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中国地方の中波放送の今後を考える(2021年〔令和3年〕6月16日公開)
今年、すなわち2021年(令和3年)はまだ半分が経過していないのだが、半年足らずの間に今後の日本の中波放送にとって大きな転換点になるであろう事柄がいくつも示された年になった。その事柄は次の通りである。
・日本放送協会(NHK、東京都渋谷〔しぶや〕区神南二丁目)が2025年度(令和7年度)に中波放送を現在の二波体制から一波体制に移行することを検討していることを明らかにしたこと(注1)。今年1月13日に開催された第1,369回経営委員会(議事録はこちら)において2021〜2023年度(令和3〜5年度)の経営計画が決定したのだが、そこでは中波放送を2025年度(令和7年度)に現在の二波から一波に絞ることを検討することが示されている。ラジオ第一・ラジオ第二のどちらを整理するかは明らかにしていないのだが、聴取者が少なくなっているラジオ第二が整理対象になる可能性が高く、ラジオ第二を日常的に聴いている方からの反発が予想される。
・民間中波放送局の系列の総本山(注2)であるTBSラジオ(TBS、東京都港区赤坂五丁目)・ニッポン放送(LF、東京都千代田区有楽町一丁目)・文化放送(QR、東京都港区浜松町一丁目)の幹部が今年6月15日にオンラインで記者会見を行い、STVラジオ(STV、札幌市中央区北一条西八丁目)・北海道放送ラジオ(HBC、札幌市中央区北一条西五丁目)・秋田放送ラジオ(ABS、秋田市中通七丁目)を除く民間中波放送局44社について2028年(令和10年)秋までにエフエム放送局への転換を目指すことを発表したこと。総務省(東京都千代田区霞が関二丁目)が推進した民間中波放送局のエフエム補完放送が普及するにつれて(注3)中波放送をやめてエフエム放送に移行させようという声は2019年(平成31年/令和元年)春頃から上がっていた(注4)が、結局それは現実になることになった。ただ、エフエム放送の補完で中波放送を残すことも認めており、STVラジオ・北海道放送ラジオ・秋田放送ラジオのように中波・エフエム二波体制を続けるところも出る可能性は残されている。また、この件についても賛否両論はあり、中波放送は十分受信できるがエフエム放送は受信できない地域に住む方などからの反発が予想される。
日本放送協会が中波放送を整理することにしている2025年(令和7年)(注5)は日本におけるラジオ放送開始100周年に当たる年である(注6)し、民間中波放送局のほとんどがエフエム放送局に転換することにしている2028年(令和10年)は中国地方におけるラジオ放送開始100周年に当たる年である(注7)。中波放送における記念すべき年に日本最初の放送波である中波放送について大きな転換点が訪れることになるわけであるが、記すまでもなくこれらの動きには賛否両論あり、もしかしたら今後何らかの変更があるかもしれない(予定は未定と言うし…)。
そこで今回の「不定期刊・きょうのトピックス」では日本放送協会の中波放送の整理と大半の民間中波放送局のエフエム放送への転換はなぜ実施することになったのかに触れた上で中国地方の中波放送の現状と今後予想される展開、そして自分のこの問題に対する考えを紹介していくことにしたい。
企図された背景と疑問
その1:日本放送協会の中波放送の整理について
日本放送協会が中波放送について整理を実施することにした要因を挙げると次の通りになる。
・日本放送協会が多くの放送波を所有することに対して批判的な考えを持つ方が少なくないこと。
・日本放送協会の受信料は高額であり、減額を求める声が少なくないこと(注8)。
・日本放送協会は受信料収入で運営されているが、少子・高齢化に伴う人口減少などにより今後その収入は減少すること。
日本放送協会は整理することにした中波放送はどれかは明らかにしていないのだが、次に挙げる状況からラジオ第二の可能性が高まっている。
・日本放送協会の中波放送の中継局はラジオ第一・ラジオ第二兼用のところがほとんどであり、ラジオ第二単独の中継局は3箇所(秋田県・大阪府・熊本県)しかないこと。
・ラジオ第二の中継局はラジオ第一のそれより少ないこと(注9)。
・日本放送協会も一部の放送局については中波放送のエフエム補完放送に取り組んでいるが、ラジオ第一のエフエム補完中継局を所有しているのは計画中のところを含めて54局中22局もあるのに対してラジオ第二のエフエム補完中継局を所有しているのは54局中3局(本部及び鹿児島・沖縄両放送局)だけになっていること(注10)。
・ラジオ第二は都道府県以上の放送区域を有するラジオ局のほとんどが参加しているインターネットサイマル配信サービスのradikoでの試験配信には参加したが正式配信は見送ったこと。
・ラジオ第二は日本放送協会が所有する放送波で唯一定期的な終夜放送を行ったことがないこと。
・ラジオ第二は語学番組や講座番組、教養番組を主に放送しているが、少子・高齢化などの事情により聴く人が少なくなっていること。
・日本放送協会としては同じような番組内容・番組編成となるラジオ第二と教育テレビジョン(愛称:NHK Eテレ)を比較した場合、視覚も利用できる教育テレビジョンに力を入れたほうが得策だと考えていること。
・ラジオ第二のその他の特徴的な番組(気象通報・株式市況など)についてもインターネットや他の放送局の番組などで代替できるようになっており、存在意義が薄れてきていること。
・ラジオ第一を聴いていて困ることの一つがニュース・天気予報を挿入せざるを得ないためにスポーツ中継が正午前後と午後7時前後に数十分間中断してしまうことであるが、ラジオ第二を利用してのリレー中継について全く考慮していないこと。
今記したことからすると日本放送協会としてはラジオ第二にはあまり力を入れていないことがうかがえる。それ故に明示こそしていないが整理対象だとされるようになったのだろうが、果たしてこれで良いのだろうか。私として抱いた疑問は次の通りである。
・ラジオ第二がなくなれば今でも多くの方が聴いている語学番組や講座番組、教養番組はどこで放送することになるのだろうか。ラジオ第一やNHK-FMへの組み込みが考えられるがその場合ラジオ第一やNHK-FMの番組編成に甚大な影響が出る可能性が高い。
・ラジオ第二の現状の番組内容・番組編成を見る限り経営分離(民間企業への移管)は利益が見込めないため不可能なことは知っているのだろうか。利益至上主義に走っていない日本放送協会だからこそラジオ第二は所有し続けられたということを改めて考える必要があるのではないのだろうか。
・昨今の日本放送協会の番組を見ると民間放送で流しても違和感を抱かないものが多いが、その路線を採るのであればラジオ第二の活性化も図れるはずなのになぜしないでいるのだろうか。まあ視覚に訴えられない点で同じような番組内容・番組編成となる教育テレビジョンに大きく劣るという課題は残るのだが…。
・スポーツ中継についてラジオ第一・ラジオ第二を用いたリレー中継を行ってラジオ第二の存在感を高めることをなぜ考えないのだろうか。ラジオ第一とラジオ第二の周波数が大きく隔たっているところでは周波数を合わせ直すのが面倒なことやラジオ第一での放送中断時間は30分ほどなので必要はないと考えていること、リレー中継中のラジオ第二の番組を休止せざるを得なくなるために聴取者の理解を得られないことをリレー中継を行わない理由として挙げるのだろうが予(あらかじ)めよく聴くラジオ局の周波数を登録しておけばボタンを押すだけでその放送局を聴けるようになるラジオ受信機が普及していることを考えると不都合はないのではないのだろうか。
・ラジオ第二をインターネット放送または衛星放送ラジオに移行させることは考えていないのだろうか。放送波削減にならないとして反対する声が上がることだろうが、受信困難地域にとっては受信環境改善になることやきれいな音声で番組を聴けること、教材販売益が見込めること、聴き逃し配信機能を付ければいつでも番組を聴けるようになることなど利点はいくつもあるのだが…。放送大学ラジオ(千葉市美浜区若葉二丁目)のようにテレビ受信機で聴取でき(注11)、radikoに参加すれば聴取者が増える可能性はあると思うのだがどうであろうか。
・日本放送協会の中波放送波整理と民間中波放送局のエフエム放送局への転換が時を同じくして進行しようとしているが、中波放送をやめるのではなく残すという方向で日本放送協会と民間中波放送局が提携することは考えられないのだろうか。日本放送協会と民間ラジオ放送局が提携している例はいくつも見られる(注12)し、一つの中波中継局を複数の中波放送局が使用している例は多数ある。もし提携すれば中波中継局を共同使用することで維持費用が折半できるし日本放送協会の中波中継局を用いることで民間中波放送局は中波中継局の拡充も図れる。こういう発想をなぜ持たないのだろうか。
日本放送協会ははっきりラジオ第二を整理対象にすると表明したわけではないし、日本放送協会が中波放送の整理を実施するとしている2025年度(令和7年度)まではまだまだ時間はあるからどのように展開するかもまだはっきり決まったわけではない。無論中波放送の整理に関しては反対する声も上がることであろうしもし実施するとすれば甚大な影響が出るのは避けられないことであろう。日本放送協会はどのようにして聴取者を納得させるのか。整理する放送波についてどのような代替措置をとるのか。どのようにして存続させる放送波に甚大な影響を及ぼさないようにするのか。日本放送協会は情報を公開し、きちんと説明責任を尽くし、聴取者の理解を得られるよう努める必要があると私は思うのだがどうであろうか。
その2:民間中波放送局のエフエム放送局への転換について
STVラジオ・北海道放送ラジオ・秋田放送ラジオを除く民間中波放送局44社がエフエム放送局に完全に転換するかエフエム放送を主放送に据えて中波放送をエフエム放送の補完として活用するかすることを決めた要因を挙げると次の通りになる。
・中波中継局はそのほとんどが1950〜1990年代に建設されたものであり、老朽化が進展していること。
・民間中波放送局はどこもインターネットの急激な普及や人口減少、経済の低迷などによる広告収入減少に苛(さいな)まれており、中波・エフエム二波体制を継続するのは困難になっていること。
・中波放送は音質がエフエム放送に比べて良くないことや国内外の放送局との混信に苛まれることが多くなったこと、電化された鉄道路線や家電製品のそばで受信すると雑音が入ること、建物の中では受信しづらいことなど難点が多数存在しており、そういう問題が少ないエフエム放送に転換したほうが得策だと考えていること。
・中波中継局は高い鉄塔を建てなければならないことやある程度の広い敷地が必要なこと、そして電波の届く範囲が広くないといけないことから放送区域内の各地―そのほとんどは費用対効果の見込めないところなのだが―から上がる受信環境改善を求める声に応え切れなくなっていること。
