代初頭以降携帯電話(注6)が急激に普及したこと。
つまり、若年層を中心に普及した手段(インターネット・携帯電話)を用いて現状を打開しようとしたことが考えられる。
こうして2010年代に入ってからラジオ放送のインターネットサイマル配信サービスは次々に登場した。主に都道府県域民間放送局を対象としたものは下表の通りになる。
名称 | 概要 |
---|---|
radiko | ・運営しているのはradiko(東京都中央区銀座八丁目)。 ・2010年(平成22年)登場。 ・登場当初の参加放送局は東京都・大阪府に本社のある都道府県域民間ラジオ放送局だけだったが順次拡大し、参加経験がないのは現在盛業中のエフエム徳島(徳島市幸町一丁目)・エフエム佐賀(FMS、佐賀市本庄町袋)、廃業に追い込まれた愛知国際放送(愛称:Radio-i。名古屋市東区東桜一丁目。2000〜2010)の3社だけになっている。記すまでもないがラジオ放送のインターネットサイマル配信サービスの最大手になっている。 ・都道府県域民間放送局以外には日経ラジオ社(愛称:ラジオNIKKEI。東京都港区虎ノ門一丁目)・放送大学(千葉市美浜区若葉二丁目)・日本放送協会(NHK、東京都渋谷区神南二丁目)が参加している(注4)。 ・原則として本局で流れている番組を配信しているため地域別放送はほとんどの場合聴けない(注5)。 ・過去一週間の放送を聴ける聴き逃し配信(タイムフリー聴取)や(有料になるが)参加局全ての放送を楽しめるエリアフリー聴取も導入している。 |
LISMO WAVE | ・auというブランド名で携帯電話事業を展開しているKDDI(東京都千代田区飯田橋三丁目)が実施していた、都道府県域民間エフエム放送局の番組をどこでも楽しめるようにした有料サービス。 ・対象は都道府県域民間エフエム放送局52社(登場時点)。 ・2011年(平成23年)登場。登場当時は動画投稿サイト「YouTube」で参加していた都道府県域民間エフエム放送局のアナウンサーまたはパーソナリティーがLISMO WAVEを宣伝する動画が公開されていた。 ・しかし対応機種が限られたことなどからあまり普及せず、結局2019年(令和元年)9月末でこのサービスは終了した。 ・サービス登場後開局したRadio NEO(名古屋市瑞穂区北原町一丁目。2014〜2020)は参加せずじまいになり、全ての都道府県域民間エフエム放送局を網羅することもできなかった。 |
ドコデモFM/ JFN PARK/ WIZ RADIO |
・ドコデモFMはLISMO WAVEが一部の携帯電話・スマートフォンでしか使えなかったことを問題視したエフエム東京(愛称:TOKYO FM。東京都千代田区麹町一丁目)が立ち上げた、都道府県域民間エフエム放送局の番組をどこでも楽しめるようにした有料サービスで2011年(平成23年)登場。その後2016年(平成28年)にJFN
PARKが、2018年(平成30年)にWIZ RADIOがそれぞれ登場しているが、JFN PARKとWIZ RADIOはドコデモFMとほぼ同じ内容ではあるもののドコデモFMとは異なり無料で利用できる。 ・対象はエフエム東京を総本山とするJFN系列各社と、MegaNet系列に属しているラブエフエム国際放送(福岡市中央区今泉一丁目)の39社(注6)。 ・JFN系列に属する都道府県域民間エフエム放送局各社で流れる宣伝ではアニメ番組「秘密結社鷹の爪」の登場人物の一人で雲南市吉田町出身という設定がなされている吉田くんを起用している(注7)。宣伝の中では吉田くんが故郷・島根のエフエム放送が楽しめると喜ぶ場面もあった。 ・ただWIZ RADIOについてはエフエム東京が2019年(令和元年)11月に開催した番組審議会で近いうちに終了させることを公にしている。ドコデモFM/JFN PARKについては今後も存続するものと思われるがradikoと比べると参加局が少ないという問題(JFL系列・MegaNet系列〔ラブエフエム国際放送を除く〕・独立局は一切参加していない)があり、JFN系列に属する都道府県域民間エフエム放送局で未だにradikoに参加していないエフエム徳島・エフエム佐賀が参加した後どのような動きを見せるかが気になるところである。 |
i-dio | ・VHF-Low帯(90.0〜108.0MHz)を使用したマルチメディア放送・インターネットサービス。 ・原則として無料で使用できる。 ・2016年(平成28年)登場。 ・インターネットサイマル配信を行っていたのは北海道・東北・中国・四国各地方にあるJFN系列に属する都道府県域民間エフエム放送局15社。 ・しかし、受信端末が普及しなかったことや中継局の整備が遅れたこと(注8)、既に他にもインターネットサイマル配信があったこと、インターネットサイマル配信を行っていた放送局が少なかったことなどからあまり普及しなかった。 ・更にi-dioを巡ってエフエム東京が不正会計を行っていたことが発覚したこともあり、結局今年3月末をもってサービスを終了した。 |
ラジオ放送のインターネットサイマル配信サービスで都道府県域民間エフエム放送局だけを対象としたものが多いのはエフエム放送は若年者が主に聴くものであるという認識が強いことや経営事情が厳しいために中継局の設置が進まないところが多いこと、中波放送ほど遠くまで電波が届かないため遠距離受信がしにくいことなどが考えられる。しかし、いずれのサービスも限定性が仇になったからかradikoに比肩し得る存在になり切れず、中にはサービス自体取りやめたところもあることが残念と言える。今はradikoとエフエム東京主導のドコデモFM/JFN PARK/WIZ RADIOの二つだけになったが、上表で触れた通りWIZ RADIOは近い将来のサービス終了を表明していることやradiko未参加局がエフエム徳島・エフエム佐賀の二つだけになったことを考えるとradikoだけになる可能性も否定し得ないところである。
中国地方にある都道府県域民間ラジオ放送局のインターネットサイマル配信サービスの歩み
中国地方にある都道府県域民間ラジオ放送局のインターネットサイマル配信サービスはどのような軌跡をたどってきたのかを示すと下表の通りになる。
※radiko.jpプレミアムが始まった2014年(平成26年)4月1日以前にradikoでの配信を開始した放送局については実用化試験配信を開始した日を配信を始めた日と見なして記事にしている。実用化試験配信半年後に迎えた本配信開始については省略しているのでご了承願いたい。
年月日 | 記事 | 備考 |
---|---|---|
2011年(平成23年)1月26日 | KDDIが都道府県域民間エフエム放送局全社のインターネットサイマル配信サービスを取り入れたサービス・LISMO WAVEを開始する。 | 中国地方における対象放送局はエフエム山陰・岡山エフエム放送・広島エフエム放送・エフエム山口(FMY、山口市緑町)の4社。 |
2011年(平成23年)7月20日 | radikoが広島県を対象区域として中国放送ラジオ・広島エフエム放送の配信を開始する。 | |
2011年(平成23年)12月5日 | エフエム東京がJFN系列に属する都道府県域民間エフエム放送局全社を対象とした配信サービス・ドコデモFMを開始する。 | 中国地方における対象放送局はエフエム山陰・岡山エフエム放送・広島エフエム放送・エフエム山口の4社。 |
2012年(平成24年)1月30日 | radikoが鳥取県・島根県を対象区域として山陰放送ラジオの配信を開始する。 | |
2014年(平成26年)4月1日 | radikoがradikoで配信を行っている放送局はどこでも楽しめる有料サービス・radiko.jpプレミアムを開始する。 | 山陰放送ラジオと広島エフエム放送は原則として全ての番組を対象としたが中国放送ラジオは広島東洋カープの公式戦中継と平日夜の自社制作の若年者向け帯番組「RadiPrism」(2013〜2020年〔平成25年〜令和2年〕放送)に配信対象を限定した(その後広島市北部を中心とした地域に甚大な被害をもたらした集中豪雨〔2014年〈平成26年〉8月20日〕を契機に配信時間を拡大し、2015年〔平成27年〕9月28日から原則として全ての番組を対象とするようになった)。 |
2014年(平成26年)12月1日 | radikoが岡山県を対象区域としてRSK山陽放送ラジオの配信を開始する。 同時にRSK山陽放送ラジオはradiko.jpプレミアムに参加する。 |
配信開始時点の社名は山陽放送(2019年〔平成31年〕4月1日現行社名に変更)。 |
2016年(平成28年)5月9日 | radikoが山口県を対象区域として山口放送ラジオの配信を開始する。 同時に山口放送ラジオはradiko.jpプレミアムに参加する。 |
山口放送ラジオのradikoでの配信開始と山口放送ラジオのradiko.jpプレミアム参加をもって中国地方にある民間中波放送局は全4社がradikoに参入することになった。 |
2018年(平成30年)4月2日 | radikoが山口県を対象区域としてエフエム山口の配信を開始する。 同時にエフエム山口はradiko.jpプレミアムに参加する。 |
|
2018年(平成30年)4月3日 | エフエム東京がJFN系列に属する都道府県域民間エフエム放送局全社とラブエフエム国際放送を対象とした配信サービス・WIZ RADIOを開始する。 | 中国地方における対象放送局はエフエム山陰・岡山エフエム放送・広島エフエム放送・エフエム山口の4社。 |
2018年(平成30年)6月18日 | i-dioが中国・四国地方にあるJFN系列に属する都道府県域民間エフエム放送局全社の配信を開始する。 | 中国地方における対象放送局はエフエム山陰・岡山エフエム放送・広島エフエム放送・エフエム山口の4社。 |
2019年(令和元年)9月30日 | KDDIが展開してきたRadio NEO以外の都道府県域民間エフエム放送局各社のインターネットサイマル配信サービスを取り入れたサービス・LISMO WAVEが終了する。 | |
2020年(令和2年)3月31日 | i-dioの業務終了に伴い中国・四国地方にあるJFN系列に属する都道府県域民間エフエム放送局全社の配信を終了する。 | |
2020年(令和2年)4月1日 | radikoが鳥取県・島根県を対象区域としてエフエム山陰の配信を、岡山県を対象区域として岡山エフエム放送の配信をそれぞれ開始する。 同時にエフエム山陰・岡山エフエム放送はradiko.jpプレミアムに参加する。 |
エフエム山陰・岡山エフエム放送のradikoでの配信開始とエフエム山陰・岡山エフエム放送のradiko.jpプレミアム参加をもって中国地方にある都道府県域民間ラジオ放送局は全8社がradikoに参入することになった。 |
上表から感じ取れることは都道府県域民間エフエム放送局に対象を限ったサービスについては最初から中国地方にある放送局は全て参加しているのに対しradikoについては温度差が著しいことである。放送区域人口が最も多い中国放送ラジオ・広島エフエム放送が最初に参加したのは想定の範囲内だったとしても、なぜこのようになったのか。多くの方が疑問に抱くであろうことを挙げたものが下表となる。
項目 | 考えられる理由 |
---|---|
なぜ中国放送ラジオ・広島エフエム放送の次に参加したのが山陰放送ラジオだったのか? | ・山陰放送ラジオの放送区域となる鳥取県・島根県は日本海に面しており、国内外の放送局との混信がひどかったこと。 ・山陰放送ラジオの中波中継局は山陰地方を東西に貫く幹線(JR山陰本線・山陰自動車道・国道9号線)沿線の都市(鳥取・倉吉(注9)・米子・出雲〔いずも〕・大田・浜田・益田)にしかなく、山間部や島嶼(とうしょ)部への中継局の設置は経営事情が厳しいことから見送ってきたこと。 ・山陰放送ラジオの番組は中国地方最長寿番組である「音楽の風車」を筆頭として好調なものが多いが、若年層に関しては対抗局のエフエム山陰に分があったため若年層にも広く聴いてもらえるようにしたかったこと。 |
なぜradiko.jpプレミアムが始まった時中国放送ラジオは広島東洋カープの公式戦中継と平日夜の自社制作の若年者向け帯番組「RadiPrism」に配信対象を限定したのか? | ・中国放送ラジオは開局わずか5日目(1952年〔昭和27年〕10月5日)で早くも広島東洋カープ(注10)の公式戦中継を放送しており(注11)、広島東洋カープとともにある放送局としての矜持(きょうじ)があったこと。 ・radiko.jpプレミアムが始まる前の年、すなわち2013年(平成25年)は広島東洋カープが16年ぶりにAクラス入りを果たして日本選手権シリーズ(日本シリーズ)出場を懸けたクライマックスシリーズ進出(注12)を決めており、今後の躍進が期待できるようになったこと。 ・中国放送ラジオは本局(江田島市沖美町美能)の出力が20kWと強く、中国地方はもとより西日本地域のかなりの地域で受信可能な状況があったこと。 ・中国放送としては「RadiPrism」を昭和時代末期から平成時代初頭にかけて放送されていた「びしびしばしばしらんらんラジオ」(1987〜1998年〔昭和62年〜平成10年〕放送)や21世紀初頭に放送されていた「秘密の音園」(2001〜2012年〔平成13〜24年〕放送)のような若年者を中心に多くの支持を集め、広島県以外の地域でも聴かれていた番組に育てたいという思いがあったこと。 ・自社制作のワイド番組は確かに人気は高いが他地域ではあまり聴かれないだろうという考えがあったこと。 |
なぜ中国放送ラジオ・広島エフエム放送の次に放送区域人口の多いRSK山陽放送ラジオの参入は遅くなったのか? | ・RSK山陽放送ラジオは1980年(昭和55年)7月7日に7箇所(岡山本局・落合・笠岡・高梁〔たかはし〕・津山・新見・備前)ある中波中継局の周波数を1494kHzに統一しており、しかも中波中継局は放送区域内に万遍なく設置していたことからradikoに参入する必要性を感じていなかったこと。 ・RSK山陽放送ラジオが放送区域としている岡山県は民間放送局の競争が最も激しい地域の一つであり、記すまでもなく経営環境は厳しくなっていること(注13)。 ・RSK山陽放送の本社は岡山城跡(岡山市北区丸の内二丁目)の中にあるため大規模な改築は不可能になっていること。 ・自社制作のワイド番組で長く続くものが最近見られないなどRSK山陽放送ラジオの自社制作番組に好調なものが少ないこと。 ・ラジオ放送をインターネットで配信することについて反対する方が少なくなかったこと。 |
なぜ山口県を放送区域とする都道府県域民間ラジオ放送局、特に山口放送ラジオのradiko参入は遅れたのか? | ・山口放送ラジオの中波中継局の数は6箇所と中国地方にある民間中波放送局では最も少なかったが、山口県内に万遍なく配置している上に中波中継局の平均担当区域の面積は他の中国地方にある民間中波放送局より狭くて済んでいたこと。 ・山口放送としてはエフエム補完中継局の設置を進めたいという考えが強かったこと。 ・山口放送ラジオ・エフエム山口が放送区域としている山口県は30年間で20万人近く人口が減る(注14)という厳しい状況があり、費用がかかるradikoへの参入には消極的にならざるを得なかったこと。 ・山口放送の経営方針に二面性が垣間見えること(注15)。 ・他地域で知られているような、言い換えれば他地域でも聴かれているような番組があまりなかったこと。 ・異動や退職、採用抑制、逝去などの事情により看板アナウンサーが少なくなったこと。 ・ラジオ放送をインターネットで配信することについて反対する方が少なくなかったこと。 |
なぜ長らく広島エフエム放送以外の中国地方にある都道府県域民間エフエム放送局はradikoに参入しなかったのか? | ・広島エフエム放送は放送区域人口が多いことや開局が早かったことなどから自社制作番組が多いが、その他の中国地方にある都道府県域民間エフエム放送局は放送区域人口が少ないことや経済基盤が脆弱なことなどから自社制作番組の充実が図れず、ジャパンエフエムネットワーク(JFNC、東京都千代田区麹町一丁目)制作の番組に頼らざるを得ない状況があったこと。 ・広島エフエム放送は中国放送テレビアナログ放送広島本局(広島市南区黄金山町。1959〜2011)と本局を共有していること(注16)などからradikoに関しては中国放送ラジオと同時参入せざるを得なかった(注17)が、他の中国地方にある都道府県域民間エフエム放送局は対抗関係にある民間中波放送局との関係がそこまで強いとは言えなかったこと(注18)。 ・中国地方でradikoでの配信が始まる前に携帯電話・スマートフォンでのインターネットサイマル配信サービス(LISMO WAVE)が始まったためにradikoには参加しなくても良いという考えがあったこと。 ・経営事情が厳しいために費用がかかるradikoへの参入には消極的だったこと。 ・他地域で知られているような番組があまりなかったこと。 ・エフエム山陰の場合、ドコデモFMの宣伝に島根県の宣伝大使に任命されている、アニメ番組「秘密結社鷹の爪」の登場人物の一人である吉田くんを起用していた関係上ドコデモFMとは対抗関係になるradikoへの参入は難しいという考えがあったこと。 ・ラジオ放送をインターネットで配信することについて反対する方が少なくなかったこと。 |
なぜ今になってエフエム山陰・岡山エフエム放送はradikoに参入したのか? | ・昨年9月末でLISMO WAVEが、今年3月末でi-dioがそれぞれ終了した上にWIZ RADIOも近い将来終了させることをエフエム東京が公にしたことからradiko以外のインターネットサイマル配信サービスの将来が不透明になってきたこと。 ・他地域で知られているような番組があまりないとしても放送区域外の地域でも広く聴いてもらえるようにして厳しい現状を打開したかったこと。 ・エフエム山陰・岡山エフエム放送とも経営事情が厳しいことから中継局の整備が進められないでいたが、中継局がない地域、言い換えれば受信環境が芳しくない地域に住む方から中継局の整備やradikoへの参入を求める声が多く寄せられていたこと。 |
確かにラジオ放送のインターネットサイマル配信サービスに関しては賛否両論があるし、必要としていない人も少なくないわけであるが、結局は流れに乗らざるを得なくなってしまったように感じられる。既に日本は少子・高齢化により人口は減少に転じていることや今なお止まらない東京一極集中により地方はどこも人口減少に悩まされていること、21世紀に入って経営難に見舞われ、最悪の場合廃業に追い込まれた都道府県域民間エフエム放送局がいくつも出ていることを考えるともう背に腹は代えられないというところまで来てしまった感じがする。致し方ないことだなと思うのだが、果たしてこの流れは今後何をもたらすのであろうか。それは中国地方の都道府県域民間ラジオ放送局8社について紹介した後で綴ることにしたい。
中国地方の都道府県域民間ラジオ放送局の現状
(本章をご覧頂くに当たっての注意)
・あくまでも都道府県域民間ラジオ放送局に関する情報だけ取り上げることにしているのでradikoでラジオ第一のみ中国地方全域で配信を行っているNHK広島放送局(広島市中区大手町二丁目)に関しては掲載していない。
・放送局の掲載順は都道府県の全国地方公共団体コード順→その県での開局順としている。
・データは今年4月1日現在のものを記している。
・本社所在地欄で専用郵便番号を所有しているところは郵便番号を赤太字で記している。
・コールサイン欄はテレビ・ラジオ兼営局の場合ラジオ局が使っているもののみ記載している。
・中継局・周波数欄で本局のデータは赤太字で記している。
・放送時間欄では放送開始告知・放送終了告知・試験放送は含めていない。つまり、放送開始告知が流れた後最初の番組が始まった時間から放送終了告知が流れる前までを放送時間としている。
・「主な自社制作番組」ではあくまでも放送日時が確定している定期番組(週一回以上放送されているもの)だけを記載している。このため特別番組やスポーツ中継(RSK山陽放送ラジオにおけるファジアーノ岡山の公式戦中継〔ホームゲームのみ〕や中国放送ラジオにおける広島東洋カープ公式戦中継など)は省略している。
・「主な自社制作番組」では下表に掲げた番組は掲載していない。
番組名 | 放送局名 | 放送日時 | 掲載を見送った理由 | |
---|---|---|---|---|
曜日 | 時間 | |||
歌のない歌謡曲 | 山陰放送ラジオ | 月〜金 | 午前7時25分〜午前7時40分 | ・放送局ごとに放送時間や担当者、内容が異なるため。 ・放送局によっては自社制作のワイド番組の一コーナーとして放送しているところがあるため(中国地方では山口放送ラジオのみ)。 |
RSK山陽放送ラジオ | 月〜金 | 午前6時45分〜午前7時 | ||
中国放送ラジオ | 月〜金 | 午前6時45分〜午前7時 | ||
山口放送ラジオ | 月〜金 | 午前7時45分〜午前8時 | ||
中四国ライブネット | 山陰放送ラジオ RSK山陽放送ラジオ 中国放送ラジオ 山口放送ラジオ |
日 | 午後6時〜午後8時 | ・ネット局8社(山陰放送ラジオ・RSK山陽放送ラジオ・中国放送ラジオ・山口放送ラジオ・四国放送ラジオ〔JRT、徳島市中徳島町二丁目〕・西日本放送ラジオ〔RNC、高松市丸の内〕・南海放送ラジオ〔RNB、松山市本町一丁目〕・高知放送ラジオ〔RKC、高知市本町三丁目〕)の持ち回りで制作・放送されている番組であるため。 ・RSK山陽放送ラジオはファジアーノ岡山公式戦中継(ホームゲームのみ)を、中国放送ラジオは広島東洋カープ公式戦中継をそれぞれ入れるために番組自体ネットしない場合があるため。 |
ステーションらんでぶー | エフエム山陰 岡山エフエム放送 |
月〜木 | 午後2時40分〜午後2時47分 | ・ネット局4社(エフエム山陰・岡山エフエム放送・エフエム香川〔高松市西宝町一丁目〕・エフエム高知〔愛称:Hi-Six〈ハイシックス〉。高知市鷹匠町二丁目〕)の持ち回りで制作・放送されている番組であるため。 ・ネット局全てがネットしている「seasoning〜season your life with music〜」(JFN系)の中で放送しているため。 |
中国地方には現在八つの都道府県域民間ラジオ放送局がある。どのような自社制作番組があるのかなどをここからは紹介していくことにしたい。
山陰放送ラジオ
(会社データ)
項目 | 記事 | 備考 |
---|---|---|
本社所在地 | 683-8670 米子市西福原一丁目1番71号 | |
支社・支局・報道部 | (支社) 東京・大阪・鳥取・米子・松江・出雲・広島 (支局) 石見 |
米子支社は本社の中にある。 石見支局の正式名称は島根報道部石見支局で、浜田市にある。 |
略称 | BSS | Broadcasting System of San-inの略。 |
愛称など | BSSラジオ | |
放送区域 | 鳥取県 島根県 |
本社のある米子市が島根県と境を接している関係上必然的に米子市が属している鳥取県だけでなく島根県を開局時から放送区域に含めることになった。 |
放送区域面積 | 10,215.41平方キロメートル | 2020年(令和2年)1月1日時点の全国都道府県市区町村別面積調による。内訳は鳥取県が3,507.14平方キロメートル、島根県が6,708.27平方キロメートル(大韓民国の実効支配下にある竹島〔隠岐郡隠岐の島町。大韓民国側の呼称は独島〈ドクト〉〕の面積〔0.20平方キロメートル〕を含む)。 |
放送区域人口 | 1,267,793人 | 2015年(平成27年)10月1日実施の国勢調査による。内訳は鳥取県が573,441人、島根県が694,352人。 |
コールサイン | JOHF(本局) JOHL(鳥取中波中継局) JOHM(浜田中波中継局) JOHN(益田中波中継局) |
|
所属系列 | JRN/NRN | |
開局年月日 | 1954年(昭和29年)3月1日 | |
社名の変遷 | ラジオ山陰(RSB)→ 山陰放送(BSS) |
RSBはRadio San-in Broadcastingの略。 ラジオ山陰から山陰放送へは1961年(昭和36年)6月1日改称。同時に略称もRSBからBSSに変更。 社名だけでなく略称も変更したのは珍しいと言える(注19)。 |
中継局・周波数 | 鳥取県 (中波) 米子(米子市彦名町。周波数:900kHz) 鳥取(鳥取市里仁。周波数:1431kHz) 倉吉(倉吉市和田東町。周波数:1557kHz) (エフエム補完) 鳥取(東伯郡湯梨浜町白石。周波数:92.2MHz) |
|
島根県 (中波) 出雲(出雲市高松町。周波数:1431kHz) 大田(大田市大田町大田。周波数:1485kHz) 浜田(浜田市瀬戸ヶ島町。周波数:1557kHz) 益田(益田市中島町。周波数:1431kHz) (エフエム補完) 松江(松江市枕木町。周波数:87.1MHz) |
||
radiko参入年月日 | 2012年(平成24年)1月30日 | |
放送時間 | 月曜日午前5時〜日曜日午前3時 日曜日午前5時〜月曜日午前0時5分 (一週間の総放送時間:161時間5分) |
|
公式サイトのURL | https://www.bss.jp/ |
(特色など)
項目 | 記事 |
---|---|
放送局の特色 | ・中国地方で初めて県庁所在地以外の都市に本社を置いた民間放送局である。 ・中国地方で初めて複数の県を放送区域とした放送局である。 ・中国地方で初めて地方紙の後ろ盾を持たずに開局した民間放送局である。 ・中国地方で最も遅くテレビ・ラジオ兼営局に移行した放送局である。 ・本社の中に支社を置くという珍しい形態をとっている。 ・ラジオ放送の中継局は山陰地方を東西に貫く幹線の沿線にある都市(鳥取・倉吉・米子・松江・出雲・大田・浜田・益田)にしかない。そのため山間部を中心に受信しづらい地域が少なくない。 |
番組編成上の特色 | ・毎日正午前後に放送されている「音楽の風車」は開局した時からほとんど休まず続いている邦楽リクエスト番組として知られている。 ・テレビ・ラジオ同時放送を実施したり平日夕方のニュース番組のラジオ版を設定したりするなど最近はテレビ放送との関係を深めている。 ・最近は経営事情が厳しいこともあるのか「音楽の風車」を始めとして自社制作番組の再放送を多く設定している。 ・日曜日深夜(月曜日早朝)だけでなく土曜日深夜(日曜日早朝)にも放送休止時間を設定している。このようにしているのは経営環境が厳しいことや放送区域が東西に長く、高速道路の整備が遅れているために機器調整に時間がかかること、土曜日深夜(日曜日早朝)は国道9号線を行き交う運送業者が少なくなることなどが考えられる。 ・日曜日深夜(月曜日早朝)だけでなく土曜日深夜(日曜日早朝)にも放送休止時間を設定していることから一週間の総放送時間数は161時間5分と中国地方にある都道府県域民間ラジオ放送局では最も短い。 |
豆知識 | ・開局当時の本社は米子市東倉吉町にあったビルの2階にあったのだが、防音設備が十分ではなく、ビルの1階にあったパチンコ店の音や本社の前を通る国道9号線を通るトラックの警笛がスタジオに入り込んでくる始末だった。また、開局当時の送信施設は日本電信電話公社(1952〜1985。現在の日本電信電話〔NTT。東京都千代田区大手町一丁目〕の前身)の施設を借りていた。これらの逸話は地方紙などの後ろ盾を持たずに開局したために厳しい環境に置かれていたことを示している。 ・中国地方にあるテレビ・ラジオ兼営の都道府県域民間放送局では唯一近世城郭の跡地に本社を設置していない放送局である(注20)。 ・米子本局(米子市彦名町)の周波数は1956年(昭和31年)10月1日から現在の900kHzを使用している。中国地方にある民間中波放送局では最も長く同じ周波数を使い続けているところになっている(注21)。 ・1960年(昭和35年)頃江津市に中波中継局を設置しようとしたが何らかの事情により断念したことがある。中国地方にある都道府県域民間ラジオ放送局で現在確認し得る唯一の中継局設置断念事例となっている。 ・山陰放送ラジオの中波中継局が使用している周波数は国内外の中波放送局の本局が使っているものが多いこと(注22)や地形的な問題があることから遠距離受信がしにくい放送局の一つになっている。 ・1959年(昭和34年)12月15日にテレビ放送を開始してテレビ・ラジオ兼営局に移行したが本社のある米子市が属する鳥取県には既に日本海テレビジョン放送(NKT、鳥取市田園町四丁目)が開局していたことや日本海テレビジョン放送との統合話が成就しなかったこと、島根県では都道府県域民間テレビ放送局の開局への動きがなかったことからテレビ放送は島根県だけを放送区域とすることになり、テレビとラジオで放送区域が異なることになっただけでなく本社のあるところがテレビの放送区域外になるという変則的な体制をとらざるを得なくなった(それでもテレビ放送の本局が松江市北部に聳〔そび〕える枕木山〔標高:453m〕に設置された関係上本社のある米子市及びその周辺では山陰放送テレビは視聴できていたのではないかと思われる)。この状況は1972年(昭和47年)に鳥取県と島根県が単一の都道府県域民間テレビ放送局の放送区域になるまで続いた(注23)。 ・テレビ・ラジオ兼営局移行後の社名変更の際略称も一緒に変更した稀有な放送局である。 ・中国地方にある都道府県域民間ラジオ放送局で開局から終夜放送移行までの年数が最も長くかかった放送局である(36年1ヶ月)。 |
(主な自社制作番組)
題名 | 放送日時 | 備考 | |
---|---|---|---|
曜日 | 時間 | ||
あさスタ♪ | 月〜金 | 午前7時45分〜午前10時45分 | |
音楽の風車 | 月〜土 | 午前11時〜午後0時55分 | 開局した時から続く中国地方最長寿番組として知られる。 リクエスト番組だが邦楽しか受け付けない。 再放送あり。放送時間は次の通り。 月:午後10時〜午後11時45分(日曜日放送分の再放送) 火〜金:午後10時15分〜午前0時(いずれも前日放送分の再放送) 日:午後10時〜午後11時35分(金曜日放送分の再放送) 土曜日放送分の再放送はない。 |
日 | 午前11時〜午後0時30分 | ||
午後はドキドキ! | 月・木・金 | 午後1時15分〜午後4時50分 | 火曜日・水曜日は午後3時50分〜午後4時50分に「Hotto Hitoikiなまラテ」を設定している関係上番組終了時間が早くなっている。 |
火・水 | 午後1時15分〜午後3時40分 | ||
Mポイント | 月 | 午後5時15分〜午後6時30分 | |
火〜金 | 午後5時15分〜午後6時20分 | ||
森谷佳奈のはきださNight | 月 | 午後8時〜午後10時 | |
テレポート山陰 ON THE RADIO | 月〜金 | 午後10時〜午後10時15分 | 「テレポート山陰」は山陰放送テレビの平日夕方のニュース番組。今春で番組開始から43年になる長寿番組である。 |
Hotto Hitoikiなまラテ | 火・水 | 午後3時50分〜午後4時50分 | 山陰放送テレビと同時放送を行っている、全国的にも珍しい番組。 |
伊藤ユキ子のシニアの扉 | 土 | 午前6時30分〜午前7時15分 | 日曜日午前10時〜午前10時45分に再放送を行っている。 |
ビタミン! Saturday | 土 | 午前9時〜午前10時55分 午後1時〜午後2時55分 |
二部構成になっているのは「音楽の風車」が午前11時〜午後0時55分に設定されているためである。 |
週刊ブンノジぶんしょう堂 | 土 | 午後4時〜午後5時30分 | |
JAZZ PARK | 土 | 午後9時〜午後10時 | 木曜日午後9時〜午後10時に再放送を行っている。 |
演歌で宴会! | 日 | 午前8時45分〜午前9時 | 翌週日曜日午前7時30分〜午前7時45分に再放送を行っている。 |
ニチナビ! | 日 | 午前9時30分〜午前9時55分 | |
ミュージック・ワンダーランド サンセットロード |
日 | 午後4時〜午後4時45分 | 「音楽の風車」とは反対に洋楽のリクエストしか受け付けない番組。 |
ANOKORO | 日 | 午後5時〜午後5時50分 | 金曜日午後8時〜午後8時50分に再放送を行っている。 RSK山陽放送ラジオでも放送されている(日曜日午後9時〜午後9時50分)。 |
(注目したい自社制作番組)
題名 | 概要 |
---|---|
音楽の風車 | 開局した時からほとんど休まず続いている邦楽リクエスト番組で、中国地方最長寿番組でもある。今年で番組開始から66年になり、放送回数も24,000回を超えている(注24)が、番組開始当時からテーマ曲(津村謙〔1923〜1961〕の「赤いマフラー」のインストゥルメンタル)も番組冒頭のナレーションも邦楽しかリクエストを受け付けないという方針も一切変えていない。山陰放送ラジオを代表する番組として鳥取・島根両県在住者や鳥取・島根両県出身者を中心に広く認知されている。 |
森谷佳奈のはきださNight | 山陰放送の森谷佳奈アナウンサーが喋り手を務める番組で、聴取者からのはき出しをメールやTwitterで募っている。山陰放送ラジオだけで放送されている番組ではあるがradiko.jpプレミアムで聴いている他地域在住の方が少なくない。他地域で放送されている民間中波放送局の若年者向け番組とのコラボレーションも何度か行われている。 |
エフエム山陰
(会社データ)
項目 | 記事 | 備考 |
---|---|---|
本社所在地 | 690-8508 松江市学園南一丁目2番1号 島根県立産業交流会館(くにびきメッセ)2階 |
今年2月10日に松江市殿町383番地の山陰中央ビル4階から移転。 |
支社・支局・報道部 | (支社) 東京・鳥取 |
|
略称 | FSK | FM San-in Kabushikigaishaの略。但し現在ではほとんど用いられなくなっている。 |
愛称など | V-air | |
放送区域 | 島根県 鳥取県 |
