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ニュースダイアリー・2023年(令和5年)10月分

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10月2日(月曜日)…1件

分野 関係
都道府県名
出来事 概要
道路 富山県 (出典)
ラジオ 兵庫県
(出典)

10月28日(土曜日)…1件

分野 関係
都道府県名
出来事 概要
道路 福井県
(出典)

10月30日(月曜日)…2件

分野 関係
都道府県名
出来事 概要
ラジオ 京都府 朝日放送ラジオ・MBSラジオ・大阪放送京都共同中波中継局が廃止される。 いずれも大阪市に本社・演奏所を置き、近畿(関西)地方を放送区域としている民間中波放送局の朝日放送ラジオ(ABC、大阪市福島区福島一丁目)・MBSラジオ(MBS、大阪市北区茶屋町)・大阪放送(OBC、大阪市港区弁天一丁目)が滋賀県南部・京都府南部における受信環境改善を目的として設置していた朝日放送ラジオ・MBSラジオ・大阪放送京都共同中波中継局(京都市東山区今熊野総山町。周波数は朝日放送ラジオが1008kHz、MBSラジオが1179kHz、大阪放送が1314kHz)が本日未明の放送終了(朝日放送ラジオ…午前1時/MBSラジオ…午前2時30分/大阪放送…午前1時30分)をもって運用を終了し、約26年7ヶ月の歴史に終止符を打った。
朝日放送ラジオ・MBSラジオ・大阪放送京都共同中波中継局は前記の通り滋賀県南部・京都府南部における朝日放送ラジオ・MBSラジオ・大阪放送の受信環境を目的として1997年(平成9年)4月1日に開局した、朝日放送ラジオ・MBSラジオ・大阪放送としては初めてとなる中波中継局である。本局(朝日放送ラジオ…高石市綾園四丁目/MBSラジオ…高石市西取石六丁目/大阪放送…堺市東区石原町三丁)と同じ周波数(朝日放送ラジオ…1008kHz/MBSラジオ…1179kHz/大阪放送…1314kHz)を用いたことや開局した時から本局と同じく中波ステレオ放送を導入していたこと
(注301)を特色とした中継局であったが、滋賀県南部・京都府南部における受信環境が改善したこと(注302)や都道府県以上の放送区域を有する民間ラジオ放送局を対象としたインターネット再送信サービスのradikoが普及したこと(注303)、2016年(平成28年)3月19日に朝日放送ラジオ・MBSラジオ・大阪放送がエフエム補完放送を開始したこと(注304)などから京都共同中波中継局は役目を終えたと判断し、放送免許の期限(注305)を目前とした本日未明をもって運用を終了することにしたものである。
エフエム補完放送についてはラジオ放送が受信できるようになっている幹線道路のトンネルでは対象外にしているところが多いことや朝日放送ラジオ・MBSラジオ・大阪放送のエフエム補完中継局の整備は大阪エフエム中継局が開局してから全く進められていないこと
(注306)、ちょうど現在プロ野球日本選手権シリーズ(日本シリーズ)で近畿(関西)地方に本拠地を置いている阪神タイガース(セントラルリーグ優勝球団)とオリックス・バファローズ(パシフィックリーグ優勝球団)が対戦していること(注307)、京都共同中波中継局の廃止によりどのように受信環境が変化するか皆目見当が付かないことを考えると見切り発車の感が否めないが、放送免許の期限が来たことや朝日放送ラジオ・MBSラジオ・大阪放送とも2028年(令和10年)秋に中波放送局からエフエム放送局に転換する民間中波放送局に名を連ねていること(注308)を考えると致し方のない措置だったのだろう。朝日放送ラジオ・MBSラジオ・大阪放送とも中波放送の状況は京都共同中波中継局が開局する前の状態に戻るが、どのような影響が出るのか、そして今後どのようにエフエム補完中継局の整備を進め、エフエム放送局に転換していくのかが今後は注目されることになるのではないのだろうか。
朝日放送ラジオ・MBSラジオ・大阪放送京都共同中波中継局の廃止により民間中波放送局のエフエム補完放送が始まってから廃止された民間中波放送局の中波中継局はこれで5箇所目となった
(注309)
(出典)
朝日放送ラジオ公式サイト
MBSラジオ公式サイト
大阪放送公式サイト
ラジオ 京都府 大阪放送京都中波中継局で実施していた中波ステレオ放送が終了する。 大阪放送が本局とともに京都中波中継局で実施していた中波ステレオ放送が本日午前1時30分の放送終了をもって京都中波中継局の運用が終了したことにより終了した。
大阪放送京都中波中継局における中波ステレオ放送は1997年(平成9年)4月1日に開局した時に始まった。以来約26年7ヶ月にわたって中波ステレオ放送を続けてきたが、京都中波中継局の廃止により終了することになったものである。
中波ステレオ放送はほとんどの民間中波放送局では本局のみの実施に留まり、中継局についても実施していたのは朝日放送ラジオ・MBSラジオ・大阪放送・RSK山陽放送(RSK、岡山市北区天神町)・中国放送(RCC、広島市中区基町)の5社だけであった。既に朝日放送ラジオ・MBSラジオ・RSK山陽放送・中国放送における中波ステレオ放送は終了しており、RSK山陽放送高梁中波中継局(高梁市松原町松岡。周波数:1494kHz)における中波ステレオ放送が終了した2011年(平成23年)3月21日以降は大阪放送京都中波中継局だけになっていた(注310)
大阪放送京都中波中継局における中波ステレオ放送終了は前に記した通り大阪放送京都中波中継局の廃止によるものであるが、このような形での中波ステレオ放送終了は史上初の事例となった。
大阪放送京都中波中継局における中波ステレオ放送の終了により中波ステレオ放送を実施している民間中波放送局はニッポン放送(LF、東京都千代田区有楽町一丁目)・大阪放送・和歌山放送(WBS、和歌山市湊本町三丁目)のそれぞれの本局だけとなった
(注311)
(出典)
大阪放送公式サイト

(注釈コーナー)

注1:

注301:朝日放送ラジオは2010年(平成22年)3月15日未明の放送終了をもって、MBSラジオは2010年(平成22年)3月1日未明の放送終了をもってそれぞれ本局及び京都中波中継局における中波ステレオ放送を終了させている。

注302:京都市中心部の電線の地中化が大幅に進んだことや海外の放送局との混信がなくなったことが主たる理由である。

注303:朝日放送ラジオ・MBSラジオ・大阪放送がradikoに参加したのは2010年(平成22年)3月15日のことである。当初配信対象地域は京都府・大阪府・兵庫県・奈良県に限られていたが2010年(平成22年)12月1日に滋賀県・和歌山県にも拡大された。また、2014年(平成26年)4月1日からは滋賀県・京都府・大阪府・兵庫県・奈良県・和歌山県以外の地域では有料(月額385円〔消費税込み〕)になるが全国で番組が楽しめるようになるradiko.jpプレミアムにも参加している。

注304:朝日放送ラジオ・MBSラジオ・大阪放送とも大阪市の東方の大阪府・奈良県境に聳える生駒山(標高:642.0m)にエフエム補完中継局を設置しているが、MBSラジオと大阪放送は共同で大阪府側(東大阪市山手町)に設置したのに対して朝日放送ラジオは単独で奈良県側(生駒市鬼取町)に設置している。
なお、朝日放送ラジオ大阪エフエム中継局は奈良県内に初めて設置された都道府県域民間ラジオ放送局の中継局となっている。

注305:都道府県以上の放送区域を有する民間放送局は西暦の下一桁が3と8の年の11月1日に、コミュニティ放送局は西暦の下一桁が0と5の年の11月1日にそれぞれ放送免許を更新することになっている(つまり免許の期限は5年間となる)。