・中波中継局は災害に遭いやすいところに設置されていることが多く、近年の災害の多発を受けて災害に遭いにくい山の上に移転させたほうが良いと思うようになったこと。
・中波放送は中高年層が聴くものという固定観念が存在したが、エフエム放送に親しんできた世代が増えている現状ではそういう固定観念は薄れつつあること。
・民間中波放送局は電波が遠くまで届くところが多いため遠距離受信をして聴こうとする方が少なくないが、radikoが有料ながらどの民間中波放送局も全国で聴けるサービス(エリアフリー聴取。利用料は月額385円〔税込み〕)を創設したこと(注13)と2017年(平成29年)秋までに全ての民間中波放送局がradikoに参加したこと(注14)により遠距離受信をして番組を聴こうとする方に対する配慮はしなくても良いという考えが多勢を占めるようになったこと。
・radikoが普及したことできれいな音声で中波放送を楽しみたいという声が高まり、それに応えようという考えが高まったこと。
今挙げたことから垣間見える民間中波放送局の本音は次に挙げるようなものになるのではないのだろうか。
・中波放送は間もなく開始から一世紀を迎える日本では最初からある放送形態ではあるが時代に合わなくなったし難点も多い。
・経営事情が厳しいが故に施設の更新が難しくなっているし各地から出ている受信環境改善の声も応えられなくなっている。
・近年多発する災害の際に有用になれるかどうか不安だ。
・遠距離受信を楽しむ人はそんなに多くはないし雑音や混信に苛まれながら聴くのはどうかと思う。radikoがあるのだからそちらで楽しんではどうだろうか。
・中波・エフエム二波体制はかなりの負担になっている。総務省が推進した政策だから致し方なくやっているがもう限界だ。
そういうところから民間中波放送局のほとんどは中波放送をやめてエフエム放送局に転換するかエフエム放送を主放送に据えて中波放送をエフエム放送の補完として活用するかすることにしたのだろうが、疑問がないわけではない。私が抱く疑問を挙げると次の通りになる。
・エフエム中継局はそのほとんどが山の上に設置されているが、完全に安全だと言い切れるのだろうか。過去には中継局への落雷や、山火事による中継局に通じるケーブル・電線の焼損(注15)が起きているし、中継局に通じる道が災害で通行不能になることもある(注16)。「事故はそんなに起きるものではない」と言うのだろうが昨今の災害が頻発する状況を考えると不安が残る。
・総務省がエフエム補完放送を強力に推進した割には周辺整備があまり進んでいないのではないか。90.1MHz以上の周波数を用いる放送局を受信できるラジオ受信機は普及が進んでいるが、一方で政見放送はエフエム放送では流せないという規定(注17)があり、未だに変更されていないし、幹線道路のラジオ放送が受信できるようになっているトンネルで90.1MHz以上の周波数を用いる中継局の電波は対象外になっているという問題がある(注18)。なぜこれらの問題も併せて改善しないのだろうか。
・エフエム補完放送に対する取り組みについて民間中波放送局の間で著しい温度差が生じているのに2023年(令和5年)秋に一部の民間中波放送局において実証実験を行い、2028年(令和10年)秋に民間中波放送局47社中44社がエフエム放送局に完全に転換するかエフエム放送を主放送に据えて中波放送をエフエム放送の補完として活用するかすることにしたことは本当に良いのだろうか。中国地方にある民間中波放送局で実証実験に参加し、なおかつエフエム放送局に転換するのが確実なのは全ての中波中継局を補完するエフエム中継局を開局させている山口放送ラジオ(KRY、周南市徳山)だけである。エフエム補完中継局の数が中波中継局のそれを下回っている山陰放送ラジオ(BSS、米子〔よなご〕市西福原一丁目)・RSK山陽放送ラジオ(RSK、岡山市北区天神町)・中国放送ラジオ(RCC、広島市中区基町)が2023年(令和5年)に始めるとする実証実験に参加する可能性は現状では考えられない(注19)し、エフエム補完中継局が二つしかない山陰放送ラジオ、エフエム補完中継局が一つしかないRSK山陽放送ラジオが2028年(令和10年)秋までに中波中継局の数を上回るエフエム補完中継局を整備できるかどうかも分からない。このように考えるとTBSラジオ・ニッポン放送・文化放送が示した今後の方針は性急すぎるのでは…と考えたくなる。現在のところSTVラジオ・北海道放送ラジオ・秋田放送ラジオの3社だけが中波放送を継続し、エフエム放送は補完的存在として位置付けることを決めているが、この状況を考えると中波放送を継続し、エフエム放送は補完的存在として位置付ける方向に転じる民間中波放送局が出てくる可能性もあるのではないのだろうか。
・民間中波放送局のあるところのほとんどは対抗関係にある都道府県域民間エフエム放送局も存在するのだが、都道府県域民間エフエム放送局の経営を圧迫する恐れがあることについては何も考えていないのだろうか。エフエム京都(愛称:α-STATION。 京都市下京〔しもぎょう〕区烏丸通〔からすまどおり〕四条下ル水銀屋町)のように終夜放送を一切取りやめたところ(注20)やエフエム京都・エフエム山口(FMY、山口市緑町)のように日曜日深夜の放送終了時間を繰り上げたところ(注21)、広島エフエム放送(HFM、広島市南区皆実町一丁目)のように平日の一部曜日について自社制作のワイド番組を取りやめ、ジャパンエフエムネットワーク(JFNC、東京都千代田区麹町一丁目)制作のワイド番組をネットするようになったところ(注22)が出ているが、その程度で済めばまだ良い。しかし、都道府県域民間エフエム放送局の中には経営難から新たな運営主体に経営を移譲したところや放送区域を同じくする都道府県域民間エフエム放送局に吸収されたところ、業務継承がならず、廃業に追い込まれたところ(注23)も出ている。そのように考えると山陰放送ラジオと対抗関係にあるエフエム山陰(愛称:V-air。松江市学園南一丁目)やRSK山陽放送ラジオと対抗関係にある岡山エフエム放送(愛称:エフエム岡山またはVV-FM。岡山市北区中山下〔なかさんげ〕一丁目)はともに経営環境が厳しい状況(注24)があり、もし山陰放送ラジオやRSK山陽放送ラジオがエフエム補完中継局の整備を進めれば何らかの影響が出てくるのでは…と考えたくなる。山陰放送ラジオ・RSK山陽放送ラジオがエフエム補完放送に積極的でないのはそれもあるのでは…と思いたくなるのだが、何とか両立できる方策はないものであろうか。
・総務省がエフエム補完放送を推進する理由の一つとして国内外の放送局との混信対策を挙げているが、これでも解消できない場合があることを考えていないのではないのだろうか。福山市南部の景勝地・鞆の浦の高台に赴いて手持ちのラジオ受信機の周波数を変えてみると近隣各県(岡山県・広島県・香川県・愛媛県)だけでなく大阪府・兵庫県・徳島県にあるエフエム放送がきれいに受信できるし、(私の友人で「下関市立大学学園祭情報局〜中国地方最古参の市立四年制大学の学園祭のきのう・きょう・あす〜」というサイトを運営している中島孝祐〔なかしま・こうすけ〕さんから聞いた話なのだが)中島さんは浜田市郊外の日本海が見える高台にある中島さんの母方の叔母(おば)の家を訪ねた時に母方の叔母の家のテレビ受信機で大韓民国の地上波のテレビ放送が映っていたのを見たと話していたこと(内容はプロ野球中継だったという)から日本でも近隣諸国、すなわち大韓民国・中華人民共和国・朝鮮民主主義人民共和国などの地上波のテレビ放送が受信できる地域がある程度あることが考えられる。また、季節的な問題ではあるが春から夏にかけては上空約100kmのところに局地的かつ突発的に特殊な電離層(スポラディックE層)が発生することによりかなり離れたところにあるエフエム放送局が受信できる現象(Eスポ現象)が起きる。これらの事実からエフエム補完放送を推進したとしても国内外の混信対策は完全には防げないことがうかがえるのだが、総務省としてはどのような対策を考えているのだろうか。
・民間中波放送局は遠距離受信に挑む人が少なくないが、そういう方々の楽しみを奪う結果になることを考えていないのだろうか。遠隔地にある放送局をそんなに聴きたいのであればradikoのエリアフリー聴取を使ったほうが良いだろうと言うのだろうが有料のサービスを使うよりも遠距離受信に挑戦したほうが面白いし、雑音混じりながらも聴きたい放送局が聴けた時の喜びは何物にも代え難(がた)いものがある。更に民間放送局の中には遠距離受信で番組を楽しむ方がいることを想定して本局に指向性を付けることや周波数を統一することを見送ったところもある。「そういうことをする人は少数派だ」と言うのかもしれないがもう少しこういうことをする方々の感情も考えて頂きたい。
・もし中波放送を廃止していったとしたら近隣諸国にどのように思われるか考えたことはあるのだろうか。近隣諸国の中波放送事情はあまりよく知らないのだが、「日本の中波放送局が中波放送をやめるということはそれだけ経済力が低下したということだ。もう日本もおしまいだな」とか「日本は何かと気に入らない。自分達の意のままになるようにしてやれ」などと考えて今より更に高い出力の放送を展開してくる可能性がある。近隣諸国でも日本の放送は受信できる可能性があることを思うと中波放送は維持するよう努める必要があるのではないのだろうか。身の丈に合った経営を目指すのも良いが相手に軽く見られるようになって頂きたくない。
・総務省は民間中波放送局の淘汰(とうた)を推進させたくてエフエム補完放送を推進したことは考えられないだろうか。下表は民間中波放送局の放送区域が重なる都道府県の状況を示したものであるが、規模の小さい民間中波放送局はかなりの努力をしないと経営難に陥る恐れがある。中には頑張っているところもあるが、今後の人口減少などを考えるとどうなのだろうと思いたくなる。
都道府県名 | 当該都道府県を 放送区域としている 民間中波放送局 |
状況 |
---|---|---|
茨城県 | 茨城放送 TBSラジオ ニッポン放送 文化放送 |
・TBSラジオ・ニッポン放送・文化放送はいずれも茨城県を放送区域に含めているが、中波・エフエムとも中継局は設置していない(注25)。 ・茨城県を放送区域とする民間中波放送局としては栃木放送(CRT、宇都宮市昭和二丁目)とともに日本では最後に開局した民間中波放送局である茨城放送(愛称:Lucky FM 茨城放送。水戸市千波町)がある。茨城県唯一の都道府県域民間放送局(注26)として茨城県民に親しまれている。 ・茨城放送はあくまでも茨城県を放送区域とする民間放送局であるが、最近放送区域拡大に積極的になっており、東京方面でも聴いてもらえるようにすることを目的としてつくば市・土浦市境に聳(そび)える宝篋山(注27)(ほうきょうさん。標高:460.7m)につくばエフエム中継局(つくば市山口。周波数:88.1MHz)を近く開局させることにしている(注28)。山梨県を放送区域としながら東京方面を見据えた放送を展開しているエフエム富士(FMF、甲府市川田町)と同じような形の放送局を目指すことになるわけであるが、その成り行きが注目されるところである。 |