山陰放送ラジオと同じく開局時点から島根県・鳥取県を放送区域としている。 |
放送区域面積 | 10,215.41平方キロメートル | 2020年(令和2年)1月1日時点の全国都道府県市区町村別面積調による。内訳は島根県が6,708.27平方キロメートル(大韓民国の実効支配下にある竹島〔隠岐郡隠岐の島町。大韓民国側の呼称は独島〈ドクト〉〕の面積〔0.20平方キロメートル〕を含む)、鳥取県が3,507.14平方キロメートル。 |
放送区域人口 | 1,267,793人 | 2015年(平成27年)10月1日実施の国勢調査による。内訳は島根県が694,352人、鳥取県が573,441人。 |
コールサイン | JOVU | |
所属系列 | JFN | |
開局年月日 | 1986年(昭和61年)10月1日 | |
社名の変遷 | ― | |
中継局・周波数 | 島根県 松江(松江市島根町加賀。周波数:77.4MHz) 石見大和(邑智郡美郷町上野。周波数:86.9MHz) 大田(大田市大田町大田。周波数:82.1MHz) 邑智(邑智郡邑南町中野。周波数:80.7MHz) 隠岐(隠岐郡隠岐の島町小路。周波数:82.7MHz) 羽須美(邑智郡邑南町上田。周波数:87.3MHz) 浜田(浜田市三隅町室谷。周波数:86.6MHz) |
|
鳥取県 鳥取(東伯郡湯梨浜町白石。周波数:78.8MHz) 智頭(八頭郡智頭町智頭。周波数:83.4MHz) 用瀬(鳥取市用瀬町別府。周波数:77.2MHz) |
||
radiko参入年月日 | 2020年(令和2年)4月1日 | |
放送時間 | 月曜日午前5時〜翌週月曜日午前2時30分 (一週間の総放送時間:165時間30分) |
|
公式サイトのURL | http://www.fm-sanin.co.jp/ |
(特色など)
項目 | 記事 |
---|---|
放送局の特色 | ・JFN系列に属する都道府県域民間エフエム放送局としては唯一複数の都道府県を放送区域としている。複数の都道府県を放送区域としている都道府県域民間エフエム放送局は他にMegaNet系列に属する放送局でいくつか見られる程度であり、稀有な存在である。 ・同じ松江市に本社を置いている山陰中央テレビジョン放送(TSK、松江市向島町)とともに島根県の地方紙・山陰中央新報社(松江市殿町)との関係が深い放送局である(注25)。 ・山陰地方を東西に貫く幹線の沿線にある都市(鳥取・倉吉・米子・松江・出雲・大田・浜田・益田)にしか中継局を設置していない山陰放送ラジオとは異なり、山間部や島嶼部にも中継局を設置している。 ・中国地方にある都道府県域民間エフエム放送局としては初めて独自の社屋を持たずに開局した放送局である。 ・中国地方にある都道府県域民間エフエム放送局としては初めて本社移転を経験した放送局である。 ・都道府県域民間エフエム放送局としては珍しく地方名または地域名を社名に取り入れている放送局である(注26)。 ・中国地方にある都道府県域民間エフエム放送局で唯一放送区域内に支社を設置している放送局である。 |
番組編成上の特色 | ・長らく日曜日深夜は月曜日午前0時30分で放送を終了していたが、2019年(令和元年)秋の番組改編で放送終了時間が2時間繰り下がり、月曜日午前2時30分で放送を終了するようになった。この結果日曜日深夜に最も遅くまで放送を続けている中国地方にある都道府県域民間ラジオ放送局となった。 ・前記の放送終了時間繰り下げにより一週間の総放送時間が165時間30分となり、中国地方にある都道府県域民間ラジオ放送局では最も長くなった。 ・山陰地方に住みながら音楽活動を行っている歌手が出演する番組がいくつもある(注27)。 ・自社制作番組は入れ替わりが激しいがその中で最も長く続いているのが「おがっちのレトロ本舗」である。昨年6月28日に放送回数が1,000回に到達し、今春番組開始20周年を迎えた。 |
豆知識 | ・放送区域面積は岡山県・広島県・山口県それぞれの面積を大きく上回るのだが、開局当時の中継局は松江(本局)・鳥取・浜田の3箇所だけであった。そのようにした背景には放送区域としている鳥取・島根両県の経済基盤が脆弱なことが考えられるが、テレビせとうち(TSC、岡山市北区柳町二丁目)やTVQ九州放送(TVQ、福岡市博多区住吉二丁目)などのテレビ東京系列に属する都道府県域民間テレビ放送局の開局時点の中継局設置状況(注28)と似ているのが興味深いところである。 ・開局当時存在した本局または中継局の出力は松江本局(松江市島根町加賀)と鳥取中継局(鳥取県東伯郡湯梨浜町白石)が500W、浜田中継局(浜田市三隅町室谷)は1kWとなっている。開局当時の中継局設置を絞る代わりに広い範囲で受信できるようにしようとしたことが考えられる。高い出力の本局・中継局だけで開局させたところは中継局を一つしか設置しなかったところ、言い換えれば本局しか中継局がないところを除けば他にはなく、稀有な事例だと言える。 ・松江本局・鳥取中継局より浜田中継局のほうが出力が強いという逆転現象が見られる。これは島根県西部が平地が少ないことと、何度も記しているように開局当時中継局の設置は必要最小限に抑えようとしたことがあったからではないかと考えられる。 ・島根県にある石見大和(いわみだいわ)・羽須美両中継局は都道府県域民間エフエム放送局としては珍しく地方自治体としての村に設置された中継局である。残念ながら石見大和中継局(邑智〔おおち〕郡美郷町上野)があった邑智郡大和村(1957〜2004)も、羽須美中継局(邑智郡邑南町上田)があった邑智郡羽須美村(1957〜2004)もいわゆる平成の大合併で消滅の憂き目に遭ってしまい、今は存在しない。 ・開局してからいくらか経ってから開局した隠岐中継局(島根県隠岐郡隠岐の島町小路)は観光客が多く訪れる時期だけその他のエフエム山陰の中継局とは別の番組を流していたことがあった(現在は実施していない)。エフエム山陰は民間中波放送局では多数見られる地域別放送を行った数少ない都道府県域民間エフエム放送局だったということになる。 ・エフエム山陰を制作局として他の地域でも放送された番組としては松江市出身で山陰地方を中心に活動している女性歌手・六子(ろこ)が喋り手を務めていた「六子の心唄」(2009〜2013年〔平成21〜25年〕放送)がある。この番組は番組開始から1年間だけだったが他の中国地方にある都道府県域民間ラジオ放送局3社でもネットされていた。なお、六子は2017年(平成29年)春に「六子のM-street」(2007〜2017年〔平成19〜29年〕放送)が終了してからはエフエム山陰では番組は持っていないのが残念なところである(注29)。 ・今年2月10日に本社を移転したのだが、これにより中国地方にある都道府県域民間エフエム放送局4社は全て住居表示実施地域に本社を置くことになった(注30)。 |
(主な自社制作番組)
題名 | 放送日時 | 備考 | |
---|---|---|---|
曜日 | 時間 | ||
SUN-IN MORNING | 月〜金 | 午前7時30分〜午前9時 | |
GOー! EVENING! | 月〜木 | 午後5時20分〜午後6時30分 | |
だんだんインフォメーションまつえ | 火 | 午後4時55分〜午後5時 | |
朝野家 香りの散歩道 | 水 | 午後4時55分〜午後5時 | |
Be Lucky! | 木 | 午前10時30分〜午前10時55分 | |
お茶にしませんか | 木 | 午後2時20分〜午後2時30分 | |
V-airスポーツウィークリー CHEER UP山陰! |
木 | 午後6時30分〜午後6時55分 | |
FRIDAY×FRIDAY | 金 | 午後1時30分〜午後6時 | 第一部(午後1時30分〜午後3時55分)と第二部(午後4時〜午後6時)で喋り手が異なる番組。番組名については第一部を「水木彩也子(みずき・さやこ)のFRIDAY×FRIDAY」と、第二部を「高田リオンのFRIDAY×FRIDAY」とそれぞれ呼称する場合もある。 |
おがっちのレトロ本舗 | 金 | 午後6時〜午後7時 | 変遷が著しいエフエム山陰の自社制作番組にあって最も長く続いている番組(2000年〔平成12年〕4月放送開始)。2019年(令和元年)6月28日に放送回数が1,000回の大台に乗った。 |
浜田真理子のご機嫌さんで。 | 土 | 午前11時〜午前11時30分 | |
SAN-IN MUSIC FILE | 土 | 午前11時30分〜午前11時55分 | |
gingerの疲れたら甘えればいいのに | 日 | 午後6時〜午後6時30分 |
(注目したい自社制作番組)
題名 | 概要 |
---|---|
おがっちのレトロ本舗 | 「おがっち」というニックネームを持つ山陰地方のローカルタレント・小片悦子が喋り手を務めている番組で、エフエム山陰随一の長寿番組でもある。番組が人気を博した理由としては小片悦子と、安来市出身で山陰地方を中心に歌手活動を行っている安来のおじとのやり取りが面白いことや洋邦問わず昔の曲をよくかけることなどが挙げられる。ただ、2019年(令和元年)秋の番組改編で安来のおじが第二・第四金曜日のみの出演になったこと(注31)や今春の番組改編で放送時間が1時間55分から1時間に短縮された(注32)のが残念なところである。 |
浜田真理子のご機嫌さんで。 | 山陰地方を中心に歌手活動を行っている浜田真理子が喋り手を務めている番組。番組のプロデューサーは「おがっちのレトロ本舗」で喋り手を務めている小片悦子が務めている。 |
V-airあまばん | 毎年10月から翌年3月にかけて放送されるアマチュアバンドコンテスト番組。一次審査を通過した、鳥取・島根両県で活動しているアマチュアバンド7組が毎年3月に松江市内で開催されるグランプリ大会に出場する。この番組に出たバンドの中には全国的に有名になったものもある。 |
RSK山陽放送ラジオ
(会社データ)
項目 | 記事 | 備考 |
---|---|---|
本社所在地 | 700-8580 岡山市北区丸の内二丁目1番3号 | 2021年(令和3年)に岡山市北区天神町の岡山市立岡山後楽館中学校・高等学校跡地(注33)に移転する予定。 |
支社・支局・報道部 | (支社) 東京・大阪・倉敷・広島・四国 (支局) 津山 |
四国支社は高松市にある。 |
略称 | RSK | Radio San-you Kabushikigaishaの略。但しラジオ山陽という社名だった時代はない。 |
愛称など | RSKラジオ | |
放送区域 | 岡山県 | かつてはテレビ・ラジオとも岡山県だけを放送区域としていたが1979年(昭和54年)に岡山県と香川県の都道府県域民間テレビ放送局の放送区域が統合されたことによりテレビとラジオの放送区域は一致しなくなった(注34)。 |
放送区域面積 | 7,114.33平方キロメートル | 2020年(令和2年)1月1日時点の全国都道府県市区町村別面積調による。 香川県との境界が石島(いしま。香川県側の漢字表記は井島)の西岸部(玉野市石島/香川県香川郡直島町本村)で確定していないため面積は参考値を記している。 |
放送区域人口 | 1,921,525人 | 2015年(平成27年)10月1日実施の国勢調査による。 |
コールサイン | JOYR | |
所属系列 | JRN/NRN | |
開局年月日 | 1953年(昭和28年)10月1日 | |
社名の変遷 | 山陽放送→ RSK山陽放送 |
2019年(平成31年)4月1日に認定持株放送会社・RSKホールディングス(岡山市北区丸の内二丁目)が発足し、その傘下に入ったことにより山陽放送からRSK山陽放送に改称。 |
中継局・周波数 | (中波) 岡山(岡山市北区撫川。周波数:1494kHz) 落合(真庭市杉山。周波数:1494kHz) 笠岡(笠岡市神島外浦。周波数:1494kHz) 高梁(高梁市松原町松岡。周波数:1494kHz) 津山(津山市林田。周波数:1494kHz) 新見(新見市新見。周波数:1494kHz) 備前(和気郡和気町田土。周波数:1494kHz) (エフエム補完) 岡山(岡山市南区郡。周波数:91.4MHz) |
|
radiko参入年月日 | 2014年(平成26年)12月1日 | |
放送時間 | 月曜日午前4時〜翌週月曜日午前1時 (一週間の総放送時間:165時間) |
|
公式サイトのURL | https://www.rsk.co.jp/ |
(特色など)
項目 | 記事 |
---|---|
放送局の特色 | ・中国地方で初めてテレビ・ラジオ兼営局に移行した放送局である(注35)。 ・中国地方初の民間テレビ放送局である。 ・五大都市(札幌・東京・名古屋・大阪・福岡)以外に本社を置く民間放送局としては初めて認定持株放送会社を発足させた放送局である。 ・中国地方で唯一中波中継局の周波数を全て統一している放送局である。 ・中波中継局の設置場所は南部(JR山陽新幹線・JR山陽本線・山陽自動車道・国道2号線沿線)に3箇所、中部に1箇所、北部(中国自動車道沿線)に3箇所となっている。中波中継局の間隔は30〜40km程度であり、バランス良く配置している。 ・中波中継局の設置場所はほとんどが丘陵地か山の上であり、平地にあるのは本局(岡山市北区撫川〔なつかわ〕)だけである。 ・中国地方にある民間中波放送局では唯一本局しかコールサインを持っていない(注36)。 ・現在の本社が岡山城跡(岡山市北区丸の内二丁目)の中にあることや完成から60年近くが経過していることから岡山市北区天神町の岡山市立岡山後楽館中学校・高等学校跡地に新本社を建設している。新本社へは2021年(令和3年)に移転する予定になっている。 |
番組編成上の特色 | ・自社制作のワイド番組の改廃が激しい。番組開始から10年以上続いている番組は全く存在しない(注37)。 ・「表町LIVE! あもーれ! マッタリーノ」は民間中波放送局の平日の昼間の番組としては珍しく毎日公開生放送を行っている(注38)。 ・Jリーグ二部に属しているファジアーノ岡山の公式戦中継をホームゲームに限って行っている。但し全てのホームゲーム(Jリーグ二部の場合21試合)を中継しているわけではない上、2018年(平成30年)以降はradiko.jpプレミアムでは聴けなくなっている(つまりradikoで楽しめるのはRSK山陽放送ラジオの放送区域である岡山県だけである)。 ・現在RSK山陽放送ラジオで最も長く続いている番組は1984年(昭和59年)に始まった「演歌春秋」である。 ・時々機器調整が理由と思われるのだが月曜日の放送開始を午前5時に繰り下げることがある。但し放送開始時間繰り下げとその理由については一切公式サイトでは通知していない。 |
豆知識 | ・1997年(平成9年)9月30日まではJRNにしか属していなかった(注39)。このため中国地方にある民間中波放送局で唯一ニッポン放送(LF、東京都千代田区有楽町一丁目)制作の長寿深夜番組「オールナイトニッポン」をネットしていなかった。 ・中国地方にある民間中波放送局で唯一地方民間放送共同制作協議会(通称:火曜会)に参加していない放送局である。 ・中波ステレオ放送は1992〜2011年(平成4〜23年)に本局と高梁(たかはし)中波中継局(高梁市松原町松岡)で実施していたのだが、本局と中継局の周波数が同じ状態で中波ステレオ放送を実施したのは世界初の事例になった。その後朝日放送ラジオ(ABC、大阪市福島区福島一丁目)・大阪放送(OBC、大阪市港区弁天一丁目)・毎日放送ラジオ(MBS、大阪市北区茶屋町)が同じ格好で中波ステレオ放送を開始した(注40)のだが、このような形で実施した中波ステレオ放送は結局この4社にとどまった。なお、全ての中波中継局の周波数を統一した中でなぜ本局と高梁中波中継局だけステレオ放送を実施したのかは分からない。 ・中国地方で最後まで中波エフエム放送を実施していた放送局である(注41)。 ・今はRSK山陽放送ラジオが制作し、他の放送局でもネットされている番組はないが、過去には「井上いつのりの男と女のI LOVE 湯」(1985〜1993年〔昭和60年〜平成5年〕放送)があった(中国放送ラジオでは土曜日の夕方に放送されていた)。 ・岡山エフエム放送が開局する前、他の地域ではJFN系列に属する都道府県域民間エフエム放送局でネットされている番組をいくつかネットしていた。岡山エフエム放送が開局した時点で「福山雅治のSUZUKI Talking F.M.」(1996〜2015年〔平成8〜27年〕放送)や広島エフエム放送制作の「木もれ陽のアプローズ」(1993〜2013年〔平成5〜25年〕放送)などが岡山エフエム放送へネット局を変更したが、「Heavy Metal Syndicate」(1991〜2014年〔平成3〜26年〕放送)だけはなぜかRSK山陽放送ラジオがネットし続けた。結局「Heavy Metal Syndicate」が岡山エフエム放送へネット局を変更したのは2004年(平成16年)春の番組改編からであった。 ・政令指定都市に本社を置いている民間中波放送局と、中波ステレオ放送を実施していた民間中波放送局の中では最後にradikoに参加した放送局である。 ・radiko参入時に自社制作のワイド番組の刷新を断行した数少ない放送局である。ただ、radiko参入時に開始した平日朝のワイド番組「朝です。全員起立!」(2014〜2017年〔平成26〜29年〕放送)は2年4ヶ月の短命に終わってしまい、刷新は成功しなかった。 ・radiko参入前後の時期(2014年〔平成26年〕11〜12月)に何度か土曜日深夜(日曜日早朝)に機器調整のためと思われる放送休止を設定していた。無論この件も一切公式サイトでは通知がなされなかった。 ・中波ステレオ放送を実施していた民間中波放送局の中では最後にエフエム補完放送を始めた放送局である(注42)。 ・RSK山陽放送が傘下に入っている認定放送持株会社・RSKホールディングスは高松市にあるコミュニティ放送局・エフエム高松コミュニティ放送(愛称:FM815。高松市常磐町一丁目)を子会社に収めている。認定放送持株会社がコミュニティ放送局を傘下に収めるのは珍しい。 ・山陽新聞社(岡山市北区柳町二丁目)・岡山放送(OHK、岡山市北区学南町三丁目)・テレビせとうちとともに岡山エフエム放送に出資している。 |
(主な自社制作番組)
題名 | 放送日時 | 備考 | |
---|---|---|---|
曜日 | 時間 | ||
朝耳らじお5.5 | 月〜金 | 午前7時〜午後0時30分 | 「5.5」は「ゴーゴー」と読む。 喋り手は番組開始時は男性だけだが午前10時35分以降は男女二人になるという変わった形態をとる番組。 中国地方にある都道府県域民間ラジオ放送局の自社制作番組で最も放送時間が長い。 |
表町LIVE! あもーれ! マッタリーノ | 月〜金 | 午後1時〜午後4時35分 | 表町商店街に設置されたサテライトスタジオ「RSKらじお本舗」(岡山市北区表町三丁目)で公開生放送を行っている。 |
おかやまニュースの時間 | 月〜金 | 午後5時45分〜午後6時30分 | |
演歌春秋 | 月 | 午後8時〜午後10時 | |
国司と武田の土曜番長 | 土 | 午前9時〜午後0時30分 | |
音楽の箱庭 ハジマルリズム | 土 | 午後0時30分〜午後1時 | |
せとうち企業セレクション2020 | 日 | 午前8時〜午前8時30分 | 月曜日午後7時〜午後7時30分に再放送を行っている。 |
The音楽探偵 | 日 | 午後3時30分〜午後4時 | |
沢知恵日曜日の音楽室 | 日 | 午後5時〜午後6時 | |
OKAYAMA SOUND MAGAZINE | 日 | 午後8時〜午後9時 | |
カンナ総統のジミケン革命結社 ブラック★シャドウ |
月 | 午前0時30分〜午前1時 |
(注目したい自社制作番組)
題名 | 概要 |
---|---|
朝耳らじお5.5 | 今春の番組改編で「朝耳らじお」と「ヒット・チャート・バラエティ カモナ・マイRadio!」(2014〜2020年〔平成26年〜令和2年〕放送)を統合して始まった番組で、放送時間5時間30分は中国地方にある都道府県域民間ラジオ放送局では最長になっている。番組開始から午前10時35分までは男性一人で、午前10時35分から番組終了までは男女二人でそれぞれ進行するという変わった形態をとっている。 |
表町LIVE! あもーれ! マッタリーノ | 民間中波放送局のワイド番組としては珍しく毎日表町商店街に設置されたサテライトスタジオで公開生放送を行っている。また、毎週金曜日には大阪府を本拠地として活動しているAKB48の姉妹グループ・NMB48のメンバーが出演するコーナーが設定されている(出演メンバーは岡山エフエム放送の「おやすみNMB48」にも出演している)。 |
演歌春秋 | 毎週月曜日の夜に放送されている番組で、番組は今春37年目に突入した。1990年代後半以降変転が著しかったRSK山陽放送ラジオ随一の長寿番組である。 |
カンナ総統のジミケン革命結社 ブラック★シャドウ |
地味だとされている岡山県を盛り上げるべく今春から始まる番組で、女性アイドルグループ・ポンバシwktk(ワクテカ)メイツ(活動期間:2009〜2017)の元メンバーで岡山市出身のタレント・福井柑奈(ふくい・かんな)が喋り手を務めることになっている。この番組が終わった後の月曜日午前1時で放送を終了するRSK山陽放送ラジオとしては一週間最後の番組であり、一週間最後の自社制作番組でもある。 |
ファジアーノ岡山公式戦中継 | Jリーグ二部に属するファジアーノ岡山の公式戦をホームゲームに限って中継している。但しホームゲームを全て中継するわけではないし、2018年(平成30年)以降はradiko.jpプレミアムでは流されなくなっている(よってradikoで聴けるのは岡山県だけとなる)。 |
岡山エフエム放送
(会社データ)
項目 | 記事 | 備考 |
---|---|---|
本社所在地 | 700-0821 岡山市北区中山下一丁目8番45号 NTTクレド岡山ビル11階 |
|
支社・支局・報道部 | (支社) 東京 |
|
略称 | ― | 略称は定められていない。 |
愛称など | エフエム岡山 VV-FM |
社名は広島エフエム放送と同じく地名先頭型だが番組などで岡山エフエム放送または岡山エフエムと呼称することはない。 VV-FMは局名告知で使われる程度である。 |
放送区域 | 岡山県 | |
放送区域面積 | 7,114.33平方キロメートル | 2020年(令和2年)1月1日時点の全国都道府県市区町村別面積調による。 香川県との境界が石島(いしま。香川県側の漢字表記は井島)の西岸部(玉野市石島/香川県香川郡直島町本村)で確定していないため面積は参考値を記している。 |
放送区域人口 | 1,921,525人 | 2015年(平成27年)10月1日実施の国勢調査による。 |
コールサイン | JOVV | |
所属系列 | JFN | |
開局年月日 | 1999年(平成11年)4月1日 | |
社名の変遷 | ― | |
中継局・周波数 | 岡山(玉野市八浜町波知。周波数:76.8MHz) 井原(井原市西江原町。周波数:84.3MHz) 笠岡(笠岡市神島外浦。周波数:80.4MHz) 久世(真庭市三崎。周波数:82.9MHz) 児島(倉敷市児島阿津二丁目。周波数:84.1MHz) 高梁(高梁市松山。周波数:81.3MHz) 津山(津山市上横野。周波数:80.4MHz) 新見(新見市新見。周波数:80.4MHz) 備前(備前市浦伊部。周波数:83.8MHz) |
|
radiko参入年月日 | 2020年(令和2年)4月1日 | |
放送時間 | 月曜日午前5時〜翌週月曜日午前1時 (一週間の総放送時間:164時間) |
|
公式サイトのURL | http://www.fm-okayama.co.jp/ |
(特色など)
項目 | 記事 |
---|---|
放送局の特色 | ・中国地方では最後に開局した都道府県域民間放送局である。また、中国地方では最後に開局した都道府県域民間ラジオ放送局でもある(注43)。 ・496もあった開局申請の一本化にかなりの時間を要したことなどから岡山市北区に本社を置く報道機関、すなわち山陽新聞社・RSK山陽放送・岡山放送・テレビせとうちから出資を受けている。このためこれらの報道機関との関係が深くなっている。 ・エフエム山陰と同じく開局当初から独自の社屋を持っておらず、あるビルに入居する方式を採っている。 ・中国地方にある都道府県域民間ラジオ放送局では最も建物の高いところ(11階)に本社を置いている放送局である。 ・中継局は開局時点から9箇所(岡山〔本局〕・井原・笠岡・久世・児島・高梁・津山・新見・備前)で変動はない。 ・中国地方にある都道府県域民間エフエム放送局では最も中継局が少ない。 ・中国地方にある都道府県域民間放送局では唯一専用郵便番号を持っていない。 ・サテライトスタジオは岡山市ではなく倉敷市に設置している。 |
番組編成上の特色 | ・平日朝のワイド番組「Fresh Morning OKAYAMA」と平日夕方のワイド番組「TWILIGHT PAVEMENT」は放送時間や喋り手の変遷はあるが開局した1999年(平成11年)4月1日からずっと続いている番組である。この二つの番組は中国地方にある都道府県域民間エフエム放送局のワイド番組で最も長く続いている番組にもなっている。 ・この他金曜日午後のワイド番組「牛嶋俊明ドリームファクトリー」は2008年(平成20年)4月4日放送開始、金曜日夕方のワイド番組「WEEKEND PARADISE」は2013年(平成25年)4月5日放送開始となっており、全ての自社制作のワイド番組が5年以上続いている。このように自社制作のワイド番組が全て長続きしているところは珍しい。 ・岡山エフエム放送の本社がある岡山市が大阪市と広島市のほぼ中間点にあることもあってか大阪府を拠点として活動しているAKB48の姉妹グループ・NMB48のメンバーが出演する番組と、兵庫県・岡山県・広島県・山口県・徳島県・香川県・愛媛県を拠点として活動しているAKB48の姉妹グループ・STU48のメンバーが出演する番組が設定されている。 ・番組を担当するアナウンサー・タレントは経験豊富な方が多く、それが番組の長寿命化の一因になっている(注44)。 |
豆知識 | ・同じ1999年(平成11年)4月1日に開局したとちぎテレビ(GYT、宇都宮市昭和二丁目)とともに1900年代に開局した最後の都道府県域民間放送局である(注45)。 ・開局が1990年代末期または20世紀末期とあまりにも遅くなったが、これは496もあった開局申請者を一本化するのにかなりの時間がかかったためである。開局に際して岡山市北区に本社を置く報道機関各社が出資したのはこのこととも関係している。 ・あまり知られていないが岡山エフエム放送は全国で50番目に開局した都道府県域民間エフエム放送局である。 ・反対に(廃業した愛知国際放送を含めて)全国で5番目に歴史が浅い都道府県域民間エフエム放送局である。 ・岡山エフエム放送の開局により中国地方における都道府県域民間エフエム放送空白県は消滅した。 ・岡山県は都道府県域民間エフエム放送局の開局がコミュニティ放送局の開局より遅くなった県の一つになっている(注46)。 ・岡山県は現在政令指定都市がある道府県で都道府県域民間エフエム放送局の開局が最も遅くなったところになっている(注47)。 ・岡山市は岡山エフエム放送が開局するまで都道府県域民間エフエム放送局が存在しない日本最大の都市であった(注48)。 ・本局(玉野市八浜町波知)はNHK岡山放送局(岡山市北区駅元町)のテレビ放送・エフエム放送の本局(玉野市八浜町波知)と共用している。岡山市北区に本社を置く都道府県域民間テレビ放送局は全て香川県も放送区域に含めているためにこのようになったものと思われる。 ・放送開始時・放送終了時には各中継局の周波数だけでなく出力と偏波の状況(水平か垂直か)も伝えている。このため月曜日の放送開始告知は中継局が13箇所ある広島エフエム放送より1分だけだが早く始まる(広島エフエム放送は各中継局の周波数しか言わない)。 ・中国地方にある都道府県域民間ラジオ局では唯一開局当初から終夜放送を実施している。 ・開局した時から放送開始は月曜日午前5時、放送終了は翌週月曜日午前1時で固定している。一度2013年(平成25年)春の番組改編で「おやすみNMB48」を月曜日午前1時〜午前1時15分に設定したため放送終了時間を15分繰り下げたことがあるが半年で元に戻している(注49)。 ・同じ周波数を3箇所の中継局が使用しているところがある。笠岡・津山・新見各中継局が使用している80.4MHzがそれである。中国地方にある都道府県域民間エフエム放送局で同じ周波数を3箇所の中継局が使用しているのは岡山エフエム放送だけである。ただ、瀬戸内海沿岸各府県(大阪府・兵庫県・広島県・徳島県・香川県・愛媛県)のエフエム放送が受信できる地域では近接した周波数(80.2MHz)を使用しているFM802(大阪市北区天神橋二丁目)との混信が起きる場合があり、岡山県及びその周辺地域でFM802を遠距離受信している方から苦情が出ている。 ・岡山エフエム放送はエフエム山口とともに中国地方にある都道府県域民間エフエム放送局でマスコットキャラクターを制定したことがある放送局である。しかし、エフエム山口の緑山タイガ(作成者は宇部市在住のイラストレーター・上大岡トメ)は現在も使われているのに対して岡山エフエム放送が制定したVV-OYA-G(ブイブイオヤジィ)・VV-PANDA(ブイブイパンダ)は最近公式サイトなどでは見られなくなっている。2000年代(2000〜2009年〔平成12〜21年〕を指す)中期に流れていたVV-OYA-G・VV-PANDAが出演する宣伝は聴いていて面白かっただけに知らない間に何があったのかは分からないが使用されなくなったのは残念と言える。 ・コミュニティ放送局の番組が岡山エフエム放送で流されていたことがある。岡山県初のコミュニティ放送局であり、岡山エフエム放送より2年以上早く開局したエフエムくらしき(倉敷市白楽〔ばくろ〕町)制作の「平成健康アラカルト」(2009〜2014年〔平成21〜26年〕放送)がそれである。倉敷平成病院(倉敷市老松町四丁目)がスポンサーになっていたこの番組はエフエムくらしきが受信しにくい地域に住む方にも聴いて頂こうという考えで岡山エフエム放送でも流したのだが、コミュニティ放送局の番組が都道府県域民間ラジオ放送局で流れる例は珍しい(注50)。 ・政令指定都市に本社を置いている都道府県域民間エフエム放送局で最後にradikoに加入した放送局になった。 ・さり気なく愛称やコールサインを名称に取り入れた番組がいくつかある。「Fresh Morning OKAYAMA」やかつて平日の昼間に放送されていた「VERY VERY VEGETABLE」(1999〜2005年〔平成11〜17年〕放送)が該当する(前者は放送局の愛称が、後者はコールサインがそれぞれさり気なく入れられている)。 ・中国地方にある都道府県域民間ラジオ放送局で唯一略称を有していない。 |
(主な自社制作番組)
題名 | 放送日時 | 備考 | |
---|---|---|---|
曜日 | 時間 | ||
Fresh Morning OKAYAMA | 月〜金 | 午前7時30分〜午前10時 | 開局当初から続いている番組。 |
TWILIGHT PAVEMENT | 月〜木 | 午後5時〜午後8時 | 開局当初から続いている番組。 |
牛嶋俊明ドリームファクトリー | 金 | 午後1時30分〜午後3時55分 | |
WEEKEND PARADISE | 金 | 午後4時〜午後6時30分 | |
ラジOH! | 金 | 午後6時30分〜午後7時 | |
maniwakcゴルフチャンネル | 土 | 午前8時30分〜午前9時 | |
Netz TOYOTA OKAYAMA 週末にエールを♪ |
土 | 午前9時55分〜午前10時 | 日曜日午前9時55分〜午前10時に再放送を行っている。 |
Ario Happy Saturday | 土 | 午後0時〜午後0時30分 | アリオ倉敷(倉敷市寿町)の2階フードコートにあるサテライトスタジオ「FM岡山アリオ768」で公開生放送を行っている。 |
ハミダセ! アミダセ! STU48 | 土 | 午後0時30分〜午後0時45分 | アリオ倉敷の2階フードコートにあるサテライトスタジオ「FM岡山アリオ768」で公開収録を行っている。 |
お医者さんの本棚 ―あなたにも読んでもらいたい― |
日 | 午前10時55分〜午前11時 | |
おやすみNMB48 | 月 | 午前0時〜午前0時15分 | 現在の出演者である加藤夕夏と安田桃寧(やすだ・ももね)はRSK山陽放送ラジオの平日昼のワイド番組「表町LIVE! あもーれ! マッタリーノ」にも出演している。 |
(注目したい自社制作番組)
題名 | 概要 |
---|---|
Fresh Morning OKAYAMA | ともに開局した日から喋り手や放送時間の変遷はあったがずっと続いているワイド番組。変遷の著しい中国地方にある都道府県域民間エフエム放送局のワイド番組で最も長く続いている番組となっている。 |
TWILIGHT PAVEMENT | |
ラジOH! | 2019年(平成31年)4月1日に岡山放送が開局50周年を、岡山エフエム放送が開局20周年をそれぞれ迎えることから企図された番組。ラジオ局の番組にテレビ局のアナウンサーが出演する定期番組は珍しいが、岡山放送が岡山エフエム放送の出資者に名を連ねていることから実現できた番組と言える。 |
Ario Happy Saturday | JR山陽本線・伯備線倉敷駅(倉敷市阿知一丁目)のすぐ北側にある大型商業施設・アリオ倉敷の中に設置されたサテライトスタジオで公開生放送を行っている。 |
ハミダセ! アミダセ! STU48 | 岡山県出身のSTU48のメンバー・沖侑果が喋り手を務める番組で、アリオ倉敷の中に設置されたサテライトスタジオで公開収録を行っている。毎回STU48のメンバーがゲストで出演している。 |