注306:朝日放送ラジオ・MBSラジオ・大阪放送を含めて大都市(ここでは東京都区部と政令指定都市を指す)が放送区域内にある民間中波放送局はエフエム補完放送への取り組みが鈍い傾向がある。大都市に本社を置いている民間中波放送局21社の特色や課題、今後の展望などを示すと下表の通りになる。

放送局名 放送区域内に
ある大都市
エフエム
補完放送
開始年月日
所有
エフエム
中継局数
特色・課題・今後の展望など
STVラジオ
(STV、札幌市中央区北一条西八丁目)
札幌市 2016年
(平成28年)
10月19日
1 ・放送区域が広大なことや経営環境が厳しいことなどからほとんどの民間中波放送局が中波放送局からエフエム放送局に転換することにしている2028年(令和10年)秋以降も北海道放送(HBC、札幌市中央区北一条西五丁目)・秋田放送(ABS、秋田市中通七丁目)とともに中波放送を維持することを表明している。無論今秋以降に実施される第一次エフエム放送局転換実証実験には参加しない。
・もし中波放送を維持した場合、唯一のエフエム補完中継局である札幌エフエム中継局(札幌市西区平和。周波数:90.4MHz)の存在が微妙なものになり、存廃問題が浮上する恐れがある。一方でエフエム中継局の設置やエフエム放送局への転換を求める声も全くないとは言えないことや17箇所ある中波中継局の維持費用はかなりかかることなどを考えると中波放送維持を諦める可能性もないとは言えないのではないのだろうか。
・いずれにせよNHK旭川・帯広・北見・釧路・札幌・函館・室蘭各放送局や北海道放送、FM NORTH WAVE(札幌市北区北七条西四丁目)、エフエム北海道(愛称:AIR-G'。札幌市中央区北一条西二丁目)と連携して北海道におけるラジオ放送の中継局の在り方を考える必要があるように思われる。
北海道放送
(HBC、札幌市中央区北一条西五丁目)
札幌市 2016年
(平成28年)
10月19日
1 ・放送区域が広大なことや経営環境が厳しいことなどからほとんどの民間中波放送局が中波放送局からエフエム放送局に転換することにしている2028年(令和10年)秋以降もSTVラジオ(STV、札幌市中央区北一条西八丁目)・秋田放送とともに中波放送を維持することを表明している。無論今秋以降に実施される第一次エフエム放送局転換実証実験には参加しない。
・もし中波放送を維持した場合、唯一のエフエム補完中継局である札幌エフエム中継局(札幌市西区平和。周波数:91.5MHz)の存在が微妙なものになり、存廃問題が浮上する恐れがある。一方でエフエム中継局の設置やエフエム放送局への転換を求める声も全くないとは言えないことや17箇所ある中波中継局の維持費用はかなりかかることなどを考えると中波放送維持を諦める可能性もないとは言えないのではないのだろうか。
・いずれにせよNHK旭川・帯広・北見・釧路・札幌・函館・室蘭各放送局やSTVラジオ、FM NORTH WAVE、エフエム北海道と連携して北海道におけるラジオ放送の中継局の在り方を考える必要があるように思われる。
東北放送
(TBC、仙台市太白区八木山香澄町)
仙台市 2017年
(平成29年)
5月1日
1 ・放送区域としている宮城県は東北地方太平洋沖地震(東日本大震災。2011年〔平成23年〕3月11日)で太平洋沿岸部を中心に甚大な被害が出たにもかかわらず同じく太平洋沿岸部を中心に甚大な被害が出た地域を放送区域としているIBC岩手放送(IBC、盛岡市志家町)やラジオ福島(RFC、福島市下荒子)に比べるとエフエム補完中継局の整備は大きく遅れている(2023年〔令和5年〕10月30日時点でIBC岩手放送は10箇所、ラジオ福島は8箇所それぞれエフエム補完中継局を運用している)。
・エフエム補完中継局の整備が遅れている理由としてはラジオ放送の新たな潮流に対して積極的ではないこと(中波ステレオ放送は七大都市〔札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・広島・福岡〕に本社を置いている民間中波放送局で唯一実施しなかったことやradikoへの参加は七大都市に本社を置いている民間中波放送局としては最後になったこと、エフエム補完放送の開始は七大都市に本社を置いている民間中波放送局としては最後になったことにそのことは垣間見られる)や本社の新築(2020年〔令和2年〕完了)が最優先事項になったこと、放送区域としている宮城県は県庁所在地である仙台市及びその周辺地域への一極集中が著しい上に平野部が広いことから仙台エフエム中継局(仙台市太白区八木山香澄町。周波数:93.5MHz)だけで十分だと考えたことなどが考えられる。
・2028年(令和10年)秋までにエフエム放送局に転換する民間中波放送局に名を連ねているが現在のところ今後の方針は明らかにしていない。無論今秋以降に実施される第一次エフエム放送局転換実証実験には参加しない。
・もし今後エフエム補完中継局を整備するのであれば放送区域を同じくするNHK仙台放送局(仙台市青葉区本町二丁目)のエフエム放送(NHK-FM)やエフエム仙台(愛称:Date fm。仙台市青葉区本町二丁目)の中継局設置状況から考えて気仙沼市・白石市・大崎市鳴子地区・本吉郡南三陸町志津川地区に設置するのではないかと考えられる。
・放送区域としている宮城県は東北地方太平洋沖地震だけでなく宮城県沖地震(1978年〔昭和53年〕6月12日。余談だが私の友人で「下関市立大学学園祭情報局〜中国地方最古参の市立四年制大学の学園祭のきのう・きょう・あす〜」というサイトを運営している中島孝祐さんの小学校卒業当時の級友にこの地震を経験した方がいたそうである)で甚大な被害を受けたことはよく知られているが、いつまた宮城県沖地震や東北地方太平洋沖地震のような甚大な被害をもたらす地震が起きるか分からないことを考えるともう少しエフエム補完放送に対して積極的な態度を見せてはどうであろうか。本局(仙台市若林区荒井。周波数:1260kHz)は浸水被害に遭う恐れがある場所にあること(仙台市公式サイトで公開されている被災予想地図による)を考えるとそれは尚更である。
TBSラジオ
(TBS、東京都港区赤坂五丁目)
さいたま市
千葉市
東京都区部
横浜市
川崎市
相模原市
2015年
(平成27年)
12月7日
1 ・JRN系列の総本山。
・2021年(令和3年)6月15日にNRN系列の総本山であるニッポン放送・文化放送(QR、東京都港区浜松町一丁目)とともにSTVラジオ・北海道放送・秋田放送を除く民間中波放送局各社は2028年(令和10年)秋までにエフエム放送局に転換することを発表したが今秋以降実施されることになっている第一次エフエム放送局転換実証実験への参加は見送っている。
・第一次エフエム放送局転換実証実験への参加を見送った理由としては聴取者人口があまりにも多いことや東京エフエム中継局(東京都墨田区押上一丁目。周波数:90.5MHz)の電波が届かないところがいくらかあることなどから試験的であっても運用を止めるのは妥当ではないと判断したことが考えられる。
・また、エフエム放送局に転換したとすると中波放送局だった時の放送区域(茨城県・栃木県・群馬県・埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県)を維持できるかどうかが課題になるのは避けられないし、もし放送区域の維持のために中継局設置を進めれば放送区域が重なる都道府県域民間ラジオ放送局の経営に甚大な影響が出る可能性も考えられるところである。
・もし今後中継局整備を進めていくとすれば東京エフエム中継局からの電波が届きにくい山間部や島嶼部が考えられるが対抗関係にある都道府県域民間ラジオ放送局が反発することも予想されるところであり、エフエム放送局転換への道のりはかなり険しくなるのではないかと思われる。
ニッポン放送
(LF、東京都千代田区有楽町一丁目)
さいたま市
千葉市
東京都区部
横浜市
川崎市
相模原市
2015年
(平成27年)
12月7日
1 ・NRN系列の総本山の一つ。
・2021年(令和3年)6月15日にJRN系列の総本山であるTBSラジオ(TBS、東京都港区赤坂五丁目)と、NRN系列の総本山になっているもう一つの民間中波放送局・文化放送とともにSTVラジオ・北海道放送・秋田放送を除く民間中波放送局各社は2028年(令和10年)秋までにエフエム放送局に転換することを発表したが今秋以降実施されることになっている第一次エフエム放送局転換実証実験への参加は見送っている。
・第一次エフエム放送局転換実証実験への参加を見送った理由としては聴取者人口があまりにも多いことや東京エフエム中継局(東京都墨田区押上一丁目。周波数:93.0MHz)の電波が届かないところがいくらかあることなどから試験的であっても運用を止めるのは妥当ではないと判断したことが考えられる。
・また、エフエム放送局に転換したとすると中波放送局だった時の放送区域(茨城県・栃木県・群馬県・埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県)を維持できるかどうかが課題になるのは避けられないし、もし放送区域の維持のために中継局設置を進めれば放送区域が重なる都道府県域民間ラジオ放送局の経営に甚大な影響が出る可能性も考えられるところである。