栃木県 | 栃木放送 TBSラジオ ニッポン放送 文化放送 |
・TBSラジオ・ニッポン放送・文化放送はいずれも栃木県を放送区域に含めているが、中波・エフエムとも中継局は設置していない(注25)。 ・栃木県を放送区域とする民間中波放送局としては茨城放送とともに日本では最後に開局した民間中波放送局である栃木放送がある。 ・栃木放送は栃木県や地元紙の下野(しもつけ)新聞社(宇都宮市昭和一丁目)、地元財界などのいわゆるオール栃木体制で開局に漕ぎ着けた経緯があることや栃木県は東京のベッドタウンとして人口が増加した地域が少ないことなどから茨城放送ほど東京方面を意識することはなく、地元密着の放送を展開している。今後もこの展開は変わらないのではないかと思われる。 |
神奈川県 | RFラジオ日本 TBSラジオ ニッポン放送 文化放送 |
・TBSラジオ・ニッポン放送・文化放送はいずれも神奈川県を放送区域に含めているが、中波・エフエムとも中継局は設置していない(注25)。 ・神奈川県を放送区域とする民間中波放送局としてはRFラジオ日本(RF、横浜市中区長者町五丁目)がある。RFラジオ日本はあくまでも神奈川県を放送区域とする民間中波放送局ではあるが大半の番組が東京支社(東京都港区麻布台〔あざぶだい〕二丁目)で制作されており、テレビ神奈川(TVK、横浜市中区太田町二丁目)や横浜エフエム放送(愛称:FMヨコハマ。横浜市西区みなとみらい二丁目)とは異なって純粋な神奈川県を放送区域とする都道府県域民間放送局にはなり得ていない。 ・RFラジオ日本は前記の通り純粋な神奈川県を放送区域とする都道府県域民間放送局になり得ていないことに加えて近隣都県にある都道府県域ラジオ放送局との競争が激しいことや「社会の木鐸(ぼくたく)」宣言(1982〜1993)を契機に経営が厳しくなり、現在もその影響が残っていることなどから経営環境が厳しく、エフエム補完放送開始は民間中波放送局で最後になった(2020年〔令和2年〕3月16日開始)。高層建築物が林立したために受信環境が悪化したところが多いことや全ての中波中継局が川のそばにあり、浸水被害に遭う恐れがあることなどを考えるともっと早くエフエム補完放送を始めても良かったように思うのだが前記の厳しい経営環境が待ったをかけた格好になったものと思われる。 ・厳しい環境にあるRFラジオ日本であるが、東京支社で大半の番組を制作していることや日本テレビ放送網(NTV、東京都港区東新橋一丁目)との関係が深いことは生かせないものであろうか。何らかの生きる道を見つけないと今後も厳しい状況が続くのは確実なところであろう。 |
岐阜県 | 岐阜放送ラジオ CBCラジオ 東海ラジオ放送 |
・CBCラジオ(CBC、名古屋市中区新栄一丁目)・東海ラジオ放送(SF、名古屋市東区東桜一丁目)はいずれも岐阜県を放送区域に含めており、岐阜県内にはどちらも4箇所中波中継局を設置している(注29)。一方でCBCラジオ・東海ラジオ放送とも岐阜県内には現在のところエフエム補完中継局は設置していない(注30)。 ・岐阜県を放送区域とする民間中波放送局としては岐阜放送ラジオ(GBS、岐阜市橋本町二丁目)がある。CBCラジオ・東海ラジオ放送より多い6箇所の中波中継局を設置している(注31)が、岐阜県はCBCラジオ・東海ラジオ放送の放送区域になっていることや岐阜県で人口集中地帯になっている東部・南部は名古屋市の影響力が強く、名古屋市へのストロー効果(ストロー現象とも称する)が著しいこと、岐阜県の経済基盤が脆弱なことなどから経営環境は厳しい。そのため岐阜放送ラジオは毎日午前0時〜午前6時に放送休止を入れている(注20・注32)。 ・岐阜放送はかつて岐阜県を放送区域としていた岐阜放送(注33)(GHK、岐阜市上加納山。1955〜1956)→ラジオ東海(RTB、岐阜市上加納山。1956〜1960)が三重県を放送区域としていたラジオ三重(RMC、津市中央。1953〜1957)→近畿東海放送(KTB、津市中央。1957〜1960)と統合して東海ラジオ放送に移行したため消滅したことやラジオ東海・近畿東海放送統合による東海ラジオ発足直前に伊勢湾台風(1959年〔昭和34年〕9月26日)が来襲し、東海地方を中心に甚大な被害が出たことをどうかと思った岐阜日日新聞社(現:岐阜新聞社〔岐阜市今小町〕)が開局させた民間中波放送局であることを考えると今後も岐阜県に密着した放送を展開するのではないかと思われる。そのためには郡上(ぐじょう)・下呂・高山・中津川・飛騨(ひだ)などの岐阜県内の主要都市へのエフエム補完中継局の整備が課題になることであろう。 |
京都府 滋賀県 |
京都放送ラジオ 朝日放送ラジオ MBSラジオ 大阪放送 |
・朝日放送ラジオ(ABC、大阪市福島区福島一丁目)・MBSラジオ(MBS、大阪市北区茶屋町)・大阪放送(OBC、大阪市港区弁天一丁目)はいずれも京都府・滋賀県を放送区域に含めているが、中波中継局は京都市内にしか設置していない(注34)。また、朝日放送ラジオ・MBSラジオ・大阪放送とも京都府内・滋賀県内には現在のところエフエム補完中継局は設置していない(注35)。 ・京都府及び滋賀県を放送区域とする民間中波放送局としては京都放送ラジオ(KBS、京都市上京〔かみぎょう〕区烏丸通一条下ル龍前町)がある。京都府内に3箇所、滋賀県内に1箇所それぞれ中波中継局を設置している他、(その量は多くはないが)京都府内と滋賀県内で別々の放送を行うことがある。 ・京都放送は平成時代初頭に起きたイトマン事件に絡んで倒産し、廃業の危機に見舞われたことがある。その際放送局の存続を求める運動が起きたことや経営再建に当たって京都府や京都市、京都府内の大企業が出資したことを考えれば今後も地元密着路線は続けていくのは確実なところであろう。今後の課題としては滋賀県・京都府各地へのエフエム補完中継局の設置による受信環境改善が挙げられよう。 |
兵庫県 | ラジオ関西 朝日放送ラジオ MBSラジオ 大阪放送 |
・朝日放送ラジオ・MBSラジオ・大阪放送はいずれも兵庫県を放送区域に含めているが、中波・エフエムとも中継局は設置していない。また、朝日放送ラジオ・MBSラジオ・大阪放送とも兵庫県内には現在のところエフエム補完中継局は設置していない(注35)。 ・兵庫県を放送区域とする民間中波放送局としてはラジオ関西(CRK、神戸市中央区東川崎町一丁目)がある。兵庫県の地方紙・神戸新聞社(神戸市中央区東川崎町一丁目)が筆頭株主を務めている他、本社も神戸新聞社と同じ建物に入居している。中継局は中波が2箇所(神戸〔本局〕・豊岡)、エフエム補完が2箇所(神戸・姫路)となっている。 ・ラジオ関西は放送区域である兵庫県の大半の地域で朝日放送ラジオ・MBSラジオ・大阪放送が受信できる関係上独自路線を歩んでいる。系列には属していないこと(注36)やほとんどの都道府県域民間ラジオ放送局が機器調整を理由に放送を休止する日曜日深夜(月曜日未明)も放送を休止しないこと(注37)、阪神タイガースの本拠地である阪神甲子園球場(西宮市甲子園町)があるところでありながら読売ジャイアンツの公式戦中継(但し全試合ではない)を行っていること、そして大阪市以外の近畿(関西)地方にある都市に本社を置いている民間中波放送局では唯一近畿(関西)地方全域でradikoで無料聴取できるようにしたこと(注38)が主たる特色である。このことから考えてあくまでも兵庫県を放送区域としているものの近畿(関西)地方全体を見据えた放送を展開していることがうかがえる。兵庫県を中心に近畿(関西)地方全体を見据えた放送を展開しているラジオ関西であるが、今後は兵庫県中部及び北部へのエフエム補完中継局設置による受信環境改善が課題になるのではないかと思われる(注39)。 |
和歌山県 | 和歌山放送 朝日放送ラジオ MBSラジオ 大阪放送 |
・朝日放送ラジオ・MBSラジオ・大阪放送はいずれも和歌山県を放送区域に含めているが、中波・エフエムとも中継局は設置していない。また、朝日放送ラジオ・MBSラジオ・大阪放送とも和歌山県内には現在のところエフエム補完中継局は設置していない(注35)。 ・和歌山県を放送区域とする民間中波放送局としては和歌山放送(WBS、和歌山市湊本町三丁目)がある。放送区域となっている和歌山県を紀北地区(和歌山〔本局〕・高野山〔こうやさん〕・橋本)・田辺(たなべ)地区(田辺白浜・御坊・日置川〔ひきがわ〕すさみ)・新宮地区(新宮・串本)の三つに分け、平日の午後にそれぞれの地区で自社制作のワイド番組を設定しているのが主たる特色である。エフエム補完中継局は現在6箇所設置しているが、エフエム補完放送においても紀北地区(和歌山・九度山)・田辺地区(田辺・御坊)・新宮地区(新宮・串本)で別々の番組を編成する体制をとっている。エフエム放送局転換後もこの体制は継続するものと思われる。 ・和歌山県には都道府県域民間エフエム放送局が存在しないこと(郵政省〔現:総務省〕から周波数割り当てはなされているが開局へのメドが立っていない)や前記の通り朝日放送ラジオ・MBSラジオ・大阪放送はいずれも和歌山県を放送区域に含めているものの和歌山県内には一切中継局を設置していないことから和歌山放送の独壇場となっているが、気になるのは和歌山県内に5局存在するコミュニティ放送局の存在である。まだ和歌山市・田辺市・橋本市・有田(ありだ)郡湯浅町・西牟婁(にしむろ)郡白浜町にしかないが、今後他の市町村でも開局していけば和歌山放送の特色の一つである地域別放送に大きな影響を及ぼす可能性がある。中国放送ラジオが広島県南東部における地域別放送を取りやめたのは尾道市・福山市でコミュニティ放送局が開局したことが一因であったが、和歌山放送はどのような対応をとるのだろうか。 |
・中波放送のエフエム放送局への転換は聴取者に様々な不利益を与える格好になり、結果聴取者にいろいろな不満を抱かせる恐れがあることを考えたことはあるのだろうか。考えられる聴取者の不利益としては中波中継局の廃止による受信環境の悪化や自社制作番組削減・終夜放送の取りやめ・放送開始時間の繰り下げ・放送終了時間の繰り上げなどの合理化、所属系列変更に伴う番組編成の大幅な変更などが挙げられるが、それで放送局が更に困窮するなどの不利益を被(こうむ)ることは考えられないだろうか。大規模な変更が放送局の終わりの始まりになっては元も子もないのだが…。