おやすみNMB48 | 2013年(平成25年)4月の放送開始以来NMB48のメンバー2人が喋り手を務めている番組(卒業などの事情により出演者はこれまで何度も交代している)。NMB48は大阪府を拠点として活動している関係上近畿(関西)地方にある放送局でレギュラー番組を持つことがほとんどであるため近畿(関西)地方以外で放送されているこの番組は貴重な存在と言える。なお、出演しているメンバーはRSK山陽放送ラジオの「表町LIVE! あもーれ! マッタリーノ」にも出演している。 |
中国放送ラジオ
(会社データ)
項目 | 記事 | 備考 |
---|---|---|
本社所在地 | 730-8504 広島市中区基町21番3号 | |
支社・支局・報道部 | (支社) 東京・大阪・福山 (支局) 呉・三次 |
中国放送は福山支社については福山放送局と呼称している。 |
略称 | RCC | Radio Chuugoku Corporationの略。 |
愛称など | RCCラジオ | |
放送区域 | 広島県 | |
放送区域面積 | 8,479.64平方キロメートル | 2020年(令和2年)1月1日時点の全国都道府県市区町村別面積調による。 |
放送区域人口 | 2,843,990人 | 2015年(平成27年)10月1日実施の国勢調査による。 |
コールサイン | JOER(本局) JOEO(福山中波中継局) |
|
所属系列 | JRN/NRN | |
開局年月日 | 1952年(昭和27年)10月1日 | |
社名の変遷 | ラジオ中国→ 中国放送 |
ラジオ中国から中国放送へは1967年(昭和42年)4月1日改称。 テレビ・ラジオ兼営局に移行したのは1959年(昭和34年)4月1日のことであるが、なぜか社名変更は1960年代後半までずれ込んだ。この結果テレビ・ラジオ兼営局移行後も「ラジオ○○」という社名を使い続けた期間(8年間)が最も長い放送局になっている。 |
中継局・周波数 | (中波) 広島(江田島市沖美町美能。周波数:1350kHz) 庄原(庄原市西本町二丁目。周波数:1458kHz) 東城(庄原市東城町川西。周波数:1458kHz) 福山(福山市北美台。周波数:1530kHz) 府中(府中市土生町。周波数:1530kHz) 三原(三原市明神三丁目。周波数:1530kHz) 三次(三次市南畑敷町。周波数:1458kHz) (エフエム補完) 広島(広島市南区黄金山町。周波数:94.6MHz) 久井(世羅郡世羅町小世良。周波数:94.6MHz) 西条(東広島市八本松町篠。周波数:94.6MHz) 福山(福山市千田町千田。周波数:94.6MHz) 三次(三次市粟屋町。周波数:94.6MHz) |
|
radiko参入年月日 | 2011年(平成23年)7月20日 | |
放送時間 | 月曜日午前5時〜翌週月曜日午前1時30分 (一週間の総放送時間:164時間30分) |
|
公式サイトのURL | https://rcc.jp/ |
(特色など)
項目 | 記事 |
---|---|
放送局の特色 | ・中国地方初の民間放送局であり、中国地方初の民間ラジオ放送局でもある。 ・本局(江田島市沖美町美能)の出力は20kWとなっており、中国地方の民間中波放送局では最大になっている。 ・本局の出力が強いため広島県西部では中波中継局は一切設置していないし、RSK山陽放送ラジオのように中波中継局の周波数を統一することもやっていない。 ・中波中継局は広島県北部と広島県南東部にそれぞれ3箇所ずつ設置しているが、広島県北部にある中波中継局と広島県南東部にある中波中継局はそれぞれ周波数を統一している。 ・一方でエフエム補完放送は全て周波数を統一している。 ・現在サテライトスタジオは一切所有していない(2004年〔平成16年〕8月廃止)。 ・広島県を放送区域とする都道府県域民間放送局で唯一福山支社(福山市北美台)を福山放送局と呼称している(福山支社制作のラジオ番組があるため)。 |
番組編成上の特色 | ・中国地方最大の都市に本社を置いていることもあってか自社制作番組が多く、内容も豊富である。 ・開局5日目にして早くも広島東洋カープの公式戦中継を行うなど広島東洋カープに対するこだわりが強い。 ・毎年1月に広島・廿日市(はつかいち)両市で開催される天皇盃全国都道府県対抗男子駅伝競走大会のラジオ中継の制作局になっている(注51)。 ・一方でJリーグ一部に属しているサンフレッチェ広島の公式戦中継はあまり放送しないし、全国高等学校野球選手権大会広島大会は一切中継しない。スポーツ中継に偏りがあるのが難点と言える。 ・中国地方にある民間中波放送局で唯一毎年12月24〜25日に放送されている「ラジオ・チャリティー・ミュージックソン」に参加している(2008年〔平成20年〕から参加)。 ・自社制作のワイド番組はそのほとんどが人気が高く、10年以上続いているものが少なくない。中でも1973年(昭和48年)4月16日に始まった「おはようラジオ」はあと3年少々で番組開始50周年を迎えることになっている。無論「おはようラジオ」は中国地方にある民間ラジオ放送局では最長寿の自社制作のワイド番組である。 ・中国地方の中心都市に本社を置いていることもあってか他の民間中波放送局にネットされている番組がいくつか存在する。 ・日曜日朝に放送されている「びんご朝市! 井戸端ラジオ」は本社ではなく福山支社制作の番組である。このように支社制作の番組が設定されているのは中国地方の都道府県域民間ラジオ放送局では中国放送ラジオだけである。 ・中国放送のアナウンサーが担当する番組も多いが、広島県で活動するタレント・フリーアナウンサーが担当する番組も少なくない。 ・中国地方にある民間中波放送局で唯一文化放送(QR、東京都港区浜松町一丁目)制作の「日野ミッドナイトグラフィティ 走れ! 歌謡曲」をネットし続けている(1976年〔昭和51年〕12月7日ネット開始)。同じ運送業者向けの番組で、山陰放送ラジオ・RSK山陽放送ラジオ・山口放送ラジオがネットしていた「いすゞ歌うヘッドライト〜コックピットのあなたへ〜」(TBSラジオ〔TBS、東京都港区赤坂六丁目〕制作。1974〜2001年〔昭和49年〜平成13年〕放送)亡き今は運送業者向け番組をネットし続けている中国地方唯一の民間中波放送局にもなっている。 ・最近は経営事情が厳しいこともあるのか自社制作番組の再放送がいくつか設定されるようになっている。 |
豆知識 | ・広島市は七大都市(札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・広島・福岡)で最後に民間中波放送局が開局したところである(注52)。 ・中国放送は中国地方初の民間放送局ではあるが、全国で見ると16番目に開局した民間放送局である(注53)。 ・中国地方最古参の民間放送局であり、中国地方で最多の放送区域人口を有するだけあって中国地方にある都道府県域民間ラジオ放送局で初めてやったことがいくつもある(注54)。 ・何と開局したその日に早くも終夜放送を実施していた。というのも、開局した1952年(昭和27年)10月1日は第25回衆議院議員総選挙の投票日(注55)でもあり、その開票速報を伝えるために終夜放送を実施したからである。 ・中国地方にある民間テレビ・ラジオ兼営放送局でラジオ局として開局してからテレビ・ラジオ兼営局に移行するまでの年数が最も長くかかった放送局である(6年半)。 ・中国放送は1959年(昭和34年)4月1日にテレビ放送を開始してテレビ・ラジオ兼営局に移行するのだが、なぜか社名はラジオ中国を貫いた。ようやく現在の社名である中国放送に改称したのは1967年(昭和42年)4月1日のことである。この結果テレビ・ラジオ兼営局移行後も「ラジオ○○」という社名を使い続けた期間(8年間)が最も長い放送局になっている。 ・中国放送ラジオの中波中継局の敷地は民間利用が盛んである(注56)。敷地内に放送局直営の施設を置くところ(注57)が多い中にあって民間企業に敷地利用を積極的に認めているのは珍しいと言える。 ・中国放送ラジオ府中中波中継局(府中市土生〔はぶ〕町)は唯一府中市にある府中中継局である(注58)。また、中国放送ラジオ府中中波中継局はNHKラジオ第一の府中中波中継局と施設を共用している。 ・庄原市はいわゆる平成の大合併で市内に二つ民間中波放送局の中波中継局を持つことになった(庄原・東城の2箇所。中国地方では他に萩市がある)。 ・中波放送の周波数は広島県北部・広島県南東部でそれぞれ統一しているのだが、1980〜1982年(昭和55〜57年)に推進した受信環境改善(中継局設置)の過程において広島県北部・広島県南東部それぞれで最後に開局した中波中継局の周波数に他の中波中継局が周波数を合わせる格好をとっている(注59)。 ・中国放送ラジオは中波ステレオ放送を実施していた中継局が最も多かった民間中波放送局であった(広島〔本局〕・福山・府中・三原の4箇所(注60))。 ・現在は全域統一放送になっているが、かつては福山支社が制作し、福山・府中・三原各中波中継局だけで流れていた番組がいくつか制作されていた。1990年代中期には日曜日以外の毎日福山支社が制作し、福山・府中・三原各中波中継局だけで流れていたワイド番組が設定されていたほどである。 ・広島県のコミュニティ放送局は広島県南東部にある尾道市・福山市で早く開局しているが、その背景には中国放送が福山支社が制作し、福山・府中・三原各中波中継局だけで流している番組を経費節減を理由に打ち切りたかったことがあるとされている。そのため中国放送は尾道市・福山市にあるコミュニティ放送局の開局に当たって支援を行ったという話がある。中国地方初のコミュニティ放送局となったエフエムふくやま(愛称:レディオBINGO。福山市西町二丁目)はそのことを示すように開局当時から中国放送との関係は強く、現在でも福山支社が制作し、福山・府中・三原各中波中継局だけで流れていたワイド番組に出演していた方が喋り手を務める番組があるし、かつては中国放送のアナウンサーだった男性(残念ながら数年前に逝去している)が担当していた番組もあった。 ・広島県を放送区域とする放送局の中では社史の編纂に最も積極的で、10年ごとに出版している。 ・広島県を放送区域とする民間放送局の中では最もアナウンサー(現職か否かは問わない)の著作などが多いところでもある。十数年前には当時在籍していたアナウンサーのエッセイ集が出版されたことがある。 ・ワイド番組を中心に人気番組が多いが、実は番組がコロコロ変わる魔の時間帯もいくつか存在する。過去には平日の午前9〜10時台(1980年代中期〜2000年代初頭)や平日の午後(2010年代前半)がそうだったし、現在は金曜日の午後3〜4時台が該当する。 ・昭和時代末期から平成時代初頭にかけての平日正午前後に「11時です あなたとご一緒に」(正確な番組表記は不明)という番組があり、一見すると自社制作のワイド番組だと思えるのだが聴いてみるとネット番組だらけという番組があった。 ・中国放送ラジオにおいて多くの放送局でネットされた番組として今でも覚えている人が多いのが「柏村(かしむら)武昭のサテライトNo.1」(1972〜1988年〔昭和47〜63年〕放送)である。最大時(1985年〔昭和60年〕頃)には山陰放送ラジオ・RSK山陽放送ラジオ・山口放送ラジオ・西日本放送ラジオ・南海放送ラジオ・九州朝日放送ラジオ(KBC、福岡市中央区長浜一丁目)でもネットされる番組になっていた。これに四国放送ラジオ・高知放送ラジオが加わっていれば中国・四国地方の全ての民間中波放送局でネットされることになったのだがそれは実現せず、更に西日本放送ラジオ・九州朝日放送ラジオでのネットも短期間で終わった。結局最終回(1988年〔昭和63年〕3月27日放送)時点ではネット局は山陰放送ラジオ・RSK山陽放送ラジオ・山口放送ラジオ・南海放送ラジオに戻っていた。 ・中国放送ラジオの名コンビと言えばいろいろあるがやはり上野隆紘・世良洋子両アナウンサーであろう。平日午後の人気ワイド番組「なんでもジョッキー」(1975〜2003年〔昭和50年〜平成15年〕放送)で7年間にわたりコンビを組み、絶大な人気を誇った。その後「平成ラヂオバラエティ ごぜん様さま」でもコンビを組んでおり、こちらは9年間続いた。 |
(主な自社制作番組)
題名 | 放送日時 | 備考 | |
---|---|---|---|
曜日 | 時間 | ||
おはようラジオ | 月〜金 | 午前7時〜午前9時 | |
平成ラヂオバラエティ ごぜん様さま | 月〜金 | 午前9時〜午前11時40分 | |
おひるーな | 月〜金 | 午前11時40分〜午後2時55分 | |
バリシャキNOW | 月〜木 | 午後3時〜午後5時 | |
それ聴け! Veryカープ! | 月 | 午後5時46分〜午後7時 | |
アンガールズのカープ愛炸裂番組 「カーティスト」 |
月 | 午後7時〜午後7時30分 | |
佐々木リョウのバリAじゃんラジオ | 月 | 午後7時30分〜午後8時 | |
南一誠のゆめ語り・一誠一座 | 月 | 午後8時〜午後8時30分 | |
保田隆のHeartBeatラジオ | 月 | 午後8時30分〜午後9時 | |
ヨルノバ | 月 | 午後9時〜午後11時30分 | |
ここいろラジオ | 月 | 午後11時30分〜午後11時55分 | 日曜日午前3時55分〜午前4時20分に再放送を行っている。 |
おひるーなフライデーひるうたマガジン | 金 | 午前11時40分〜午後4時55分 | |
NEXCO西日本DriveEscort | 金 | 午後4時55分〜午後5時 | 山陰放送ラジオ・RSK山陽放送ラジオ・山口放送ラジオでも放送されている(山陰放送ラジオ・山口放送ラジオでは金曜日午後4時30分〜午後4時35分、RSK山陽放送ラジオでは金曜日午後4時35分〜午後4時40分)。 |
かが屋の鶴の間 | 金 | 午後11時30分〜午前0時 | 山陰放送ラジオ・RSK山陽放送ラジオでも放送されている(山陰放送ラジオでは日曜日午後8時30分〜午後9時、RSK山陽放送ラジオでは日曜日午前3時〜午前3時30分)。 |
一文字弥太郎の週末ナチュラリスト 朝ナマ! |
土 | 午前7時〜午前10時55分 | |
広島トヨペット ドリームガレージ | 土 | 午前11時〜午前11時30分 | |
マツダミュージックドライブ | 土 | 午後0時〜午後0時30分 | |
山野秀子のちいさなパティオ | 土 | 午後0時30分〜午後0時55分 | |
松ちゃん・大ちゃんのふくふくサタデー | 土 | 午後1時〜午後4時55分 | |
LIFE IS… | 土 | 午後5時〜午後5時30分 | |
広島歌謡曲ナイト | 土 | 午後6時〜午後6時55分 | 日曜日午前3時〜午前3時55分に再放送を行っている。 |
森本ケンタのハッピータイムRadio | 土 | 午後7時30分〜午後7時55分 | 日曜日午後10時30分〜午後10時55分に再放送を行っている。 |
うえむらちかの鯉スル企画室 | 土 | 午後9時45分〜午後10時 | |
ザ★横山雄二ショー | 土 | 午後10時〜午後10時55分 | |
STU48のちりめんパーティー | 土 | 午後11時〜午後11時30分 | RSK山陽放送ラジオ・山口放送ラジオ・南海放送ラジオでも放送されている(RSK山陽放送ラジオでは土曜日午後9時30分〜午後10時、山口放送ラジオでは日曜日午後10時〜午後10時30分、南海放送ラジオでは金曜日午後11時〜午後11時30分)。 |
びんご朝市! 井戸端ラジオ | 日 | 午前7時15分〜午前7時45分 | この番組のみ福山支社制作。 |
高橋一清・あの人 あの言葉 | 日 | 午前8時〜午前8時10分 | |
新里カオリのうららか日曜日 | 日 | 午前9時〜午前10時55分 | |
Alice Hiroshima! Fun♪Radio | 日 | 午後0時30分〜午後0時55分 | |
ショコラジ | 日 | 午後1時〜午後2時55分 | |
陰山英男の放課後ラジオ | 日 | 午後4時〜午後4時15分 | 日曜日午後10時15分〜午後10時30分に再放送を行っている。 |
オトノバ | 日 | 午後4時30分〜午後4時55分 | |
蔵本順子のシネマトーク | 日 | 午後5時30分〜午後5時50分 | |
DressingのNICE FANTASY!! | 日 | 午後9時〜午後9時30分 | |
K&Mのカチンコ☆ガチンコ | 日 | 午後9時30分〜午後10時15分 | |
あどRun太の広島が好きじゃけん | 日 | 午後11時〜午後11時30分 |
(注目したい自社制作番組)
題名 | 概要 |
---|---|
広島東洋カープ公式戦中継 | 開局5日目にして早くも放送を開始した、中国放送ラジオ最大の人気番組。中国放送ラジオが広島東洋カープ公式戦中継に力を入れていることはradiko.jpプレミアムが始まった時に「RadiPrism」とともに配信対象にしたこと(つまりその二つの番組を除いては配信対象にしなかったこと)や遠距離受信の環境を悪化させる恐れのある中波中継局の周波数統一に乗り出していないこと(注61)などからもうかがえる。 |
おはようラジオ | 1973年(昭和48年)4月16日に放送を開始した、中国地方にある民間ラジオ放送局で最長寿のワイド番組。 |
平成ラヂオバラエティ ごぜん様さま | 2003年(平成15年)3月31日に放送を開始した、平日午前中の人気番組。人気コーナーとしては「ごぜん様会議」や「ごぜん様クイズ」、「映画音楽コーナー」などがある。また、番組関連本もこれまで何度か出版されている。 |
おひるーな/ おひるーなフライデーひるうたマガジン |
女性アナウンサーまたは女性タレントが喋り手を務め、コメンテーターとして出演する男性がその相方になっているという、変わった形の番組。今春の番組改編で放送開始時間が20分繰り上がった上に金曜日は「週刊 田中宏」(2018〜2020年〔平成30年〜令和2年〕放送)と統合して広島県を放送区域とする都道府県域民間ラジオ放送局で放送されている番組としては最長の放送時間を持つ番組になった。 |
バリシャキNOW | 現在56歳の道盛浩アナウンサーと現在46歳の福山市出身・在住のタレント・藤田弘之が出演している番組。男性二人だけで進行する、珍しい番組でもある。この二人のやり取りも面白いのだが、いろいろな芸能人から集めた、多数に及ぶ番組ジングルは必聴(中には藤田弘之の高校上の後輩に当たるタレントのものもある)。また、毎週火曜日には福山支社から福山市出身のフリーアナウンサー・渡辺敏恵(注62)が広島県南東部の情報を伝えるコーナーもあり、福山支社が活用されている数少ない番組にもなっている。 |
それ聴け! Veryカープ! | 原則として広島東洋カープの公式戦中継がない月曜日に放送されている広島東洋カープ関連番組。 |
アンガールズのカープ愛炸裂番組 「カーティスト」 |
|
ここいろラジオ | いわゆるセクシャルマイノリティの二人が出演して、いろいろなことを明るく楽しく考えることを目的とした番組。 |
かが屋の鶴の間 | お笑いコンビ・かが屋が出演する番組で、今春の番組改編で月一回放送から毎週放送になった。山陰放送ラジオ・RSK山陽放送ラジオでもネットされている。 |
一文字弥太郎の週末ナチュラリスト 朝ナマ! |
昭和時代末期から中国放送ラジオを中心に覆面DJとして活動している一文字弥太郎(注63)が喋り手を務めている番組。人気コーナーとしては「空想科学読本」シリーズの作者・柳田理科雄が電話で生出演する「柳田理科雄先生の空想科学ラジオ読本 デラックス」や一文字弥太郎が聴取者からのどうかと思う投稿を読み上げ、最後に「…これっていかが!!」と叫ぶ「いかがなものか!!」などがある。 |
松ちゃん・大ちゃんのふくふくサタデー | ともに平成時代初頭から広島県を放送区域とする都道府県域民間放送局の番組で活躍しているローカルタレントの大松しんじと松本裕見子が出演している番組。田中俊雄元アナウンサーが喋り手を務めていた前番組の「おもいっきり土曜日」シリーズ(1989〜1994年〔平成元〜6年〕/2007〜2018年〔平成19〜30年〕放送)を継承している。 |
ザ★横山雄二ショー | 横山雄二アナウンサーが喋り手を務める番組。横山雄二アナウンサーとゲストとのトークが主たる内容になっているが、番組の最初にかかる曲の途中から流れる、開拓団なるグループ(詳細不明)が展開する街角実況中継が面白い。 |
STU48のちりめんパーティー | STU48のメンバー(無論固定されていない)が出演している番組。STU48の活動区域内にあるRSK山陽放送ラジオ・山口放送ラジオ・南海放送ラジオでも放送されている。 |
びんご朝市! 井戸端ラジオ | 福山支社が制作し、広島県全域で流れている唯一の番組。「備後ばあちゃん」なる謎の女性キャラクターが出演している。 |
ショコラジ | 広島県内で発売されている(注64)タウン情報誌「Wink」(アスコン〔福山市港町一丁目〕発行)と提携した、日曜日午後のワイド番組。 |
DressingのNICE FANTASY!! | ファンタジー系シンガーソングライターという触れ込みで広島県を中心に活動している女性歌手・Dressingが喋り手を務めている番組。 |
天皇盃全国都道府県対抗 男子駅伝競走大会中継 |
毎年1月第三日曜日または第四日曜日に広島・廿日市両市で開催される天皇盃全国都道府県対抗男子駅伝競走大会の模様を中継する番組で、中国放送ラジオが制作局になっている。 |
広島平和記念式典中継 | 広島市中心部に原子爆弾が投下された8月6日に行われる広島平和記念式典の中継番組。 |
ラジオ・チャリティー・ミュージックソン | 2008年(平成20年)から毎年12月24〜25日に放送されている特別番組。視覚障害者のための音響装置付信号機の普及を目的とした番組であるが、最近では東北地方太平洋沖地震(東日本大震災。2011年〔平成23年〕3月11日)や広島市北部を中心とした地域に甚大な被害をもたらした集中豪雨、岡山・広島・山口・愛媛各県などに甚大な被害をもたらした集中豪雨(2018年〔平成30年〕7月6〜7日)などの大規模災害についても取り上げるようになっている。 |
世良洋子の年忘れラジオ紅白歌合戦 | 毎年大晦日(おおみそか)に放送される特別番組。2014年(平成26年)春に「平成ラヂオバラエティ ごぜん様さま」を降板した世良洋子元アナウンサーが出演を続けている数少ない番組(注65)でもある。絶対に紅組が勝つという設定になっている。 |
広島エフエム放送
(会社データ)
項目 | 記事 | 備考 |
---|---|---|
本社所在地 | 734-8511 広島市南区皆実町一丁目8番2号 | |
支社・支局・報道部 | (支社) 東京 |
|
略称 | HFM | Hiroshima FMの略。 |
愛称など | 広島エフエム | 岡山エフエム放送と同じく社名は地名先頭型だがエフエム広島と呼称することは全くない。 |
放送区域 | 広島県 | |
放送区域面積 | 8,479.64平方キロメートル | 2020年(令和2年)1月1日時点の全国都道府県市区町村別面積調による。 |
放送区域人口 | 2,843,990人 | 2015年(平成27年)10月1日実施の国勢調査による。 |
コールサイン | JOGU | |
所属系列 | JFN | |
開局年月日 | 1982年(昭和57年)12月5日 | |
社名の変遷 | ― | |
中継局・周波数 | 広島(広島市南区黄金山町。周波数:78.2MHz) 五日市(広島市佐伯区五日市町寺田。周波数:81.3MHz) 大崎(豊田郡大崎上島町中野。周波数:76.4MHz) 尾道(尾道市向島町。周波数:77.1MHz) 可部(広島市安佐北区可部町大毛寺。周波数:80.4MHz) 呉(呉市和庄町。周波数:81.7MHz) 西条(東広島市西条町寺家。周波数:77.8MHz) 佐東(広島市安佐南区緑井町。周波数:82.3MHz) 世羅甲山(世羅郡世羅町本郷。周波数:81.4MHz) 千代田(山県郡北広島町本地。周波数:86.3MHz) 福山(福山市西深津町七丁目。周波数:82.1MHz) 府中(福山市新市町相方。周波数:85.5MHz) 三次(三次市粟屋町。周波数:83.5MHz) |
|
radiko参入年月日 | 2011年(平成23年)7月20日 | |
放送時間 | 月曜日午前5時〜翌週月曜日午前2時 (一週間の総放送時間:165時間) |
|
公式サイトのURL | http://www.hiroshima-fm.co.jp/ |
(特色など)
項目 | 記事 |
---|---|
放送局の特色 | ・中国地方初の民間エフエム放送局である。 ・中継局は都道府県域民間エフエム放送局としては最多の13箇所ある(注66)。そのせいか周波数告知は頻繁に行われている。 ・13箇所も中継局があるが、全て別の周波数を使っている(つまり同じ周波数を複数の中継局が使っているところが一切ない)。 ・一方で経営上の問題などから庄原市東城地区など中継局が設置されていないところもいくらか残されている。 ・東京・大阪・福山に支社を置くことが基本線となっている広島県を放送区域とする都道府県域民間放送局(注67)では唯一東京以外に支社を置いていない。過去には大阪・福山にも支社を置いていたことがあったのだが、2000年代(2000〜2009年〔平成12〜21年〕を指す)末期までにいずれも廃止している。 ・サテライトスタジオは広島市ではなく安芸郡府中町に設置している。 ・最近では防災や食育を目的としたハンドブックを作成・配布している(それらのハンドブックは最新版だけだが公式サイトで閲覧可能になっている)。 ・かつてはタイムテーブルは毎月発行していたが、現在は番組改編期に当たる4月と10月の年2回発行になっている(タイムテーブルは2010年〔平成22年〕10月以降に発行されたものについては公式サイトで閲覧可能になっている)。 |
番組編成上の特色 | ・中国地方最大の都市に本社を置いていることもあってか自社制作番組が多く、内容も豊富である。 ・喋り手の年齢層が幅広い(20〜70代)。 ・広島県を放送区域とする都道府県域民間テレビ放送局では一時期全く制作されていなかった、広島東洋カープやサンフレッチェ広島に関する番組をずっと制作・放送し続けている。一方でスポーツ中継番組は人員上の問題などもあって一切制作・放送していない。 ・自社・他社問わず民間放送局のアナウンサーだった方が喋り手を務める番組が少なくない(注68)。 ・広島エフエム放送のアナウンサーが担当する番組も多いが、広島県で活動するタレント・フリーアナウンサーが担当する番組も少なくない。 ・10年以上続いているいわゆる長寿番組は少なくないが、広島エフエム放送より10ヶ月早く開局し、広島県南部を中心に受信できるところが少なくないエフエム愛媛(松山市竹原町一丁目)のように開局した時、または開局した年から続いている番組はない(注69)。 ・自社制作番組が多いことは前に書いた通りだが日曜日は意外にも午前10時以降は5分以上の自社制作番組の設定がない(過去には設定されていた時期がある)。これは中国地方にある都道府県域民間ラジオ放送局では唯一である。 ・RSK山陽放送ラジオ・岡山エフエム放送・中国放送ラジオでいくつか設定されているAKB48の姉妹グループ(NMB48・STU48)のメンバーが出演する番組は一切設定されていない。 ・開局が早かったことや中国地方最大の都市に本社を置いていることもあって中国地方にある都道府県域民間エフエム放送局では広島エフエム放送でしかネットしない番組が少なくない。しかしその一方でそれが一社提供番組だった場合、スポンサーの都合で打ち切り対象に選ばれてしまうことが時々見られる。 ・一方でジャパンエフエムネットワーク制作の番組の扱いはあまり良いとは言えない面がある。午前4時から放送されたりネット開始→打ち切りを繰り返したりする番組、放送日時がよく変わる番組が少なくない。 ・サテライトスタジオを全て廃止した中国放送ラジオとは異なり、現在でも公開生放送番組を設定している。 ・広島市周辺地域で開催される年中行事(呉みなと祭り・酒まつりなど)などで公開録音を積極的に行っている。 ・広島県を放送区域とする都道府県域民間放送局としては最後発になるが、きちんと広島平和記念式典中継は中継するし、原爆関連の番組(ラジオドラマ・ドキュメンタリー)も制作・放送している。 ・日曜日深夜の放送終了時間はずっと午前2時で固定し続けている。長らく中国地方にある都道府県域民間ラジオ放送局では日曜日深夜は最も遅くまで放送するところとなっていたが、2019年(令和元年)秋の番組改編でエフエム山陰が放送終了時間を2時間繰り下げて月曜日午前2時30分で放送を終了するようになったためその座をエフエム山陰に譲ることになった。 |
豆知識 | ・広島県は七大都市を擁する都道府県、すなわち北海道・宮城県・東京都・愛知県・大阪府・広島県・福岡県で最後に民間エフエム放送局が開局したところである(注70)。広島エフエム放送が開局した時点では北海道・宮城県・東京都・愛知県・大阪府・福岡県に加えて愛媛県・長崎県でも都道府県域民間エフエム放送局が開局しており、結局広島エフエム放送は全国9番目の都道府県域民間エフエム放送局として開局することになった。 ・広島市が政令指定都市に移行してから開局した、広島県を放送区域とする唯一の都道府県域民間放送局である。 ・広島県を放送区域とする都道府県域民間放送局の開局は広島エフエム放送が最後になることが確定的になっていたこともあり、「広島県大百科事典」(1982年〔昭和57年〕中国新聞社〔広島市中区土橋町〕刊)によると広島県東部(どこかは分からないが尾道市か福山市のどちらかだろう)に本社設置を望む声があったという。 ・経営上の問題から本局・中継局は独自のものを設置するのではなく、中国放送テレビの本局・中継局と共用することにして開局に漕ぎ着けている。 ・中国放送ラジオとは対抗関係にあるが、全く協力し合わないというわけではなく、中国放送ラジオと同時にradikoに参入したことやその際中国放送ラジオと共同で宣伝を制作・放送したこと、ある歌手のコンサートの宣伝で中国放送ラジオと共同で宣伝を制作・放送したことがある。また、かつては防災の日(9月1日)に中国放送ラジオ・NHK広島放送局と共同で特別番組を放送したこともあった。 ・福山中継局(福山市西深津町七丁目)の周波数は当初87.5MHzになる予定だったが、サービス放送開始直前に何らかの問題が起き、開局当初の中継局(他に広島〔本局〕・大崎・尾道・呉・西条・佐東・千代田・府中・三次〔みよし〕があった)で唯一サービス放送開始(1982年〔昭和57年〕11月20日)が延期されてしまった(結局5日遅れの1982年〔昭和57年〕11月25日から現在使用している82.1MHzでサービス放送が始められている)。福山市では大部分の地域で尾道・府中両中継局が受信できるため福山市内で広島エフエム放送のサービス放送が聴けないという状況は生じなかったのだが、なぜ87.5MHzを使っての開局を断念したのかは明らかにしていない(注71)。なお、開局する日はこの問題が起きる前から1982年(昭和57年)12月5日としており、この問題のせいで開局する日が1982年(昭和57年)12月5日になったわけではない。 ・終夜放送開始は広島エフエム放送より後に開局したエフエム山陰・エフエム山口より1年遅れた。しかも終夜放送開始当初は土曜日深夜(日曜日早朝)に放送休止時間を入れていた(後に解消)。 ・広島東洋カープが筆頭株主を務めている。 ・中国放送以外の広島県を放送区域とする都道府県域民間テレビ放送局との関係はさほど深くはない。ただ、広島テレビ放送(HTV、広島市東区二葉の里三丁目)・テレビ新広島(TSS、広島市南区出汐二丁目)とは同時生放送番組を企画・制作・放送したことが過去にあったし、広島ホームテレビ(HOME、広島市中区白島北町)では中学生・高校生向けワイド番組「大窪シゲキの9ジラジ」のテレビ版を放送していたことがあった。 ・タイムテーブルが冊子形式で毎月発行されていた頃、山県郡北広島町と安芸高田市を通る広島県道69号千代田・八千代線の県道標識を撮った写真が表紙を飾ったことがある。その時の巻頭特集がロックンロール誕生50周年だったことに因(ちな)むのだが、実はこの広島県道69号千代田・八千代線が路線認定されたのは広島エフエム放送が開局した次の日、すなわち1982年(昭和57年)12月6日のことであった(1982年〔昭和57年〕12月6日広島県告示第1,277号による)。 ・「大窪シゲキの9ジラジ」ではよく公開録音を行っているのだが、2010年(平成22年)9月には福山市内唯一の女子校である福山暁の星女子中学校・高等学校(福山市西深津町三丁目)の文化祭で公開録音を行ったことがあった。この福山暁の星女子中学校・高等学校は当時広島エフエム放送に在籍していたある女性アナウンサー(私的領域擁護のため名前は伏せることにする)の出身校で、この女性アナウンサーも公開録音に出演した。その時の文化祭のポスターには「大窪シゲキの9ジラジ」の公開録音が行われる旨が記されていただけでなく、出演した女性アナウンサーが福山暁の星女子中学校・高等学校の卒業生であることも記されていた。 ・開局時から2000年(平成12年)頃まで、コールサインのJOGUを愛称とし、このJOGUを「ジョグ」と読ませて番組の題名に使うことが頻繁に見られた。略称のHFMが使われ始めたのを機にJOGUが入った題名の番組は姿を消した。現在放送されている平日朝のワイド番組「GOOD JOG」シリーズはコールサインに由来する愛称を想起させるものがあるが、厳密には綴りが違っている。 ・広島県を放送区域とする都道府県域民間放送局では唯一開局当時からずっと在籍しているアナウンサーがいる放送局である。また、1980年代に入社し、現在も番組に出演したり番組に関わったりしているアナウンサーもいる。 ・かつて本社スタジオは見学ができるようになっていた時期があった。 ・プロ野球の公式戦がない10月〜翌年3月に広島東洋カープの選手が喋り手を務める番組があった。 ・月曜日の放送開始時間は中国放送ラジオと同じ午前5時だが、放送開始告知は広島エフエム放送のほうが早く始まる。理由は中継局の数が多いためである。 |