・もし今後中継局整備を進めていくとすれば東京エフエム中継局からの電波が届きにくい山間部や島嶼部が考えられるが対抗関係にある都道府県域民間ラジオ放送局が反発することも予想されるところであり、エフエム放送局転換への道のりはかなり険しくなるのではないかと思われる。
・大阪放送・和歌山放送とともに中波ステレオ放送を実施している数少ない民間中波放送局となっているが、今のところ中波ステレオ放送の今後についてどのようにするかは明らかにしていない。もしエフエム放送局に転換するのであれば中波放送局の終焉をもって中波ステレオ放送も終了ということになるがどのような形になるのかも気になるところである。
文化放送
(QR、東京都港区浜松町一丁目)
さいたま市
千葉市
東京都区部
横浜市
川崎市
相模原市
2015年
(平成27年)
12月7日
1 ・NRN系列の総本山の一つ。
・2021年(令和3年)6月15日にJRN系列の総本山であるTBSラジオと、NRN系列の総本山になっているもう一つの民間中波放送局・ニッポン放送とともにSTVラジオ・北海道放送・秋田放送を除く民間中波放送局各社は2028年(令和10年)秋までにエフエム放送局に転換することを発表したが今秋以降実施されることになっている第一次エフエム放送局転換実証実験への参加は見送っている。
・第一次エフエム放送局転換実証実験への参加を見送った理由としては聴取者人口があまりにも多いことや東京エフエム中継局(東京都墨田区押上一丁目。周波数:91.6MHz)の電波が届かないところがいくらかあることなどから試験的であっても運用を止めるのは妥当ではないと判断したことが考えられる。
・また、エフエム放送局に転換したとすると中波放送局だった時の放送区域(茨城県・栃木県・群馬県・埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県)を維持できるかどうかが課題になるのは避けられないし、もし放送区域の維持のために中継局設置を進めれば放送区域が重なる都道府県域民間ラジオ放送局の経営に甚大な影響が出る可能性も考えられるところである。
・もし今後中継局整備を進めていくとすれば東京エフエム中継局からの電波が届きにくい山間部や島嶼部が考えられるが対抗関係にある都道府県域民間ラジオ放送局が反発することも予想されるところであり、エフエム放送局転換への道のりはかなり険しくなるのではないかと思われる。
RFラジオ日本
(RF、横浜市中区長者町五丁目)
横浜市
川崎市
相模原市
2020年
(令和2年)
3月16日
1 ・最後にエフエム補完放送を開始した民間中波放送局である。
・総務省(東京都千代田区霞が関二丁目)がエフエム補完放送開始期限と定めていた2020年(令和2年)3月31日の半月前になってようやくエフエム補完放送を開始した背景には高層建築物の増加や災害対策などエフエム補完放送を開始すべき事情はあったものの競争相手が多いことや神奈川県を放送区域とする都道府県域民間ラジオ放送局でありながら大半の番組は東京支社(東京都港区麻布台二丁目)で制作されているために神奈川県民に浸透していないこと、1980年代前半から1990年代前半にかけて展開し、経営面に悪影響を及ぼした「社会の木鐸」宣言の影響が未だに残っていることなどから経営事情が厳しいことが考えられる。
・2028年(令和10年)秋までにエフエム放送局に転換する民間中波放送局に名を連ねているが第一次エフエム放送局転換実証実験への参加はエフエム中継局の整備が横浜エフエム中継局(横浜市鶴見区三ツ池公園。周波数:92.4MHz)だけにとどまっていることや高齢者層からの支持が高いことなどから見送ることを表明している。
・しかし、日本でエフエム放送が始まって半世紀以上経過していることを考えるとエフエム放送に馴染んでいる高齢者はかなりいることが考えられるし、所有する中波中継局(横浜〔本局〕・小田原の2箇所)はいずれも災害に遭いやすい川の近くにあることや昭和時代中期に政令指定都市に移行し、人口が100万人を大きく超えている横浜市・川崎市を中心に高層建築物が林立したために受信しづらい地域が生じていることを考えるとエフエム放送局に転換するのは確実であろう。今後はどのように本来の放送区域である神奈川県内の各地にエフエム中継局を整備していくのかとかどのように高齢者層にもエフエム放送を定着させていくのかが課題になるのではないのだろうか。
・また、エフエム放送局転換に当たっては神奈川県だけでなく広域的視野を持った放送を展開することも必要になるのではないかと思われる。茨城放送(IBS、水戸市千波町)や山梨放送(YBS、甲府市北口二丁目)のエフエム補完放送が神奈川県が含まれる関東地方南部でも十分受信できるようになった今日では尚更であろう(中島さんによると今月7〜9日に姪〔兄の次女〕の結婚式に出席するため上京していたのだが町田市内にある兄の家で持参した携帯ラジオ受信機で東京都及びその周辺地域のラジオ放送を聴いたところ茨城放送や山梨放送のエフエム補完放送も受信できたとのことである)。状況は厳しいがどのように存在感を発揮していくかが注目されるところである。
新潟放送
(BSN、新潟市中央区川岸町三丁目)
新潟市 2015年
(平成27年)
10月20日
4 ・2028年(令和10年)秋までにエフエム放送局に転換する民間中波放送局に名を連ねており、第一次エフエム放送局転換実証実験に参加することも表明している。
・第一次エフエム放送局転換実証実験では放送区域としている新潟県の中央部にある柏崎・長岡両中波中継局の運用を停止することにしている。柏崎・長岡両中波中継局の受信対象地域では本局(新潟市中央区山二ツ五丁目。周波数:1116kHz)からの電波が十分受信できることが試験的に運用を停止する中波中継局に選ばれた理由だと思われる。
・第一次エフエム放送局転換実証実験の成果が注目されるところであるが、エフエム放送局転換に当たって解決させるべき課題は多い。放送区域としている新潟県は山間部・島嶼部を中心に過疎化・高齢化が進展しているだけにどのようにエフエム放送に触れてこなかった世代に定着させていくかが重要な問題になるのではないのだろうか。
静岡放送
(SBS、静岡市駿河区登呂三丁目)
静岡市
浜松市
2016年
(平成28年)
12月1日
6 ・2028年(令和10年)秋までにエフエム放送局に転換する民間中波放送局に名を連ねているが第一次エフエム放送局転換実証実験への参加は見送っている。
・理由としてはエフエム補完中継局の整備には積極的なのだが伊豆半島や山間部など未だに整備できていない地域が少なくないことやエフエム補完放送で使用されている周波数は最近になってようやく使用されるようになった周波数帯(90.1〜95.0MHz)を用いており、まだ馴染んでいない方が少なくないと考えていること、中波放送・エフエム放送とも受信できるために中波中継局の運用を止めても不都合が起きないところが見当たらないことなどが考えられる。
・今後の課題としては伊豆半島や山間部など受信しづらい地域への中継局設置を進めることやエフエム放送を定着させていくことが挙げられる。
CBCラジオ
(CBC、名古屋市中区新栄一丁目)
名古屋市 2015年
(平成27年)
10月1日
1 ・長らく名古屋エフエム中継局(瀬戸市片草町。周波数:93.7MHz)しかなかったが、今年6月6日に豊橋市及びその周辺地域を受信対象地域とするエフエム補完中継局(東海ラジオ放送〔SF、名古屋市東区東桜一丁目〕と共同の中継局となる)の整備について総務省から補助金が交付されることになった旨の報道がなされている(それはこちら)。恐らく2024年(令和6年)春までには新城市中心部の西方に聳える本宮山(標高:789.3m)に豊橋エフエム中継局(岡崎市石原町?。周波数未定)が開局するのではないかと思われる。
・2028年(令和10年)秋までにエフエム放送局に転換する民間中波放送局に名を連ねているが東海ラジオ放送とは異なって第一次エフエム放送局転換実証実験には参加しないことにしている。理由としては名古屋・豊橋両エフエム中継局からの電波は岐阜県東部・北部や三重県西部・南部に届かないことや日本初の民間放送局(無論日本初の民間中波放送局でもある)であり、そのことに対する矜持からなるべくなら最後まで中波放送を維持したいことなどが考えられる。
・それでも名古屋エフエム中継局開局後に岐阜中波中継局(各務原市川島北山町。周波数:639kHz。1998〜2018)を廃止しており、エフエム補完中継局整備を契機に中波中継局を廃止した数少ない民間中波放送局になっている。
・今後の課題としては中波放送局だった時の放送区域(岐阜県・愛知県・三重県)を維持できるかどうかが挙げられる。放送区域を維持するためには愛知県はもとより岐阜・三重両県へのエフエム中継局設置が望まれるがもし放送区域の維持のために中継局設置を進めれば放送区域が重なる都道府県域民間ラジオ放送局の経営に甚大な影響が出る可能性も考えられるところである。特に岐阜・愛知両県ではこれまでに都道府県域民間エフエム放送局の経営難による経営譲渡や廃業が何度か起きていることから慎重にならざるを得ないのではないのだろうか。