・エフエム補完放送は結局全ての民間中波放送局が取り組む結果になったのだが、どこか一社でも取り組まないことを宣言するところがあっても良かったのではないのだろうか。他のところと同じことをしないと様々な面で損をして放送局にとって不利益になるという思いがあったのだろうし、エフエム補完放送開始がエフエム補完放送用周波数割り当て破棄ギリギリの時期になったRFラジオ日本・西日本放送ラジオ(RNC、高松市丸の内)・高知放送ラジオ(RKC、高知市本町三丁目)については総務省が早く開始するように指導を入れてようやく動いたのではないかと思っているのだが、他と同じことをしないことを放送局の特色として持つこともアリではないのだろうか。他と同じことをしない放送局のほうが私は面白いと思うのだが…。
・日本放送協会と民間中波放送局で足並みが揃っていないことはどのように考えているのだろうか。日本放送協会と民間中波放送局で足並みが揃わなかった例としては民間中波放送局の一部が導入しただけにとどまり、今日では3社4中継局でしか実施されていない中波ステレオ放送(注40)が思い出されるが、エフエム補完放送は総務省が強力に推進していることや中継局は恒久的な施設として建設される場合が多いこと、そして日本放送協会でも一部の放送局で実施されていることを考えれば中波ステレオ放送のようにはならないであろう。しかし、日本放送協会については民間中波放送局と同じ悩みを抱えているはずなのに未だにエフエム補完中継局を有していない放送局が少なくない。日本放送協会も現在設置を進めている中波中継局はほとんどエフエム中継局になっている(注41)のだが、日本放送協会にとってエフエム補完放送とは一体いかなる存在なのだろうか。
・エフエム補完放送の知名度が高まっているとは言い難い状況があるのではないのだろうか。例えば中国新聞備後(びんご)本社版朝刊のテレビ・ラジオ欄で番組表が掲載されている民間中波放送局はRSK山陽放送ラジオ・中国放送ラジオ・西日本放送ラジオの3社であるが、3社ともエフエム補完放送を始めてある程度の時間が経っているにもかかわらず今でも中波放送の周波数しか記していない(注42)。RSK山陽放送ラジオ・中国放送ラジオ・西日本放送ラジオとも現在エフエム補完放送で使用している周波数は一つしかない(注43)のだが入れる余裕がないから記さないのだろうか。それとも中国新聞社(広島市中区土橋町)としては中波放送はあくまでも中波放送であり、エフエム放送ではないということを強調するためにあえて記さないでいるのだろうか。
・そもそも中波放送の世界的状況はどうなのだろうか。調べたところヨーロッパの一部の国では中波放送を取りやめているところがあるが、世界的に中波放送は取りやめる方向に進んでいるとは言えないものがある。中波放送を取りやめるか否(いな)かは世界的な状況を見極めた上で判断すべきではないのだろうか。日本が率先して中波放送をやめたとしたら日本を快く思っていない近隣諸国は日本に同調するどころか前に記したように「日本の中波放送局が中波放送をやめるということはそれだけ経済力が低下したということだ。もう日本もおしまいだな」とか「日本は何かと気に入らない。自分達の意のままになるようにしてやれ」などと考えて今より更に高い出力の放送を展開してくる可能性がある。中波放送をやめるのは世界的にやめようという流れになるかデジタル化への移行など何らかの大きな変化が生じる時にするかにしたほうが良いのではないのだろうか。
私自身現在中国放送ラジオは福山エフエム中継局(福山市千田町千田。周波数:94.6MHz)を受信して聴くことがほとんどであり、もし中国放送ラジオ福山中波中継局(福山市北美台。周波数:1530kHz)が停波したとしてもすんなりエフエム放送を受け入れるだろうと思っているのだが、私のように変化をすんなり受け入れる人ばかりではないのが現実である。STVラジオ・北海道放送ラジオ・秋田放送ラジオ以外の民間中波放送局がエフエム放送局に完全に転換するかエフエム放送を主放送に据えて中波放送をエフエム放送の補完として活用するかするようになるまでまだ7年以上時間はあるが、どのように私が抱いた疑問を解決させていくのか。自らやっていることについて説明責任を果たさないことの多い民間放送局ではあるが、甚大な影響の出る変化であることを考えるときちんと聴取者に向き合って頂きたいと思う。
さて、ここからは中国地方の中波放送の現状を記し、今後の展開や注目したい点、疑問点などについて触れていくことにしたい。なお、日本放送協会と民間放送では様々な面で異なることから別々に章を立てて触れていくことにする。
中国地方の中波放送を考える・日本放送協会編
中国地方にある日本放送協会の放送局
中国地方には現在日本放送協会の放送局が5局ある(下表参照)。
放送区域 | 放送局名 | 開局年月日 | 備考 |
---|---|---|---|
鳥取県 | 鳥取放送局 (鳥取市寺町) |
1936年 (昭和11年) 12月14日 |
|
島根県 | 松江放送局 (松江市灘町) |
1932年 (昭和7年) 3月7日 |
2022年度(令和4年度)に現在の演奏所のすぐ南側(松江市灘町の松江市立病院跡地)に新築移転する予定になっている。 |
岡山県 | 岡山放送局 (岡山市北区駅元町) |
1931年 (昭和6年) 2月1日 |
|
広島県 | 広島拠点放送局 (広島市中区大手町二丁目) |
1928年 (昭和3年) 7月6日 |
日本放送協会の中国地方における統括放送局であり、2019年(令和元年)6月14日に広島放送局から改称したが現在でも広島放送局という呼称は使用されている。 ラジオ第一についてはインターネット再送信(radiko・NHKネットラジオらじる★らじる)を実施している(注44)。 |
山口県 | 山口放送局 (山口市中園町) |
1941年 (昭和16年) 4月19日 |
過去には米子市・福山市・下関市にも放送局があったが、いずれも1988年(昭和63年)に支局に再編されたため現在はどの県についても1箇所しか放送局がない状態となっている(注45)。
中国地方にある日本放送協会の中波中継局の状況
中国地方にある日本放送協会の中波中継局の状況は下表の通りである。
※周波数の単位は全てkHz、出力の単位は全てkWとしている。また、本局には中継局名の前に◎を付けている。
県名 | 放送局名 | 中継局名 | 所在地 | ラジオ第一 | ラジオ第二 | 備考 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
周波数 | 出力 | 周波数 | 出力 | |||||
鳥取県 | 鳥取 | ◎鳥取 | 鳥取市安長 | 1368 | 1 | 1125 | 1 | 千代川に近い平地にある。 |
倉吉 | 倉吉市北野 | 1026 | 0.1 | 1359 | 0.1 | 小鴨川に近い平地にある。 | ||
智頭 | 八頭郡智頭町智頭 | 1323 | 0.1 | ― | ― | 八頭郡智頭(ちづ)町中心部の南西にある丘陵地にある。 | ||
日野 | 日野郡日野町下黒坂 | 1584 | 0.1 | ― | ― | 日野郡日野町黒坂地区中心部の北東にある丘陵地にある。 | ||
米子 | 米子市上後藤五丁目 | 963 | 1 | 1521 | 1 | 日本海と中海に挟まれた平地にある。 | ||
若桜 | 八頭郡若桜町浅井 | 1026 | 0.1 | ― | ― | 八東川のそばの平地にある。 | ||
島根県 | 松江 | ◎松江 | 出雲市小山町 | 1296 | 10 | 1593 | 10 | 神戸(かんど)川と斐伊(ひい)川に挟まれた平地にある。 |
石見 | 邑智郡邑南町矢上 | 846 | 0.1 | 1512 | 0.1 | 邑智(おおち)郡邑南(おおなん)町中心部(邑智郡邑南町石見〔いわみ〕地区中心部でもある)にある西南の丘陵地にある。 | ||
川本 | 邑智郡川本町川本 | 1368 | 0.1 | 1602 | 0.1 | 邑智郡川本町中心部の南方に聳える空山(標高:442m)の中腹にある。 | ||
江津 | 江津市江津町 | 1323 | 0.1 | ― | ― | 日本海のそばの平地にある。 | ||
津和野 | 鹿足郡津和野町鷲原 | 999 | 0.1 | 1359 | 0.1 | 津和野川のそばの平地にある。 | ||
浜田 | 浜田市殿町 | 1026 | 0.1 | 1359 | 0.1 | 浜田市中心部にある丘陵地にある。 | ||
匹見 | 益田市匹見町匹見 | 1584 | 0.1 | ― | ― | 匹見川に近い平地にある。 | ||
益田 | 益田市中吉田町 | 1341 | 0.1 | 1539 | 0.1 | 益田川に近い平地にある。 | ||
六日市 | 鹿足郡吉賀町沢田 | 1323 | 0.1 | ― | ― | 鹿足(かのあし)郡吉賀(よしか)町中心部(鹿足郡吉賀町六日市〔むいかいち〕地区中心部でもある)の西方にある丘陵地にある。 | ||
岡山県 | 岡山 | ◎岡山 | 岡山市南区藤田 | 603 | 5 | 1386 | 5 | 笹ヶ瀬川に近い平地にある。 |
久世 | 真庭市久世 | 1323 | 0.1 | ― | ― | 真庭市中心部(真庭市久世〔くせ〕地区中心部でもある)の北方にある丘陵地にある。 | ||
津山 | 津山市伏見町 | 927 | 1 | 1152 | 0.1 | 吉井川に近い平地にある。 | ||
新見 | 新見市金谷 | 1341 | 0.1 | 1125 | 0.1 | 高梁(たかはし)川に近い平地にある。 | ||
北房 | 真庭市上水田 | 1584 | 0.1 | ― | ― | 真庭市北房地区中心部の東方にある丘陵地にある。 | ||
広島県 | 広島拠点 | ◎広島 | 広島市安佐南区西原四丁目 | 1071 | 20 | 702 | 10 | 太田川・古川に近い平地にある。 |
尾道 | 尾道市向島町 | 999 | 1 | 1602 | 1 | NHK広島拠点放送局(広島市中区大手町二丁目)上の呼称は福山中波中継局であるが、本サイトでは尾道中波中継局としている。 瀬戸内海(尾道水道)に近い平地にある。 |
||
呉 | 呉市阿賀町 | 1026 | 0.1 | 1521 | 0.1 | 呉市中心部の東方にある山の上にある。 | ||
庄原 | 庄原市東本町二丁目 | 1161 | 0.1 | 1359 | 0.1 | 庄原市中心部の東方にある丘陵地にある。 | ||
世羅 | 世羅郡世羅町本郷 | 1224 | 0.1 | ― | ― | 世羅郡世羅町中心部(注46)の北方にある山の上にある。 | ||
東城 | 庄原市東城町川西 | 792 | 0.1 | 1602 | 0.1 | 庄原市東城地区中心部の北西にある小高い場所にある。 | ||