(主な自社制作番組)
題名 | 放送日時 | 備考 | |
---|---|---|---|
曜日 | 時間 | ||
神原隆秀のGOOD JOG | 月〜木 | 午前7時30分〜午前8時50分 | |
GOOD JOG+ | 月〜水 | 午前8時50分〜午前11時 | 正式名称は月曜日・火曜日が「笹原綾乃のGOOD JOG+」、水曜日・木曜日が「俊山真美のGOOD JOG+」。 木曜日は午前10時50分〜午前11時に「小さな親切 ありがとうの言葉」を設定している関係上番組終了時間が早くなっている。 |
木 | 午前8時50分〜午前10時50分 | ||
近藤志保のDAYS! | 月〜木 | 午後1時30分〜午後4時50分 | |
江本一真のゴッジ | 月〜木 | 午後5時〜午後5時54分 | |
SUNMALL LIKE ON RADIO | 月 | 午後6時〜午後6時30分 | |
キムラミチタのアラウンドカープ | 月 | 午後7時〜午後7時54分 | |
大窪シゲキの9ジラジ | 月〜木 | 午後8時〜午後10時 | |
サンフレッチェ・ラジオ・ サポーターズクラブ 貢藤十六の“GOA〜L” |
火 | 午後6時〜午後6時55分 | |
小さな親切 ありがとうの言葉 | 木 | 午前10時50分〜午前11時 | |
THEATER NANA | 木 | 午後6時〜午後6時30分 | |
冨田奈央子のぶらフラ! | 金 | 午前7時30分〜午前10時15分 | |
ヒロシマウィメンズハーモニー | 金 | 午前10時15分〜午前10時30分 | |
ホントーボーイズの 文化系クリエイター会議 |
金 | 午前10時30分〜午前11時 | |
柏村武昭のだんRUNラジオ | 金 | 午前11時30分〜午後0時54分 | |
廣瀬桃子の皆実町マルシェ | 金 | 午後1時30分〜午後5時 | |
庄司悟のリクエスト魂 | 金 | 午後5時〜午後8時 | イオンモール広島府中(安芸郡府中町大須二丁目)の3階にあるフタバ図書TERAに設置されているサテライトスタジオで公開生放送を行っている。 |
ライブトライブ | 金 | 午後8時〜午後8時55分 | |
保田隆のLink with U | 金 | 午後9時〜午後9時30分 | |
ASAからZOO! アニマルポン! シーズン5 |
土 | 午前9時〜午前9時30分 | |
MAZDAミュージックビークル | 土 | 午前11時〜午前11時55分 | |
SONG ON YOUR LIPS | 土 | 午後0時〜午後0時30分 | |
ヘッドホンおじさんCX | 土 | 午後0時30分〜午後1時 | |
JPスタンダード | 土 | 午後6時〜午後6時30分 | |
シネマ☆ボックス | 土 | 午後9時〜午後9時30分 | |
クラシカル・ホリデー | 日 | 午前9時30分〜午前10時 | |
GEORGIA LIFE SONGS | 日 | 午後1時55分〜午後2時 | エフエム山陰・岡山エフエム放送・エフエム山口でも放送されている(エフエム山陰では日曜日午後1時55分〜午後2時、岡山エフエム放送では日曜日午後0時55分〜午後1時、エフエム山口では土曜日午後3時55分〜午後4時)。 |
(注目したい自社制作番組)
題名 | 概要 |
---|---|
神原隆秀のGOOD JOG/ GOOD JOG+ |
現在の広島エフエム放送の平日朝の自社制作のワイド番組。正時ではない午前8時50分で喋り手が神原隆秀アナウンサーから中国地方にある都道府県域民間エフエム放送局でのアナウンサー経験のある女性に交代するとともに題名も変わるが、聴取率で大きく水をあけられている中国放送ラジオの「おはようラジオ」・「平成ラヂオバラエティ ごぜん様さま」に対抗する目的でこのようにしているのではないかと思われる。また、綴りは違うのだが、開局当初から十数年間使われていた愛称のJOGUを想起させる題名を付けているのも特色の一つである。 |
近藤志保のDAYS! | 現在の広島エフエム放送の平日午後の自社制作のワイド番組。対抗関係になる中国放送ラジオの「おひるーな」より半年早く始まり、放送時間や出演者の変遷を重ねながらも今春で番組開始7年目に突入した。人気コーナーとしては喋り手を務めている近藤志保アナウンサーがあるスナック菓子を食べ、それがどの商品なのかを聴取者に当てさせる「クイズ サックサク」などがある。 |
江本一真のゴッジ | あいテレビ(ITV、松山市竹原町一丁目)のアナウンサーだった経験を持つ江本一真が喋り手を務めている番組。2017年(平成29年)春の番組改編以来2年ぶりに復活した、平日夕方の自社制作の生放送番組である。 |
キムラミチタのアラウンドカープ | 2019年(平成31年)春の番組改編で始まった、広島東洋カープの情報を伝える番組。広島エフエム放送は月曜日午後7時台はずっと広島東洋カープに関連した番組を設定し続けており、その一つでもある。 |
大窪シゲキの9ジラジ | 今春で番組開始21年目に突入した、平日夜の中学生・高校生向けワイド番組。番組開始時は1時間番組だったが、2017年(平成29年)春の番組改編から現在の2時間番組になった。公開録音を多く行っている他毎年3月には学校を卒業した中学生・高校生向けの企画を設定している。放送時間帯が広島東洋カープの公式戦が行われている午後8〜9時台ということもあり、広島東洋カープが勝った時は喋り手の大窪シゲキが広島東洋カープが勝ったことを伝えることもよくある。 |
サンフレッチェ・ラジオ・ サポーターズクラブ 貢藤十六の“GOA〜L” |
Jリーグ一部に属しているサンフレッチェ広島の情報を伝える番組。自社制作番組の変遷が著しい広島エフエム放送にあって随一の長寿番組になっている。 |
THEATER NANA | ミュージカル女優の高野菜々(こうの・なな)が喋り手を務めている番組。数週にわたって海外の映画やミュージカル、歌手などについて紹介するのが主な内容になっている。 |
冨田奈央子のぶらフラ! | 今春の番組改編で始まった、IBC岩手放送(IBC、盛岡市志家町)と広島ホームテレビでアナウンサーを務めていた冨田奈央子が喋り手を務める番組。冨田奈央子はこの番組で初めて広島エフエム放送の番組に出演したわけではなく、高校時代と広島ホームテレビのアナウンサー時代に「大窪シゲキの9ジラジ」に出演したことがあるという。 |
柏村武昭のだんRUNラジオ | 1960〜1970年代に中国放送の看板アナウンサーとして活躍し、その後は全国ネットの番組や広島地区の平日夕方の情報番組の司会を務めていたこともある柏村武昭が喋り手を務める番組。柏村武昭は現在76歳であり、広島エフエム放送においては最年長の喋り手になっている。金曜日の昼に放送されるようになったのは2011年(平成23年)春の番組改編からであるが番組自体はその3ヶ月半ほど前の2010年(平成22年)12月18日に始まっており、今年12月18日に番組開始10周年を迎える予定になっている。 |
廣瀬桃子の皆実町マルシェ | 広島東洋カープの廣瀬純一軍外野守備・走塁コーチ夫人の廣瀬桃子が喋り手を務めている番組。ある一つのテーマに対して聴取者からの意見を伺う「決断戦隊ドッチマン!」が人気コーナーになっている。 |
庄司悟のリクエスト魂 | イオンモール広島府中の3階にあるフタバ図書TERAに設置されているサテライトスタジオで公開生放送を行っている。実は2005〜2014年(平成17〜26年)にも同一題名の番組が放送されており、今春の改編で6年ぶりに題名復活を果たすことになった(2014〜2020年〔平成26年〜令和2年〕の6年間については「庄司悟のカウントダウン魂」として放送)。前記場所での公開生放送は初代「庄司悟のリクエスト魂」時代の2006年(平成18年)から行われており、現在広島県を放送区域とする都道府県域民間ラジオ放送局では唯一の公開生放送番組になっている。 |
ライブトライブ | 主に広島県内で開催される歌手のライヴの先行予約を受け付ける番組。歌手のライヴの疑似体験ができる企画もある。 |
ASAからZOO! アニマルポン! シーズン5 |
広島市安佐動物公園(広島市安佐北区安佐町動物園)にいる動物達が番組の主役という、一風変わった番組。 |
広島平和記念式典中継 | 広島市中心部に原子爆弾が投下された8月6日に行われる広島平和記念式典の中継番組。 |
山口放送ラジオ
(会社データ)
項目 | 記事 | 備考 |
---|---|---|
本社所在地 | 745-8686 周南市徳山字公園区5853番地の2 | かつては所在地を「郵便番号745 徳山市公園区 山口放送…」と言っていたが、専用郵便番号が導入されてからは滅多に聞かれなくなっている。 |
支社・支局・報道部 | (支社) 東京・大阪・広島・山口・下関・福岡 (支局) 岩国・宇部・萩 |
|
略称 | KRY | Kabushikigaisha Radio Yamaguchiの略。 |
愛称など | KRYラジオ | |
放送区域 | 山口県 | |
放送区域面積 | 6,112.53平方キロメートル | 2020年(令和2年)1月1日時点の全国都道府県市区町村別面積調による。 |
放送区域人口 | 1,404,729人 | 2015年(平成27年)10月1日実施の国勢調査による。 |
コールサイン | JOPF(本局) JOPL(萩中波中継局) JOPM(下関中波中継局) JOPN(岩国中波中継局) |
|
所属系列 | JRN/NRN | |
開局年月日 | 1956年(昭和31年)4月1日 | |
社名の変遷 | ラジオ山口→ 山口放送 |
ラジオ山口から山口放送へは1961年(昭和36年)6月1日改称。 |
中継局・周波数 | (中波) 周南(周南市大津島。周波数:765kHz) 山口(山口市黒川。周波数:765kHz) 岩国(岩国市尾津町一丁目。周波数:918kHz) 下関(下関市上田中町一丁目。周波数:918kHz) 須佐田万川(萩市須佐。周波数:765kHz) 萩(萩市椿東。周波数:1485kHz) (エフエム補完) 周南(防府市牟礼。周波数:92.3MHz) 山口鴻ノ峯(山口市上宇野令。周波数:92.3MHz) 阿東(山口市阿東地福下。周波数:92.3MHz) 岩国(岩国市御庄。周波数:92.3MHz) 宇部(宇部市小串。周波数:92.3MHz) 下関(下関市みもすそ川町。周波数:92.3MHz) 周防大島(大島郡周防大島町西安下庄。周波数:92.3MHz) 須佐田万川(萩市須佐。周波数:86.4MHz) 豊浦(下関市豊浦町厚母郷。周波数:86.4MHz) 長門(長門市日置上。周波数:86.4MHz) 萩(萩市椿東。周波数:86.4MHz) 美祢(美祢市伊佐町伊佐。周波数:86.4MHz) 柳井(光市塩田。周波数:92.3MHz) |
|
radiko参入年月日 | 2016年(平成28年)5月9日 | |
放送時間 | 月曜日午前4時〜翌週月曜日午前1時 (一週間の総放送時間:165時間) |
|
公式サイトのURL | http://kry.co.jp/index.html |
(特色など)
項目 | 記事 |
---|---|
放送局の特色 | ・中国地方で最後に開局した民間中波放送局である。 ・山陰放送と同じく地方紙の後ろ盾を持たずに開局した民間放送局である。 ・山陰放送とともに県庁所在地ではない都市に本社を置いている。 ・中波中継局は中国地方にある民間中波放送局では最少の6箇所となっている。 ・その一方でエフエム補完中継局は13箇所もあり、これは民間中波放送局47社では最多になっている。 ・中波・エフエム補完両中継局を合計したラジオ中継局の数は19箇所に及んでいるが、これは民間中波放送局47社では最多になっている。 ・エフエム補完中継局の周波数は瀬戸内海沿岸地域(周南・山口鴻ノ峯・阿東・岩国・宇部・下関・周防大島〔すおうおおしま〕・柳井〔やない〕各中継局)では92.3MHzに、日本海沿岸地域(須佐田万川・豊浦・長門〔ながと〕・萩・美祢〔みね〕各中継局)では86.4MHzにそれぞれ統一している。 ・エフエム補完中継局はこれまで中波中継局の設置を見送ってきたところだけでなく中波中継局のあるところにも設置し、結局中波中継局は全てエフエム放送で補完できるようになった。中国地方にある民間中波放送局では唯一なのだが、このことから山口放送は中波放送廃止→エフエム放送移行を強く望んでいるのではないかと見られるようになっている。 ・中国地方にある民間中波放送局では最後にradikoに参入した放送局である。 ・中国地方にある民間テレビ・ラジオ兼営局では唯一テレビ放送の所属系列が日本テレビ系列になっている(山陰放送テレビ・RSK山陽放送テレビ・中国放送テレビはいずれもTBSテレビ系列所属。なお、山口県を放送区域とするTBSテレビ系列に属している都道府県域民間テレビ放送局はテレビ山口〔TYS、山口市大内千坊六丁目〕となっている)。 ・経営方針に進歩的な面と保守的な面の二面性が見られる。 |
番組編成上の特色 | ・山口県は人口が多いわけでもないし、大きな都市があるわけでもないのだが、比較的自社制作番組は多く、その内容も豊富である。 ・平成時代初頭の時点では平日は午後にしか自社制作のワイド番組を設定していなかったが、現在は午前中と午後に一つずつ、ともに放送時間4時間の番組が設定されている。 ・山口放送ラジオでは土曜日の午後に放送され、更に再放送も設定されている「松村邦洋のOHー! 邦(くに)自慢」は山口放送ラジオ制作の番組としては唯一他の地域にある民間中波放送局でも放送されている番組でもある(注72)。但し中国地方にある民間中波放送局でネットしているのは山陰放送ラジオだけである。 ・スポーツ中継は全国高等学校野球選手権大会山口大会と防府読売マラソンぐらいしかない。Jリーグ二部に属しているレノファ山口の公式戦中継は人員やスポンサーの問題があるのか一切しないし、中国放送ラジオでも正午以降ネットされていた中国山口駅伝中継は走者と沿線住民の運転する車との接触事故が起きたことを契機に中国山口駅伝自体取りやめのやむなきに追い込まれたため2019年(平成31年)が最後になってしまったのが残念なところである。 |
豆知識 | ・山口放送はいわゆる平成の大合併で本社の所在市町村名が変わった稀有な放送局である(徳山市〔1935〜2003〕→周南市)。 ・徳山市→周南市は県庁所在地でもないし山口県最大の都市でもないが、山口放送が本社を置いた理由として高い商業・工業集積があったことが挙げられる。更に山口県最大の都市・下関市と異なって山口県の中央部に近いところに徳山市が位置していたことや放送区域外となる他県に対する配慮が要らなかったことも大きかった。 ・山口放送は今のところ中国地方で県庁所在地ではない都市に本社を置いた上で開局した最後の都道府県域民間放送局になっている。 ・山口放送の本社は中国地方にある民間テレビ・ラジオ兼営局で最も高い建物になっている。 ・山口放送の本社はRSK山陽放送・中国放送と同じく近世城郭の跡の中に建てられている。そのことはあまり知られていないのだが、これは山口放送本社付近にあった徳山陣屋(徳山城とも称する。周南市徳山)は萩城(萩市堀内)を本拠地としていた毛利氏の支藩・徳山藩の本拠地として築かれたため構造が簡素だったことや明治時代以降も建物は残っていたが大半が徳山空襲(1945年〔昭和20年〕7月26日)の際に焼失し、空襲で焼けずに残った建物もその後解体撤去されてしまったこと、跡地に山口放送本社だけでなく周南市文化会館(周南市徳山)や周南市徳山動物園(周南市徳山)が建設されたため遺構が破壊されたこと、市販の道路地図にはまず徳山陣屋跡は示されないことが原因である。 ・中国地方にある民間テレビ・ラジオ兼営放送局でラジオ局として開局してからテレビ・ラジオ兼営局に移行するまでの年数が最も短かった放送局である(3年半)。 ・山口放送本社は中国地方にある都道府県域民間放送局では住居表示未実施地域に本社を置いている数少ない放送局である(他に日本海テレビジョン放送・山陰中央テレビジョン放送があるだけ)。エフエム山陰が住居表示実施地域に本社を移した今年2月10日以降では中国地方にある都道府県域民間ラジオ放送局では唯一の存在になっている。 ・専用郵便番号が導入される前は所在地を「郵便番号745 徳山市公園区 山口放送…」と読み上げていたし、専用郵便番号を導入してからは所在地を読み上げることはなくなったため正確な所在地表記を知っている人がほとんどいない稀有な放送局である。 ・かつてはテレビ・ラジオとも放送開始時には「山口放送愛唱歌」を、放送終了時には子守唄調の曲(題名不明)をそれぞれ流していた。現在はどちらも流されていない。 ・かつてはテレビ・ラジオとも放送終了告知は「おやすみメモ」という番組として位置付けられて新聞などの番組欄に記載されていた。現在はラジオ放送についてだけ「おやすみメモ」が番組として記載されている。 ・平成時代に入ってからようやく終夜放送に移行した背景には対抗関係にあるエフエム山口が1988年(昭和63年)春の番組改編で終夜放送に移行したことや山陽自動車道が次々と開通し、本社から近いところに高速道路が通るようになったことがあったのではないかと思われる。ちなみに山陰放送ラジオが平日に限るが山口放送ラジオと同時に終夜放送に移行したのも同じような理由による(注73)。 ・須佐田万川中波中継局(萩市須佐)は中国地方で最後に開局した民間中波放送局の中波中継局である(1998年〔平成10年〕3月4日開局)。 ・萩市はいわゆる平成の大合併で市内に二つ民間中波放送局の中波中継局を持つことになった(萩・須佐田万川の2箇所。中国地方では他に庄原市がある)。 ・山口中波中継局(山口市黒川)は中国地方で最後に周波数の変更が行われた民間中波放送局の中波中継局である(2009年〔平成21年〕4月27日に1458kHzから765kHzに変更)。 ・「番組編成上の特色」でも触れたのだが、平成時代初頭には平日の午前中には自社制作のワイド番組は全く設定されていなかった。他地域から山口県に移住した方の中にはこのことに驚いた方が少なくなかったという。 ・山口放送の看板アナウンサーで今も印象に残るのが吉田治美(1950〜2003)であった。いろいろな芸能人の声をまねし、山口弁を駆使した喋りで人気を博した。1990年代半ばにフリーに転身し、山口県外のテレビ局の番組に出ていたこともあったのだが、53歳の若さで逝去したことが惜しまれる。 ・つい最近まで受信が困難である広島県南東部で発行されている中国新聞朝刊備後本社版のテレビ・ラジオ欄に山口放送ラジオの番組表が掲載されていた。 |
(主な自社制作番組)
題名 | 放送日時 | 備考 | |
---|---|---|---|
曜日 | 時間 | ||
おはようKRY | 月〜金 | 午前7時〜午前11時 | |
お昼はZENKAI ラヂオな時間 | 月〜金 | 午後0時〜午後4時 | |
KRYニュースジャンクション | 月〜金 | 午後5時15分〜午後6時20分 | |
週刊ENJOY♪ランニング | 土 | 午前7時30分〜午前7時45分 | |
DO! ASA | 土 | 午前9時〜午後0時 | |
ネッツトヨタ山口Happy☆Paradise | 土 | 午後0時〜午後1時 | |
松村邦洋のOHー! 邦自慢 | 土 | 午後3時〜午後3時30分 | 月曜日午後7時〜午後7時30分に再放送を行っている。 各地の民間中波放送局でもネットされているが、中国地方では山陰放送ラジオが日曜日午後11時35分〜午前0時5分に放送しているだけである。 |
ラジKING GOLD | 土 | 午後4時〜午後4時55分 | |
KRYニュースウェーブ ウィークエンド |
土 | 午後5時40分〜午後6時 | |
なりカル! | 土 | 午後10時〜午後11時 | |
おはようショット! ゴルフざんまい | 日 | 午前8時〜午前8時15分 | |
モーニングコール やさしく歌って | 日 | 午前8時15分〜午前8時30分 | |
鈴木久美の日曜日のクラシック | 日 | 午前9時〜午前9時30分 | |
奥様なんでも大学 | 日 | 午前10時〜午前11時 | |
大人のラジオバラエティ ご昭和ください |
日 | 午前11時30分〜午後0時 | |
高松綾香の恋する☆オンガク | 日 | 午後0時〜午後1時 | |
ちひろDEブレイク | 日 | 午後2時〜午後2時30分 | |
ヤスベェのあした転機になぁれ! | 日 | 午後5時〜午後5時30分 |
(注目したい自社制作番組)
題名 | 概要 |
---|---|
松村邦洋のOHー! 邦自慢 | 熊毛郡田布施町出身のタレント・松村邦洋が司会を務める番組。題名からうかがえるようにお国自慢を主題とした番組で、各地の民間中波放送局で放送されているのだが、中国地方では山陰放送ラジオしかネットしていないのが残念なところである。 |
なりカル! | 山口放送の成田弘毅アナウンサーが司会を務めている、サブカルチャーを取り扱った番組。番組のジングルは周南市で少女時代を過ごした声優・今井麻美(いまい・あさみ。テレビゲーム「アイドルマスター」シリーズの人気キャラクター・如月千早〔きさらぎ・ちはや〕の声を担当していることで知られる)が担当している。 |
大人のラジオバラエティ ご昭和ください |
題名にもある通り昭和時代を主題とした番組。 |
防府読売マラソン中継 | 毎年12月第三日曜日に防府市内で行われるフルマラソンの実況中継番組。全国的に見れば知名度は高いとは言えないが、有名な選手が出場することもある。山口放送テレビでも実況中継は行われており、中国地方にある日本テレビ系列に属する都道府県域民間テレビ放送局、すなわち日本海テレビジョン放送・広島テレビ放送・西日本放送テレビでも同時放送されている。 |
エフエム山口
(会社データ)
項目 | 記事 | 備考 |
---|---|---|
本社所在地 | 753-8521 山口市緑町3番31号 | |
支社・支局・報道部 | (支社) 東京 |
|
略称 | FMY | FM Yamaguchiの略。 |
愛称など | ― | |
放送区域 | 山口県 | |
放送区域面積 | 6,112.53平方キロメートル | 2020年(令和2年)1月1日時点の全国都道府県市区町村別面積調による。 |
放送区域人口 | 1,404,729人 | 2015年(平成27年)10月1日実施の国勢調査による。 |
コールサイン | JOUU | |
所属系列 | JFN | |
開局年月日 | 1985年(昭和60年)12月1日 | |
社名の変遷 | ― | |
中継局・周波数 | 山口(防府市牟礼。周波数:79.2MHz) 山口鴻ノ峯(山口市上宇野令。周波数:82.1MHz) 岩国(岩国市御庄。周波数:82.1MHz) 宇部(宇部市小串。周波数:88.6MHz) 下関(下関市みもすそ川町。周波数:77.7MHz) 周防大島(大島郡周防大島町西安下庄。周波数:84.5MHz) 豊浦(下関市豊浦町厚母郷。周波数:78.3MHz) 長門(長門市日置上。周波数:89.4MHz) 萩(萩市椿東。周波数:78.6MHz) 美祢(美祢市伊佐町伊佐。周波数:81.5MHz) 柳井(光市塩田。周波数:77.9MHz) |
|
radiko参入年月日 | 2018年(平成30年)4月2日 | |
放送時間 | 月曜日午前5時〜翌週月曜日午前0時 (一週間の総放送時間:163時間) |
|
公式サイトのURL | http://www.fmy.co.jp/ |
(特色など)
項目 | 記事 |
---|---|
放送局の特色 | ・中国地方の都道府県域民間エフエム放送局で独自の社屋を持った上で開局した最後の放送局である。 ・中継局は11箇所と中国地方にある都道府県域民間エフエム放送局では広島エフエム放送に次いで多い。全国的に見ても広島エフエム放送・エフエム岩手(FMI、盛岡市内丸)に次いで3番目に多く、エフエム北海道(愛称:AIR-G'〔エアージー〕。札幌市中央区北一条西二丁目)と同数である(注74)。 ・開局20周年を契機に宇部市在住のイラストレーター・上大岡トメ制作のイメージキャラクター・緑山タイガを制定した。制定から既に十数年が経過しているが、現在でも公式サイトや本社の看板などで見ることができる。 ・山口県の玄関として位置付けられているJR山陽新幹線・山陽本線・宇部線新山口駅(山口市小郡下郷)の北口駅前広場にサテライトスタジオを設け、平日午後のワイド番組をそこから放送している。 ・中国地方にある都道府県域民間エフエム放送局であるが、九州地区のJFN系列に属する都道府県域民間エフエム放送局7社とともにFMQリーグに参加している。但し九州地方にある都道府県域民間エフエム放送局ではないからか九州地区のJFN系列に属する都道府県域民間エフエム放送局7社では放送されてもエフエム山口では放送されない番組が少なくない。 |
番組編成上の特色 | ・自社制作のワイド番組は平日の午前中と午後の二つ設定しているが、午前中の番組はエフエム山口本社から放送するのに対し、午後の番組は新山口駅北口駅前広場に設けたサテライトスタジオから放送している。 ・一週間で自社制作番組が最も多いのは金曜日の六つで、月曜日〜木曜日は二つ、土曜日・日曜日はそれぞれ一つしかない。中国地方では広島エフエム放送に次いで歴史が古い都道府県域民間エフエム放送局なのに自社制作番組が少なくなっている背景には山口県の人口が30年間で20万人近く減ったことや経済基盤が脆弱なこともあるが、山口県内各地で1990年代中期以降相次いで開局したコミュニティ放送局とエフエム補完中継局の設置に積極的な山口放送ラジオとの競争が激しくなり、聴取率などで後塵を拝することが多くなったことが挙げられる。 ・金曜日午後の「Happy Happy FRIDAY」は放送時間が5時間25分と長く、中国地方にある都道府県域民間ラジオ放送局の番組としてはRSK山陽放送ラジオの「朝耳らじお5.5」に次いで放送時間が長い。無論中国地方にある都道府県域民間エフエム放送局の番組としては最長である。 ・「madapana」は都道府県域民間エフエム放送局では珍しい育児情報番組である。喋り手も育児中の女性を起用しており、幅広い世代にエフエム山口の番組を楽しんで頂きたいという思いを感じ取ることができる。 ・中国地方では広島エフエム放送に次いで歴史が古い都道府県域民間エフエム放送局だが、経営事情などもあってか長寿番組があまりない。残念なのは2019年(令和元年)暮れをもって中断期間はあるが開局翌年の1986年(昭和61年)から33年間続いてきたアニメ情報番組「ウキウキ放送局」シリーズが終了してしまったことである。これにより2005年(平成17年)10月2日に始まった「THE mouVement(ザ・ムーヴマン)」がエフエム山口で最も長く続いている番組になった。 ・前記の「ウキウキ放送局」シリーズは月曜日午前0時〜午前0時30分に放送され、この番組の終了をもってエフエム山口は一週間の放送を終了していたのだが、「ウキウキ放送局」シリーズの後番組は設定されず、今年1月から日曜日深夜は午前0時で放送を終了するようになった(つまり放送終了時間が30分繰り上がったということ)。山陰放送ラジオより5分早いのだが、中国地方にある都道府県域民間ラジオ放送局で最も早く日曜日深夜に放送を終了する放送局になっている。 ・月曜日午前0時に放送を終了した後は停波するのではなく、試験放送と称して音楽を流し続けている。このようにしている都道府県域民間ラジオ放送局は中国地方ではエフエム山口だけである。 |
豆知識 | ・あまり知られていないが全国で20番目に開局した都道府県域民間エフエム放送局である。 ・山口市に本社を置いている山口県を放送区域としている都道府県域民間放送局はエフエム山口開局時点でなかったわけではないのだが、実はエフエム山口は初めて山口市中心部に本社を置いた、山口県を放送区域としている都道府県域民間放送局になった。というのも先に開局していたテレビ山口は山口市東郊に本社を設置しているからである。なお、エフエム山口の後に開局した山口朝日放送(YAB、山口市中央三丁目)は山口市中心部に本社を設置している。 ・山口県は都道府県域民間エフエム放送局が開局した後に都道府県域民間テレビ放送局が開局した中国地方唯一の県である。 ・広島エフエム放送と同じく広島東洋カープが出資者に名を連ねている。但し広島エフエム放送と異なるのは筆頭株主ではないことである。 ・山口放送とテレビ山口も出資者に名を連ねている。 ・エフエム山口が設置している中継局は11箇所であるが、その11箇所はいずれも山口放送ラジオがエフエム補完中継局を置いているところである。しかも山口放送ラジオは瀬戸内海沿岸地域のエフエム補完中継局(周南・山口鴻ノ峯・阿東・岩国・宇部・下関・周防大島・柳井)は92.3MHzに、日本海沿岸地域のエフエム補完中継局(須佐田万川・豊浦・長門・萩・美祢)は86.4MHzにそれぞれ周波数を統一しているため山口鴻ノ峯・岩国両中継局以外バラバラの周波数を用いているエフエム山口にとっては分が悪くなっている。 ・長門中継局(長門市日置上〔へきかみ〕)は設置時点の周波数は81.6MHzだったが、後に設置した美祢中継局(美祢市伊佐町伊佐)との混信が起きたことなどから2000年(平成12年)7月3日に現在の周波数に変更した。中国地方にある都道府県域民間エフエム放送局の中継局で開局後に周波数を変更したのは現在のところそこだけである。 ・かつて放送されていた自社制作番組「きおつけ! ヤスベェ」(1990〜1999年〔平成2〜11年〕放送)はいわゆる下ネタがよく出てくる番組であった。副題に「ミッドナイトスクール」と付けていたこと(注75)からもうかがえるように中学生・高校生を対象にした番組だったのだが、下ネタ関係の単語の入った筆名で投稿することはご法度(はっと)となっており、喋り手の大谷泰彦(昭和時代末期から山口県を中心に活動しているローカルタレント。かつては広島県を放送区域とする都道府県域民間放送局の番組に出ていたこともある)はそういう筆名で投稿してきた方に対しては筆名を読み上げた後退学または永久追放を宣告していた(注76)。終夜放送実施を平成時代初頭まで見送り続けるなどお堅い姿勢があった山口放送ラジオとは対極的な姿勢がそこには垣間見える。 ・中国地方にある都道府県域民間ラジオ放送局で唯一15年以上続いている自社制作番組がない(最長でも「THE mouVement」の14年6ヶ月)。 ・つい最近まで受信が困難である広島県南東部で発行されている中国新聞朝刊備後本社版のテレビ・ラジオ欄にエフエム山口の番組表が掲載されていた。 |
(主な自社制作番組)
題名 | 放送日時 | 備考 | |
---|---|---|---|
曜日 | 時間 | ||
PURE Morning | 月〜金 | 午前7時30分〜午前11時 | |
COZINESS | 月〜木 | 午後3時〜午後6時55分 | 新山口駅北口駅前広場に設置されたサテライトスタジオ「0(ゼロ)スタジオ」(山口市小郡下郷)から生放送を行っている。 |
madapana | 金 | 午前11時30分〜午前11時55分 | |
Happy Happy FRIDAY | 金 | 午後1時30分〜午後6時55分 | 新山口駅北口駅前広場に設置されたサテライトスタジオ「0スタジオ」から生放送を行っている。 |
ET-KINGコシバKENの wonder for school life |
金 | 午後7時〜午後7時55分 | |
大人ウォーク | 金 | 午後8時〜午後8時30分 | |
Ride on Music | 金 | 午後9時〜午後10時 | |
ザ・週刊フォーク王 〜まだまだ、人生、語らんよ〜 |
土 | 午前11時30分〜午前11時55分 | |
THE mouVement | 日 | 午後6時30分〜午後6時55分 |
(注目したい自社制作番組)
題名 | 概要 |
---|---|
COZINESS | 新山口駅北口駅前広場に設置されたサテライトスタジオ「0スタジオ」から生放送を行っているワイド番組。「COZINESS」は3時間55分、「Happy Happy FRIDAY」は5時間25分と放送時間が長いのも特徴。 |
Happy Happy FRIDAY | |
madapana | 都道府県域民間エフエム放送局では珍しい育児情報番組。無論喋り手には育児中の女性を起用している。「madapana」とはおかあさん(mama)・おとうさん(dada)・おじいちゃん(papa)・おばあちゃん(nana)から付けられたものである。 |
ET-KINGコシバKENの wonder for school life |
下関市彦島地区出身のET-KINGのMC・コシバKENが喋り手を務めている番組。 |
ザ・週刊フォーク王 〜まだまだ、人生、語らんよ〜 |
フォークソングやニューミュージックにこだわって放送している番組。「THE mouVement」に次いでエフエム山口では長く続いている番組である(2007年〔平成19年〕7月7日放送開始)。 |
THE mouVement | 大谷泰彦が山口県で活躍している人を迎えていろいろな話を聞くという内容の番組。「ウキウキ放送局」シリーズの終了により今年1月にエフエム山口で最も長く続いている番組になった。 |
ラジオ放送のインターネットサイマル配信サービスと都道府県域ラジオ放送局の今後はどうなるのか
これまでなぜラジオ放送のインターネットサイマル配信サービスは登場したのかとか中国地方にある都道府県域民間ラジオ放送局におけるラジオ放送のインターネットサイマル配信サービスはどのように展開したのかとか中国地方にある都道府県域民間ラジオ放送局の現状はどのようになっているのかを紹介してきたが、ここからはこれまで綴ってきたことを踏まえて今後ラジオ放送のインターネットサイマル配信サービスや都道府県域民間ラジオ放送局はどうなっていくのかを自分なりの考えで綴っていくことにしたい。
なぜラジオ放送のインターネットサイマル配信サービスはradikoの独り勝ちになったのか