東海ラジオ放送
(SF、名古屋市東区東桜一丁目)
名古屋市 2015年
(平成27年)
10月1日
1 ・長らく名古屋エフエム中継局(瀬戸市片草町。周波数:92.9MHz)しかなかったが、今年6月6日に豊橋市及びその周辺地域を受信対象地域とするエフエム補完中継局(CBCラジオ〔CBC、名古屋市中区新栄一丁目〕と共同の中継局となる)の整備について総務省から補助金が交付されることになった旨の報道がなされている(それはこちら)。恐らく2024年(令和6年)春までには新城市中心部の西方に聳える本宮山に豊橋エフエム中継局(岡崎市石原町?。周波数未定)が開局するのではないかと思われる。
・2028年(令和10年)秋までにエフエム放送局に転換する民間中波放送局に名を連ねており、第一次エフエム放送局転換実証実験に参加することも表明している。
・第一次エフエム放送局転換実証実験では当初本局(あま市七宝町下田。周波数:1332kHz)だけ中波放送を継続し、他の中波中継局の運用を停止することにしていたが、名古屋・豊橋両エフエム中継局からの電波が届かない地域、すなわち神岡・高山・尾鷲・熊野各中波中継局については認められず、結局恵那・下呂・新城・豊橋・上野各中波中継局だけとなった。ただ、下呂・上野両中波中継局は名古屋・豊橋両エフエム中継局との間に山があることを考えるとなぜ下呂・上野両中波中継局についても認められたのか疑問が残る。
・第一次エフエム放送局転換実証実験の成果が注目されるところであるが、今後の課題としては中波放送局だった時の放送区域(岐阜県・愛知県・三重県)を維持できるかどうかが挙げられる。放送区域を維持するためには愛知県はもとより岐阜・三重両県へのエフエム中継局設置が望まれるがもし放送区域の維持のために中継局設置を進めれば放送区域が重なる都道府県域民間ラジオ放送局の経営に甚大な影響が出る可能性も考えられるところである。特に岐阜・愛知両県ではこれまでに都道府県域民間エフエム放送局の経営難による経営譲渡や廃業が何度か起きていることから慎重にならざるを得ないのではないのだろうか。
・なお、東海ラジオ放送は岐阜県を放送区域としていたラジオ東海(RTC、岐阜市上加納山)と三重県を放送区域としていた近畿東海放送(KTB、津市中央)が1960年(昭和35年)に統合して発足した民間中波放送局である。ラジオ東海については恵那中波中継局(恵那市大井町。周波数:801kHz)を、近畿東海放送については上野中波中継局(伊賀市緑ヶ丘西町。周波数:1557kHz)をそれぞれ受け継いでいるのだが、そのどちらの中波中継局も運用停止対象になったことによりラジオ東海・近畿東海放送時代から存在した中波中継局は一旦その歴史に終止符を打つことになる(それぞれの民間中波放送局の本局は東海ラジオ放送が開局した時に廃止されている)。ただ、ラジオ東海・近畿東海放送時代から存在した中波中継局が運用停止対象になったことと言い、当初は本局以外の中波中継局を運用停止対象にしようとしたことと言い、何か発祥地となる岐阜・三重両県を蔑ろにしている感が否めない。この状況を岐阜・三重両県に住んでいる方はどのようにとらえているのかが気になるところである。
京都放送
(KBS、京都市上京区烏丸通一条下ル龍前町)
京都市 2018年
(平成30年)
4月2日
1 ・京都府だけでなく滋賀県も放送区域に含めているが唯一のエフエム中継局となる京都エフエム中継局(京都市左京区修学院牛ヶ額。周波数:94.9MHz)は京都府内に置かれており、滋賀県には未だにエフエム中継局は設置されていない。京都エフエム中継局は滋賀県・京都府境が通る比叡山(標高:848.1m)の山頂の近くにあり、滋賀県・京都府の主たる部分に電波が届くことが理由と思われる。
・しかし、京都エフエム中継局からの電波が届きにくいと考えられる滋賀県北部や京都府北部・中部などについては未だにエフエム中継局整備の計画はない。そのことに加えて聴取者人口が多いことから第一次エフエム放送局転換実証実験への参加は見送っている。一方で2028年(令和10年)秋までにエフエム放送局に転換する民間中波放送局に名を連ねているがそこまでにどのようにしてエフエム中継局を整備していくかが課題になるであろう。
・一方、京都府において対抗関係にあるエフエム京都(愛称:α-STATION。京都市下京区烏丸通四条下ル水銀屋町)は経営永事情が厳しいからか近年終夜放送を取りやめたり日曜日の放送終了時間を午後11時に繰り上げたりしているのだがもし京都放送がエフエム中継局を整備し、なおかつエフエム放送局に転換した場合更なる窮地に追い立たされる恐れがある。エフエム東京(愛称:Tokyo fm。東京都千代田区麹町一丁目)を総本山とするJFN系列に加盟するなど存続への道はいくつも考えられるのだがどのように共存共栄を図っていくのかも注目されるところである。
朝日放送ラジオ
(ABC、大阪市福島区福島一丁目)
京都市
大阪市
堺市
神戸市
2016年
(平成28年)
3月19日
1 ・大阪エフエム中継局(生駒市鬼取町。周波数:93.3MHz)は奈良県に初めて設置された都道府県域民間ラジオ放送局の中継局となっている。奈良県を放送区域とする民間中波放送局(朝日放送ラジオ・MBSラジオ・大阪放送の3社のみ。奈良県だけを放送区域とする民間中波放送局は存在しない)はこれまでどこも中波中継局を設置しなかったし奈良県を放送区域とする都道府県域民間エフエム放送局は郵政省(現:総務省)から周波数割り当てはなされているが未だに開局に至っていないからである(周波数割り当ては破棄されていないので開局する可能性は潰えたわけではないが奈良県の主要部となる大和盆地では大阪市に本社を置いている都道府県域民間エフエム放送局が十分受信できることを考えるともし開局に漕ぎ着けても厳しい状況が待ち構えているのではないのだろうか)。
・大阪エフエム中継局が開局したことや滋賀県南部・京都府南部における受信環境が改善したこと、radikoが普及したことなどから今年10月30日未明の放送終了をもってMBSラジオ・大阪放送と共同で設置した京都中波中継局を廃止し、現在中波中継局は本局(高石市綾園四丁目。周波数:1008kHz)だけになっている。
・2028年(令和10年)秋までにエフエム放送局に転換する民間中波放送局に名を連ねているが大阪エフエム中継局しかない現状では受信できない地域が多くなることなどから第一次エフエム放送局転換実証実験への参加は見送っている。
・朝日放送ラジオは元々滋賀県・京都府・大阪府・兵庫県・奈良県・和歌山県を放送区域としているが、本局・大阪エフエム中継局とも放送区域全体に電波が行き届く状態にはなっていない。放送区域維持のためには滋賀県北部・京都府中部及び北部・兵庫県中部及び北部・奈良県南部・和歌山県中部及び南部へのエフエム中継局設置が必要になるが、滋賀県・京都府については京都放送(KBS、京都市上京区烏丸通一条下ル龍前町)が、兵庫県についてはラジオ関西(CRK、神戸市中央区東川崎町一丁目)が、和歌山県については和歌山放送がそれぞれ存在することから経営事情を悪化させる恐れのあるエフエム中継局設置に対しては良い顔をしないだろう。極端な話大阪府と奈良県だけを放送区域とするエフエム放送局に成り下がる恐れもあるのだが、放送区域をどのように維持するのかも今後注目されるところである。
MBSラジオ
(MBS、大阪市北区茶屋町)
京都市
大阪市
堺市
神戸市
2016年
(平成28年)
3月19日
1 ・大阪エフエム放送局(東大阪市山手町。周波数:90.6MHz)は大阪放送と共同で設置している。
・大阪エフエム中継局が開局したことや滋賀県南部・京都府南部における受信環境が改善したこと、radikoが普及したことなどから今年10月30日未明の放送終了をもって朝日放送ラジオ・大阪放送と共同で設置した京都中波中継局を廃止し、現在中波中継局は本局(高石市西取石六丁目。周波数:1179kHz)だけになっている。
・2028年(令和10年)秋までにエフエム放送局に転換する民間中波放送局に名を連ねているが大阪エフエム中継局しかない現状では受信できない地域が多くなることなどから第一次エフエム放送局転換実証実験への参加は見送っている。
・MBSラジオは元々滋賀県・京都府・大阪府・兵庫県・奈良県・和歌山県を放送区域としているが、本局・大阪エフエム中継局とも放送区域全体に電波が行き届く状態にはなっていない。放送区域維持のためには滋賀県北部・京都府中部及び北部・兵庫県中部及び北部・奈良県南部・和歌山県中部及び南部へのエフエム中継局設置が必要になるが、滋賀県・京都府については京都放送が、兵庫県についてはラジオ関西が、和歌山県については和歌山放送がそれぞれ存在することから経営事情を悪化させる恐れのあるエフエム中継局設置に対しては良い顔をしないだろう。極端な話大阪府と奈良県だけを放送区域とするエフエム放送局に成り下がる恐れもあるのだが、放送区域をどのように維持するのかも今後注目されるところである。
大阪放送
(OBC、大阪市港区弁天一丁目)
京都市
大阪市