福山 | 福山市久松台三丁目 | 1161 | 0.1 | 1467 | 0.1 | NHK広島拠点放送局上の呼称は福山木之庄中波中継局であるが、本サイトでは福山中波中継局としている。 福山市中心部の北西にある丘陵地にある。 |
||
府中 | 府中市土生町 | 1026 | 0.1 | ― | ― | 中国放送ラジオとの共同中波中継局(中国地方では唯一)。 府中市中心部の南方にある丘陵地にある。 |
||
三次 | 三次市十日市町 | 1584 | 0.1 | 1035 | 0.1 | 三次(みよし)市中心部の南方にある丘陵地にある。 | ||
山口県 | 山口 | ◎山口 | 防府市西浦 | 675 | 5 | 1377 | 5 | 瀬戸内海・佐波川に近い平地にある。 |
岩国 | 岩国市旭町三丁目 | 585 | 0.3 | ― | ― | 今津川に近い平地にある。 | ||
下関 | 下関市向洋町一丁目 | 1026 | 0.1 | 1359 | 0.1 | 下関市中心部にある丘陵地にある。 | ||
須佐 | 萩市須佐 | 1368 | 0.1 | ― | ― | 萩市須佐地区中心部の東方にある丘陵地にある。 | ||
萩 | 萩市椿東 | 963 | 1 | 1125 | 1 | 萩市中心部の北方に浮かぶ島(鶴江台)にある丘陵地にある。 |
上表をご覧頂ければうかがえるように中国地方にある日本放送協会の中波中継局は全部で34箇所(ラジオ第一・ラジオ第二兼用22箇所/ラジオ第一専用12箇所)ある(下表参照)。日本放送協会は中継局をきめ細かに設置している印象があるが、岡山県と山口県については民間中波放送局の中波中継局のほうが日本放送協会の中波中継局より多いというのが特筆されるところである。
県名 | 放送局名 | 中波中継局数 | (参考) 民間中波放送局の 中波中継局数 |
備考 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
ラジオ第一/ ラジオ第二 兼用 |
ラジオ第一 専用 |
合計 | ||||
鳥取県 | 鳥取 | 3 | 3 | 6 | 3 | |
島根県 | 松江 | 6 | 3 | 9 | 4 | |
岡山県 | 岡山 | 3 | 2 | 5 | 7 | |
広島県 | 広島拠点 | 7 | 2 | 9 | 7 | |
山口県 | 山口 | 3 | 2 | 5 | 6 | |
合計 | 22 | 12 | 34 | 27 |
中国地方にある日本放送協会のエフエム補完中継局の状況
中国地方における日本放送協会の中波放送のエフエム補完中継局は下表の通りになっている。
(下表をご覧頂くに当たっての注意)
・全てラジオ第一の中継局である(ラジオ第二のエフエム補完中継局は本部〔東京都渋谷区神南二丁目〕及び鹿児島・沖縄両放送局しか所有していない)。
・周波数の単位は全てMHz、出力の単位は全てkWとしている。
県名 | 放送局名 | 中継局名 | 所在地 | 周波数 | 出力 | 開局年月日 | 近隣にある 中波中継局 |
設置理由 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
島根県 | 松江 | 赤名 | 飯石郡飯南町下赤名 | 87.5 | 0.003 | 2015年 (平成27年) 12月17日 |
本局 川本 |
・近隣にある中波中継局との間に高い山があり、受信しづらいこと。 |
隠岐 | 隠岐郡隠岐の島町上西 | 79.4 | 0.1 | 2014年 (平成26年) 12月22日 |
本局 | ・中波中継局からかなり離れていること。 ・隠岐(おき)諸島は日本海の中にあるため国内外の放送局との混信が頻発していること。 |
||
来島 | 飯石郡飯南町野萱 | 89.2 | 0.01 | 2015年 (平成27年) 12月17日 |
本局 川本 |
・近隣にある中波中継局との間に高い山があり、受信しづらいこと。 | ||
頓原 | 飯石郡飯南町佐見 | 88.0 | 0.003 | 2015年 (平成27年) 12月17日 |
本局 川本 |
・近隣にある中波中継局との間に高い山があり、受信しづらいこと。 | ||
日原 | 鹿足郡津和野町枕瀬 | 80.3 | 0.03 | 2019年 (平成31年) 1月9日 |
津和野 匹見 益田 六日市 |
・近隣にある中波中継局との間に高い山があり、受信しづらいこと。 | ||
浜田 | 浜田市三隅町室谷 | 81.7 | 0.1 | 2021年 (令和3年) 3月11日 |
江津 浜田 益田 |
・江津・浜田・益田各中波中継局が送信不能に陥った場合浜田市及びその周辺地域にラジオ第一の放送が届けられるようにすること。 ・前記の中島さんの話からもうかがえるように浜田市及びその周辺では国内外の放送局との混信が頻発していること。 |
||
岡山県 | 岡山 | 高梁 | 高梁市松山 | 89.6 | 0.01 | 2021年 (令和3年) 3月1日 |
本局 新見 北房 |
・近隣にある中波中継局との間に高い山があり、受信しづらいこと。 |
中国地方における日本放送協会の中波放送のエフエム補完中継局は現在7箇所で運用されている。NHK松江放送局(松江市灘町)管内(島根県)に6箇所、NHK岡山放送局(岡山市北区駅元町)管内(岡山県)に1箇所となっている。ちなみにNHK松江放送局が所有する中波放送のエフエム補完中継局の数はNHK鹿児島放送局(鹿児島市本港新町)の8箇所(注47)に次いで多くなっている。
NHK松江放送局の中波放送のエフエム補完中継局設置に対する積極性が際立つ結果が垣間見えるわけであるが、なぜここまで積極的なのか。考えられる理由は次の通りである。
・島根県は山間部にもある程度の人口集積のあるところが多く見られるが、これらの地域における中波放送の受信環境改善で従来の高い塔を建てるのは受信可能範囲が広大になるなどの理由で割に合わないこと。
・隠岐諸島や石見地方(大田〔おおだ〕・江津・浜田・益田各市及び邑智・鹿足両郡)では国内外の放送局との混信が頻発していること。
・平地の川や海が近いところにある中波中継局が多いこと(9局中5局が該当する)。
・出雲地方(松江・出雲〔いずも〕・雲南・安来各市及び飯石〔いいし〕・仁多両郡)は本局(出雲市小山町、周波数:1296kHz)しか中波中継局を設置しなかったため受信しづらい地域が少なくなかったこと。
・国道54号線が通る飯石郡飯南町や国道9号線と国道187号線の合流点がある鹿足郡津和野町日原地区(鹿足郡津和野町中心部でもある(注48))など山間部の幹線道路が通る地域に受信困難地域を残していたこと。
・平地の少ない石見地方に多く中波中継局を設置したこともあるのだが、NHK松江放送局が所有する中波中継局の数はNHK広島拠点放送局と同じ9箇所であり、中波放送の受信環境改善に元々積極的であること。
NHK松江放送局が運用する中波放送のエフエム補完中継局は特筆すべき事柄を持つものが少なくない。それを挙げると次の通りになる。
・隠岐エフエム中継局(隠岐郡隠岐の島〔おきのしま〕町上西。周波数:79.4MHz)。中国地方初の日本放送協会の中波放送のエフエム補完中継局であると同時に中国地方初の中波放送のエフエム補完中継局でもある(後述するが中国地方にある民間中波放送局のエフエム補完中継局が初めて開局したのは隠岐エフエム中継局開局の約7ヶ月後の2015年〔平成27年〕7月21日のことである)。
・飯石郡飯南町は町内3箇所にエフエム補完中継局がある。同じ市区町村内に3箇所も日本放送協会の中波放送のエフエム補完中継局が存在するのは福井市と佐伯(さいき)市、そしてこの飯石郡飯南町だけである(つまり地方自治体としての町で3箇所も日本放送協会の中波放送のエフエム補完中継局が存在するのは飯石郡飯南町だけである)。
・浜田エフエム中継局(浜田市三隅町室谷。周波数:81.7MHz)はNHK松江放送局管内で初めて中波中継局が置かれている市区町村に設置されたエフエム補完中継局である。更に中国地方にある日本放送協会の中波中継局が設置されている市区町村にエフエム補完中継局が設置されたのは浜田市が初めてとなる。
後述するがNHK松江放送局管内にはまだ中波放送の受信困難地域が残されている。対抗関係にある山陰放送ラジオよりはるかにエフエム補完中継局整備に積極的なNHK松江放送局が今後どのようにエフエム補完中継局整備を進めるのか、今後も注目したいところである。
一方、中国地方にある日本放送協会の放送局で二番目にエフエム補完中継局を所有するに至ったのがNHK岡山放送局である。今年3月1日に高梁エフエム中継局(高梁市松山。周波数:89.6MHz)を開局させたのだが、高梁エフエム中継局を設置した理由は高梁市及びその周辺地域におけるラジオ第一放送の受信環境改善であった。対抗関係にあるRSK山陽放送ラジオは高梁市に中波中継局を設置していることを考えるとなぜNHK岡山放送局は今まで高梁市に中波放送の中継局を置かなかったのだろうと思いたくなるのだが、次に挙げる事情があったからではないかと思われる。
・高梁市中心部は新見市北部の鳥取県境に近いところからほぼまっすぐに瀬戸内海に向かって流れている高梁川の中流域にあることから本局(岡山市南区藤田。周波数:603kHz)か新見中波中継局(新見市金谷〔かなや〕。周波数:1341kHz)のどちらかが受信できるためNHK岡山放送局としてはそれで良いという考えがあったこと。
・前記の事情から高梁市郊外ではNHKラジオ第一が受信しづらい地域が少なくなかったのだが、高梁市は高梁川両岸にある狭い平地に市街地があるため高梁市及び周辺地域における受信環境改善を目的とした中波中継局を設置するのに適当な場所がなかったこと。
つまり、いくら高梁市及びその周辺地域に住んでいる方からラジオ第一が受信しにくいので改善して欲しいという声が寄せられたとしても従来の方法ではどうすることもできなかったのである。それを解決させた手段がエフエム補完放送ということになるのだろうが、岡山県には(後述するが)RSK山陽放送ラジオより中波中継局が少ないためにラジオ第一が受信しづらい地域がまだまだあるように思われる。中国地方でエフエム補完放送が最も遅く始まり、未だにエフエム中継局が2箇所しかない岡山県であるがNHK岡山放送局はどのようにエフエム補完中継局整備を進めるのか、今後も注目したいところである。
ここまでは現在運用されているエフエム補完中継局について触れてきたが、更に現在開局に向けて動いているところが2箇所存在する。その状況を示したのが下表である。
(下表をご覧頂くに当たっての注意)
・全てラジオ第一の中継局である(ラジオ第二のエフエム補完中継局は本部及び鹿児島・沖縄両放送局しか所有していない)。
・周波数の単位は全てMHz、出力の単位は全てkWとしている。
県名 | 放送局名 | 中継局名 | 所在地 | 周波数 | 出力 | 開局年月日 | 近隣にある 中波中継局 |