2010年代のラジオ業界の新しい動きの一つとなった都道府県域民間ラジオ放送局の番組のインターネットサイマル配信サービスの登場であるが、今日生き残っているサービスはradikoとエフエム東京主導のドコデモFM/JFN PARK/WIZ RADIOの二つだけになった。しかもWIZ RADIOはエフエム東京が近い時期での終了を昨年11月開催の番組審議会で明らかにしているし、ドコデモFM/JFN
PARKは現在radiko未参加のエフエム徳島・エフエム佐賀がradikoに参入した後どうなるかが気になるところである。
日本にあるほとんどの都道府県域民間ラジオ放送局の参加を見たradikoと将来が不透明になりつつあるドコデモFM/JFN PARK/WIZ RADIO、そして既にサービスを終えたLISMO
WAVEとi-dio。radikoとその他のインターネットサイマル配信サービスはどこで明暗が分かれたのか。考えられる要因は次の通りである。
・対応機種が多いかどうか。
・対応機種が入手しやすいかどうか。
・通信制限や電池残量を気にせず楽しめるかどうか。
・参加している放送局が多いかどうか。
・参加している放送局の種類が豊富かどうか。
・そもそも需要があったのかどうか。
・サービスを行っている企業の経営状況は良かったのかどうか。
このように見れば都道府県域民間ラジオ放送局だけでなく日経ラジオ社・放送大学・日本放送協会も対象範囲に含め、パソコンでも楽しめるradikoに分があったことは最早記すまでもないことであろう。
無論radikoにも難点は存在する。それは次の通りである。
・聴きたい番組のある放送局があっても参加しない限り聴くことができない。
・いくら密接な関係のある地域(注77)でも放送区域外となる都道府県域民間ラジオ放送局を楽しむためには有料サービスのradiko.jpプレミアムに加入しなければならない。
・一部の民間中波放送局で行われている地域別放送に対応していない。
・数秒だけだがラジオ受信機とradikoでは放送がずれる。
・権利の問題などから流せない番組がある。
・(今も起きるのかは分からないのだが)位置誤判定が起きて受信対象外の放送局が聴けていた。
・録音機能がない。
このうちのいくらかは今後の課題になっていくのだろうが、果たして今後どのような展開を見せるのだろうか。
苦境が続くラジオ業界
2010年代のラジオ業界は都道府県域民間ラジオ放送局の番組のインターネットサイマル配信サービスの登場や民間中波放送局におけるエフエム補完放送の開始など新たな動きが見られた時代だったが、その一方で非常に残念な動きもあった。それは都道府県域民間ラジオ放送局のうちのいくつかで経営問題(営業譲渡・経営破綻・廃業)が浮上したところが出たことである。radikoがサービスを開始した2010年(平成22年)3月15日以降に都道府県域民間ラジオ放送局で経営問題が起きたところを挙げると下表の通りになる。
都道府県名 | 放送局名 | 所属系列 | 概要 |
---|---|---|---|
新潟県 | 新潟県民エフエム放送 (新潟市中央区万代二丁目) |
JFL→ 独立 |
・愛称:FM PORT。 ・2000年(平成12年)12月20日に新潟県二つ目の都道府県域民間エフエム放送局として開局。新潟県は五大都市を擁する都道府県以外では初めて複数都道府県域民間エフエム放送局を擁することになった。 ・開局時点ではJFL系列に属していたがすぐに脱退し、東京・大阪近郊以外の地域にある都道府県域民間エフエム放送局では唯一の独立局として運営されてきた。 ・しかし、新潟県の人口は五大都市を擁する都道府県で最も少ない福岡県の人口の半分以下しかいないこと(注78)や新潟県の経済基盤が脆弱であること、中継局が新潟(本局)・高田・堀之内大和(ほりのうちやまと)の3箇所しか設置できず、対抗関係にあるエフエムラジオ新潟(愛称:FM-NIIGATA。新潟市中央区幸西四丁目)が受信できるが新潟県民エフエム放送が受信できないところが少なくなかったこと(注79)、経営基盤が脆弱だったにもかかわらずどの系列にも属しないでいたことなどが災いし、今年6月30日をもって放送を終了することを今年3月31日に発表した。 |
岐阜県 | 岐阜エフエム放送 (大垣市小野四丁目) |
JFN | ・愛称:Radio80(レディオエイティ)。 ・2001年(平成13年)4月1日開局。岐阜エフエム放送の開局により東海地方における都道府県域民間エフエム放送局空白県は消滅した。 ・しかし、岐阜県の人口集中地帯である南部・東部は名古屋市へのストロー効果(ストロー現象とも称する)が著しい地域だったことや名古屋市に本社を置く都道府県域民間ラジオ放送局が十分受信できたことから聴取率で苦戦を強いられた。更に岐阜県は山間部が多く、しかもその山間部に郡上(ぐじょう)・下呂・高山・中津川などの人口集積のある都市があるために中継局を設置しなければならなくなったことやインターネットが普及してからの開局であり、広告収入が望めなくなったことも災いした。名古屋市に本社を置く都道府県域民間エフエム放送局との差別化を図るために独立局として開局する方法もなかったわけではないが、岐阜県の経済基盤が脆弱なことがそれを許さなかったのではないかと思われる。 ・結局エフエム東京とエフエム愛知(FMA、名古屋市中区千代田二丁目)が中心となって設立されたエフエム岐阜(大垣市小野四丁目)が業務を継承することになり、岐阜エフエム放送は2014年(平成26年)2月28日をもって放送事業を終了した。 ・岐阜エフエム放送から業務を継承したエフエム岐阜は本社こそ同じ場所にあるが岐阜エフエム放送の愛称であるRadio80の使用を取りやめたり公式サイトで岐阜エフエム放送時代の沿革を一切記載しなかったりするなどしており、あくまでも岐阜エフエム放送とエフエム岐阜は別会社であると強調するかのような態度をとっている。 |
愛知県 静岡県 |
愛知国際放送 (名古屋市東区東桜一丁目) |
MegaNet | ・愛称:RADIO-i。 ・2000年(平成12年)4月1日に愛知県三つ目の都道府県域民間エフエム放送局として開局。MegaNet系列に属する都道府県域民間エフエム放送局としては全国4番目になる。 ・放送区域は愛知県全域と静岡県西部となっており、名古屋市に本社を置く都道府県域民間エフエム放送局としては初めて県外(浜松市)に中継局を設置した。岐阜県・三重県でも受信できないわけではなかったが放送区域には含められなかった上に中継局も設置されなかった。 ・開局する少し前に名古屋市東郊にある瀬戸・長久手両市で2005年(平成17年)に国際博覧会(愛・地球博)が開催されることが決定したことや名古屋市及びその周辺にはトヨタ自動車(豊田市トヨタ町)など国際的に有名な企業が多く立地していること、名古屋市南郊の常滑(とこなめ)沖に国際空港が建設されていたこと、名古屋市及びその周辺には外国人が多く住んでいることなどから需要はあると考えられた。 ・しかし、インターネットが普及してからの開局だったことや日本人には馴染みにくい外国語放送局だったことなどから開局当初から経営は厳しかった。それに追い打ちをかけたのがいわゆるリーマン・ショック(2008年〔平成20年〕9月15日)が引き起こした世界的な不況であった。結局筆頭株主の興和(名古屋市中区錦三丁目)単独では支え切れない状態になったため2010年(平成22年)9月30日をもって放送を終了し、廃業することになった。愛知国際放送は日本で初めて業務継承もなく廃業に追い込まれた都道府県域民間放送局となってしまった。 ・愛知国際放送廃業時点で既にradikoはサービスを始めていたがまだ名古屋市に本社を置く都道府県域民間ラジオ放送局はどこもradikoには参加していなかったため(注80)愛知国際放送はradikoのサービスが始まった後でradikoに参加せずに廃業した唯一の都道府県域民間ラジオ放送局となってしまった。また、エフエム徳島・エフエム佐賀とともに数少ないradiko参加歴のない都道府県域民間ラジオ放送局にもなっている。 ・愛知国際放送でニュースを担当していた女性のブログによると廃業することをギリギリまで明かさず、廃業することを知って業務継承を申し出るところがあっても遅すぎましたなどと言って断っていたということである。確かに愛知国際放送のこの態度は容認できないものがあるが、後述するRadio NEOが6年3ヶ月で廃業に追い込まれたことを考えるともし愛知国際放送の業務を継承する企業が現れ、新会社を設立して業務を継承したとしてもいずれは同じ道をたどるだろうと将来を予見していたようにもとらえられる。 ・余談だが、愛知国際放送が廃業する一年ほど前には名古屋市周辺に住むブラジル人に向けて放送を展開していたコミュニティ放送局・名古屋中エフエムラヂオ放送(愛称:FM DANVO〔1998〜2006〕→Transamerica〔2006〜2009〕。名古屋市中区大須三丁目。1998〜2009)が廃業に追い込まれている。廃業の一因になったのは愛知国際放送のそれと同じくリーマン・ショックが引き起こした世界的な不況であった。愛知国際放送の廃業以外眼中にない態度はこの名古屋中エフエムラヂオ放送の廃業を念頭に置いた可能性も考えられるところである。 |
愛知県 | Radio NEO (名古屋市瑞穂区北原町一丁目) |
MegaNet | ・愛知国際放送の廃業により名古屋市周辺において系列局が消滅したことを由々しき事態と考えたMegaNet系列の総本山・InterFM897(東京都品川区東品川一丁目)が主導者になって開局させた放送局である。 ・2014年(平成26年)4月1日にInterFM897の支局という形(愛称:InterFM NAGOYA)として開局。周波数・系列は愛知国際放送と同じだが、放送区域は愛知県に限定され、中継局は本局以外設置されなかった。更に本社(演奏所)も愛知国際放送と同じところではなく、InterFM897の筆頭株主である木下グループ(東京都新宿区西新宿六丁目)の名古屋営業所(名古屋市瑞穂区北原町一丁目)に設置された。 ・2016年(平成28年)12月1日にInterFM897から独立し、社名を愛称のRadio NEOとした。但し独立したと言えども木下グループの傘下企業であることに変わりはなく、番組編成の主導権は引き続きInterFM897が握っていた。 ・Radio NEOは外国語放送局の枠にとどまらず、多彩な番組を編成してきたが愛知国際放送と同じく経営環境の厳しさを克服することができず、今年6月30日をもって放送を終了することを今年3月31日に発表した。InterFM897がRadio NEOを吸収合併して再度InterFM897名古屋支社として運営する方法を考えても良かったように思うのだが、それをしなかったのはInterFM897自体も経営事情が良好とは言えないことや愛知県では外国語放送局に対する関心が高まっているとは言い難かったためにいずれは切り捨てざるを得なくなるだろうと考えていたことが背景にあったものと思われる。皮肉にも愛知国際放送の項で触れた、業務継承を申し出る人がいても愛知国際放送は遅すぎたと言って断っていたという話は愛知県では外国語放送局の運営は誰がやっても成功しないことを予見していたことを示す話になってしまった。 ・日本にある都道府県域民間エフエム放送局で廃業したところ(まだ運営しているが廃業を表明した新潟県民エフエム放送・Radio NEOを含む)はこれまでに3社あるが、Radio NEOは最短命の放送局になってしまった(注81)。 ・Radio NEOはradikoには参加したが、LISMO WAVEには参加しなかった。結局LISMO WAVEに参加しなかった唯一の都道府県域民間エフエム放送局となっている。 |
大阪府 | 関西インターメディア (大阪市住之江区南港北一丁目) |
MegaNet | ・愛称:FM COCOLO。 ・日本初の外国語放送局として1995年(平成7年)10月16日に開局した。 ・放送対象地域は大阪府・京都府・兵庫県・奈良県としているが、中継局は本局以外設置していない。 ・開局の背景にあったのが開局9ヶ月前に起きた兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災。1995年〔平成7年〕1月17日)において外国人に対する情報伝達が困難を極めたことであった。 ・しかし、開局して間もなくの頃からインターネットが急激に普及したことや日本人には馴染みにくい外国語放送局だったことなどから経営状況は芳しかったとは言えず、同じ大阪府を放送区域とする都道府県域民間エフエム放送局・FM802(大阪市北区天神橋二丁目)の支援を仰ぐようになった。 ・結局2012年(平成24年)4月1日に関西インターメディアはFM802に放送事業を譲渡し、演奏所をFM802と同じ場所に移転した。これによりFM802は一社二波体制で放送を行うことになった。同時に放送局名を愛称のFM COCOLOに変更した。 ・なお、本サイトではFM802と関西インターメディア改めFM COCOLOは同じ会社が運営している上に本社所在地も同じであるが、所属系列が異なることや番組編成が別々になっていること、専用郵便番号が異なっていることから別の放送局として取り扱っている。 ・余談だが、兵庫県南部地震を契機に開局し、日本語・韓国語(朝鮮語)・中国語・タガログ語・ヴェトナム語・タイ語・ポルトガル語・スペイン語・アイヌ語・英語の10ヶ国語で放送を行っていたコミュニティ放送局が関西インターメディア→FM COCOLOの放送区域内に存在した。エフエムわいわい(愛称:FMわぃわぃ。神戸市長田区海運町三丁目。1996〜2016)がそれであったが、経営が厳しくなったからかこのエフエムわいわいもコミュニティ放送局としての運営を取りやめてインターネット放送局に移行している。 |
兵庫県 | Kiss-FM KOBE (神戸市中央区波止場町) |
独立→ JFN |
・愛称:Kiss-FM(1990〜1994)→Kiss-FM KOBE(1994〜2010)。 ・1990年(平成2年)10月1日に兵庫エフエムラジオ放送という社名で開局した。 ・開局当初は独立局として運営されていたが、兵庫県南部地震が経営に甚大な影響を及ぼしたことや実質的な親会社だったダイエー(東京都江東区東陽二丁目)の経営状況が悪化したことから独立局として維持するのが困難になり、2003年(平成15年)4月1日にJFN系列に加盟した。その2ヶ月後の2003年(平成15年)6月1日に社名をKiss-FM KOBEに変更した。 ・Kiss-FM KOBEは新聞報道により粉飾決算の疑いがあることが発覚するなどし、2010年(平成22年)4月28日に民事再生法の適用を申請して経営破綻した。この事態を重く見たJFNは2010年(平成22年)4月30日付でKiss-FM KOBEの系列からの除名を通告した。 ・Kiss-FM KOBEの経営を再建し、事業を継続すべくエフエム東京などが主導者になって設立されたのが現在の運営会社となる兵庫エフエム放送(愛称:Kiss FM KOBE。神戸市中央区波止場町)であり、2010年(平成22年)10月1日にKiss-FM KOBEから業務を継承した。2010年(平成22年)11月4日には兵庫エフエム放送はJFN系列に加盟し、現在も盛業中である。 ・Kiss-FM KOBEの経営破綻は経営陣に原因があったのは事実だが、やはり遠因として挙げられるのは兵庫県南部地震で甚大な影響を受けたことであろう。もし兵庫県南部地震が起きていなければ現在も独立局として運営され、近隣の都道府県域エフエム放送局とは差別化が図れていたのではないかと思われる。 ・余談だが、兵庫エフエムラジオ放送が開局した1990年(平成2年)10月1日に独立局として開局した都道府県域民間エフエム放送局がもう一つあった。エフエム大分(愛称:Air-Radio FM88。大分市府内町三丁目)がそれである。大分県は近隣の都道府県域民間エフエム放送局が受信できる地域が多いことからそれらの放送局との差別化を図る目的で独立局として開局したのだが、人口が少ないことや大分県の経済基盤が脆弱なことなどからすぐに行き詰まり、開局1年後の1991年(平成3年)10月1日にJFN系列に加盟している。 |
福岡県 | 九州国際エフエム (福岡市中央区天神二丁目) |
MegaNet | ・愛称:LOVE FM。 ・1997年(平成9年)4月1日に福岡県三つ目の都道府県域民間エフエム放送局として開局。MegaNet系列に属する都道府県域民間エフエム放送局としては全国3番目になる。 ・放送区域は福岡県全域と佐賀県の一部地域となっているが、中継局は福岡県内にしか設置していない。山口県・長崎県・熊本県・大分県でも受信できないわけではなかったが放送区域には含められなかった上に中継局も設置されなかった。 ・しかし、インターネットが普及してからの開局だったことや日本人には馴染みにくい外国語放送局だったことなどから開局当初から経営は厳しかった。 ・そんな中、福岡市中心部でコミュニティ放送局を運営していた天神エフエム(愛称:FREE WAVE。福岡市中央区今泉一丁目。1996〜2010)が業務を継承することになった。天神エフエムは2010年(平成22年)12月31日をもってコミュニティ放送局としての事業を終了させ、翌日、すなわち2011年(平成23年)1月1日から九州国際エフエムの放送業務を継承した。なお、福岡市では天神エフエムのコミュニティ放送事業終了2ヶ月前の2010年(平成22年)11月1日に福岡コミュニティ放送(愛称:FM MiMi〔2000〜2006〕→StyleFM〔2006〜2010〕。福岡市早良〔さわら〕区百道浜〔ももちはま〕二丁目。2000〜2010)が経営不振などを理由に廃業しており、福岡市はコミュニティ放送局のない数少ない政令指定都市になってしまった(注82)。 ・天神エフエムは2011年(平成23年)7月1日にラブエフエム国際放送に改称し、現在も盛業中である。また、ラブエフエム国際放送はJFN系列に属していない都道府県域民間エフエム放送局で唯一ドコデモFM/JFN PARK/WIZ RADIOに参加している。 ・余談だが、福岡県を放送区域とする都道府県域民間エフエム放送局はどこも経営状況が厳しくなっている。福岡県二つ目の都道府県域民間エフエム放送局として開局したエフエム九州(愛称:CROSS FM。北九州市小倉北区古船場町。1993〜2008)は経営難に陥ってCROSS FM(北九州市小倉北区京町三丁目)に業務を引き渡したし、CROSS FMと福岡県初の都道府県域民間エフエム放送局であるエフエム福岡(福岡市中央区清川一丁目)はともに日曜日深夜は午前0時で放送を終了している(ラブエフエム国際放送は月曜日午前1時まで放送)。 |
radikoがサービスを開始した2010年(平成22年)3月15日以降に経営問題が起きた都道府県域民間ラジオ放送局の特色とそれぞれの放送局の状況を示すと下表の通りになる。
放送局名 | 項目 | ||||
---|---|---|---|---|---|
開局したのが 平成時代である |
五大都市及び その周辺にある |
MegaNet系列に 属している |
JFN系列に 属している |
独立局である | |
新潟県民エフエム放送 | ○ | × | × | × | ○ |
岐阜エフエム放送 | ○ | ○ | × | ○ | × |
愛知国際放送 | ○ | ○ | ○ | × | × |
Radio NEO | ○ | ○ | ○ | × | × |
関西インターメディア | ○ | ○ | ○ | × | × |
Kiss-FM KOBE | ○ | ○ | × | ○ | × |
九州国際エフエム | ○ | ○ | ○ | × | × |
都道府県域民間ラジオ放送局の経営は地方のほうが厳しいと思っている方が多いのではないかと思うのだが、意外にも経営問題が起きたのは大都市及びその周辺にある放送局がほとんどなのである。7社中6社が該当するわけであるが、なぜこのようになったのか。系列ごとに原因を挙げると次の通りになる。
系列名 | 所属局名 | 原因 |
---|---|---|
JFN | 岐阜エフエム放送 Kiss-FM KOBE |
・放送区域の大半の地域が近隣の大都市へのストロー効果(ストロー現象とも称する)の著しいところであること。 ・経営事情から近隣の大都市に本社を置く放送局も属しているJFN系列に属さざるを得なくなったこと。 ・近隣の大都市に本社を置く放送局より開局が遅れたこと。 ・放送区域としている県の経済基盤が脆弱なこと、バブル景気崩壊後の長期不況の影響を受けたこと、インターネットが急激に普及したこと、過疎化や少子・高齢化に悩まされた地域が少なくないことなどから自社制作番組の充実が図れなかったこと。 ・放送区域内であるか否かを問わず既存の放送局を聴取している方にとっては何を今更…という感情を抱かせたこと。 ・放送区域内外に住む方々への浸透が進まなかったこと。 ・放送区域内には人口集中地帯だけでなくある程度の人口を有する都市がある山間部も多く、そこへの配慮が必要になったこと。 ・一日も早く聴取者に浸透させたいがために終夜放送を行うなど身の丈に合わない放送を行ったこと。 |
MegaNet | 愛知国際放送 Radio NEO 関西インターメディア 九州国際エフエム |
・どの地域でも三番目の都道府県域民間エフエム放送局として開局したため開局当初から経営は厳しくなることが予想されていたこと。 ・外国語放送局であるために日本人には馴染みにくい存在でしかなかったこと。 ・経営基盤が脆弱だったために中継局の整備が進まなかったこと。 ・五大都市でも札幌地区だけは経済事情など(注83)から開局計画自体見送られたためにJFN系列・JFL系列とは違って不完全な系列にならざるを得なくなってしまったこと。 ・総本山のInterFM897ですら筆頭株主が何度も変わっており、経営基盤が確固たるものになっていないこと。 ・バブル景気崩壊後の長期不況の影響を受けたことやインターネットが急激に普及したことなどから自社制作番組の充実が図れなかったこと。 ・需要を見誤った感が否めないこと。 ・放送区域内であるか否かを問わず既存の放送局を聴取している方にとっては何を今更…という感情を抱かせたこと。 ・経営事情が厳しいために中継局の整備が進まなかったこと。 ・放送区域内外に住む方々への浸透が進まなかったこと。 ・一日も早く聴取者に浸透させたいがために終夜放送を行うなど身の丈に合わない放送を行ったこと。 |
上表から不利な状況で開局せざるを得なくなったことと、それでも聴取者に親しまれ、聴取率を向上させるよう努めなければならなかったことがうかがえるのではないかと思うのだが、厳しい時代に開局した放送局だからこそ地道に行く必要があったし、聴取者も新たにできた放送局に過度の期待を抱かず、長い目で見てはどうだったのだろうと思うのは私だけだろうか。
一方、経営問題が起きた地方にある唯一の都道府県域民間エフエム放送局・新潟県民エフエム放送(愛称:FM PORT。新潟市中央区万代二丁目。2000〜2020)は更に難しい環境に置かれた放送局だったと言える。新潟県民エフエム放送開局以前に存在した厳しい環境を挙げると次の通りになる。
・都道府県域民間エフエム放送局はその全てが民間中波放送局47社より遅く開局していること。
・都道府県域民間エフエム放送局は東京都・愛知県・大阪府・福岡県にある放送局以外は全て高度経済成長が終わった後に開局していること。
・1980年代以降都道府県域民間エフエム放送局は各地で開局していったが、岐阜県・岡山県のようになかなか開局に至らなかったところや奈良県・和歌山県のように開局に至れないままになっているところがあること。
・都道府県域民間エフエム放送局は番組制作能力が高いとは言えず、JFN系列に属している放送局はどこも同じ番組を流している時間帯が少なくないこと。
・昭和時代末期から一部の都道府県で二つ目の都道府県域民間エフエム放送局が相次いで開局したが、五大都市を擁する都道府県にとどまったこと。しかも福岡県の二つ目の都道府県域民間エフエム放送局は経営難に見舞われている。
・新潟県では1990年代中期から各地でコミュニティ放送局が相次いで開局していたこと。
その上に新潟県の人口の少なさ(福岡県の人口の半分以下しかいない)や新潟県の経済基盤の脆弱さを考えれば新潟県が二つも都道府県域民間エフエム放送局を持つことは難しいと言えた。それでも開局させるに至ったのは次に挙げる事情があったからではないかと思われる。
・新潟県の県庁所在地・新潟市は本州の日本海側で最大の都市であり、交通の要衝でもあったこと。
・新潟県は山形県を除く隣接各県との間に高速道路が整備されている(注84)上に国道路線・県道路線も多数存在する(国道路線数・都道府県道路線数はどちらも全国2位(注85))など道路網が充実していること。
・道路網充実と並行する形でモータリゼーションが進展したこと。
・昭和時代末期に高速道路や新幹線が開通したことにより東京との往来が楽にできるようになったこと。
新潟県民エフエム放送開局に向けて動いたのは実は大手自動車製造会社の系列に属する自動車販売会社や地元の大手運送会社であった。つまり、自動車に関係する会社が中心となって開局した放送局であった。新潟県は自動車で移動する人が多いからラジオを聴く人は多数いるだろうし、東京で活躍するタレントが喋り手を務める番組が設定できれば対抗関係にある新潟放送ラジオ(BSN、新潟市中央区川岸町三丁目)やエフエムラジオ新潟と対等に渡り合えるのではないか、そのように考えたのであろう。
こうして新潟県民エフエム放送は開局したわけであるが、私としてどうかと思ったのは次の点である。
・新潟県の経済基盤が脆弱であること。つまり、新潟県民エフエム放送が全ての番組を自社制作で賄うことは開局時点から不可能だったこと。
・開局当初はJFL系列に属していたがすぐに脱退したこと。
・エフエム大分が1年で挫折したことでもうかがえるように地方において独立局として運営することは困難なことだったのに独立局として運営する道を選んだこと。
・新潟放送ラジオやエフエムラジオ新潟と対等に渡り合いたいと思ったのか平日だけだが終夜放送を実施したこと(現在の山陰放送ラジオや平成時代初頭の広島エフエム放送と同じ形)。
・中継局は新潟(本局)・高田・堀之内大和の3箇所しか設置できなかったこと。つまり、受信できない地域が少なくなかったが経営事情が厳しかったために中継局の整備ができなかった可能性があること。
・地形的な問題などから同じ独立局であるエフエム富士(FMF、甲府市川田町)のように人口が多い関東地方を放送区域に取り入れることができなかったこと(注86)。
・ほとんどの自動車ではラジオ放送が聴けるが、CD・携帯音楽プレーヤーで音楽を聴く方やテレビ・ビデオを見る方も少なくないこと。つまり、自動車に乗っていてもラジオを一切聴かない人も少なくないこと。
・開局時点で新潟県内各地にはいくつもコミュニティ放送局が開局しており、それらのコミュニティ放送局とも対抗しなければならなくなったこと。
・新潟県の人口が減少の一途をたどっており、2015年(平成27年)10月1日実施の国勢調査によると宮城県の人口を下回ったこと(注87)。
もしJFL系列に属し続けていたら、もしエフエム富士やエフエム愛媛のように一切終夜放送を行わないようにしていたらどうだったのだろうかと考えたくなるのだが、それでも行き着く先は同じだったのだろうか。今ここでこういうことを書いてもどうにもなる問題ではないのだが、このように見ると地方では独立局の運営はどのように努力してもやはり難しいことを痛感させられる。
民間ラジオ放送局の経営が厳しくなったのは人口・広告収入の減少やインターネットの急激な普及が原因だとよく言われる。確かにそうだとは思うが、私はまた別の理由があると考えている。それを立場ごとに示すと下表の通りになる。
立場 | 理由 |
---|---|
郵政省→ 総務省 |
・都道府県域民間エフエム放送局用の周波数割り当てについて、地域の実情や放送局の経営状況を全く考えていない感が否めないこと。 ・兵庫県南部地震の際に外国人に対する情報伝達が困難を極めたことが東京都・愛知県・大阪府・福岡県への外国語放送局用都道府県域民間エフエム放送局の周波数割り当ての契機になったのだが、既存の都道府県域民間ラジオ放送局や兵庫県南部地震発生時点では既に制度化され、いくつか開局していたコミュニティ放送局が日本に在住・滞在している外国人への情報伝達の任務を負うことはできた可能性があり、わざわざ外国語放送局用都道府県域民間エフエム放送局の周波数割り当てを行う必要があったのかどうか疑問が残ること。 ・民間中波放送局の大半はテレビ局も経営しているが、莫大な費用がかかったテレビ放送のデジタル化が完了してからまだそんなに時間が経っていないのに全ての民間中波放送局に対してエフエム補完中継局の周波数割り当てを行い、今年3月31日までに開局させないと周波数割り当てを破棄するとしたこと。 ・RFラジオ日本(RF、横浜市中区長者町五丁目)・西日本放送ラジオ・高知放送ラジオなどのエフエム補完放送の必要性は認めながら経営が厳しいなどの理由でなかなかエフエム補完中継局の設置を行わなかった民間中波放送局に対して早く開局させるように指導を入れた可能性があること。 |
放送局 | ・経営が苦しくなるのが明らかであれば身の丈に合わないことはしないように努めるべきなのに開局時から自社制作番組を多く設定したり終夜放送を行ったりするなどして一日も早く放送が聴ける地域に住む方々に浸透させようとしたこと。 ・聴取者からの苦言を無視して改善を行おうとしなかったこと。 ・放送局としての立ち位置、すなわちどのようにすれば経営がうまく行くのかをよく考えないで開局させたこと。 ・中継局の整備が経営事情が厳しいことなどにより進められず、聴けない地域を多く残す結果になったこと。 ・広告収入や人口の減少という厳しい現実がある中で既存の放送局やコミュニティ放送局との激しい競争に巻き込まれざるを得なかったのだが、いろいろな面で後塵を拝することが多かったこと。 ・聴取率や広告収入にこだわりすぎて人気がある番組でも打ち切りを断行し、聴取者離れを引き起こしたこと。 ・聴取者から見れば恣意(しい)的に映る番組改編を断行したこと。 ・放送局の方針に反発して人気のあった喋り手やアナウンサーが離れていったこと。 ・厳しい局面に瀕していることを悟られたくなかったのか合理化を断行するのが遅すぎること。 ・情報公開や説明責任を怠り、聴取者の不信を買っていること。 ・聴取区域人口が多いし、radikoなどのラジオ放送のインターネットサイマル配信サービスに参加すれば全国どこでも聴けるので大丈夫だろうと楽観視した可能性があること。 |
地域・ 聴取者 |
・「何を今更…」とか「これ以上は要らない」などと新規開局を冷淡に受け止めた方が少なくないこと。 ・放送局に出資したり放送局で宣伝を流したりするのは放送区域内の一部の企業などにとどまったこと。 ・特に行政(地方自治体)が全くと言って良いほど関与しなかったこと。 ・どうでも良いとか何を言っても聞いてくれないし説明もしてくれないなどと考えて放送局に対して意見や苦情を言う人があまりいなかったこと。 ・自社制作番組が少なかったり終夜放送を行わなかったりする放送局を遅れているとか劣っていると見なす風潮があること。 ・放送局が廃業すると惜しいとか残念という声が報じられるが、実はそういう声を上げる人は少数派であり、ほとんどの方はどうでも良い存在と受け止めていたこと。 ・放送局が経営危機に陥っても何もしようとしなかったこと。 |
存続し得るラジオ局とはどういうものか。私は次のようなものだと考えている。
・十分経営していけるだけの需要がある。
・地域に愛されている。
・聴取者の信頼を得ている。
・地域で支えようという意識が強い。
・開局計画に無理がない。
・身の丈に合った経営を行っている。
・その放送局と言えばこれ!! というもの(番組・出演者など)がある。
・受信可能な他の放送局との差別化ができている。
・独り善がりだと思えるような経営を行っていない。
・存在感がある。
・情報公開や説明責任を全うしている。
・長く続いている番組が多い。
・どこかの系列に属している。
・系列に属しない場合は経営していけるだけの経済基盤や人口などがある。
・常に危機感を持って経営している。
・受信環境改善をきちんと考えている。
・出資者が信頼のある企業などである。
今後は地方でも都道府県域民間ラジオ放送局の経営問題は起きるとよく言われている。確かに中国地方にある都道府県域民間ラジオ放送局8社の現状を見ると次のような問題が見られている。
・どの県も人口が減少している。
・インターネットの普及などにより広告収入が見込めなくなっている。
・自社制作番組の再放送が多く見られるようになっている。
・日曜日深夜の放送終了時間を繰り上げている。
・自社制作番組が少ないところがある。
・長く続いている自社制作番組が少ないところがある。
・喋り手の高齢化や引退が今後の課題になるところが少なくない。
・アナウンサーの採用抑制や自社制作番組の減少などで次代を担う存在が育て切れていない。
・長く同じ放送局で活躍し続けるアナウンサー・タレントが少なくなっている。
・聴取率にこだわりすぎているのか番組の打ち切りが多い。
・この放送局と言えばこれ!! というものがないように思えるところがある。
・独自性が見られなくなっている。
・攻める姿勢を見せるところが少なくなっている。
・聴取者が不都合に感じることに関して説明責任を全うしていない。
・対抗関係にある民間ラジオ放送局の動きに敏感になりすぎている感が否めない。
厳しい状況にあるから経営問題が起きるとは限らないわけであるが、果たして今後どのようになっていくのであろうか。
今後のラジオ業界はどうなるのか
都道府県域民間ラジオ放送局の番組のインターネットサイマル配信サービスの登場と民間中波放送局におけるエフエム補完放送の開始といった新しい流れの一方で新潟県民エフエム放送・愛知国際放送・Radio NEOの廃業という残念な出来事があった昨今のラジオ業界であるが、では今後どのようになっていくのか。ここでは今後起き得ることと私なりの見解を記していくことにしたい。