堺市
神戸市
2016年
(平成28年)
3月19日
1 ・愛称:ラジオ大阪(大阪放送と呼称することはあまりない)。
・大阪エフエム放送局(東大阪市山手町。周波数:91.9MHz)はMBSラジオと共同で設置している。
・大阪エフエム中継局が開局したことや滋賀県南部・京都府南部における受信環境が改善したこと、radikoが普及したことなどから今年10月30日未明の放送終了をもって朝日放送ラジオ・MBSラジオと共同で設置した京都中波中継局を廃止し、現在中波中継局は本局(堺市東区石原町三丁。周波数:1314kHz)だけになっている。
・2028年(令和10年)秋までにエフエム放送局に転換する民間中波放送局に名を連ねているが大阪エフエム中継局しかない現状では受信できない地域が多くなることなどから第一次エフエム放送局転換実証実験への参加は見送っている。
・大阪放送は元々滋賀県・京都府・大阪府・兵庫県・奈良県・和歌山県を放送区域としているが、本局・大阪エフエム中継局とも放送区域全体に電波が行き届く状態にはなっていない。放送区域維持のためには滋賀県北部・京都府中部及び北部・兵庫県中部及び北部・奈良県南部・和歌山県中部及び南部へのエフエム中継局設置が必要になるが、滋賀県・京都府については京都放送が、兵庫県についてはラジオ関西が、和歌山県については和歌山放送がそれぞれ存在することから経営事情を悪化させる恐れのあるエフエム中継局設置に対しては良い顔をしないだろう。極端な話大阪府と奈良県だけを放送区域とするエフエム放送局に成り下がる恐れもあるのだが、放送区域をどのように維持するのかも今後注目されるところである。
・また、ニッポン放送・和歌山放送とともに中波ステレオ放送を実施している数少ない民間中波放送局となっているが、今のところ中波ステレオ放送の今後についてどのようにするかは明らかにしていない。もしエフエム放送局に転換するのであれば中波放送局の終焉をもって中波ステレオ放送も終了ということになるがどのような形になるのかも気になるところである。
ラジオ関西
(CRK、神戸市中央区東川崎町一丁目)
神戸市 2019年
(平成31年)
4月1日
2 ・所有するエフエム補完中継局の周波数は91.1MHzに統一している。所有する全てのエフエム補完中継局の周波数を統一しているところは他には山梨放送と中国放送しかなく、稀有な存在である。
・しかし、経営事情が厳しいことや費用対効果が見込めないこともあるのか神戸・姫路両エフエム中継局を同時に開局させてからは山間部を多く抱える兵庫県を放送区域にしているにもかかわらずエフエム中継局の整備は進んでいない。このため2028年(令和10年)秋までにエフエム放送局に転換する民間中波放送局に名を連ねているが第一次エフエム放送局転換実証実験への参加は見送っている。
・また、神戸・姫路両エフエム中継局が使用している周波数、すなわち91.1MHzは南海放送(RNB、松山市本町一丁目)が大三島・川之江両エフエム中継局で使用している周波数、すなわち91.2MHzと近接しているために岡山県・広島県・香川県・愛媛県の瀬戸内海沿岸部で受信しづらくなる恐れが出ている(現に福山市立鞆中学校跡地〔福山市鞆町後地〕付近など福山市南部にある沼隈半島の高台でラジオ関西のエフエム補完放送を受信しようとしたことがあるが受信できなかった)。兵庫県の瀬戸内海沿岸部にエフエム補完中継局を整備することはもうないかもしれないのだがこの点は検討する必要があるように思われる。
・なお、前に記したように所有するエフエム中継局は神戸・姫路の2箇所だけだが、兵庫県北部にある美方郡香美町では町内11箇所に受信障害対策中継局(周波数はいずれも77.8MHz)を設置している。地方自治体が受信障害対策中継局を設置して民間中波放送局の受信環境改善を図っているのは他に福島県と熊本県でしか見られず、広まっているとは言い難いのだが兵庫県は地形がかなり複雑なことやラジオ関西も経営事情が厳しいことなどを考えるとこういう方式のエフエム中継局設置を考える自治体が出ても良いように感じられる。
RSK山陽放送
(RSK、岡山市北区天神町)
岡山市 2018年
(平成30年)
3月21日
1 ・中波ステレオ放送を実施していた民間中波放送局としても、中国地方にある民間中波放送局としても最後にエフエム補完放送を開始したところとなっている。
・エフエム補完放送開始が遅れた理由としては7箇所所有している中波中継局の周波数を1494kHzに統一しており、それを売りにしていることや出資者に名を連ねている岡山エフエム放送(愛称:エフエム岡山またはVV-FM。岡山市北区中山下一丁目)の経営に甚大な影響を与えたくないと考えていること、必要性を感じなかったこと、radikoへの参加が大都市にある民間中波放送局としても中波ステレオ放送を実施していた民間中波放送局としても最後になったことに見られるように最近のラジオ放送の動きには積極的になっていない面があること、時を同じくして新社屋建設問題(今春完了)が浮上していたことなどが考えられる。
・2028年(令和10年)秋までにエフエム放送局に転換する民間中波放送局に名を連ねているがエフエム補完中継局が1箇所しかないことなどから第一次エフエム放送局転換実証実験への参加は見合わせている。
・RSK山陽放送の中波中継局は本局(岡山市北区撫川。周波数:1494kHz)以外はいずれも山の上か高台に設置しているという特徴を持っている。つまり、運用開始から最低でも40年以上が経過している中波中継局の老朽化対策でエフエム中継局を整備するという手段が使えるのである。しかし、新社屋移転がようやく今春完了したことや(経営環境の悪化が理由と思われるのだが)今春の番組改編で月曜日の放送開始時間を2時間繰り下げ(午前3時→午前5時)、更に今秋の番組改編で日曜日早朝に2時間(午前3時〜午前5時)の放送休止を設定したことなどを考えると既存の中波中継局の置き換えを目的としたエフエム中継局整備は2020年代後半になるのではないかと思われる。その一方で岡山エフエム放送は中継局を設置しているがRSK山陽放送は中継局を設置していない井原市や倉敷市児島地区、岡山エフエム放送・RSK山陽放送とも中継局を設置していない岡山市北区北部(建部・御津地区)や真庭市北部(川上・中和・八束地区)への中継局設置が今後は急務になるのではないのだろうか。
・今後の注目点としては近隣にあるラジオ関西や中国放送のようにエフエム中継局の周波数を統一するのかどうかや岡山エフエム放送に対してどのような配慮を見せるのか、開局以来一切中継局の増減がない岡山エフエム放送と共同の中継局を設置し、岡山エフエム放送・RSK山陽放送双方の受信環境改善を図るのかどうかが挙げられる。
中国放送
(RCC、広島市中区基町)
広島市 2015年
(平成27年)
12月1日
5 ・所有するエフエム補完中継局の周波数は94.6MHzに統一している。所有する全てのエフエム補完中継局の周波数を統一しているところは他には山梨放送とラジオ関西しかなく、稀有な存在である。
・また、所有するエフエム補完中継局は5箇所となっており、七大都市に本社を置いている民間中波放送局では最も多くの中継局を抱えるところとなっている。
・ただ、今秋の番組改編で自社制作番組の縮小(終了または放送回数の削減)や日曜日深夜の放送終了時間の大幅繰り上げ(月曜日午前1時30分→月曜日午前0時15分)を実施したことからもうかがえるように近年経営事情が厳しくなっていることや対抗関係にある広島エフエム放送(HFM、広島市南区皆実町一丁目)が日本にある都道府県域民間エフエム放送局としては最も多くの中継局を抱えていること(13箇所)からもうかがえるように放送区域としている広島県は地形が複雑であることなどから近隣にある山口放送(KRY、周南市徳山)や南海放送のように積極的にエフエム中継局を整備するところには進んでおらず、西条エフエム中継局(東広島市八本松町篠。周波数:94.6MHz)の開局(2020年〔令和2年〕3月1日)を最後に3年半以上エフエム中継局整備は途絶えている。
・2021年(令和3年)6月15日にTBSラジオ・ニッポン放送・文化放送が2028年(令和10年)秋までにSTVラジオ・北海道放送・秋田放送を除く民間中波放送局各社はエフエム放送局に転換することを発表した際に中国放送は早速エフエム放送局転換を目指すことと第一次エフエム放送局転換実証実験への参加は見合わせること、第二次エフエム放送局転換実証実験が実施される予定の2025年(令和7年)秋までは7箇所ある中波中継局の運用は停止させないことを発表している。どのようにするのか一切公にしない民間中波放送局が多いのだが中国放送のこの対応は評価されても良いように思われる。
・中国放送は第二次エフエム放送局転換実証実験が実施される予定の2025年(令和7年)秋までは7箇所ある中波中継局の運用は停止させないことを発表しているが、もし第二次エフエム放送局転換実証実験に参加しようとした場合、尾道市や呉市、庄原市東城地区、神石郡神石高原町、豊田郡大崎上島町、山県郡北広島町などにエフエム補完中継局を整備し、受信に不都合が起きないようにする必要がある。しかし、前記の通り経営事情が厳しくなっていることを考えればそこまで整備できるかどうかは怪しい(山口放送のように3年半で13箇所もエフエム中継局を設置するというような積極性をこれから見せれば話は別だが)。よって私は第二次エフエム放送局転換実証実験にも参加しないのではないかと見ているところである。