設置理由 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
広島県 | 広島拠点 | 大崎 | 豊田郡大崎上島町中野 | 90.9 | 0.03 | 2022年 (令和4年) 春頃? |
尾道 呉 |
・尾道中波中継局(尾道市向島町。周波数:999kHz)が津波などで浸水し、送信不能に陥った時豊田郡大崎上島町及びその周辺地域にラジオ第一の放送が届けられるようにすること。 ・近隣の中波中継局からはいくらか離れているため豊田郡大崎上島町及びその周辺ではラジオ第一が受信しづらくなっていること。 |
尾道 | 尾道市向島町 | 93.6 | 0.1 | 2022年 (令和4年) 春頃? |
尾道 福山 |
・尾道中波中継局が津波などで浸水し、送信不能に陥った時尾道市及びその周辺地域にラジオ第一の放送が届けられるようにすること。 |
現在のところNHK広島拠点放送局公式サイト(それはこちら)では一切尾道市・豊田郡大崎上島町に設置する予定のエフエム補完中継局に関する情報は記されていないのだが、2020年(令和2年)6月1日に総務省が発表した報道資料「FM補完中継局の免許申請の受付」(それはこちら)を見ると周波数や出力は決定している(注49)。現時点でどこまで準備が進んでいるかは分からないのだが、どちらも2021年度(令和3年度)中の開局を目指すとしていることを考えると今年秋か冬には何らかの動きがあるのではないかと思われる。なお、大崎・尾道両エフエム中継局はNHK広島拠点放送局としては初めてのエフエム補完中継局となることや私が住んでいる福山市から近いところにあることから開局した時は本企画で取り上げることを今考えているところである。
残る中国地方にある日本放送協会の放送局、すなわちNHK鳥取放送局(鳥取市寺町)とNHK山口放送局(山口市中園町)については現在のところエフエム補完中継局設置に向けた動きは起きていないが、災害対策や受信環境改善を目的として設置話が浮上する可能性はある。そこで次の節では今後の中国地方における日本放送協会の中波放送のエフエム補完中継局設置はどのようになるかを考えていくことにしたい。
今後中国地方にある日本放送協会のエフエム補完中継局はどこで整備されるのか
民間中波放送局とは異なって日本放送協会の中波放送についてはエフエム補完放送に取り組む義務は課せられていない。日本放送協会はきめ細かに中継局を設置していることやもし中波放送が送信できなくなったとしてもエフエム放送(NHK-FM)で代替できることが主たる理由である。
しかし、そういう事情があっても日本放送協会は中波放送のエフエム補完中継局設置を各地で行っている。日本放送協会が中波放送のエフエム補完中継局を設置する理由は次の通りである。
・国内外の放送局との混信が頻発している。
・中波中継局が近くになく、受信しづらい。
・近隣にある中波中継局との間に山があって受信しづらい。
・津波などで海のそばにある中波中継局が浸水する恐れがある。
一方で民間中波放送局のように水害により中波中継局が浸水する恐れがあるとか高層建築物の増加により受信しづらくなったとかいう理由でエフエム補完中継局が設置されることは見られないわけである(だから都道府県庁所在地でエフエム補完中継局が設置されているところは福井市しかないし、人口10万人以上の都市でエフエム補完中継局が設置されているのは福井市・富士宮市・尾道市〔計画中〕・新居浜〔にいはま〕市・延岡〔のべおか〕市の5箇所しかない)が、そういう条件で中国地方を見た場合、日本放送協会の中波放送(ラジオ第一)のエフエム補完中継局は今後どこで整備されるのか。ここからは放送局ごとに予想してみることにしたい。
(鳥取放送局の場合)
鳥取放送局が所有する中波中継局は鳥取(本局)・倉吉・智頭・日野・米子・若桜(わかさ)の6箇所(鳥取〔本局〕・倉吉・米子の3箇所はラジオ第一・ラジオ第二兼用。智頭・日野・若桜の3箇所はラジオ第一専用)であり、鳥取県内に万遍なく設置されていることがうかがえる。中国地方にある日本放送協会の放送局では唯一理想的な中波中継局の配置を行っていると考えても良い。
そんな鳥取放送局の中波放送の受信状況についての課題を挙げると次の通りになる。
・日本海沿岸地域を中心に国内外の放送局との混信が起きる可能性が高いこと。
・幹線道路が通っているが地形上の問題から中波放送が受信しづらい地域がいくらか存在すること。
・津波などで浸水する恐れのある地域があること。
今記したことから考えると鳥取放送局が中波放送のエフエム補完中継局を設置する可能性がある地域は下表に示したところとなる。
理由 | 設置する可能性がある地域 |
---|---|
地形上の問題による受信困難 | ・鳥取市佐治地区 |
国内外の放送局との混信 | ・日本海沿岸部(鳥取市・境港市・米子市・岩美郡岩美町・西伯郡大山〔だいせん〕町・西伯郡日吉津〔ひえづ〕村・東伯郡琴浦町・東伯郡北栄町・東伯郡湯梨浜町) |
津波などによる浸水 | ・日本海沿岸部(鳥取市・境港市・米子市・岩美郡岩美町・西伯郡大山町・西伯郡日吉津村・東伯郡琴浦町・東伯郡北栄町・東伯郡湯梨浜町) |
(松江放送局の場合)
松江放送局が所有する中波中継局は松江(本局)・石見・川本・江津・津和野・浜田・匹見・益田・六日市の9箇所(松江〔本局〕・石見・川本・津和野・浜田・益田の6箇所はラジオ第一・ラジオ第二兼用。江津・匹見・六日市の3箇所はラジオ第一専用)である。中波中継局の数は広島拠点放送局と同じであり、受信環境改善に積極的な様子をうかがわせている。
しかし、島根県を令制国ごとに分けると出雲地方1箇所(本局)・石見地方8箇所(石見・川本・江津・津和野・浜田・匹見・益田・六日市)となっており、隠岐郡だけで構成される隠岐地方については一切ない。このため出雲地方の山間部では受信しづらい地域が少なくないし、隠岐地方については国内外の放送局との混信が頻発するようになった。そこで松江放送局としてはいち早くエフエム補完放送を導入するに至ったものと思われる。これまでに赤名・隠岐・来島・頓原・日原・浜田の6箇所に設置しており、その数は鹿児島放送局(8箇所)に次いで多い。
そんな松江放送局の中波放送の受信状況についての課題を挙げると次の通りになる。
・島根県西部や隠岐諸島を中心に国内外の放送局との混信が頻発していること。
・幹線道路が通っているが地形上の問題から中波放送が受信しづらい地域がいくらか存在すること。
・津波などで浸水する恐れのある地域があること。
今記したことから考えると松江放送局が中波放送のエフエム補完中継局を設置する可能性がある地域は下表に示したところとなる。
理由 | 設置する可能性がある地域 |
---|---|
地形上の問題による受信困難 | ・雲南市南西部(掛合〔かけや〕・吉田地区) ・大田市 ・邑智郡美郷町大和(だいわ)地区 ・仁多郡奥出雲(おくいずも)町 |
国内外の放送局との混信 | ・日本海沿岸部(松江市・出雲市・大田市) |
津波などによる浸水 | ・日本海沿岸部(松江市・出雲市・大田市) |
(岡山放送局の場合)
岡山放送局が所有する中波中継局は岡山(本局)・久世・津山・新見・北房の5箇所(岡山〔本局〕・津山・新見の3箇所はラジオ第一・ラジオ第二兼用。久世・北房の2箇所はラジオ第一専用)である。中波中継局の数は山口放送局と同じ5箇所であり、対抗関係にあるRSK山陽放送ラジオ(岡山〔本局〕・落合・笠岡・高梁・津山・新見・備前の7箇所)よりも少なくなっている。中波中継局の数が少ない理由としては本局が岡山県南部のほとんどの地域で受信でき、中継局を設置する必要がなかったことや岡山県は中国山地に源を発し、岡山平野を通って瀬戸内海に注ぐ川がいくつもあることや山間部でもある程度まとまった平地(盆地)がある場所が多数見られることなど地形的には恵まれていたことなどが挙げられる。
そんな岡山放送局の中波放送の受信状況についての課題を挙げると次の通りになる。
・幹線道路が通っているが地形上の問題から中波放送が受信しづらい地域がいくらか存在すること。
・津波などで浸水する恐れのある地域があること。
今記したことから考えると岡山放送局が中波放送のエフエム補完中継局を設置する可能性がある地域は下表に示したところとなる。
理由 | 設置する可能性がある地域 |
---|---|
地形上の問題による受信困難 | ・真庭市北部(川上・中和〔ちゅうか〕・八束・湯原地区) |
国内外の放送局との混信 | ― |
津波などによる浸水 | ・瀬戸内海沿岸部(岡山市・浅口市・笠岡市・倉敷市・瀬戸内市・玉野市・備前市) |
(広島拠点放送局の場合)
広島拠点放送局が所有する中波中継局は広島(本局)・尾道・呉・庄原・世羅・東城・福山・府中・三次の9箇所(広島〔本局〕・尾道・呉・庄原・東城・福山・三次の7箇所はラジオ第一・ラジオ第二兼用。世羅・府中の2箇所はラジオ第一専用)である。広島県を令制国ごとに分けると安芸(あき)地区(広島市・安芸高田〔あきたかた〕市・江田島市・大竹市・呉市・竹原市・廿日市市・東広島市・安芸郡・豊田郡・山県〔やまがた〕郡)に2箇所(本局・呉)、備後地区(尾道市・庄原市・福山市・府中市・三原市・三次市・神石郡・世羅郡)に7箇所(尾道・庄原・世羅・東城・福山・府中・三次)となっているが、安芸地区に中継局が少ないのは本局(広島市安佐南〔あさみなみ〕区西原四丁目。周波数:1071kHz)の出力がラジオ第一は20kWと中国地方にある日本放送協会の中波中継局では最も高く設定されていることが理由と思われる。
そんな広島拠点放送局の中波放送の受信状況についての課題を挙げると次の通りになる。
・幹線道路が通っているが地形上の問題から中波放送が受信しづらい地域がいくらか存在すること。
・津波などで浸水する恐れのある地域があること。
今記したことから考えると広島拠点放送局が中波放送のエフエム補完中継局を設置する可能性がある地域は下表に示したところとなる。
理由 | 設置する可能性がある地域 |
---|---|
地形上の問題による受信困難 | ・尾道市御調(みつぎ)地区 ・庄原市高野地区 ・東広島市(安芸津〔あきつ〕地区を除く(注50)) ・三次市作木地区 ・神石郡神石高原町 ・山県郡安芸太田(あきおおた)町 ・山県郡北広島町 |
国内外の放送局との混信 | ― |
津波などによる浸水 | ・瀬戸内海沿岸部(広島市・江田島市・大竹市・呉市・廿日市〔はつかいち〕市・福山市・安芸郡) |
(山口放送局の場合)
山口放送局が所有する中波中継局は山口(本局)・岩国・須佐・下関・萩の5箇所(山口〔本局〕・下関・萩の3箇所はラジオ第一・ラジオ第二兼用。岩国・須佐の2箇所はラジオ第一専用)である。中波中継局の数は岡山放送局と同じ5箇所であり、対抗関係にある山口放送ラジオ(周南〔本局〕・山口・岩国・下関・須佐田万川〔すさたまがわ〕・萩の6箇所)よりも少なくなっている。理由としては本局(防府〔ほうふ〕市西浦。周波数:675kHz)が山口放送ラジオの周南本局(周南市大津島。周波数:765kHz)及び山口中波中継局(山口市黒川。周波数:765kHz)とほぼ同じ地域に電波を送れていることで山口市や周南市に中継局を設置しなくても良くなったことや平地(平野・盆地)が多いことが考えられる。