(その1:ラジオ放送のインターネットサイマル配信サービスはradikoだけになるのか)
参加している放送局の範囲が広いことを考えればそのようになる可能性はあるのではないのだろうか。今後エフエム徳島・エフエム佐賀がradikoに参加すればエフエム東京主導のドコデモFM/JFN PARK/WIZ RADIOは立場が微妙なものになることやエフエム東京はWIZ RADIOについては近い将来終了させることを公にしていること、ドコデモFM/JFN PARK/WIZ RADIOはJFN系列に属していない都道府県域民間エフエム放送局はほとんど参加していないことなどを考えるとその将来は非常に不透明になったと言えるのではないのだろうか。
(その2:設備投資などの問題から都道府県域民間ラジオ放送局がインターネット放送局に鞍替えすることはあるのか)
恐らくそれはないだろう。知名度がないと聴取者に番組は楽しんでもらえないことや放送局として運営していくためにある程度の投資や広告収入が必要なこと、そもそも鞍替えについて総務省(東京都千代田区霞が関二丁目)が認めない可能性が高いことなどから難しいのではないか。現に愛知国際放送廃業後に愛知国際放送の社員だった方々がインターネット放送局を開局させたことがあったが、長続きせずに終わっている。
(その3:radikoの普及は原則として都道府県ごとに設定されてきた放送区域の壁を崩す契機になるか)
ラジオに関してはないのではないだろうか。もし放送区域の壁を崩したら地域色豊かな番組がなくなるし、地域に関するきめ細かな情報を流すのが難しくなるからである。また、放送区域の壁を崩して広域化しても聴取者が大幅に増えるとは限らないであろう。むしろ真剣に考えるべき時期が来たと思っているのはテレビのほうである。テレビ放送は中継局を多く設置しなければいけない一方でテレビ放送のデジタル化と(テレビ・ラジオ兼営局に限るが)民間中波放送局のエフエム補完放送を総務省から強制させられ、多額の費用がかかったことと視聴者・広告収入が減っていることから経営が難しくなるところが出てくる恐れがあるし地域間格差の是正を求める声が少なくないからである(注88)。
(その4:新潟県民エフエム放送・愛知国際放送・Radio NEOに続いて廃業する都道府県域民間ラジオ放送局は出てくるか)
どうとも言えない。系列や放送局名を挙げると批判が来る恐れがあるので差し控えるが、地元で支えようという意識が薄いというか存在自体を冷淡にとらえている方が少なくない放送局や経営基盤が脆弱なのにどの系列にも属していない放送局、小規模な系列に属している放送局が危ないのでは…と考えているところである。(このようなことを書くと門外漢が何を言うのかと怒られそうであるが)新潟県民エフエム放送にしても愛知国際放送にしてもRadio NEOにしてももう少し地元(特に自治体・企業)が支えようという意識を持っていたら話は変わっていたのではないか。そもそも愛知国際放送の「廃業することをギリギリまで明かさず、廃業することを知って業務継承を申し出るところがあっても遅すぎましたなどと言って断っていた」という、廃業以外眼中にない態度は地元がもっと関心を持ち、支えてくれたらこのような結末は迎えずに済んだのではないかという、冷淡な態度をとっていた地元への意趣返しにも思えてくる。その傾向がRadio NEOでも変わらなかったことからRadio NEOは愛知国際放送と同じ道をたどったと言えるのではないのだろうか。
(その5:民間中波放送局のエフエム放送への移行はあり得るのか)
その放送局の考え方次第ではないかと思っている。恐らくエフエム放送に移行しても不都合がないというところは完全に移行するだろうし、中波放送を維持しようと思うところは中波放送を残すだろう。
ただ、次に挙げる問題は考えたほうが良いように思う。
・施設の老朽化が進んでいるところがあること。
中国放送ラジオ福山中波中継局遠景。
福山市中心部のすぐ北側にある丘の上に設置されたのは1959年(昭和34年)2月1日のことであり、既に開局から60年を超えている。
・中波放送がなくなると海外の放送局が中波帯でやりたい放題になる可能性があること。
・中波ステレオ放送の時と同じく日本放送協会と民間中波放送局で足並みが揃っていないこと。
・中波放送に馴染んでいる中高年層からの反発が予想されること。
・中波中継局の整理が断行されることになり、受信しづらくなることを危惧した聴取者からの反発が予想されること。
・都道府県域民間エフエム放送局の系列がJRN・NRN・JFN・JFL・MegaNetの五つになるため競争が激しくなる可能性があること。
・番組制作能力の高い民間中波放送局がエフエム放送に移行することで番組制作能力が劣る既存の都道府県域民間エフエム放送局の経営が厳しくなること。
・エフエム補完放送に関する知名度が高いとは言えないこと。
福山市赤坂町早戸/赤坂バイパス早戸ランプ交差点の脇にある受信可能なラジオ局とその周波数を記した看板。
そこには中国放送ラジオ福山エフエム中継局(福山市千田町千田)の周波数は記されていない。
中国放送ラジオ福山エフエム中継局はFMみはら(愛称:FOR LIFE RADIO。三原市宮沖五丁目)より先に開局している(注89)のだが…。
・エフエム補完放送に対する取り組みについて、民間中波放送局で著しい温度差が生じていること。
・遠距離受信を楽しめなくなること。
(その6:テレビ放送に続いてラジオ放送もデジタル化されるのか)
恐らくないのではないのだろうか。いろいろな規格があり、どれが日本にとって最適であるかが確定していないことや対応機器が高額になる可能性が高いこと、安定して受信できる環境を整えるのが難しいことなどがそのように考える理由である。
(その7:都道府県域民間ラジオ放送局はもう開局しないのか)
強いて挙げれば次に挙げたものは実現する可能性はある。
・茨城県を放送区域とする都道府県域民間エフエム放送局。
・奈良県を放送区域とする都道府県域民間エフエム放送局(郵政省〔現:総務省〕による周波数割り当て済)。
・和歌山県を放送区域とする都道府県域民間エフエム放送局(郵政省〔現:総務省〕による周波数割り当て済)。
しかし、次に挙げる理由から実現は難しいのではないかと考えている。
・茨城県では茨城放送(IBS、水戸市千波町)が、和歌山県では和歌山放送(WBS、和歌山市湊本町三丁目)がそれぞれ多くの方々に聴かれており、その牙城を崩すのは困難であること。
・茨城放送・和歌山放送ともエフエム補完中継局の整備を進めていること。
・茨城県・奈良県・和歌山県とも各地でコミュニティ放送局が開局していること。
・茨城県・奈良県・和歌山県とも周辺都府県に本社を置く都道府県域民間エフエム放送局が受信できる地域が多いこと。
・茨城県・奈良県・和歌山県とも都道府県域民間エフエム放送局の開局を求める声は多いとは言えないこと。
・茨城県・奈良県・和歌山県の人口集中地域は近隣にある大都市へのストロー現象(ストロー効果とも称する)が著しく、地元意識が強いとは言えないこと。
・前に記したように大都市及びその近郊にある都道府県域民間エフエム放送局で経営問題が起きることが多く、もし開局させたとしても経営問題に直面する可能性が高いこと。
もし奈良県を放送区域とする都道府県域民間エフエム放送局の開局が実現せず、郵政省(現:総務省)による周波数割り当てが破棄された場合、奈良県は都道府県域民間ラジオ放送局の本社のない唯一の都道府県になるので何らかの対策を求めたいところである。
(その8:放送局同士の合併はあり得るのか)
どうとも言えない。考えられるとすれば経営難に陥った放送局を体力のある放送局が吸収合併する方法であるが、関西インターメディア(愛称:FM COCOLO。大阪市住之江区南港北一丁目。1995〜2012)のFM802への吸収合併しか今のところない。これはFM802が関西インターメディアを支援していたから実現できたものであり、もし合併を行うとすれば事前準備が必要なことがこのことからもうかがえる。放送局同士の合併が認められるようになった(注90)のは愛知国際放送の廃業を契機に総務省がマスコミ集中排除の原則を大幅に緩和したことからであるが、それでも新潟県民エフエム放送・Radio NEOが廃業を選択せざるを得なくなったということは受け入れても構わないという放送局がどこにもなかったという現実を浮き彫りにしている。
また、放送局同士の合併は次に挙げるような難点を抱えている。
・吸収合併した側の都合に振り回される。
・異なる地域を放送区域とする放送局同士で合併した場合、吸収された側の放送局の放送区域で地域の実情に合わない放送が展開される可能性がある。
・都道府県域民間テレビ放送局と合併することも考えられるが、フジテレビ系列及びテレビ東京系列に属する都道府県域民間テレビ放送局でテレビ・ラジオ兼営局になった例がない。
・経営不振に陥ったのは企業側の努力がなかったからだとされ、それで合併話が頓挫する。
よって、私は放送局同士の合併は行われる可能性は低いのではないかと見ている。
(その9:この他ラジオ業界で今後起き得ることは何か)
どこでどうなるかは分からないので書かないことにするが、次に挙げることが起きるのではないかと思っている。
・中波ステレオ放送の終了。
・終夜放送の見直し。
・放送開始時間の繰り下げ・放送終了時間の繰り上げによる放送時間の短縮。
・(中波・エフエム問わず)周波数の統一。
・コミュニティ放送局と都道府県域民間ラジオ放送局の連携強化。
最後に
今からちょうど10年前、すなわち2010年(平成22年)4月1日に次に挙げることを予想した人はどのくらいいたのだろうか。
・ラジオ放送のインターネットサイマル配信サービスにほとんどの放送局が参加すること。
・全ての民間中波放送局がエフエム放送を始めること。
・民間中波放送局が中波放送をやめてエフエム放送局に移行することが検討されるようになること。
・廃業に追い込まれる都道府県域民間ラジオ放送局が出ること。
本当にこの10年間のラジオ業界は激動の時代だったのだなと改めて感じるところであるが、このように考えると10年後、すなわち2030年(令和12年)4月1日時点のラジオ業界はどうなっているのかは皆目見当も付かない。
確かにラジオ業界は厳しい。けれど需要はなくなったわけではないし、多くの聴取者に親しまれている番組も少なくない。交通情報(注91)など聴覚に訴えないと難しいものを流せるし、ヒット商品を出すこともできないわけではない。まだまだ努力する余地はあると考えている。そこで今後何をしていけば良いのか。私が考えていることは下表の通りである。
立場 | していけば良いと思うこと |
---|---|
放送局 | ・自分を貫くこと。 ・流れに抗し、あえて多くの放送局が取り組んでいることをしないことを宣言すること。 ・長期的視野に立って物事を考えること。 ・放送局として自慢できるものを持つこと。 ・聴取者を獲得したいがために派手な路線に走るのはやめること。 ・身の丈に合った経営を行い、地道に努力すること。 ・今後予想される中波放送廃止→エフエム放送移行に備えて番組編成に柔軟性を取り入れ、ラジオに対する先入観を薄めるように努めること。 ・次代を担う人材を育成すること。 ・聴取者が不都合に感じること(注92)についてはきちんと説明責任を尽くすこと。 ・あまりにも独り善がりなもの(注93)や関係者が嫌悪感を催すもの(注94)でない限り聴取者などからの意見にきちんと対応すること。 ・クラウドファンディングスポンサー制度(注95)を導入すること。 ・情報公開に積極的に取り組むこと。 ・聴取者と触れ合う機会を増やすこと。 ・コミュニティ放送局との連携を強化すること。 ・廃業した放送局の事例を研究し、どのように展開すれば良いのかを考えること。 ・もっと地域に向き合うこと。 |
地域 一般市民 |
・地域の財産であり、地域の宝である放送局を支えること。 ・もし放送局が経営事情により受信環境改善を行えないのであれば市区町村が免許人となって中継局整備(いわゆるギャップフィラー方式による中継局整備)を行うことを考えること。 ・いかなる状況で開局したとしても放送局に対して冷淡な態度をとらないこと。 ・経営事情が厳しい放送局に対して過度の期待を抱かないよう努めること。 ・もしどうかと思うようなことがあったら積極的に意見を述べること。 ・放送局に対して何ができるかを考え、実践すること。 ・放送局の方針に対して理解すること。 |
本サイトはラジオ局に関する情報も取り扱っており、今後もラジオ局の情報は伝えていくことにしている。果たしてどういうことが起きるのだろうか。注目していきたいと思っているところである。
(注釈コーナー)
注1:2017年度(平成29年度)まではradiko.jpプレミアムでも聴くことはできていた。
注2:その状況を示すと下表の通りになる。
(政令指定都市に本社を置く民間中波放送局)
※radiko.jpプレミアムが始まった2014年(平成26年)4月1日以前に配信を開始した放送局については実用化試験配信を開始した日を配信開始年月日としている。
都市名 | 放送局名 | radiko 配信開始 年月日 |
備考 |
---|---|---|---|
札幌市 | STVラジオ (STV、札幌市中央区北一条西八丁目) |
2011年 (平成23年) 4月20日 |
|
北海道放送 (HBC、札幌市中央区北一条西五丁目) |
2011年 (平成23年) 4月20日 |
||
仙台市 | 東北放送 (TBC、仙台市太白区八木山香澄町) |
2012年 (平成24年) 4月2日 |
|
横浜市 | RFラジオ日本 (RF、横浜市中区長者町五丁目) |
2011年 (平成23年) 4月12日 |
|
新潟市 | 新潟放送 (BSN、新潟市中央区川岸町三丁目) |
2012年 (平成24年) 4月2日 |
|
静岡市 | 静岡放送 (SBS、静岡市駿河区登呂三丁目) |
2011年 (平成23年) 10月3日 |
|
名古屋市 | CBCラジオ (CBC、名古屋市中区新栄一丁目) |
2011年 (平成23年) 3月25日 |
配信開始時点の社名は中部日本放送(2013年〔平成25年〕4月1日現行社名に変更)。 |
東海ラジオ放送 (SF、名古屋市東区東桜一丁目) |
2011年 (平成23年) 3月25日 |
||
京都市 | 京都放送 (KBS、 京都市上京区烏丸通一条下ル龍前町) |
2011年 (平成23年) 4月12日 |
|
大阪市 | 朝日放送ラジオ (ABC、大阪市福島区福島一丁目) |
2010年 (平成22年) 3月15日 |
配信開始時点の社名は朝日放送(2018年〔平成30年〕4月1日現行社名に変更)。 |
大阪放送 (OBC、大阪市港区弁天一丁目) |
2010年 (平成22年) 3月15日 |
愛称:ラジオ大阪。 | |
毎日放送 (MBS、大阪市北区茶屋町) |
2010年 (平成22年) 3月15日 |
||
神戸市 | ラジオ関西 (CRK、神戸市中央区東川崎町一丁目) |
2011年 (平成23年) 4月12日 |
|
岡山市 | RSK山陽放送 (RSK、岡山市北区丸の内二丁目) |
2014年 (平成26年) 12月1日 |
配信開始時点の社名は山陽放送(2019年〔平成31年〕4月1日現行社名に変更)。 |
広島市 | 中国放送 (RCC、広島市中区基町) |
2011年 (平成23年) 7月20日 |
|
福岡市 | RKB毎日放送 (RKB、福岡市早良区百道浜二丁目) |
2011年 (平成23年) 4月22日 |
|
九州朝日放送 (KBC、福岡市中央区長浜一丁目) |
2011年 (平成23年) 4月22日 |
||
熊本市 | 熊本放送 (RKK、熊本市中央区山崎町) |
2012年 (平成24年) 1月30日 |
(中波ステレオ放送を実施していた民間放送局)
※radiko.jpプレミアムが始まった2014年(平成26年)4月1日以前に配信を開始した放送局については実用化試験配信を開始した日を配信開始年月日としている。
放送局名 | 実施 中継局名 |
ステレオ放送 開始年月日 |
ステレオ放送 終了年月日 |
radiko 配信 開始年月日 |
備考 |
---|---|---|---|---|---|
STVラジオ (STV、札幌市中央区北一条西八丁目) |
本局 | 1992年 (平成4年) 8月1日 |
2010年 (平成22年) 3月1日 |
2011年 (平成23年) 4月20日 |
中波ステレオ放送開始時点の社名は札幌テレビ放送(2005年〔平成17年〕10月1日現行社名に変更)。 |
北海道放送 (HBC、札幌市中央区北一条西五丁目) |
本局 | 1996年 (平成8年) 10月7日 |
2010年 (平成22年) 3月29日 |
2011年 (平成23年) 4月20日 |
|
TBSラジオ (TBS、東京都港区赤坂五丁目) |
本局 | 1992年 (平成4年) 3月15日 |
2011年 (平成23年) 1月31日 |
2010年 (平成22年) 3月15日 |
中継局は本局以外存在しない。 中波ステレオ放送開始時点の社名は東京放送(その後社名はTBSラジオ&コミュニケーションズ〔2001〜2016〕→TBSラジオと変遷)。 |
ニッポン放送 (LF、東京都千代田区有楽町一丁目) |
本局 | 1992年 (平成4年) 3月15日 |
(実施中) | 2010年 (平成22年) 3月15日 |
中継局は本局以外存在しない。 |
文化放送 (QR、東京都港区浜松町一丁目) |
本局 | 1992年 (平成4年) 3月15日 |
2012年 (平成24年) 2月6日 |
2010年 (平成22年) 3月15日 |
中継局は本局以外存在しない。 |
CBCラジオ (CBC、名古屋市中区新栄一丁目) |
本局 | 1992年 (平成4年) 4月4日 |
(実施中) | 2011年 (平成23年) 3月25日 |
中波ステレオ放送開始時点の社名は中部日本放送(2013年〔平成25年〕4月1日現行社名に変更)。 |
東海ラジオ放送 (SF、名古屋市東区東桜一丁目) |
本局 | 1992年 (平成4年) 4月4日 |
2012年 (平成24年) 5月14日 |
2011年 (平成23年) 3月25日 |
|
朝日放送ラジオ (ABC、大阪市福島区福島一丁目) |
本局 | 1992年 (平成4年) 3月15日 |
2010年 (平成22年) 3月15日 |
2010年 (平成22年) 3月15日 |
全中継局で実施。 中波ステレオ放送開始時点の社名は朝日放送(2018年〔平成30年〕4月1日現行社名に変更)。 |
京都局 | 1997年 (平成9年) 4月1日 |
2010年 (平成22年) 3月15日 |
|||
大阪放送 (OBC、大阪市港区弁天一丁目) |
本局 | 1993年 (平成5年) 3月29日 |
(実施中) | 2010年 (平成22年) 3月15日 |
愛称:ラジオ大阪。 全中継局で実施。 |
京都局 | 1997年 (平成9年) 4月1日 |
(実施中) | |||
毎日放送 (MBS、大阪市北区茶屋町) |
本局 | 1992年 (平成4年) 3月15日 |
2010年 (平成22年) 3月1日 |
2010年 (平成22年) 3月15日 |
全中継局で実施。 |
京都局 | 1997年 (平成9年) 4月1日 |
2010年 (平成22年) 3月1日 |
|||
和歌山放送 (WBS、和歌山市湊本町三丁目) |
本局 | 1996年 (平成8年) 7月14日 |
(実施中) | 2011年 (平成23年) 4月12日 |
|
RSK山陽放送 (RSK、岡山市北区丸の内二丁目) |
本局 | 1992年 (平成4年) 10月5日 |
2011年 (平成23年) 3月28日 |
2014年 (平成26年) 12月1日 |
中波ステレオ放送開始時点の社名は山陽放送(2019年〔平成31年〕4月1日現行社名に変更)。 |
高梁局 | 1992年 (平成4年) 10月5日 |
2011年 (平成23年) 3月21日 |
|||
中国放送 (RCC、広島市中区基町) |
本局 | 1992年 (平成4年) 10月1日 |
2011年 (平成23年) 3月14日 |
2011年 (平成23年) 7月20日 |
福山・府中・三原各中継局の開始時期は推定(便宜上福山・三原両中継局の周波数が変更された日を開始年月日としている)。 |
福山局 府中局 |
1994年 (平成6年) 11月14日 |
2001年 (平成13年) 10月15日 |
|||
三原局 | 1995年 (平成7年) 2月13日 |
2001年 (平成13年) 10月15日 |
|||
RKB毎日放送 (RKB、福岡市早良区百道浜二丁目) |
本局 | 1992年 (平成4年) 4月1日 |
2010年 (平成22年) 5月31日 |
2011年 (平成23年) 4月22日 |
|
九州朝日放送 (KBC、福岡市中央区長浜一丁目) |
本局 | 1992年 (平成4年) 4月1日 |
2007年 (平成19年) 4月2日 |
2011年 (平成23年) 4月22日 |
|
熊本放送 (RKK、熊本市中央区山崎町) |
本局 | 1993年 (平成5年) 10月1日 |
2008年 (平成20年) 9月29日 |
2012年 (平成24年) 1月30日 |
注3:政令指定都市に本社を置いている都道府県域民間エフエム放送局におけるradikoの配信状況は下表の通りである。
(下表をご覧頂くに当たっての注意)
・radiko.jpプレミアムが始まった2014年(平成26年)4月1日以前に配信を開始した放送局については実用化試験配信を開始した日を配信開始年月日としている。
都市名 | 放送局名 | 配信開始 年月日 |
radiko 無料 聴取地域 |
備考 |
---|---|---|---|---|
札幌市 | エフエム・ノースウェーブ (札幌市北区北七条西四丁目) |
2015年 (平成27年) 7月30日 |
北海道 | |
エフエム北海道 (札幌市中央区北一条西二丁目) |
2011年 (平成23年) 4月20日 |
北海道 | 愛称:AIR-G'(エアージー)。 | |
仙台市 | エフエム仙台 (FMS、仙台市青葉区本町二丁目) |
2016年 (平成28年) 9月29日 |
宮城県 | 愛称:Date fm(デイトエフエム)。 七大都市(札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・広島・福岡)を擁する都道府県を放送区域とする都道府県域民間エフエム放送局としては最後に配信を開始した。 |
さいたま市 | エフエムナックファイブ (さいたま市大宮区錦町) |
2011年 (平成23年) 4月12日 |
茨城県 栃木県 群馬県 埼玉県 千葉県 東京都 神奈川県 |
|
千葉市 | ベイエフエム (千葉市美浜区中瀬二丁目) |
2011年 (平成23年) 4月12日 |
茨城県 栃木県 群馬県 埼玉県 千葉県 東京都 神奈川県 |
|
横浜市 | 横浜エフエム放送 (横浜市西区みなとみらい二丁目) |
2011年 (平成23年) 4月12日 |
茨城県 栃木県 群馬県 埼玉県 千葉県 東京都 神奈川県 |
愛称:FMヨコハマ。 |
新潟市 | エフエムラジオ新潟 (新潟市中央区幸西四丁目) |
2012年 (平成24年) 4月2日 |
新潟県 | 愛称:FM-NIIGATA。 |
新潟県民エフエム放送 (新潟市中央区万代二丁目) |
2012年 (平成24年) 4月2日 |
新潟県 | 愛称:FM PORT。 経営難により今年6月30日をもって放送を終了して閉局することを今年3月31日に公表した。 |
|
浜松市 | 静岡エフエム放送 (浜松市中区常盤町) |
2011年 (平成23年) 10月3日 |
静岡県 | 愛称:K-mix。 |
名古屋市 | 愛知国際放送 (名古屋市東区東桜一丁目) |
― | ― | 愛称:RADIO-i。 radikoが登場した2010年(平成22年)3月15日時点では存在したが経営難によりその約半年後の2010年(平成22年)9月30日をもって放送を終了して廃業しており、radikoでの配信を行わずに消滅してしまった(愛知県に本社を置く都道府県域民間ラジオ放送局がradikoに参入したのは廃業から半年ほど経った2011年〔平成23年〕3月25日のことである)。 愛知県及びその周辺の外国放送局がなくなったことをどうかと思ったInterFM897が開局させたのが後述するRadio NEOとなる。 |
エフエム愛知 (FMA、名古屋市中区千代田二丁目) |
2011年 (平成23年) 3月25日 |
岐阜県 愛知県 三重県 |
||
ZIP-FM (名古屋市中区丸の内三丁目) |
2011年 (平成23年) 3月25日 |
岐阜県 愛知県 三重県 |
||
Radio NEO (名古屋市瑞穂区北原町一丁目) |
2015年 (平成27年) 7月30日 |
岐阜県 愛知県 三重県 |
radikoのサービス開始後に開局した唯一の都道府県域民間エフエム放送局(2014年〔平成26年〕4月1日開局)。 LISMO WAVEに参加しなかった唯一の都道府県域民間エフエム放送局でもある。 経営難により今年6月30日をもって放送を終了して閉局することを今年3月31日に公表した。 |
|
京都市 | エフエム京都 (京都市下京区烏丸通四条下ル水銀屋町) |
2011年 (平成23年) 7月1日 |
京都府 | 愛称:α-STATION。 |
大阪市 | エフエム大阪 (fmo、大阪市浪速区湊町一丁目) |
2010年 (平成22年) 3月15日 |
滋賀県 京都府 大阪府 兵庫県 奈良県 和歌山県 |
愛称:FM OH!。 最初にradikoでの配信を開始した放送局の一つ。 |
FM COCOLO (大阪市北区天神橋二丁目) |
2010年 (平成22年) 3月15日 |
滋賀県 京都府 大阪府 兵庫県 奈良県 和歌山県 |
最初にradikoでの配信を開始した放送局の一つ。 配信開始時点の社名は関西インターメディアだったが経営難などの事情により2012年(平成24年)4月1日にFM802が放送事業を継承した。そのためFM802とは所在地は同じになるがFM802とは別の番組を流していることから本サイトではFM802とは別の放送局と見なしている。 |
|
FM802 (大阪市北区天神橋二丁目) |
2010年 (平成22年) 3月15日 |
滋賀県 京都府 大阪府 兵庫県 奈良県 和歌山県 |
最初にradikoでの配信を開始した放送局の一つ。 | |
神戸市 | 兵庫エフエム放送 (神戸市中央区波止場町) |
2011年 (平成23年) 4月12日 |
滋賀県 京都府 大阪府 兵庫県 奈良県 和歌山県 |
愛称:Kiss FM KOBE。 |
岡山市 | 岡山エフエム放送 (岡山市北区中山下一丁目) |
2020年 (令和2年) 4月1日 |
岡山県 | 愛称:エフエム岡山またはVV-FM。 |
広島市 | 広島エフエム放送 (HFM、広島市南区皆実町一丁目) |
2011年 (平成23年) 7月20日 |
広島県 | 愛称:広島エフエム。 |
福岡市 | エフエム福岡 (福岡市中央区清川一丁目) |
2011年 (平成23年) 4月22日 |
福岡県 | |
ラブエフエム国際放送 (福岡市中央区今泉一丁目) |
2011年 (平成23年) 4月22日 |
福岡県 | 配信開始時点の社名は天神エフエム(2011年〔平成23年〕7月1日現行社名に変更)。 | |
北九州市 | CROSS FM (北九州市小倉北区京町三丁目) |
2014年 (平成26年) 4月30日 |
福岡県 | |
熊本市 | エフエム熊本 (FMK、熊本市中央区千葉城町) |
2012年 (平成24年) 1月30日 |
熊本県 |
注4:日本放送協会については全てのラジオ放送がradikoで配信されているわけではない。その状況は下表の通りである。
放送の種類 | 対応 放送局名 |
聴取可能 都道府県名 |
備考 |
---|---|---|---|
ラジオ第一 | 本部 | 茨城県 栃木県 群馬県 埼玉県 千葉県 東京都 神奈川県 新潟県 山梨県 長野県 |
地域外配信(エリアフリー聴取)や聴き逃し配信(タイムフリー聴取)には対応していない。 |
札幌拠点 | 北海道 | ||
仙台拠点 | 青森県 岩手県 宮城県 秋田県 山形県 福島県 |
||
名古屋拠点 | 富山県 石川県 福井県 岐阜県 静岡県 愛知県 三重県 |
||
大阪拠点 | 滋賀県 京都府 大阪府 兵庫県 奈良県 和歌山県 |
||
広島拠点 | 鳥取県 島根県 岡山県 広島県 山口県 |
||
松山拠点 | 徳島県 香川県 愛媛県 高知県 |
||
福岡拠点 | 福岡県 佐賀県 長崎県 熊本県 大分県 宮崎県 鹿児島県 沖縄県 |
||
ラジオ第二 | ― | ― | 2017年(平成29年)秋から2019年(平成31年)春まで実施された試験配信の対象になっていたが正式配信の対象にはならなかった。 |
エフエム | 本部 | 全都道府県 | 聴き逃し配信(タイムフリー聴取)には対応していない。 |
なお、日本放送協会は独自でラジオ放送のインターネットサイマル配信サービス(NHKネットラジオらじる★らじる)を行っている。その状況は下表の通りである。
放送の種類 | 対応 放送局名 |
聴取可能 都道府県名 |
備考 |
---|---|---|---|
ラジオ第一 | 本部 | 全都道府県 | |
札幌拠点 | |||
仙台拠点 | |||
名古屋拠点 | |||
大阪拠点 | |||
広島拠点 | |||
松山拠点 | |||
福岡拠点 | |||
ラジオ第二 | 本部 | 全都道府県 | |
エフエム | 本部 | 全都道府県 | |
札幌拠点 | |||
仙台拠点 | |||
名古屋拠点 | |||
大阪拠点 | |||
広島拠点 | |||
松山拠点 | |||
福岡拠点 |
注5:かつてはラジオ福島(RFC、福島市下荒子)が東北地方太平洋沖地震(2011年〔平成23年〕3月11日)関連の情報を流すためにいわき支社(いわき市平)で流れている番組を流していたことがあった(現在は本局の番組を流す格好になっている)。
注6:ラブエフエム国際放送は最初からドコデモFMに参加していたわけではない。他のJFN系列各社より少し遅れて2012年(平成24年)8月6日から参加している。記すまでもないがその後登場したJFN PARK/WIZ RADIOについては最初から参加している。
注7:そのことから吉田くんは島根県から宣伝大使に任命されている。
※松江自動車道雲南吉田インターチェンジ(雲南市吉田町吉田)のそば(松江自動車道と雲南市道を繋ぐランプウェイの途中)にある道の駅たたらば壱番地(雲南市吉田町吉田)の名称は吉田くんの住所(雲南市吉田町たたらば1番地)に因(ちな)んでいる(記すまでもないが雲南市吉田町にたたらばという大字〔おおあざ〕は存在しない)。
注8:中国地方で中継局が設置されたのは広島市だけであった。
注9:倉吉市は山陰本線は経由しているが国道9号線は経由していない。また、現在国道9号線のバイパスとして建設が進められ、鳥取県内区間は工事が順調に進んだ場合2026年度(令和8年度)に全線開通することが昨年末に発表された山陰自動車道も倉吉市を経由しないことになっている。
※ちなみに倉吉市は鳥取県にある市で唯一日本海に面していない市になっている。
注10:当時の球団名称は広島カープ。現在の名称になったのは1967年(昭和42年)暮れのことである。但し現在でも広島カープと呼称することはよく見られる。
注11:実は1952年(昭和27年)10月5日以降の公式戦を全て中継したわけではない。1960年代初頭には広島カープ側が観客が減ることを危惧して中国放送ラジオにナイター中継の放送権を与えないいわゆるブラックアウトを実施したことがあったし、広島東洋カープが長期低迷期にあった2000年代(2000〜2009年〔平成12〜21年〕を指す)には消化試合になると中継自体放送しなかったり中継するとしても試合の途中から始めたりすることがしばしば見られた。
注12:この時は第一ステージ(対戦相手はリーグ2位の阪神タイガース)は2勝0敗で突破しているが第二ステージ(対戦相手はリーグ優勝の読売ジャイアンツ)には0勝4敗(読売ジャイアンツに与えられていたアドヴァンテージの1勝を含む)で敗退している。
注13:その原因は岡山県と香川県の合計人口は289万7,788人(2015年〔平成27年〕10月1日実施の国勢調査による。内訳は岡山県が192万1,525人、香川県が97万6,263人)であるにもかかわらず岡山・香川両県を放送区域とする都道府県域民間テレビ放送局が5社あること(つまり日本の民間テレビ放送の全系列が見られるということ)と岡山県・香川県それぞれを放送区域とする都道府県域民間ラジオ放送局が放送区域外の大半の地域で受信可能になっており、実質的に放送区域は存在しないような状況になっていることである。この結果岡山・香川両県では次に挙げる問題が生じている。
・五大都市を擁する都道府県以外で唯一のテレビ東京系列に属する都道府県域民間テレビ放送局であるテレビせとうちは開局から30年以上経った現在になっても井原市など中継局を設置できていないところがあること。
・テレビせとうちは中国地方に本社を置く都道府県域民間テレビ放送局で唯一広島市に支社を設置できないでいること。
・他のテレビ東京系列に属する都道府県域民間テレビ放送局やテレビ東京系列に属する都道府県域民間テレビ放送局が存在しない広島県では放送されたのにテレビせとうちでは放送されずじまいになった番組がいくつかあること。
・RSK山陽放送テレビ・西日本放送テレビとも番組を挿入する形での終夜放送を実施できないでいること。特に西日本放送テレビは中国・四国地方にある日本テレビ系列の都道府県域民間テレビ局では唯一番組を挿入する形での終夜放送を行っていない(但しRSK山陽放送テレビ・西日本放送テレビとも放送休止時間は本社のある都市の夜の様子を映し続けており、放送休止中は何も映していないというわけではない)。