・また、エフエム放送局転換に当たって問題になってくるのは放送発信機能を有している福山支社(福山市北美台。中国放送は福山放送局と呼称している)がどのようになるかということである。エフエム放送局転換時に福山支社の敷地内にある福山中波中継局(福山市北美台。周波数:1530kHz)は廃止され、併せて福山中波中継局に付与されていたコールサイン(JOEO)は破棄される可能性が高いのだがそうなると福山支社の放送発信機能はなくなり、福山支社から広島県全域に対して情報を発信する場がなくなることになる。中国放送とは関係がある程度ある福山市及びその周辺地域を放送区域とするコミュニティ放送局・エフエムふくやま(愛称:レディオBINGO、福山市西町二丁目)との連携を強化し、エフエムふくやまの本社・演奏所から広島県全域に向けて放送する番組または企画を設定するなどいろいろ考えられるところであるが果たしてどうなるのだろうか。
・なお、広島エフエム中継局(広島市南区黄金山町。周波数:94.6MHz)は中国放送のアナログテレビ放送の本局(広島市南区黄金山町。4ch。1959〜2011)を転用したものであるが、広島エフエム中継局には広島エフエム放送と広島市中心部及びその周辺地域を放送区域とするコミュニティ放送局・中国コミュニケーションネットワーク(愛称:ひろしまPステーション〔2000〜2008〕→エフエムちゅーピー。広島市中区土橋町)が本局を置いている。もし中国放送がエフエム放送局に転換すれば広島エフエム中継局は旧民間中波放送局・都道府県域民間エフエム放送局・コミュニティ放送局とそれぞれ目的が異なる民間エフエム放送局3社の本局が施設を共有することになる。
RKB毎日放送
(RKB、福岡市早良区百道浜二丁目)
福岡市
北九州市
2016年
(平成28年)
3月28日
4 ・放送区域を同じくする九州朝日放送(KBC、福岡市中央区長浜一丁目)とともにエフエム補完放送を開始した日(2016年〔平成28年〕3月28日)に放送区域としている福岡県内の4箇所(福岡・北九州・糸島・行橋)にエフエム補完中継局を開局させている。
・2028年(令和10年)秋までにエフエム放送局に転換する民間中波放送局に名を連ねており、放送区域を同じくする九州朝日放送ととも第一次エフエム放送局転換実証実験に参加することも表明している。
・第一次エフエム放送局転換実証実験では行橋中波中継局(行橋市今井。周波数:1062kHz)の運用を停止することにしている。北九州中波中継局(北九州市若松区響町一丁目。周波数:1197kHz)に近いことや受信対象地域(行橋市・豊前市・築上郡・京都郡)には人口10万人以上の都市がないこと、九州朝日放送行橋中波中継局(行橋市今井。周波数:1485kHz)と施設を共有していることが運用停止対象に選ばれた理由ではないかと思われる。
・しかし、北九州中波中継局と行橋中波中継局の間には高い山があり、行橋中波中継局の運用停止後は北九州中波中継局が受信しづらい地域が出る恐れがあることや開局からかなりの年数が経過しているがどれだけエフエム補完放送が浸透しているか分からないことが不安要素として残る。行橋中波中継局の運用を停止してどんな影響が出るのかを見るのが実験の目的であるわけであるがどんな結果が出るのかが注目される。
・今後の課題としてはある程度の人口集積はあるが福岡・北九州・糸島・行橋各エフエム中継局からの電波が受信しづらい地域(筑豊地域や筑後地域など)への中継局設置が挙げられよう。
・また、福岡県を放送区域とする都道府県域民間エフエム放送局は3社あるがCROSS FM(北九州市小倉北区京町三丁目)とラブエフエム国際放送(愛称:LOVE FM。福岡市中央区今泉一丁目)は経営譲渡を経験しているし、エフエム福岡(福岡市中央区清川一丁目)は2009年(平成21年)春の番組改編で日曜日深夜の放送終了時間を月曜日午前0時に繰り上げ、以後ずっと変えないでいるなどいずれも経営環境が厳しい。もし福岡市に本社を置いている民間中波放送局がエフエム放送局に転換するとこの3社にはどのような影響が出てくるのかが気になるところである。
九州朝日放送
(KBC、福岡市中央区長浜一丁目)
福岡市
北九州市
2016年
(平成28年)
3月28日
4 ・放送区域を同じくするRKB毎日放送(RKB、福岡市早良区百道浜二丁目)とともにエフエム補完放送を開始した日(2016年〔平成28年〕3月28日)に放送区域としている福岡県内の4箇所(福岡・北九州・糸島・行橋)にエフエム補完中継局を開局させている。
・2028年(令和10年)秋までにエフエム放送局に転換する民間中波放送局に名を連ねており、放送区域を同じくする九州朝日放送ととも第一次エフエム放送局転換実証実験に参加することも表明している。
・第一次エフエム放送局転換実証実験では行橋中波中継局の運用を停止することにしている。北九州中波中継局(北九州市若松区響町一丁目。周波数:720kHz)に近いことや受信対象地域(行橋市・豊前市・築上郡・京都郡)には人口10万人以上の都市がないこと、RKB毎日放送行橋中波中継局と施設を共有していることが運用停止対象に選ばれた理由ではないかと思われる。
・しかし、北九州中波中継局と行橋中波中継局の間には高い山があり、行橋中波中継局の運用停止後は北九州中波中継局が受信しづらい地域が出る恐れがあることや開局からかなりの年数が経過しているがどれだけエフエム補完放送が浸透しているか分からないことが不安要素として残る。行橋中波中継局の運用を停止してどんな影響が出るのかを見るのが実験の目的であるわけであるがどんな結果が出るのかが注目される。
・今後の課題としてはある程度の人口集積はあるが福岡・北九州・糸島・行橋各エフエム中継局からの電波が受信しづらい地域(筑豊地域や筑後地域など)への中継局設置が挙げられよう。
・また、福岡県を放送区域とする都道府県域民間エフエム放送局は3社あるがCROSS FMとラブエフエム国際放送は経営譲渡を経験しているし、エフエム福岡は2009年(平成21年)春の番組改編で日曜日深夜の放送終了時間を月曜日午前0時に繰り上げ、以後ずっと変えないでいるなどいずれも経営環境が厳しい。もし福岡市に本社を置いている民間中波放送局がエフエム放送局に転換するとこの3社にはどのような影響が出てくるのかが気になるところである。
熊本放送
(RKK、熊本市中央区山崎町)
熊本市 2016年
(平成28年)
5月1日
5 ・左記の通りエフエム補完中継局は5箇所有しているがこのうちの水上エフエム中継局(熊本県球磨郡水上村岩野。周波数:80.0MHz)は大都市が放送区域内にある民間中波放送局のエフエム補完中継局では唯一旧エフエム放送使用周波数帯(76.0〜90.0MHz)内の周波数(80.0MHz)を使用している。熊本県球磨郡水上村は熊本県南東部の九州山地の中にある自治体であり、国内外の放送局との混信は起きにくいところなのだが、旧エフエム放送使用周波数帯内の周波数を使用したのは高齢化率が高く、新規エフエム放送使用周波数帯(90.1〜95.0MHz)が浸透しにくいと判断したからではないかと考えられる。
・水上エフエム中継局がある熊本県球磨郡水上村には水上エフエム中継局とは別に2箇所エフエム中継局がある。いずれも熊本県球磨郡水上村が整備した受信障害対策中継局であり、周波数は水上エフエム中継局と同じ80.0MHzである。地方自治体が受信障害対策中継局を設置して民間中波放送局の受信環境改善を図っている例は他に福島県と兵庫県でしか見られないため稀有な事例となっている。
・2028年(令和10年)秋までにエフエム放送局に転換する民間中波放送局に名を連ねており、第一次エフエム放送局転換実証実験に参加することも表明している。
・第一次エフエム放送局転換実証実験では放送区域としている熊本県の北西部にある荒尾中波中継局(荒尾市荒尾。周波数:1197kHz)の運用を停止することにしている。本局(合志市上生。周波数:1197kHz)に近いことや中波中継局は周波数を1197kHzに統一しており、荒尾中波中継局の運用を停止しても不都合はないと考えたことが運用停止対象に選ばれた理由ではないかと思われる。
・しかし、荒尾中波中継局と本局の間には高い山があり、荒尾中波中継局の運用停止後は本局が受信しづらい地域が出る恐れがあることや開局からかなりの年数が経過しているがどれだけエフエム補完放送が浸透しているか分からないことが不安要素として残る。荒尾中波中継局の運用を停止してどんな影響が出るのかを見るのが実験の目的であるわけであるがどんな結果が出るのかが注目される。
・今後の課題としては山間部や島嶼部への中継局設置が挙げられる。特に島嶼部にはこれまで全くエフエム補完中継局は整備されないでいることや既存のエフエム中継局からの電波が地形的な事情により受信できない地域が少なくないことを考えると一日も早い整備が望まれるところである。