そんな山口放送局の中波放送の受信状況についての課題を挙げると次の通りになる。
・日本海沿岸地域を中心に国内外の放送局との混信が起きる可能性が高いこと。
・幹線道路が通っているが地形上の問題から中波放送が受信しづらい地域がいくらか存在すること。
・津波などで浸水する恐れのある地域があること。
今記したことから考えると山口放送局が中波放送のエフエム補完中継局を設置する可能性がある地域は下表に示したところとなる。
理由 | 設置する可能性がある地域 |
---|---|
地形上の問題による受信困難 | ・山口市阿東地区 ・岩国市北部(錦・本郷・美川・美和地区) ・下関市北東部(菊川・豊田地区) ・周南市北部(鹿野・都濃〔つの〕地区) ・長門(ながと)市 ・美祢(みね)市 ・柳井(やない)市 ・大島郡周防大島(すおうおおしま)町 ・熊毛郡上関・田布施・平生(ひらお)各町 |
国内外の放送局との混信 | ・日本海沿岸部(下関市・長門市・萩市・阿武郡) |
津波などによる浸水 | ・瀬戸内海沿岸部(山口市・岩国市・宇部市・下松〔くだまつ〕市・山陽小野田市・下関市・周南市・光市・柳井市・大島郡周防大島町・玖珂〔くが〕郡和木町・熊毛郡上関町・熊毛郡田布施町・熊毛郡平生町) ・日本海沿岸部(下関市・長門市・萩市・阿武郡) |
(まとめ)
日本放送協会がエフエム補完中継局を設置する条件を基に中国地方にある放送局がもし今後中波放送のエフエム補完中継局を設置するとしたらどこに設置するかを予想してみたのだが、(私見ではあるのだが)かなり多いことに驚かされた。しかし、日本放送協会の経営委員会で中継局設置が審議されるのは年に一回程度であり、その際設置が決定する中継局が数箇所だけという現状を考えると多くの要望が寄せられているところや費用対効果が高いところ、喫緊(きっきん)の課題になっているところから手を付けることになるものと思われる。早急に整備したほうが良いのでは…と思うところはあるのだが、今は状況を静観する以外に方法はない。
日本放送協会の中波放送の今後について気になる点
ここまで中国地方にある日本放送協会の中波放送のエフエム補完放送について記してきたのだが、日本放送協会編を締めくくるに当たって私として日本放送協会の中波放送の今後について気になる点を記すと次の通りになる。
・日本放送協会は中波放送のエフエム補完放送をどのようにとらえているのかが分からないこと。日本放送協会の中波放送も民間中波放送局と同じ悩みを抱えているはずであるが、未だにエフエム補完放送の整備方針について見解を明らかにしていない。日本放送協会としてはエフエム補完放送はあくまでも補完であり、中波放送は世界的に、言い換えれば近隣諸国全てで取りやめようとかラジオ放送がテレビ放送に続いてデジタル化されるとかいうような動きが起きない限りは維持するという考えを持っているのではないかと思うのだが、日本放送協会の中波放送の中継局283箇所(うち5箇所は計画中)のうちエフエム電波を用いているエフエム補完中継局の数が56箇所(うち5箇所は計画中)に上ること(注51)を考えるとそろそろ見解を示しても良いのでは…という気がする(ただそれでも民間中波放送局のエフエム補完中継局の数や割合には遠く及ばないのだが…(注52))。
・日本放送協会はラジオ第二は本当に廃止する考えでいるのかが分からないこと。本作の冒頭でも記したように日本放送協会は今年1月13日に開催された第1,369回経営委員会において2025年度(令和7年度)に中波放送を二波体制から一波体制に移行させることを検討することを決めているが、整理対象にしているのはラジオ第二であるとは一切言っていない。しかし、日本放送協会のラジオ第二への対応に積極性が見られないことや聴取者が減少していることなどからラジオ第二が整理対象になるのだろうと思っている方が少なくない。日本放送協会としては反対する意見が出ることなどからラジオ第二を整理対象にしているとは明言しないでいるのだろうが、本当に整理するのであれば多くの方々が受け入れるような対案をしっかり考え、聴取者に示す必要があるのではないのだろうか。まだ検討段階であり、本当に整理すると決まったわけではないのだが、多方面に甚大な影響を及ぼすことであるだけに慎重に臨むことを要望したい。
・日本放送協会の各放送局の地元番組があまりにも少なすぎるのではないかと感じていること。下表は中国地方にある日本放送協会の放送局制作のラジオ番組(ニュース・天気予報を除く)の一覧であるが、確かに民間中波放送局や都道府県域民間エフエム放送局に比べると地元番組は少ないことがうかがえる。日本放送協会としては全国ネットの生放送番組(情報番組・国会中継・スポーツ中継)を多く設定したほうが臨時ニュースを入れやすいという考えを持っていることや地元の情報はそれぞれの地域の民間中波放送局や都道府県域民間エフエム放送局、コミュニティ放送局が担うべきだという、放送局の特性を生かした住み分けを考えていること、聴取率は気にしていないことなどが理由なのだろうが、民間中波放送局または都道府県域民間エフエム放送局が受信できない地域やコミュニティ放送局が存在しない地域が少なくないことや放送局の更なる合理化を懸念する声が少なくないこと(注53)などを考えればもう少し地域密着の番組があっても良いのでは…と思いたくなる。
放送局名 | 放送波 | 番組名 | 放送日時 | 備考 | |
---|---|---|---|---|---|
曜日 | 時間 | ||||
鳥取 | 第一 | やしろ荘でごにょごにょ | 金 | 午後5時5分〜午後5時55分 | 「中国! ちゅーもく! ラジオ」で年6回放送。 |
松江 | 第一 | まるっと☆しまね | 金 | 午後5時5分〜午後5時55分 | 「中国! ちゅーもく! ラジオ」で随時放送。 |
岡山 | 第一 | おからじ! | 金 | 午後5時5分〜午後5時55分 | 「中国! ちゅーもく! ラジオ」で随時放送。 |
広島拠点 | 第一 | おはよう中国 | 月〜土 | 午前7時40分〜午前8時 | 中国地方全域で放送。 午前7時58分〜午前8時はそれぞれの放送局において交通情報を流しているためそこだけ各局別編成となる。 |
第一 | ひろしま コイらじ | 月〜木 | 午後5時5分〜午後5時55分 | 広島拠点放送局管内(広島県)だけで放送。 | |
第一 | 中国! ちゅーもく! ラジオ | 金 | 午後5時5分〜午後5時55分 | 中国地方全域で放送。 | |
山口 | 第一 | YAMAGUTIC | 金 | 午後5時5分〜午後5時55分 | 「中国! ちゅーもく! ラジオ」で随時放送。 |
・中波放送の中継局の設置計画が年に数箇所しか決定しない現状では心配しなくても良いことではあるのだが、中波放送のエフエム補完中継局の整備が進めば近い将来エフエム放送の立場が微妙なものになってくる恐れがあること。同じ音質で番組を楽しめるようになることやラジオ第一とエフエム放送で同じ番組を同時に流す時間帯があることがその理由であるが、ラジオ第二に続いてエフエム放送も聴かれなくなったり不要論が出たりしないように住み分けを考えることやそれであっても補完関係を構築することが求められるのではないのだろうか。
・今後の少子化による人口減少で受信料収入も減少するため更なる合理化を断行する恐れがあること。考えられるものとしては中継局の廃止や放送局の支局などへの再編であるが、人口が減少し続けていることや前にも触れたように地元番組が少なくなっていることなどを考えればあり得ないことではないのでは…と思いたくなる。現に北海道では今春、現在は道内7箇所の放送局でそれぞれ制作され、総合テレビで放送されている平日夕方の地域番組を道内4箇所の放送局での制作に集約することを打ち出したのだが、こういうことが北海道以外でも起きないとは言えないのではないのだろうか。
何度も記すように日本放送協会は今後も中波放送は継続する可能性が高い。しかし、民間中波放送局におけるエフエム補完放送が普及し、民間中波放送局のほとんどが中波放送をやめてエフエム放送局に転換するかエフエム放送を主放送に据えて中波放送をエフエム放送の補完として活用するかすることを決めたことを考えれば将来どのようにするのかなどをきちんと公表したほうが良いように思われる。その結果賛否両論の意見が出てくるだろうがどれだけその意見に耳を傾け、より良い放送体制を築いていくのか。それが日本放送協会の今後の課題ではないのだろうか。
中国地方の中波放送を考える・民間放送編
中国地方にある民間中波放送局
中国地方には現在民間中波放送局が4社ある(下表参照)。
放送区域 | 放送局名 | 開局年月日 | 特色など |
---|---|---|---|
鳥取県 島根県 |
山陰放送 (BSS、米子市西福原一丁目) |
1954年 (昭和29年) 3月1日 |
・本社を島根県境に接している米子市に置いたこともあり、開局当初から鳥取・島根両県を放送区域としている。 ・中国地方では初めて県庁所在地以外の都市に本社を置いた民間放送局でもある。 ・開局当初の社名はラジオ山陰で略称はRSBだったが、テレビ・ラジオ兼営局移行後の1961年(昭和36年)6月1日に現在の社名・略称に変更している。 ・毎日正午前後に放送されている邦楽リクエスト番組「音楽の風車」はサービス放送が始まった1954年(昭和29年)2月21日からほとんど休まず続いている。 ・中国地方にある都道府県域民間ラジオ放送局では唯一日曜日深夜(月曜日早朝)だけでなく土曜日深夜(日曜日早朝)にも放送休止を設定している。 ・エフエム補完中継局は放送区域としている鳥取県・島根県に1箇所ずつしか設置していない。島根県側ではNHK松江放送局がエフエム補完中継局設置に積極的であることを考えると中継局を設置しても良いようなところはあるのだが、動きは鈍い。 |
岡山県 | RSK山陽放送 (RSK、岡山市北区天神町) |
1953年 (昭和28年) 10月1日 |