・RSK山陽放送ラジオ・西日本放送ラジオともradikoへの参入もエフエム補完放送開始も遅かったこと。
また、岡山・香川両県ではコミュニティ放送局事情もかなり厳しいものがある。それは次の通りである。
・香川県ではこれまで5社開局したが、既に3社は廃業していること。特にエフエムこんぴら(仲多度郡琴平町榎井〔えない〕。1997〜1998)は日本で初めて廃業に追い込まれたコミュニティ放送局となっている。
・エフエム高松コミュニティ放送はRSKホールディングスの子会社になったこと。
・エフエム津山(愛称:レディオつやま〔2010〜2012〕→MegaWAVE76.3。津山市小田中)は2012年(平成24年)に半年ほど放送休止を入れたこと。何とか復活を果たして現在に至っているが、津山市は人口が10万人少々しかいないにもかかわらず二つもコミュニティ放送局があるため後発局となるエフエム津山の今後がどうなっていくのかが気になる。
・エフエムゆめウェーブ(笠岡市笠岡。2006〜2020)は2016年(平成28年)春の番組改編で自社制作番組の放送時間は全て1時間以下にした上に今年3月31日をもって親会社のケーブルテレビ業者・笠岡放送(笠岡市笠岡)に吸収合併されたこと。人口が少ない地域を放送区域とするコミュニティ放送局である上に近隣にあるコミュニティ放送局との競争が厳しいことが背景にあるものと思われる。
注14:山口県の人口は1985年(昭和60年)10月1日実施の国勢調査によると160万1,627人だったが、その30年後の2015年(平成27年)10月1日実施の国勢調査によると140万4,729人になっている。
注15:山口放送の方針を見ると進歩的な面と保守的な面が伯仲する感じが見られる。それを示すと下表の通りとなる。
立場 | 状況 |
---|---|
進歩的な面 | ・テレビの音声多重放送を中国地方にある都道府県域民間テレビ放送局で最初に始めたこと(但し広島テレビ放送も同じ日に始めており、中国地方にある都道府県域民間テレビ放送局で最初に音声多重放送を始めたのは山口放送テレビだけだったというわけではない)。 ・1990年代末期から2000年代初頭にかけての時期に全国ネットの深夜ヴァラエティ番組を制作・放送したこと。 ・中国地方にある都道府県域民間テレビ放送局としては中国放送テレビ・広島テレビ放送に次いで三番目に終夜放送に移行したこと。 ・エフエム補完中継局の設置に積極的であること(エフエム補完中継局の数は民間中波放送局としては最も多い)。 ・(山口放送自身が公言しているわけではないが)エフエム補完中継局設置に積極的である点から中波放送廃止→エフエム放送移行の実現を強く望んでいるのではないかと感じられる面があること(そのような話があることはこちらで触れているので併せてご覧頂きたい)。 |
保守的な面 | ・本州の大動脈である中国自動車道や山陽自動車道、国道2号線が県内を東西に貫いているにもかかわらずラジオの終夜放送は平成時代初頭まで実施しなかったこと。 ・日本テレビ・テレビ朝日両系列に属するクロスネット局だった当時、「テレビ三面記事 ウィークエンダー」(日本テレビ系。1975〜1984年〔昭和50〜59年〕放送)や「11PM」(日本テレビ系。1965〜1990年〔昭和40年〜平成2年〕放送)などの人気番組を青少年に悪影響を及ぼすなどという理由でネットしなかったこと。 ・radikoへの参入が中国地方にある民間中波放送局では最後になったこと。 |
注16:そのことは2008年(平成20年)8月14日に中国放送テレビのアナログ放送の本局に落雷があった時中国放送テレビのアナログ放送だけでなく広島エフエム放送も放送不能に陥ったことで示されることになったのだが、このことからも1980年代以降各地で開局していった都道府県域民間エフエム放送局は放送区域を同じくするテレビ局の中継施設を用いないと中継局を設置できないほど厳しい状況があることを垣間見せている。
※中国放送テレビアナログ放送本局は東北地方太平洋沖地震で甚大な被害を受けた岩手県・宮城県・福島県を除く地域でテレビのアナログ放送が終了した2011年(平成23年)7月25日午前0時をもって送信を終了したが、2015年(平成27年)12月1日から中国放送ラジオ広島エフエム中継局(広島市南区黄金山町)として使用している。また、中国放送テレビのアナログ放送の本局は広島市中心部を放送区域とするコミュニティ放送局・中国コミュニケーションネットワーク(愛称:FMちゅーピー。広島市中区土橋町)が2000年(平成12年)に開局した時から本局として使用しており、現在は中国放送ラジオ・広島エフエム放送・中国コミュニケーションネットワークの3社がエフエム中継局として使用している。
注17:このため中国放送ラジオと広島エフエム放送で同じ宣伝が流れることになった。中国放送側の出演者は泉水はる佳アナウンサー、広島エフエム放送側の出演者は笹原綾乃アナウンサーであった。どちらもradiko参入当時自社制作のワイド番組を担当していたことが起用した理由と思われる。
注18:あえて挙げれば岡山エフエム放送とRSK山陽放送があるがRSK山陽放送は岡山エフエム放送の株主にはなっているものの本局は共有していない(注13で触れた事情によりRSK山陽放送テレビ・岡山放送・テレビせとうちの本局〔いずれも岡山市南区郡に所在〕は香川県も考慮に入れないといけないため)。
※本文でも触れているが岡山エフエム放送の本局はNHK岡山放送局のテレビ放送・エフエム放送の本局と共用している。NHK岡山放送局であれば岡山県だけを放送区域としているので香川県を考慮に入れなくても良いからである。
岡山エフエム放送・NHK岡山放送局本局。
写真右側に見える黒色の板には「日本放送協会岡山放送局金甲山テレビ放送所」と記されている。
注19:中国地方にある都道府県域民間放送局における社名・略称の変更事例は下表の通りである。
種類 | 旧社名・旧略称 | 改称年月日 | 概要 |
---|---|---|---|
社名 | ラジオ山口 | 1961年 (昭和36年) 6月1日 |
テレビ・ラジオ兼営局に移行したことにより山口放送に改称。 |
ラジオ中国 | 1967年 (昭和42年) 4月1日 |
テレビ・ラジオ兼営局に移行したことにより中国放送に改称。改称時点でテレビ・ラジオ兼営局に移行してから8年が経過していたが、ラジオ○○という社名のまま放送を続けたテレビ・ラジオ兼営局の最長記録を有している。 | |
島根放送 | 1972年 (昭和47年) 4月1日 |
鳥取県を放送区域に含めることを前提として山陰中央テレビジョン放送に改称。但し島根放送の愛称・テレビしまねに由来する略称(TSK)は変更しなかった。 | |
山陽放送 | 2019年 (平成31年) 4月1日 |
認定持株放送会社・RSKホールディングスが発足し、その傘下に入ったことによりRSK山陽放送に改称。 | |
略称 | 広島ホームテレビ(UHT) | 1986年 (昭和61年) 4月1日 |
コーポレーションアイデンティティの導入によりHOMEに変更。UHTという略称は何に由来するのか、そして何を略したのかが分かりにくいという声があり、略称を変えたのではないかと思われる(UHTはUHF Hiroshima-Home Televisionの略)。 |
社名・略称 | ラジオ山陰(RSB) | 1961年 (昭和36年) 6月1日 |
テレビ・ラジオ兼営局に移行したことにより山陰放送に改称。同時に略称もBSSに変更。社名だけでなく略称も変えた理由は分からないがテレビ・ラジオ兼営局に移行したことを示したかったことが考えられる。 |
注20:RSK山陽放送は本文でも触れた通り岡山城跡の中に、中国放送は広島城跡(広島市中区基町)の堀のそばに、山口放送は徳山陣屋跡の中にそれぞれ本社を建てている。米子市にも近世城郭(米子城〔米子市久米町〕)はあるが、山陰放送本社の南西約2kmのところにある。なお、本文でも触れているがRSK山陽放送は来年本社を岡山市北区天神町の岡山市立岡山後楽館中学校・高等学校跡地に新築移転させることになっているため近世城郭の跡地に本社を置くテレビ・ラジオ兼営の都道府県域民間放送局の範疇から外れることになる。
注21:日本における中波放送局の周波数はかつては10kHz間隔で設定されていたが、需要が逼迫したことにより1978年(昭和53年)11月23日に9kHz間隔に変更された。この際変更せずに済んだのは9と10の公倍数である90で割り切れる周波数を使っていたところである。中国地方にある民間中波放送局で該当するのは山陰放送ラジオ米子本局(900kHz)と中国放送ラジオ広島本局(1350kHz)及び三原中波中継局(720kHz)の三つであったが、中国放送ラジオ広島本局の周波数が1350kHzになったのは1962年(昭和37年)10月1日、中国放送ラジオ三原中波中継局が開局したのは1968年(昭和43年)12月20日であった。よって、山陰放送ラジオ米子本局が中国地方にある民間中波放送局で最も長く同じ周波数を使い続けているところになっている。
※中国放送ラジオ三原中波中継局は1995年(平成7年)2月13日に周波数を1530kHzに変更したため720kHzは現在は使われていない。
注22:注21で触れた、中波放送局の周波数の間隔変更以降で山陰放送ラジオの中波中継局で使われた周波数は五つ(900kHz・1116kHz・1431kHz・1485kHz・1557kHz)ある。それらの周波数を本局で使っている中波放送局は下表の通りとなる。
※「使用中波中継局」欄で中継局名の前に×を入れているものは現在その周波数では放送が流れていないことを示している。
周波数 | 使用 中波中継局 |
本局で該当周波数を 使用している放送局 |
備考 |
---|---|---|---|
900kHz | 本局 ×益田 |
高知放送(RKC、高知市本町三丁目) 韓国文化放送(MBC) |
益田中波中継局の周波数は1983年(昭和58年)10月11日に1431kHzに変更。 |
1116kHz | ×浜田 | 新潟放送(BSN、新潟市中央区川岸町三丁目) 南海放送(RNB、松山市本町一丁目) |
1983年(昭和58年)10月11日に1557kHzに変更。 |
1431kHz | 鳥取 出雲 益田 |
岐阜放送(GBS、岐阜市橋本町二丁目) 和歌山放送(WBS、和歌山市湊本町三丁目) |
|
1485kHz | ×鳥取 大田 |
(なし) | 鳥取中波中継局の周波数は1989年(平成元年)6月30日に1431kHzに変更。 大田中波中継局は鳥取中波中継局の周波数が変更された後の1993年(平成5年)4月6日開局。 |
1557kHz | 倉吉 浜田 |
(なし) |
注23:実は鳥取県と島根県における都道府県域民間テレビ放送局の放送区域統合から半世紀近く経った今も完全に統合し切れていない面が残されている。それは民間放送教育協会(東京都港区六本木六丁目)に現在も日本海テレビジョン放送と山陰放送テレビが加盟し続けていることである。よって民間放送教育協会制作のドキュメンタリー番組「日本のチカラ」は日本海テレビジョン放送と山陰放送テレビで別の時間帯で放送されること(日本海テレビジョン放送…月曜日午前10時55分〜午前11時25分/山陰放送テレビ…水曜日午前11時〜午前11時30分)になり、結果鳥取県・島根県では週に二回放送される格好になっている。
この他放送区域統合時から1989年(平成元年)秋の番組改編まで日本海テレビジョン放送と山陰放送テレビがテレビ朝日(EX、東京都港区六本木六丁目)制作のワイドショーを同時に放送していたこともあった(1989年〔平成元年〕秋以降は山陰放送テレビだけのネットとなったが、それも2009年〔平成21年〕春の改編をもって打ち切りとなり、現在鳥取県・島根県を放送区域とする都道府県域民間テレビ放送局ではテレビ朝日制作のワイドショーは放送されていない)。
注24:「音楽の風車」は2008年(平成20年)12月6日に放送回数が20,000回に到達している。もし2008年(平成20年)12月7日以降も一度も休まず放送されたとすると今年4月1日放送分で24,135回になる。
注25:本文で記した通りエフエム山陰は開局した時から今年2月9日まで山陰中央ビル(松江市殿町)の4階に本社を置いていたが、その山陰中央ビルは山陰中央新報社の本社が入居している建物でもある。
今年2月までエフエム山陰の本社が入居していた山陰中央ビル。
この山陰中央ビルには一畑百貨店松江店(現在は松江市朝日町に移転)が入居していたこともあった。
注26:都道府県域民間エフエム放送局で社名に地方または地域の名称を入れている例は少なく、これまでに存在したのは北海道・山陰・九州・沖縄だけである。北海道と沖縄は都道府県名でもあるし、九州という地名を入れた都道府県域民間エフエム放送局(過去に3局存在した)は全て改称して九州を社名から外しているので純粋な地方または地域の名称を社名に取り入れているところはエフエム山陰だけになっている。
注27:エフエム山陰公式サイトの喋り手を紹介するページによると下表の通りになる。
アーティスト名 | 担当番組 | アーティストの概要 |
---|---|---|
秋山紘希 | FRIDAY×FRIDAY | 岡山県出身。山陰地方を拠点として活動しているロックユニット・homme(オム)のヴォーカルギターを務めている。 |
ACHI | SUN-IN MORNING GOー! EVENING! |
読み方は「アチ」。 出雲市出身のシンガーソングライター。タイ王国で暮らしていたこともある。 |
MC-WAZEN | V-airスポーツウィークリー CHEER UP山陰! |
読み方は「エムシーワゼン」。 安来市出身のHIPHOPアーティスト。 |
ginger | gingerの疲れたら甘えればいいのに | ginger(ジンジャー)は松江市を拠点に活動している3人編成のバンド。 |
高田リオン | FRIDAY×FRIDAY SAN-IN MUSIC FILE |
東京都出身のシンガーソングライター。 |
浜田真理子 | 浜田真理子のご機嫌さんで。 | 松江市出身の歌手。活動の様子は長寿ドキュメンタリー番組「情熱大陸」(TBSテレビ系)で取り上げられたこともある。 |
安来のおじ | おがっちのレトロ本舗 | 安来市出身のシンガーソングライター。ノグチアツシ名義でも歌手活動を行っている。 |
注28:テレビせとうちは岡山(本局)・津山・高松にしか、TVQ九州放送(開局時点の社名はTXN九州。2001年〔平成13年〕1月1日に現在の社名に変更)は福岡(本局)・北九州・久留米にしか中継局を設置しない状況でそれぞれ開局の日を迎えている。どちらも経営基盤が脆弱なことから放送区域にある主要都市だけに中継局を絞って開局させたことがうかがえる。
※倉敷市がないのは倉敷市中心部ではテレビせとうち本局(岡山市南区郡)の電波が受信できるためである。
テレビせとうち本局(無論写真はデジタル化された後のもの)。
西日本放送テレビと本局を共有しており、経営事情の厳しさがうかがえる。
注29:六子は現在三児の母親になっており、その育児に専念していることもあって歌手活動は休止しているようである(ライヴは昨年8月に道の駅清流茶屋 かわはら〔鳥取市河原町高福〕で行われたものが最後になっている上、ブログは現時点で最後のライヴが行われた昨年8月以降更新停止状態にある)。
注30:山陰地方にある市の中心部で住居表示を実施しているところは益田市だけである(住居表示が行われている都市は他に鳥取市・米子市・松江市・出雲市・安来市があるがいずれも中心部では実施していない)。山陰地方にある人口10万人以上の都市、すなわち鳥取市・米子市・松江市・出雲市の中心部で住居表示が実施されないでいるのは山陽地方の主要都市とは異なり戦災に遭っていないことや住民の理解を得られないこと、住民の町名に対する愛着が高いことなどが考えられる。
注31:安来のおじが出演しない第一・第三・第五金曜日について小片悦子の相方を務めているのは女性である。2019年(令和元年)10月から今年3月まではエフエム山陰の若林瑞穂アナウンサーが、今年4月からは山陰地方のローカルタレント・江畑春奈がそれぞれ出演している。
注32:実は「おがっちのレトロ本舗」は番組開始時点では55分番組であった。更に55分番組だった当時は録音放送であり、昔の邦楽しかかけていなかった。
注33:岡山市立岡山後楽館中学校・高等学校は2012年(平成24年)に岡山市北区南方一丁目に移転している。
注34:RSK山陽放送以外のテレビ・ラジオ兼営の民間放送局でテレビとラジオの放送区域が同じではないところは下表の通りである。
放送局名 | 放送区域 | 備考 | |
---|---|---|---|
テレビ | ラジオ | ||
京都放送 (KBS、 京都市上京区烏丸通一条下ル龍前町) |
京都府 | 京都府 滋賀県 |
|
西日本放送 (RNC、高松市丸の内) |
香川県 岡山県 |
香川県 | かつてはテレビも香川県だけを放送区域としていたが岡山県との都道府県域民間テレビ放送局の放送区域の統合により合致しなくなった。 |
長崎放送 (NBC、長崎市上町) |
長崎県 | 長崎県 佐賀県 |
ラジオは長崎県と佐賀県では別々の番組が流れる時間が多い(佐賀県については佐賀放送局〔佐賀市本庄町本庄〕制作の番組が多く設定されているため)。 |
注35:RSK山陽放送は1958年(昭和33年)6月1日にテレビ放送を始めたことによりテレビ・ラジオ兼営局に移行した。
RSK山陽放送本社のそばにあったRSK山陽放送テレビ開局60周年を宣伝する看板(2018年〔平成30年〕3月18日撮影)
注36:かつては津山・新見両中波中継局がコールサインを所有していたことがあった(津山中波中継局…JOYO/新見中波中継局…JOYE)。本局以外コールサインを持たなくなったことが中波中継局の周波数を統一できた要因の一つになったのではないかと思われる。
注37:現在放送中の自社制作のワイド番組の開始時期は下表の通りである。
題名 | 番組開始 年月日 |
概要 |
---|---|---|
朝耳らじお5.5 | 2017年 (平成29年) 4月3日 |
番組開始当初の題名は「朝耳らじお」(2020年〔令和2年〕現行題名に変更)。 |
表町LIVE! あもーれ! マッタリーノ | 2016年 (平成28年) 8月29日 |
番組開始当初の題名は「あもーれ! マッタリーノ」(2017年〔平成29年〕現行題名に変更)。 ※番組改編期ではない2016年(平成28年)8月下旬に番組が始まっているのは前番組の「昼からどーだい!」(2015〜2016年〔平成27〜28年〕放送)が喋り手(倉敷市出身の落語家)がある自動車学校を実名を出して非難したことが原因で2016年(平成28年)8月26日をもって打ち切られたためである(その喋り手は自動車学校を非難する発言をした日をもって降板させられている)。 |
国司と武田の土曜番長 | 2015年 (平成27年) 4月4日 |
番組開始当初の題名は「リンだとRiN太の土曜番長」(2019年〔平成31年〕現行題名に変更)。 |
注38:過去には中国放送ラジオの「なんでもジョッキー」がNTTクレド基町ビル(広島市中区基町)の6階にあったサテライトスタジオ(2004年〔平成16年〕8月廃止)で公開生放送を行っていたことがあった。
注39:反対に西日本放送ラジオはNRNにしか属していなかった。
注40:朝日放送ラジオ・大阪放送・毎日放送ラジオはいずれも中波中継局が二つ(大阪〔本局〕・京都)しかない。よって、朝日放送ラジオ・大阪放送・毎日放送ラジオは全ての中波中継局で中波ステレオ放送を実施していたことになる。
注41:中国地方における民間中波放送局の中波ステレオ放送の終了時期は下表の通りである。
放送局名 | 実施 中継局名 |
終了年月日 | 備考 |
---|---|---|---|
RSK山陽放送 (RSK、岡山市北区丸の内二丁目) |
本局 | 2011年 (平成23年) 3月28日 |
|
高梁局 |
2011年 (平成23年) 3月21日 |
||
中国放送 (RCC、広島市中区基町) |
本局 | 2011年 (平成23年) 3月14日 |
|
福山局 府中局 三原局 |
2001年 (平成13年) 10月15日 |
注42:その状況は下表の通りである。
放送局名 | 実施 中継局名 |
ステレオ放送 開始年月日 |
ステレオ放送 終了年月日 |
エフエム 補完放送 開始年月日 |
備考 |
---|---|---|---|---|---|
STVラジオ (STV、札幌市中央区北一条西八丁目) |
本局 | 1992年 (平成4年) 8月1日 |
2010年 (平成22年) 3月1日 |
2016年 (平成28年) 10月19日 |
中波ステレオ放送開始時点の社名は札幌テレビ放送(2005年〔平成17年〕10月1日現行社名に変更)。 |
北海道放送 (HBC、札幌市中央区北一条西五丁目) |
本局 | 1996年 (平成8年) 10月7日 |
2010年 (平成22年) 3月29日 |
2016年 (平成28年) 10月19日 |
|
TBSラジオ (TBS、東京都港区赤坂五丁目) |
本局 | 1992年 (平成4年) 3月15日 |
2011年 (平成23年) 1月31日 |
2015年 (平成27年) 12月7日 |
中継局は本局以外存在しない。 中波ステレオ放送開始時点の社名は東京放送(2001年〔平成13年〕10月1日TBSラジオ&コミュニケーションズに改称)。 エフエム補完放送開始時点の社名はTBSラジオ&コミュニケーションズ。(2016年〔平成28年〕4月1日現行社名に変更)。 |
ニッポン放送 (LF、東京都千代田区有楽町一丁目) |
本局 | 1992年 (平成4年) 3月15日 |
(実施中) | 2015年 (平成27年) 12月7日 |
中継局は本局以外存在しない。 |
文化放送 (QR、東京都港区浜松町一丁目) |
本局 | 1992年 (平成4年) 3月15日 |
2012年 (平成24年) 2月6日 |
2015年 (平成27年) 12月7日 |
中継局は本局以外存在しない。 |
CBCラジオ (CBC、名古屋市中区新栄一丁目) |
本局 | 1992年 (平成4年) 4月4日 |
(実施中) | 2015年 (平成27年) 10月1日 |
中波ステレオ放送開始時点の社名は中部日本放送(2013年〔平成25年〕4月1日現行社名に変更)。 |
東海ラジオ放送 (SF、名古屋市東区東桜一丁目) |
本局 | 1992年 (平成4年) 4月4日 |
2012年 (平成24年) 5月14日 |
2015年 (平成27年) 10月1日 |
|
朝日放送ラジオ (ABC、大阪市福島区福島一丁目) |
本局 | 1992年 (平成4年) 3月15日 |
2010年 (平成22年) 3月15日 |
2016年 (平成28年) 3月19日 |
全中継局で実施。 中波ステレオ放送・エフエム補完放送開始時点の社名は朝日放送(2018年〔平成30年〕4月1日現行社名に変更)。 |
京都局 | 1997年 (平成9年) 4月1日 |
2010年 (平成22年) 3月15日 |
|||
大阪放送 (OBC、大阪市港区弁天一丁目) |
本局 | 1993年 (平成5年) 3月29日 |
(実施中) | 2016年 (平成28年) 3月19日 |
愛称:ラジオ大阪。 全中継局で実施。 |
京都局 | 1997年 (平成9年) 4月1日 |
(実施中) | |||
毎日放送 (MBS、大阪市北区茶屋町) |
本局 | 1992年 (平成4年) 3月15日 |
2010年 (平成22年) 3月1日 |
2016年 (平成28年) 3月19日 |
全中継局で実施。 |
京都局 | 1997年 (平成9年) 4月1日 |
2010年 (平成22年) 3月1日 |
|||
和歌山放送 (WBS、和歌山市湊本町三丁目) |
本局 | 1996年 (平成8年) 7月14日 |
(実施中) | 2016年 (平成28年) 5月30日 |
|
RSK山陽放送 (RSK、岡山市北区丸の内二丁目) |
本局 | 1992年 (平成4年) 10月5日 |
2011年 (平成23年) 3月28日 |
2018年 (平成30年) 3月21日 |
中波ステレオ放送・エフエム補完放送開始時点の社名は山陽放送(2019年〔平成31年〕4月1日現行社名に変更)。 |
高梁局 | 1992年 (平成4年) 10月5日 |
2011年 (平成23年) 3月21日 |
|||
中国放送 (RCC、広島市中区基町) |
本局 | 1992年 (平成4年) 10月1日 |
2011年 (平成23年) 3月14日 |
2015年 (平成27年) 12月1日 |
福山・府中・三原各中継局の開始時期は推定(便宜上福山・三原両中継局の周波数が変更された日を開始年月日としている)。 |
福山局 府中局 |
1994年 (平成6年) 11月14日 |
2001年 (平成13年) 10月15日 |
|||
三原局 | 1995年 (平成7年) 2月13日 |
2001年 (平成13年) 10月15日 |
|||
RKB毎日放送 (RKB、福岡市早良区百道浜二丁目) |
本局 | 1992年 (平成4年) 4月1日 |
2010年 (平成22年) 5月31日 |
2016年 (平成28年) 3月28日 |
|
九州朝日放送 (KBC、福岡市中央区長浜一丁目) |
本局 | 1992年 (平成4年) 4月1日 |
2007年 (平成19年) 4月2日 |
2016年 (平成28年) 3月28日 |
|
熊本放送 (RKK、熊本市中央区山崎町) |
本局 | 1993年 (平成5年) 10月1日 |
2008年 (平成20年) 9月29日 |
2016年 (平成28年) 5月1日 |
なお、RSK山陽放送ラジオがエフエム補完放送を開始した時点で政令指定都市に本社を置いている民間中波放送局でエフエム補完放送を実施していなかったところはRFラジオ日本・京都放送ラジオ(KBS、 京都市上京区烏丸通一条下ル龍前町)・ラジオ関西(CRK、神戸市中央区東川崎町一丁目)の3社あった。よってRSK山陽放送ラジオは政令指定都市に本社を置いている民間中波放送局で最後にエフエム補完放送を開始したところではない。
※京都放送ラジオは2018年(平成30年)4月2日に、ラジオ関西は2019年(平成31年)4月1日に、RFラジオ日本は今年3月16日にそれぞれエフエム補完放送を開始した。よって政令指定都市に本社を置いている民間中波放送局で最後にエフエム補完放送を開始したのはRFラジオ日本となる。なお、RFラジオ日本は民間中波放送局で最後にエフエム補完放送を開始したところにもなっている。
注43:中国地方における都道府県域民間テレビ放送局の開局は1993年(平成5年)10月1日に開局した山口朝日放送が最後になっている。
注44:その状況は下表の通りである。
氏名 | 担当番組 | 経歴など |
---|---|---|
牛嶋 俊明 | Fresh Morning OKAYAMA 牛嶋俊明ドリームファクトリー ラジOH! maniwakcゴルフチャンネル |
元中部日本放送(CBC、名古屋市中区新栄一丁目)アナウンサー。 |
大橋 由佳 | Fresh Morning OKAYAMA | NHK金沢放送局(金沢市広岡三丁目)の契約キャスターだった。 |
久世 サトシ | TWILIGHT PAVEMENT | 奈良県出身。近畿(関西)地方の都道府県域民間放送局でもレギュラー番組を持っている。 |
林 智美 | WEEKEND PARADISE | 滋賀県出身。近畿(関西)地方の都道府県域民間放送局でもレギュラー番組を持っている。 |
藤岡 明美 | TWILIGHT PAVEMENT | 岡山県出身だが1996年(平成8年)頃中国放送福山支社制作のラジオ番組やエフエムふくやまの番組に出演していたことがある。 |
森田 恵子 | Fresh Morning OKAYAMA | 学生時代はRSK山陽放送ラジオの「サンデーベスト」(1973〜2002年〔昭和48年〜平成14年〕放送)に出演。 卒業後瀬戸内海放送(KSB、高松市西宝町一丁目)に入社。入社後すぐに番組を担当するなどアナウンサーとして活躍。 フリーアナウンサーに転身してからはNHK岡山放送局で番組を持っていたこともある(その番組に関する本も出版している)。 |
注45:20世紀中となると2000年(平成12年)に愛知国際放送と新潟県民エフエム放送が開局しているのでとちぎテレビと岡山エフエム放送は20世紀最後に開局した都道府県域民間放送局にはならない。
注46:他には茨城県・岐阜県・奈良県・和歌山県がある。このうち都道府県域民間エフエム放送局が開局しているのは岐阜県だけである。茨城県は周波数割り当て自体なされていないし、奈良県・和歌山県は周波数割り当てがなされているが開局のメドは立たないままになっている。
注47:岡山エフエム放送が開局した時点では岡山県には政令指定都市は存在しなかった。岡山市が政令指定都市に移行したのは岡山エフエム放送が開局10周年を迎えた2009年(平成21年)4月1日のことである。
(参考資料:政令指定都市に本社のある都道府県域民間エフエム放送局一覧)
都市名 | 政令指定都市 移行年月日 |
本社を置いている 放送局 |
開局年月日 | 備考 |
---|---|---|---|---|
札幌市 | 1972年 (昭和47年) 4月1日 |
エフエム・ノースウェーブ (札幌市北区北七条西四丁目) |
1993年 (平成5年) 8月1日 |
|
エフエム北海道 (札幌市中央区北一条西二丁目) |
1982年 (昭和57年) 9月15日 |
愛称:AIR-G'(エアージー)。 | ||
仙台市 | 1989年 (平成元年) 4月1日 |
エフエム仙台 (FMS、仙台市青葉区本町二丁目) |
1982年 (昭和57年) 12月1日 |
愛称:Date fm(デイトエフエム)。 |
さいたま市 | 2003年 (平成15年) 4月1日 |
エフエムナックファイブ (さいたま市大宮区錦町) |
1988年 (昭和63年) 10月31日 |
開局当初の社名はエフエム埼玉(2001年〔平成13年〕7月1日改称)。 |
千葉市 | 1992年 (平成4年) 4月1日 |
ベイエフエム (千葉市美浜区中瀬二丁目) |
1989年 (平成元年) 10月1日 |
開局当初の社名はエフエムサウンド千葉(2004年〔平成16年〕10月1日改称)。 |
横浜市 | 1956年 (昭和31年) 9月1日 |
横浜エフエム放送 (横浜市西区みなとみらい二丁目) |
1985年 (昭和60年) 12月20日 |
愛称:FMヨコハマ。 |
新潟市 | 2007年 (平成19年) 4月1日 |
エフエムラジオ新潟 (新潟市中央区幸西四丁目) |
1987年 (昭和62年) 10月1日 |
愛称:FM-NIIGATA。 |
新潟県民エフエム放送 (新潟市中央区万代二丁目) |
2000年 (平成12年) 12月20日 |
愛称:FM PORT。 経営難により2020年(令和2年)6月30日をもって放送を終了する予定。 |
||
浜松市 | 2007年 (平成19年) 4月1日 |
静岡エフエム放送 (浜松市中区常盤町) |
1983年 (昭和58年) 4月1日 |
愛称:K-mix。 静岡県を放送区域とする都道府県域民間放送局では唯一浜松市に本社を置いているが、法令上の本局は静岡局となっている。 |
名古屋市 | 1956年 (昭和31年) 9月1日 |
愛知国際放送 (名古屋市東区東桜一丁目) |
2000年 (平成12年) 4月1日 |
経営難により2010年(平成22年)9月30日をもって放送を終了し、廃業した。 |
エフエム愛知 (FMA、名古屋市中区千代田二丁目) |
1969年 (昭和44年) 12月24日 |
日本初の都道府県域民間エフエム放送局。 | ||
ZIP-FM (名古屋市中区丸の内三丁目) |
1993年 (平成5年) 10月1日 |
|||
Radio NEO (名古屋市瑞穂区北原町一丁目) |
2014年 (平成26年) 4月1日 |
2016年(平成28年)12月1日InterFMから改称。 経営難により2020年(令和2年)6月30日をもって放送を終了する予定。 |
||
京都市 | 1956年 (昭和31年) 9月1日 |
エフエム京都 (京都市下京区烏丸通四条下ル水銀屋町) |
1991年 (平成3年) 7月1日 |
愛称:α-STATION。 |
大阪市 | 1956年 (昭和31年) 9月1日 |
エフエム大阪 (fmo、大阪市浪速区湊町一丁目) |
1970年 (昭和45年) 4月1日 |
愛称:FM OH!。 |
FM COCOLO (大阪市北区天神橋二丁目) |
1995年 (平成7年) 10月16日 |
日本初の外国語放送局で、かつては関西インターメディア(大阪市住之江区南港北一丁目)が運営していた。2012年(平成24年)4月1日にFM802が放送事業を継承して放送を継続している。 | ||
FM802 (大阪市北区天神橋二丁目) |
1989年 (平成元年) 6月1日 |
|||
神戸市 | 1956年 (昭和31年) 9月1日 |
兵庫エフエム放送 (神戸市中央区波止場町) |
1990年 (平成2年) 10月1日 |
愛称:Kiss FM KOBE。 開局当時の社名は兵庫エフエムラジオ放送で、2003年(平成15年)6月1日にKiss-FM KOBEに改称。2010年(平成22年)4月28日に民事再生法の適用を申請して倒産した後、2010年(平成22年)10月1日に兵庫エフエム放送が放送事業を継承した。 |
岡山市 | 2009年 (平成21年) 4月1日 |
岡山エフエム放送 (岡山市北区中山下一丁目) |
1999年 (平成11年) 4月1日 |
愛称:エフエム岡山またはVV-FM。 |
広島市 | 1980年 (昭和55年) 4月1日 |
広島エフエム放送 (HFM、広島市南区皆実町一丁目) |