上表では大都市が放送区域内にある民間中波放送局21社の状況を記してきたのだが、大都市が放送区域内にある民間中波放送局のエフエム補完放送への取り組みの鈍さは次に挙げる点からもうかがえる。
・第一次エフエム放送局転換実証実験に参加する放送局の割合。大都市が放送区域内にある民間中波放送局の参加率は約23.8%(=5/21)なのに対して大都市が放送区域内にない民間中波放送局の参加率は約30.8%(=8/26)となっており、大都市が放送区域内にある民間中波放送局の参加率は大都市が放送区域内にない民間中波放送局の参加率を7%ほど下回っている(ちなみに全体の参加率は約27.7%〔=13/47〕となっている)。
・一つしかエフエム補完中継局を設置していない放送局の割合。大都市が放送区域内にある民間中波放送局で一つしかエフエム補完中継局を設置していない放送局の割合は約66.7%(=14/21)なのに対して大都市が放送区域内にない民間中波放送局で一つしかエフエム補完中継局を設置していない放送局の割合は約23.1%(=6/26)となっており、大都市が放送区域内にある民間中波放送局で一つしかエフエム補完中継局を設置していない放送局の割合は大都市が放送区域内にない民間中波放送局で一つしかエフエム補完中継局を設置していない放送局の割合の3倍近くに達している(ちなみに民間中波放送局で一つしかエフエム補完中継局を設置していない放送局の割合は約42.6%〔=20/47〕となっている)。
なぜ大都市が放送区域内にある民間中波放送局はエフエム補完放送への取り組みが鈍いのか。