1982年 (昭和57年) 12月5日 |
愛称:広島エフエム。 |
福岡市 | 1972年 (昭和47年) 4月1日 |
エフエム福岡 (福岡市中央区清川一丁目) |
1970年 (昭和45年) 7月15日 |
|
ラブエフエム国際放送 (福岡市中央区今泉一丁目) |
1997年 (平成9年) 4月1日 |
開局当初の社名は九州国際エフエム(愛称:LOVE FM。福岡市中央区天神二丁目)だったが、経営難により2011年(平成23年)1月1日にコミュニティ放送局の天神エフエムに事業を譲渡したことから天神エフエムに改称した。更に天神エフエムは2011年(平成23年)7月1日に現行社名に改称した。 | ||
北九州市 | 1963年 (昭和38年) 4月1日 |
CROSS FM (北九州市小倉北区京町三丁目) |
1993年 (平成5年) 9月1日 |
福岡県を放送区域とする都道府県域民間放送局では唯一北九州市に本社を置いているが、法令上の本局は福岡局となっている。 開局当初の社名はエフエム九州だったが、経営破綻により2008年(平成20年)7月1日からCROSS FMが放送事業を継承した。 |
熊本市 | 2012年 (平成24年) 4月1日 |
エフエム熊本 (FMK、熊本市中央区千葉城町) |
1985年 (昭和60年) 11月1日 |
開局当時の社名はエフエム中九州(2005年〔平成17年〕4月1日改称)。 |
注48:岡山エフエム放送の開局によりその座は岐阜市に移ったが2年後にエフエム岐阜が開局したため和歌山市に移っている。
注49:このため月曜日午前0時台の番組の区切りが変則的になっている。現状は下表の通りである。
時間帯 | 番組名 | 備考 |
---|---|---|
午前0時〜午前0時15分 | おやすみNMB48 | 岡山エフエム放送としては一週間最後の自社制作番組である。 |
午前0時15分〜午前0時45分 | 川谷絵音(かわたに・えのん)の 約30分我慢してくれませんか |
|
午前0時45分〜午前1時 | Salvage Music | 岡山エフエム放送一週間最後の番組。午前1時の時報の後に放送終了告知が入り、放送を終了する。 |
注50:他には水戸コミュニティ放送(愛称:FMぱるるん。水戸市酒門町)の「カラオケ自慢あなたがスター」(現在は終了)が茨城放送で流された例があるくらいである。
注51:テレビ中継についてはNHK広島拠点放送局が制作している。
注52:七大都市において最初に開局した民間中波放送局は下表の通りとなる(下表で用いている社名は現在のものを記している)。
都市名 | 最初に開局した 民間中波放送局 |
開局年月日 | 備考 |
---|---|---|---|
札幌市 | 北海道放送 (HBC、札幌市中央区北一条西五丁目) |
1952年 (昭和27年) 3月10日 |
|
仙台市 | 東北放送 (TBC、仙台市太白区八木山香澄町) |
1952年 (昭和27年) 5月1日 |
|
東京都区部 | TBSラジオ (TBS、東京都港区赤坂五丁目) |
1951年 (昭和26年) 12月25日 |
|
名古屋市 | CBCラジオ (CBC、名古屋市中区新栄一丁目) |
1951年 (昭和26年) 9月1日 |
日本初の民間放送局。 |
大阪市 | 毎日放送 (MBS、大阪市北区茶屋町) |
1951年 (昭和26年) 9月1日 |
|
広島市 | 中国放送 (RCC、広島市中区基町) |
1952年 (昭和27年) 10月1日 |
|
福岡市 | RKB毎日放送 (RKB、福岡市早良区百道浜二丁目) |
1951年 (昭和26年) 12月1日 |
注53:中国放送までの日本の民間放送局の開局順は下表の通りである(下表で用いている社名は現在のものを記している)。
順位 | 放送局名 | 開局年月日 | |
---|---|---|---|
1 | CBCラジオ (CBC、名古屋市中区新栄一丁目) |
1951年 (昭和26年) 9月1日 |
日本初の民間放送局。 |
2 | 毎日放送 (MBS、大阪市北区茶屋町) |
1951年 (昭和26年) 9月1日 |
|
3 | 朝日放送ラジオ (ABC、大阪市福島区福島一丁目) |
1951年 (昭和26年) 11月11日 |
|
4 | RKB毎日放送 (RKB、福岡市早良区百道浜二丁目) |
1951年 (昭和26年) 12月1日 |
|
5 | 京都放送 (KBS、京都市上京区烏丸通一条下ル龍前町) |
1951年 (昭和26年) 12月24日 |
|
6 | TBSラジオ (TBS、東京都港区赤坂五丁目) |
1951年 (昭和26年) 12月25日 |
|
7 | 北海道放送 (HBC、札幌市中央区北一条西五丁目) |
1952年 (昭和27年) 3月10日 |
|
8 | 信越放送 (SBC、長野市問御所町) |
1952年 (昭和27年) 3月25日 |
|
9 | 文化放送 (QR、東京都港区浜松町一丁目) |
1952年 (昭和27年) 3月31日 |
|
10 | ラジオ関西 (CRK、神戸市中央区東川崎町一丁目) |
1952年 (昭和27年) 4月1日 |
|
11 | 東北放送 (TBC、仙台市太白区八木山香澄町) |
1952年 (昭和27年) 5月1日 |
|
12 | 北陸放送 (MRO、金沢市本多町三丁目) |
1952年 (昭和27年) 5月10日 |
|
13 | 北日本放送 (KNB、富山市牛島町) |
1952年 (昭和27年) 7月1日 |
|
14 | 四国放送 (JRT、徳島市中徳島町二丁目) |
1952年 (昭和27年) 7月1日 |
|
15 | 福井放送 (FBC、福井市大和田二丁目) |
1952年 (昭和27年) 7月20日 |
|
16 | 中国放送 (RCC、広島市中区基町) |
1952年 (昭和27年) 10月1日 |
なお、「RCC20年のあゆみ」(1972年〔昭和47年〕中国放送編)には中国放送が中国・四国地方で初めての民間放送局であるとの記述があるのだが、上表で示した通り四国放送が中国放送より3ヶ月早く開局しているのでこの記述は誤りとなる。
注54:主なものを挙げると下表の通りになる。
事柄 | 概要 | 他の放送局の動向 |
---|---|---|
終夜放送移行 | 1970年(昭和45年)10月5日からニッポン放送制作の深夜番組「オールナイトニッポン」を火曜日〜日曜日の午前1時〜午前5時に挿入したことにより移行。 | RSK山陽放送ラジオは1977年(昭和52年)1月31日から、エフエム山陰・エフエム山口は1988年(昭和63年)4月4日から、広島エフエム放送は1989年(平成元年)4月3日から、山陰放送ラジオ・山口放送ラジオは1990年(平成2年)4月2日からそれぞれ移行。但し広島エフエム放送・山陰放送ラジオは移行時に日曜日深夜(月曜日早朝)だけでなく土曜日深夜(日曜日早朝)にも放送休止を入れていた(広島エフエム放送についてはその後土曜日深夜〔日曜日早朝〕の放送休止を解消している)。 岡山エフエム放送は開局した1999年(平成11年)4月1日から終夜放送を実施している。 |
中波ステレオ放送実施 | 1992年(平成4年)10月1日から広島本局だけで実施。 | RSK山陽放送ラジオは1992年(平成4年)10月5日から本局・高梁中波中継局について実施。 山陰放送ラジオ・山口放送ラジオは実施せず。 |
テレビ・ラジオ双方の 終夜放送実施 |
前記の通りラジオ放送は1970年(昭和45年)10月5日から終夜放送を実施しているが、テレビ放送も1993年(平成5年)4月1日から放送休止時間に「中国新聞文字ニュース」(1993〜2005年〔平成5〜17年〕放送)を挿入する形で終夜放送に移行。テレビ・ラジオ兼営局でテレビ・ラジオ双方が終夜放送を実施することになった。 | 山口放送テレビは2000年(平成12年)1月1日に「NNN24」を挿入する形でテレビ放送も終夜放送に移行。 RSK山陽放送テレビは新聞のテレビ・ラジオ欄に掲載されていないが1997年(平成9年)頃から放送休止時間に「オールナイトウェザー」という番組を挿入している。 山陰放送テレビは一日の最終番組「キャッチアップ」と今年3月31日からネットするようになった「TBS NEWS」の間に数十分間の放送休止時間を設定しているため終夜放送にはなっていない。 よって中国放送テレビと同じ格好の終夜放送を実施しているのは山口放送テレビだけである。 |
radiko参入 | 2011年(平成23年)7月20日に実用化試験配信開始という形で参入。 | 広島エフエム放送は実用化試験配信開始という形で中国放送ラジオと同時に参入。 山陰放送ラジオは実用化試験配信開始という形で2012年(平成24年)1月30日参入。 山陽放送ラジオは2014年(平成26年)12月1日から、山口放送ラジオは2016年(平成28年)5月9日から、エフエム山口は2018年(平成30年)4月2日から、エフエム山陰・岡山エフエム放送は2020年(令和2年)4月1日からそれぞれ参入。 |
一方で中国地方初とはならなかったものとしてはテレビ・ラジオ兼営局への移行(RSK山陽放送ラジオに次いで二番目)やラジオ○○から○○放送への改称(最後)、エフエム補完放送開始(山口放送ラジオに次いで二番目)がある。
注55:中国放送ラジオが開局した1952年(昭和27年)10月1日は水曜日である(1952年〔昭和27年〕の曜日パターンはこちらを参照して頂きたい)。現在では衆議院議員総選挙の投票日は日曜日で固定されているので水曜日に投票が行われていたことを奇異に思う方がいるかもしれないのだが、1960年代末期までは日曜日以外でも実施することが多かったのである。投票日が日曜日で固定されたのは第33回衆議院議員総選挙(1972年〔昭和47年〕12月10日実施。1972年〔昭和47年〕の曜日パターンはこちらを参照して頂きたい)からである。
注56:その状況は下表の通りである。
中継局名 | 所在地 | 敷地内にあるもの | 備考 |
---|---|---|---|
庄原 | 庄原市西本町二丁目 | 公園 | |
福山 | 福山市北美台 | 中国放送福山支社 結婚式場 |
敷地に自由に入れなかった時期がある(1994年〔平成6年〕頃)。 |
府中 | 府中市土生町 | 公園 | |
三原 | 三原市明神三丁目 | 住宅展示場 | かつては中国放送の直営だったが現在はある住宅販売会社が運営している。 |
三次 | 三次市南畑敷町 | スーパーマーケット |
注57:有名なのはRSK山陽放送ラジオの本局である。敷地内にはバラ園(RSKバラ園〔岡山市北区撫川〕)が設けられている。
※この他山陰放送ラジオはゴルフ練習場を、中国放送ラジオは(廿日市市住吉二丁目に本局があった頃〔1961〜2002〕のことであるが)テニスコートをそれぞれ本局の敷地内で経営していたことがあった(いずれも現存しない)。
RSK山陽放送ラジオ本局とRSKバラ園入口
注58:広島県を放送区域とするテレビ放送とエフエム放送の府中中継局はいずれも福山市新市町相方(さがた)の城山(標高:190.7m)に設置されている。また、エフエムふくやまが福山市新市町戸手に設置した中継局も府中中継局と呼称する場合があるが、本サイトでは設置場所から新市中継局と呼称している。
注59:その状況は下表の通りである。
地域名 | 中波 中継局名 |
所在地 | 開局年月日 | 1982年 (昭和57年) 3月27日時点の 周波数 (単位:kHz) |
備考 |
---|---|---|---|---|---|
広島県北部 | 庄原 | 庄原市西本町二丁目 | 1981年 (昭和56年) 7月18日 |
720 | 1984年(昭和59年)12月10日に1458kHzに周波数を変更。 |
東城 | 庄原市東城町川西 | 1982年 (昭和57年) 3月27日 |
1458 | ||
三次 | 三次市南畑敷町 | 1960年 (昭和35年) 12月20日 |
1485 | 1984年(昭和59年)12月10日に1458kHzに周波数を変更。 | |
広島県南東部 | 福山 | 福山市北美台 | 1959年 (昭和34年) 2月1日 |
1062 | 1994年(平成6年)11月14日に1530kHzに周波数を変更。 |
府中 | 府中市土生町 | 1980年 (昭和55年) 9月26日 |
1530 | ||
三原 | 三原市明神三丁目 | 1968年 (昭和43年) 12月20日 |
720 | 1995年(平成7年)2月13日に1530kHzに周波数を変更。 |
注60:注59で掲げた表からうかがえるように広島県北部にある中波中継局の周波数統一は一斉に行われたが、広島県南東部にある中波中継局の周波数統一は二度に分けて行われている。更に福山・三原両中波中継局の周波数変更後機器調整のためにいずれも一週間ずっと深夜・早朝に福山・府中・三原各中波中継局だけ放送を休止させたことがあった。そのようにしたのは恐らく中波ステレオ放送導入が背景にあったからではないかと思われる。
注61:七大都市にある民間中波放送局14社で中波放送について一つの周波数しか使っていないのは東京・大阪にある6社だけである(東京に本社のある3社は本局しか、大阪市に本社のある3社は大阪〔本局〕・京都の2箇所しかそれぞれ中波中継局を設置していない)。残る8社については同じ周波数を複数の中波中継局が使用しているところはあるが中波中継局の周波数を統一しているところは全くない。その理由としては本局の出力がどこも20kW以上になっており、もし中波中継局の周波数統一を進めた場合、本局と中波中継局の間にある地域で干渉性フェージングが発生して受信しづらい地域が生じる可能性があることなどが挙げられる。中国放送ラジオの場合本局に指向性を取り入れれば全ての中波中継局を1350kHzに統一することは可能だと思われるが、もしそうすれば遠距離受信が困難な地域が出ることになり、遠距離受信で中国放送ラジオの番組を楽しんでいる方の不評を買うことになる。そういうこともあって中国放送ラジオは中波放送については周波数統一は見送っているのではないかと思われる。
注62:過去には中国放送福山支社が制作し、福山・府中・三原各中波中継局だけで放送されていたワイド番組や広島テレビ放送の「柏村武昭のテレビ宣言」(1993〜2001年〔平成5〜13年〕放送)にも出演していた。
注63:但し出身地(広島県内)や出身高校(広島県内にある県立高校)、出身大学(近畿〔関西〕地方にある私立大学)については番組で明らかにしたことはある。
注64:「Wink」は元々福山市を中心とした地域のタウン情報誌だったが、その後山陰地区版・岡山地区版・広島地区版を発足させ、4版体制になっていた。しかし、売れ行き不振などの事情により現在は福山地区版と広島地区版だけになっている。ちなみに福山地区版は今年創刊35周年を迎えることになっている。
注65:世良洋子元アナウンサーはレギュラー番組は2014年(平成26年)春以降ないが、現在でも世良洋子元アナウンサーが出演する宣伝はいくつか流されている。
注66:市区町村などが中継局の免許を所有する受信障害対策中継局を含めた場合はエフエム福島(愛称:ふくしまFM。郡山市神明町)の14箇所が最多となる(14箇所中9箇所が受信障害対策中継局。全て福島県大沼郡昭和村にあり、今年2月1日に開局した)。但しエフエム福島は受信障害対策中継局については免許を所有していない関係上公式サイトでは一切触れていない。
注67:広島エフエム放送と対極をなすのが広島ホームテレビである。広島ホームテレビは東京・大阪・福山だけでなく福岡にも支社を置いている。広島ホームテレビは昔から九州朝日放送テレビ制作の番組をよく放送するなど九州朝日放送と何らかの関係を持っていることが理由と思われる。
注68:その状況は下表の通りである。
氏名 | 担当番組 | 経歴など |
---|---|---|
江本 一真 | 江本一真のゴッジ | 元あいテレビアナウンサー。 |
柏村 武昭 | 柏村武昭のだんRUNラジオ | 元中国放送アナウンサー。 |
笹原 綾乃 | GOOD JOG+ | 元広島エフエム放送アナウンサー。 |
俊山 真美 | GOOD JOG+ | 元エフエム山口アナウンサー。 |
冨田 奈央子 | 冨田奈央子のぶらフラ! | 元IBC岩手放送→広島ホームテレビアナウンサー。 |
注69:エフエム愛媛随一の長寿番組は「FMベストヒットえひめ」(日曜日午後6時〜午後7時)である。今年3月29日放送分で放送回数は1,979回となっており、今年8月23日放送分で放送回数は2,000回に達する予定になっている。
注70:七大都市において最初に開局した民間エフエム放送局は下表の通りとなる(下表で用いている社名は現在のものを記している)。
都市名 | 最初に開局した 民間エフエム放送局 |
開局年月日 | 備考 |
---|---|---|---|
札幌市 | エフエム北海道 (札幌市中央区北一条西二丁目) |
1982年 (昭和57年) 9月15日 |
愛称:AIR-G'(エアージー)。 |
仙台市 | エフエム仙台 (FMS、仙台市青葉区本町二丁目) |
1982年 (昭和57年) 12月1日 |
愛称:Date fm(デイトエフエム)。 |
東京都区部 | エフエム東京 (TFM、東京都千代田区麹町一丁目) |
1970年 (昭和45年) 4月26日 |
愛称:TOKYO FM。 東海大学(東京都渋谷区富ヶ谷二丁目)がエフエム放送の実用化を目指して開局させた東海大学超短波放送実用化試験局(愛称:エフエム東海。東京都港区虎ノ門二丁目。1958〜1970)が前身であるが運営形態や本局の周波数が異なることから東海大学超短波放送実用化試験局は日本初の民間エフエム放送局とはされていない。 |
名古屋市 | エフエム愛知 (FMA、名古屋市中区千代田二丁目) |
1969年 (昭和44年) 12月24日 |
日本初の民間エフエム放送局。 |
大阪市 | エフエム大阪 (fmo、大阪市浪速区湊町一丁目) |
1970年 (昭和45年) 4月1日 |
愛称:FM OH!。 |
広島市 | 広島エフエム放送 (HFM、広島市南区皆実町一丁目) |
1982年 (昭和57年) 12月5日 |
愛称:広島エフエム。 |
福岡市 | エフエム福岡 (福岡市中央区清川一丁目) |
1970年 (昭和45年) 7月15日 |
なお、本文で出てきた愛媛県を放送区域とする都道府県域民間エフエム放送局、すなわちエフエム愛媛は1982年(昭和57年)2月1日に、長崎県を放送区域とする都道府県域民間エフエム放送局、すなわちエフエム長崎(長崎市栄町)は1982年(昭和57年)10月1日にそれぞれ開局している。
注71:考えられるのはNHK-FM高知本局(高知市五台山)と同じ周波数になるため混信する恐れがあったということである。しかし、高知市と福山市の間には高い山々が連なっている四国山地があり、福山市内でNHK-FM高知本局を受信するのは困難であることや福山市の岡山県境に近い地域でも受信できるコミュニティ放送局・FMみはらは福山市と同じく瀬戸内海に面している三原市を主たる放送区域として開局しているのにNHK-FM高知中継局とは0.1MHzしか違わない87.4MHzを使用していることなどを考えると疑問が残る。
注72:「松村邦洋のOHー! 邦自慢」のネット局と放送時間は下表の通りである。
放送局名 | 放送日時 | 備考 | |
---|---|---|---|
曜日 | 時間 | ||
山口放送 (KRY、周南市徳山) |
土 | 午後3時〜午後3時30分 | 番組制作局。 月曜日午後7時〜午後7時30分に再放送を行っている。 |
IBC岩手放送 (IBC、盛岡市志家町) |
土 | 午後8時〜午後8時30分 | |
秋田放送 (ABS、秋田市中通七丁目) |
土 | 午後4時〜午後4時30分 | |
山形放送 (YBC、山形市旅篭町二丁目) |
日 | 午後3時〜午後3時30分 | |
茨城放送 (IBS、水戸市千波町) |
土 | 午後7時30分〜午後8時 | |
北日本放送 (KNB、富山市牛島町) |
火 | 午後9時30分〜午後10時 | |
北陸放送 (MRO、金沢市本多町三丁目) |
火 | 午後9時〜午後9時30分 | |
福井放送 (FBC、福井市大和田二丁目) |
日 | 午前9時30分〜午前10時 | |
岐阜放送 (GBS、岐阜市橋本町二丁目) |
日 | 午後9時〜午後9時30分 | |
静岡放送 (SBS、静岡市駿河区登呂三丁目) |
日 | 午前4時〜午前4時30分 | |
京都放送 (KBS、京都市上京区烏丸通一条下ル龍前町) |
木 | 午後5時30分〜午後6時 | |
ラジオ関西 (CRK、神戸市中央区東川崎町一丁目) |
火 | 午前5時30分〜午前6時 | |
山陰放送 (BSS、米子市西福原一丁目) |
日 | 午後11時35分〜午前0時5分 | |
西日本放送 (RNC、高松市丸の内) |
日 | 午前9時30分〜午前10時 | |
高知放送 (RKC、高知市本町三丁目) |
日 | 午前11時30分〜午後0時 | |
宮崎放送 (MRT、宮崎市橘通西四丁目) |
日 | 午後7時〜午後7時30分 |
注73:山陰放送ラジオの場合は次の通りである。
・1988年(昭和63年)春の番組改編でエフエム山陰が終夜放送に移行した。
・1989年(平成元年)暮れに米子自動車道江府インターチェンジ(鳥取県日野郡江府町佐川)〜米子インターチェンジ(米子市赤井手)間が開通した。
注74:市区町村などが中継局の免許を所有する受信障害対策中継局を含めた場合はエフエム福島の14箇所が最多となり、エフエム福島>広島エフエム放送>エフエム岩手>エフエム北海道・エフエム山口の順になる(本文で触れなかったエフエム岩手の中継局数は12箇所)。但し注66で触れた通り受信障害対策中継局の免許はエフエム福島が所有していないためエフエム福島は受信障害対策中継局を中継局数に入れていない。
注75:「きおつけ! ヤスベェ」は深夜帯に放送されていたためである(月曜日午前0時30分〜午前1時〔この時はエフエム山口の一週間の最終番組でもあった〕→日曜日午前0時〜午前1時)。深夜帯の番組だからこそいわゆる下ネタも出せたのではないかと考えられる。
注76:似たようなことをしていた番組としてはJ-WAVE(東京都港区六本木六丁目)の「OH! MY RADIO」(2001〜2010年〔平成13〜22年〕放送)が挙げられる。歌手の平井堅が担当していた時なぜか下ネタ関連の単語の入った筆名で投稿してくる方がいくらかおり、平井堅はその筆名を読み上げる度に「このような筆名では送ってこないで下さい」と言っていた。
注77:中国地方では広島県南東部(岡山県との関係が深い)・山口県東部(広島県との関係が深い)・山口県南西部(福岡県との関係が深い)が挙げられる。
注78:2015年(平成27年)10月1日実施の国勢調査によると新潟県の人口は2,304,264人、福岡県の人口は5,101,556人となっている。
注79:エフエムラジオ新潟は新潟(本局)・糸魚川(いといがわ)・越後湯沢・高田・津川・津南・安塚・大和の8箇所に中継局を設置している。新潟県民エフエム放送がエフエムラジオ新潟と対等に渡り合うためには少なくとも糸魚川・越後湯沢・津川・津南・安塚の5箇所にも中継局を設置する必要があったのではないかと思うのだが、やはり経営事情がそれを許さなかったのではないのだろうか。
注80:名古屋市に本社を置いている都道府県域民間ラジオ放送局4社がradikoに参入したのは2011年(平成23年)3月25日のことである。
注81:これまでに廃業に追い込まれたか廃業することを公にしている都道府県域民間エフエム放送局は下表の通りである。
放送局名 | 所属系列 | 開局年月日 | 放送終了 年月日 |
備考 |
---|---|---|---|---|
新潟県民エフエム放送 (新潟市中央区万代二丁目) |
JFL→ 独立 |
2000年 (平成12年) 12月20日 |
2020年 (令和2年) 6月30日 (予定) |
愛称:FM PORT。 開局当初はJFLに加盟していたがすぐに脱退し、東京・大阪近郊以外では唯一の独立局になっている。 |
愛知国際放送 (名古屋市東区東桜一丁目) |
MegaNet | 2000年 (平成12年) 4月1日 |
2010年 (平成22年) 9月30日 |
愛称:RADIO-i。 |
Radio NEO (名古屋市瑞穂区北原町一丁目) |
MegaNet | 2014年 (平成26年) 4月1日 |
2020年 (令和2年) 6月30日 (予定) |
2016年(平成28年)12月1日InterFMから改称。 |
上表から新潟県民エフエム放送は約19年6ヶ月間、愛知国際放送は約10年6ヶ月間、Radio NEOは6年3ヶ月間それぞれ運営されていたことがうかがえる。つまり、3社の中でRadio
NEOは最も運営期間が短かったことになる。
なお、新潟県民エフエム放送・Radio NEOが放送を取りやめる今年7月1日以降、都道府県域民間エフエム放送局で開局からの年数が最も短いところはエフエム岐阜となる。
注82:その後福岡市ではコミュニティ放送局は再興されており、現在コミュニティ放送局のない政令指定都市は千葉市と堺市の二つだけになっている(堺市については過去に存在したが廃業した)。
注83:同じような展開をたどっているのが人気女性アイドルグループのAKB48の姉妹グループである。東京(AKB48)・名古屋(SKE48)・大阪(NMB48)・福岡(HKT48)というように五大都市のうち札幌以外には姉妹グループはあるのに札幌には未だに結成されずじまいになっている。やはり北海道の経済情勢などが足かせになって結成を見送り続けているのだろう。
注84:新潟県と隣接する県に至る高速道路の開通時期は次の通りである。
・福島県(磐越自動車道)…1997年(平成9年)
・群馬県(関越自動車道)…1985年(昭和60年)
・長野県(上信越自動車道)…1999年(平成11年)
・富山県(北陸自動車道)…1988年(昭和63年)
よって、新潟県民エフエム放送が開局する前には山形県以外の隣接各県と高速道路で往来できるようになっていたことになる。
一方、山形県に通じる日本海東北自動車道は現在山形県境に接している村上市まで延びている。山形・新潟県境付近は現在建設中であるが、いつ開通するかはまだ公表されていない(早くても2020年代中期であろう)。
注85:今年4月1日現在の国道路線・都道府県道路線が多い都道府県は下表の通りとなる(10位まで掲載)。
(国道路線)
順位 | 都道府県名 | 路線数 | 備考 |
---|---|---|---|
1 | 北海道 | 48 | |
2 | 新潟県 | 26 | |
長野県 | 26 | ||
福岡県 | 26 | ||
5 | 愛知県 | 24 | |
三重県 | 24 | ||
大阪府 | 24 | ||
兵庫県 | 24 | ||
熊本県 | 24 | 路線数には陸上区間を一切持たない国道499号線を含めている(熊本県の西方の海上を通過して長崎市と阿久根市を結んでいるため熊本県を経由する路線と見なしている)。 | |
10 | 千葉県 | 23 | |
京都府 | 23 |
(都道府県道路線)
順位 | 都道府県名 | 路線数 | 備考 |
---|---|---|---|
1 | 北海道 | 894 | 内訳は主要地方道151路線(1位)・一般道道743路線(1位)。 |
2 | 新潟県 | 542 | 内訳は主要地方道89路線(6位)・一般県道453路線(2位)。 |
3 | 兵庫県 | 491 | 内訳は主要地方道97路線(3位)・一般県道394路線(3位)。 |
4 | 愛知県 | 465 | 内訳は主要地方道80路線(8位)・一般県道385路線(4位)。 |
5 | 福岡県 | 456 | 内訳は主要地方道102路線(2位)・一般県道354路線(5位)。 主要地方道の路線数と県道路線全体の路線数には大牟田市内を通過しているが福岡県が存在を認めていない熊本県道29号荒尾・南関線を含めている。 |
6 | 長野県 | 402 | 内訳は主要地方道83路線(7位)・一般県道319路線(6位)。 |
7 | 岡山県 | 373 | 内訳は主要地方道68路線(18位)・一般県道305路線(7位)。 一般県道の路線数と県道路線全体の路線数には鳥取県が鳥取県八頭郡智頭町と津山市阿波(あば)地区を結ぶ目的で認定したが岡山県が認定を拒み続けている鳥取県道303号大高下・口波多線を含めている。 |
8 | 福島県 | 371 | 内訳は主要地方道76路線(9位)・一般県道295路線(8位)。 |
9 | 広島県 | 361 | 内訳は主要地方道76路線(9位)・一般県道285路線(9位)。 |
10 | 埼玉県 | 346 | 内訳は主要地方道90路線(5位)・一般県道256路線(10位)。 |
新潟県の行政区域の面積は全国5位となっているのだが、これだけ多くの国道路線・県道路線を抱えるようになった背景には財政事情が潤沢な市町村が少ないことや土木事業への比重が高いことなどが考えられる(面積・人口とも広島県を下回る岡山県が広島県より多くの県道路線を擁しているのも同じ理由による)。新潟県と言えば日本列島改造論を掲げたことで知られる政治家・田中角栄(1918〜1993。首相在任期間:1972〜1974)の出身地として有名であるが、田中角栄の影響もあったことは否めないところであろう。
ただ、国道・県道の路線数が多いのは良いのだが、未改良箇所や通行不能箇所、未開通箇所を抱える路線や路線認定はなされたが諸事情により区域決定に至れないでいる路線、災害に遭ったが復旧させる必要性が薄いことなどから長期間通行止めになっている箇所を持つ路線が少なくなく、これらの路線の解消は新潟県にとって重い課題になっている。
注86:エフエム富士は1988年(昭和63年)に開局した時はJFN系列に属していたが1992年(平成4年)に独立局に転向している。中継局は甲府(本局)・三ツ峠・身延の3箇所に設置しているが、かつては関東地方南部で受信できる三ツ峠中継局(山梨県南都留郡富士河口湖町河口)だけ甲府・身延両中継局と別の宣伝を流していたことがある。
なお、エフエム富士は独立局であることや経済基盤が脆弱な山梨県が本来の放送区域であることなどから一切終夜放送は行っていない。
注87:2000〜2015年(平成12〜27年)の国勢調査における宮城県と新潟県の人口の推移は下表の通りである。
県名 | 人口(単位:人) | 備考 | |||
---|---|---|---|---|---|
2000年 (平成12年) 10月1日 |
2005年 (平成17年) 10月1日 |
2010年 (平成22年) 10月1日 |
2015年 (平成27年) 10月1日 |
||
宮城県 | 2,365,320 | 2,360,218 | 2,348,165 | 2,333,899 | |
新潟県 | 2,475,733 | 2,431,459 | 2,374,450 | 2,304,264 |
上表から2000年(平成12年)時点では新潟県のほうが11万人ほど宮城県より人口が多かったのだが、新潟県の人口減少率が宮城県のそれを大きく上回ったこと(2000〜2015年〔平成12〜27年〕の15年間について見ると新潟県の人口減少率は約6.93%だったのに対し、宮城県の人口減少率は約1.33%となっている)から2015年(平成27年)時点では宮城県のほうが3万人ほど新潟県より人口が多くなっていることがうかがえる。
注88:著名な例としては政令指定都市があるにもかかわらずテレビ東京系列に属する都道府県域民間テレビ放送局がないところが宮城県・新潟県・静岡県・京都府・兵庫県・広島県・熊本県の1府6県に及んでいることがある。テレビ東京系列の総本山・テレビ東京(TX、東京都港区六本木三丁目)は過去にこのうちの宮城県・静岡県・京都府・兵庫県・広島県について系列局を新設したいという構想を公にしたことがあるが、実現しないままになっている。
注89:中国放送ラジオ福山エフエム中継局は2016年(平成28年)10月1日に、FMみはらは2018年(平成30年)5月1日にそれぞれ開局している。
注90:ラジオ局同士の合併はFM802による関西インターメディアの吸収合併以前にも何例かあった。最近の例としては高松市内にあった二つのコミュニティ放送局の合併が挙げられる(先発局のエフエム高松コミュニティ放送が2005年〔平成17年〕4月1日に後発局の高松シティエフエム〔愛称:FM MARINO。高松市天神前。1997〜2005〕を吸収合併したもの。これまでにコミュニティ放送局は25社が廃業に追い込まれているが吸収合併によるコミュニティ放送局の廃業は高松シティエフエムだけである)。
注91:テレビ番組でも交通情報(道路の渋滞状況・通行止めの情報など)を流すところはある。記すまでもなく運転中にそれを見ることはできないのでラジオ放送の交通情報は必要不可欠な存在となる。
注92:機器調整などによる放送終了時間の繰り上げや放送開始時間の繰り下げ、臨時の放送休止の設定、番組の打ち切りが挙げられる。
注93:その放送局においては放送しても意味がない番組を放送するように求めるものや番組の最終回の内容が気に入らないとして最終回のやり直しを求めるものが挙げられる。
注94:出演者などを侮辱・誹謗・中傷するものやある要求を掲げ、実現させないと危害を加えると脅迫するもの、ある不都合で著しく傷付いたとしてその対価として金品を要求するものが挙げられる。
注95:番組の放送や継続を望む方々が共同で出資してスポンサーになる制度。番組開始時・番組終了時に「この番組は○○さん(実名でなくても良い)などX人の出資によりお送りしております」というコメントを挿入する他、放送局の公式サイトで出資者の一覧(こちらも実名を出さなくても良い)を表示するようにするものである。但し次に挙げる番組については適用しないものとする。
・その放送局がある地域では放送する意味がない番組。
・企業がスポンサーに就いている番組。