注307:2023年(令和5年)のプロ野球日本選手権シリーズは近畿(関西)地方ではNHKラジオ第一・朝日放送ラジオ・MBSラジオが全試合中継放送を行っている(大阪放送はプロ野球の試合中継は取りやめているため放送していない)。

注308:2028年(令和10年)秋以降も中波放送局を維持することを決めている民間中波放送局はSTVラジオ・北海道放送・秋田放送の3社だけである。

注309:朝日放送ラジオ・MBSラジオ・大阪放送京都共同中波中継局以外の民間中波放送局のエフエム補完放送が始まってから廃止された民間中波放送局の中波中継局は下表の通りである。

放送局名 廃止
中継局名
放送終了
年月日
備考
IBC岩手放送
(IBC、盛岡市志家町)
前沢 2018年
(平成30年)
10月1日
日曜日深夜(月曜日早朝)の放送終了をもって運用を終了し廃止。
北日本放送
(KNB、富山市牛島町)
高岡 2016年
(平成28年)
2月29日
日曜日深夜(月曜日早朝)の放送終了をもって運用を終了し廃止。
CBCラジオ
(CBC、名古屋市中区新栄一丁目)
岐阜 2018年
(平成30年)
10月31日
免許失効をもって運用を終了し廃止。
放送終了日は平日(水曜日)であるため放送終了をもっての運用終了はできず、日付が11月1日になる直前で停波させる格好をとった。
免許失効前最後の放送終了(2018年〔平成30年〕10月29日)をもって運用を終了するのではなく免許失効直前まで運用させたのは岐阜中波中継局が本局(桑名市長島町白鶏。周波数:1053kHz)を補完する役割を担っていたからではないかと思われる。
琉球放送
(RBC、那覇市久茂地二丁目)
平良 2005年
(平成17年)
5月2日
日曜日深夜(月曜日早朝)の放送終了をもって運用を終了し廃止。
廃止時点ではまだ民間中波放送局のエフエム補完放送は制度化されていないのだが平良中波中継局(宮古島市平良久貝。1152kHz。1964〜2005)は2005年(平成17年)4月1日に伊良部エフエム中継局(宮古島市伊良部池間添。周波数:82.7MHz)が開局したことを受けて廃止されたためここではエフエム補完中継局の開局により廃止されたものと見なしている。

注310:中波ステレオ放送の実施状況は下表の通りである。

※下表における放送局名は現在のものを記している。

放送局名 実施
中継局名

開始年月日

終了年月日
備考
STVラジオ
(STV、札幌市中央区北一条西八丁目)
本局 1992年
(平成4年)
8月1日
2010年
(平成22年)
3月1日
北海道放送
(HBC、札幌市中央区北一条西五丁目)
本局 1996年
(平成8年)
10月7日
2010年
(平成22年)
3月29日
TBSラジオ
(TBS、東京都港区赤坂五丁目)
本局 1992年
(平成4年)
3月15日
2011年
(平成23年)
1月31日
中継局は本局以外存在しない。
ニッポン放送
(LF、東京都千代田区有楽町一丁目)
本局 1992年
(平成4年)
3月15日
(実施中) 中継局は本局以外存在しない。
文化放送
(QR、東京都港区浜松町一丁目)
本局 1992年
(平成4年)
3月15日
2012年
(平成24年)
2月6日
中継局は本局以外存在しない。
CBCラジオ
(CBC、名古屋市中区新栄一丁目)
本局 1992年
(平成4年)
4月4日
2021年
(令和3年)
1月11日
東海ラジオ放送
(SF、名古屋市東区東桜一丁目)
本局 1992年
(平成4年)
4月4日
2012年
(平成24年)
5月14日
朝日放送ラジオ
(ABC、大阪市福島区福島一丁目)
本局
1992年
(平成4年)
3月15日
2010年
(平成22年)
3月15日
全中継局で実施。
京都 1997年
(平成9年)
4月1日
2010年
(平成22年)
3月15日
MBSラジオ
(MBS、大阪市北区茶屋町)
本局 1992年
(平成4年)
3月15日
2010年
(平成22年)
3月1日
全中継局で実施。
京都 1997年
(平成9年)
4月1日
2010年
(平成22年)
3月1日
大阪放送
(OBC、大阪市港区弁天一丁目)
本局 1993年
(平成5年)
3月29日
(実施中) 愛称:ラジオ大阪(大阪放送と呼称することはあまりない)。
全中継局で実施。
京都中波中継局における中波ステレオ放送の終了は京都中波中継局の廃止に伴うものである。
京都 1997年
(平成9年)
4月1日
2023年
(令和5年)
10月30日
和歌山放送
(WBS、和歌山市湊本町三丁目)
本局 1996年
(平成8年)
7月14日
(実施中)
RSK山陽放送
(RSK、岡山市北区天神町)
本局 1992年
(平成4年)
10月5日
2011年
(平成23年)
3月28日
高梁 1992年
(平成4年)
10月5日
2011年
(平成23年)
3月21日
中国放送
(RCC、広島市中区基町)
本局 1992年
(平成4年)
10月1日
2011年
(平成23年)
3月14日
福山・府中・三原各中継局の開始時期は推定(便宜上福山・三原両中継局の周波数が変更された日を開始年月日としている)。
福山
府中
1994年
(平成6年)
11月14日
2001年
(平成13年)
10月15日
三原 1995年
(平成7年)
2月13日
2001年
(平成13年)
10月15日
RKB毎日放送
(RKB、福岡市早良区百道浜二丁目)
本局 1992年
(平成4年)
4月1日
2010年
(平成22年)
5月31日
九州朝日放送
(KBC、福岡市中央区長浜一丁目)
本局 1992年
(平成4年)
4月1日
2007年
(平成19年)
4月2日
熊本放送
(RKK、熊本市中央区山崎町)
本局 1993年
(平成5年)
10月1日
2008年
(平成20年)
9月29日

注311:大阪放送は本局における中波ステレオ放送については公式サイトでは一切言及していないが、2023年(令和5年)11月2日夜に私が福山市内の自宅のベランダで中波ステレオ放送対応の携帯ラジオ受信機(SONY製SRF-M100)で大阪放送を遠距離受信したところ中波ステレオ放送を実施していることを示すランプが点灯したのを確認している。したがって大阪放送の本局では現在も中波ステレオ放送を実施していることは明らかである。