・開局当初の社名は山陽放送だったが、認定放送持株会社・RSKホールディングス(岡山市北区丸の内二丁目)設立に伴い2019年(平成31年)4月1日に現在の社名に変更している。 ・中国地方初の民間テレビ放送局であり(注54)、中国地方初のテレビ・ラジオ兼営の民間放送局でもある(1958年〔昭和33年〕6月1日移行)。 ・今年6月6日に本社は岡山市北区丸の内二丁目から現在地に移転したが、完全移転ではなく、ラジオ部門の大半は旧本社で引き続き業務を行っている(注55)。 ・民間中波放送局としては初めて放送区域内の全ての中波中継局の周波数を統一したところでもある(1980年〔昭和55年〕7月7日実施)。 ・今春の番組改編で日曜日深夜の放送終了時間を1時間繰り上げ、月曜日午前0時としたが、月曜日早朝の放送開始時間も1時間繰り上げ、月曜日午前3時に放送を開始するようになった(つまり日曜日深夜〔月曜日早朝〕に3時間設定している放送休止時間を1時間早めたということである)。その理由ははっきりしないが、日曜日深夜(月曜日早朝)に放送休止を設定している民間ラジオ放送局で最も早く放送を開始するところになっている。 ・月曜日の放送開始を午前3時に繰り上げたり平日の午前中に毎日5時間30分に及ぶワイド番組を設定したり平日昼のワイド番組について岡山市中心部の商店街に設けたサテライトスタジオから放送したり五大都市(札幌・東京・名古屋・大阪・福岡)以外にある民間放送局としては初めて認定放送持株会社を設立したりするなど意欲的・挑戦的な態度が随所に見える放送局である。一方でワイド番組を含めて長寿番組があまりないこと(注56)やradikoへの参入が政令指定都市に本社を置いている民間中波放送局と中波ステレオ放送を実施していた民間中波放送局では最後になったこと(注57)、エフエム補完放送は中国地方では最後に開始しただけでなく未だに1箇所しか中継局を有していないことが難点と言えよう。 |
広島県 | 中国放送 (RCC、広島市中区基町) |
1952年 (昭和27年) 10月1日 |
・中国地方初の民間放送局である。 ・開局当初の社名はラジオ中国だったが、テレビ・ラジオ兼営局移行後の1967年(昭和42年)4月1日に現在の社名に変更している。ちなみにラジオ○○という社名で開局し、テレビ・ラジオ兼営局に移行した民間中波放送局で最後に社名を変更したところでもある。 ・本局(江田島市沖美町美能。周波数:1350kHz)の出力は20kWとなっており、中国地方にある民間中波放送局では最も高い出力になっている。 ・RSK山陽放送ラジオのように中波中継局の周波数を統一することは本局の出力が20kWと高いことなどから断念されたが、放送区域の広島県を広島地区(本局。周波数:1350kHz)・備南地区(福山・府中・三原各中波中継局。周波数:1530kHz)・備北地区(庄原・東城・三次各中波中継局。周波数:1458kHz)の三つに分け、それぞれの地区で周波数を統一する方法をとっている。一方でエフエム補完中継局は現在5箇所(広島・久井・西条・福山・三次)有しているが、周波数は94.6MHzで統一している。 ・中国放送ラジオの人気番組の一つとなっているのが広島東洋カープの公式戦中継である。開局5日目の1952年(昭和27年)10月5日に初めて放送してから全ての公式戦を中継したわけではないのだが70年近く続いている。この他平日・週末に設定されているワイド番組には長寿、すなわち10年以上続いているものが多く、特に1973年(昭和48年)4月16日に放送を開始した平日朝の情報番組「おはようラジオ」は中国地方にある民間ラジオ放送局が制作・放送するワイド番組で最長寿になっている。 ・独自路線をとることが多い。例えば平日(火曜日〜土曜日)の午前3時〜午前5時について山陰放送ラジオ・RSK山陽放送ラジオ・山口放送ラジオはTBSラジオ制作の「CITY CHILL CLUB」をネットしているが、中国放送ラジオは1976年(昭和51年)12月から現在に至るまで一貫して文化放送制作の番組をネットしている(注58)。 |
山口県 | 山口放送 (KRY、周南市徳山) |
1956年 (昭和31年) 4月1日 |
・中国地方では最後に開局した民間中波放送局であり、中国地方では最後に県庁所在地以外の都市に本社を置いた都道府県域民間放送局でもある。 ・開局当初の社名はラジオ山口だったが、テレビ・ラジオ兼営局移行後の1961年(昭和36年)6月1日に現在の社名に変更している。 ・エフエム補完中継局設置に積極的であり、2018年(平成30年)12月に所有する中波放送用の中継局の数が19箇所(内訳は中波中継局6局/エフエム補完中継局13局)となったことで日本にある民間中波放送局で最も多くの中継局を所有する放送局となった(エフエム補完中継局についても同じ)。 ・RSK山陽放送ラジオのように中波中継局の周波数を統一することは本局(周南市大津島。周波数:765kHz)が山梨放送ラジオ(YBS、甲府市北口二丁目)の中波放送と同じ周波数を用いていることなどから断念されたが、エフエム補完中継局は瀬戸内海側(周南・阿東・岩国・宇部・下関・周防大島〔すおうおおしま〕・柳井・山口鴻ノ峯各エフエム補完中継局)については92.3MHzに、日本海・響灘側(須佐田万川〔すさたまがわ〕・豊浦・長門・萩・美祢各エフエム補完中継局)については86.4MHzにそれぞれ統一している。 ・エフエム補完中継局設置に積極的な面から先進的な放送局という印象を抱く方がいるかもしれないが、実は保守的な一面も持っている。昭和時代末期から平成時代初頭にかけて中国地方の大動脈として君臨していた中国自動車道が放送区域の山口県を東西に貫いているにもかかわらず終夜放送の実施は平成時代に入ってからだったし、radikoへの参入も中国地方にある民間中波放送局では最後になっている。 |
中国地方にある民間中波放送局の中波中継局の状況
中国地方にある民間中波放送局の中波中継局の状況は下表の通りである。
※周波数の単位は全てkHz、出力の単位は全てkWとしている。また、本局には中継局名の前に◎を付けている。
都道府県名 | 放送局名 | 中継局名 | 所在地 | 周波数 | 出力 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
鳥取県 | 山陰放送 | ◎米子 | 米子市彦名町 | 900 | 5 | 中海に近い平地にある。 |
鳥取 | 鳥取市里仁 | 1431 | 1 | 千代川と湖山池に挟まれた平地にある。 | ||
倉吉 | 倉吉市和田東町 | 1557 | 0.1 | 倉吉市中心部の北方にある丘陵地にある。 | ||
島根県 | 山陰放送 | 出雲 | 出雲市高松町 | 1431 | 1 | 神戸川に近い平地にある。 |
大田 | 大田市大田町大田 | 1485 | 0.1 | 大田市中心部のすぐ近くにある丘陵地にある。 | ||
浜田 | 浜田市瀬戸ヶ島町 | 1557 | 0.1 | 浜田市中心部西方の日本海に浮かぶ馬島の丘の上にある。 | ||
益田 | 益田市中島町 | 1431 | 0.1 | 高津川と益田川に挟まれた平地にある。 | ||
岡山県 | RSK 山陽放送 |
◎岡山 | 岡山市北区撫川 | 1494 | 10 | 足守川に近い平地にある。 |
落合 | 真庭市杉山 | 1494 | 1 | 真庭市中心部(真庭市久世地区中心部でもある)の南西、真庭市落合地区中心部の北西にある山の上にある。 | ||
笠岡 | 笠岡市神島外浦 | 1494 | 0.1 | 笠岡市中心部の南方に聳える栂丸(つがのまる)山(標高:306m)の山頂近くにある。 | ||
高梁 | 高梁市松原町松岡 | 1494 | 1 | 高梁市中心部の西方にある山の上にある。 | ||
津山 | 津山市林田 | 1494 | 1 | 津山市中心部の近くにある丘陵地にある。 | ||
新見 | 新見市新見 | 1494 | 1 | 新見市中心部の東方にある山の上にある。 | ||
備前 | 和気郡和気町田土 | 1494 | 1 | 和気郡和気町佐伯(さえき)地区中心部の北東にある山の上にある。 | ||
広島県 | 中国放送 | ◎広島 | 江田島市沖美町美能 | 1350 | 20 | 能美島北部の瀬戸内海に面した平地にある。 |
庄原 | 庄原市西本町二丁目 | 1458 | 1 | 戸郷川のそばの平地にある。 | ||
東城 | 庄原市東城町川西 | 1458 | 0.1 | 成羽(なりわ)川のそばの平地にある。 | ||
福山 | 福山市北美台 | 1530 | 1 | 福山市中心部の北方にある丘陵地にある。 敷地内には中国放送福山支社(中国放送としては福山放送局と呼称している)がある。 |
||
府中 | 府中市土生町 | 1530 | 0.1 | NHK広島拠点放送局との共同中波中継局(中国地方では唯一)。 府中市中心部の南方にある丘陵地にある。 |
||
三原 | 三原市明神三丁目 | 1530 | 1 | 沼田(ぬた)川と天井(てんじょう)川に挟まれた平地にある。 | ||
三次 | 三次市南畑敷町 | 1458 | 0.1 | 馬洗川に近い平地にある。 | ||
山口県 | 山口放送 | ◎周南 | 周南市大津島 | 765 | 5 | 大津島北部の瀬戸内海に面した平地にある。 |
山口 | 山口市黒川 | 765 | 0.3 | 九田(くでん)川に近い平地にある。 | ||
岩国 | 岩国市尾津町一丁目 | 918 | 1 | 岩国市中心部の南西にある丘陵地にある。 | ||
須佐田万川 | 萩市須佐 | 765 | 0.3 | 萩市須佐地区中心部の北東にある丘陵地にある。 | ||
下関 | 下関市上田中町一丁目 | 918 | 1 | 下関市中心部にある丘陵地にある。 | ||
萩 | 萩市椿東 | 1485 | 1 | 阿武川(松本川)に近い平地にある。 |
上表をご覧頂ければうかがえるように中国地方にある民間中波放送局の中波中継局は全部で27箇所ある(下表参照)。
放送局名 | 中波中継局数 | 備考 |
---|---|---|
山陰放送 | 7 | 放送区域としている鳥取県・島根県それぞれに中継局がある。 県ごとの中継局の内訳は鳥取県3箇所・島根県4箇所となっている。 |
RSK山陽放送 | 7 | |
中国放送 | 7 | |
山口放送 | 6 | |
合計 | 27 |
上表から山陰放送ラジオ・RSK山陽放送ラジオ・中国放送ラジオの中波中継局の数が同じであり、山口放送ラジオの中波中継局は前記3社より一つ少ないことがうかがえるわけであるが、それぞれの民間中波放送局の中波中継局の設置状況を示すと下表の通りになる。
放送局名 | 状況 |
---|---|
山陰放送 | ・山陰地方、すなわち鳥取県・島根県を貫いている幹線(JR山陰本線・国道9号線・山陰自動車道)の沿線にある主要都市に設置している(注59)。 ・山間部や隠岐諸島には一切中継局を設置していない。 ・1960年(昭和35年)頃江津市に中継局を設置しようとしたが結局断念したことがある。 |
RSK山陽放送 | ・岡山県南部を東西に貫いているJR山陽新幹線・JR山陽本線・山陽自動車道・国道2号線の沿線地域に3箇所、岡山県北部を東西に貫いている中国自動車道の沿線地域に3箇所それぞれ設置している。それに加えて岡山県中部にある人口集積地・高梁市に中継局を設置しており、結果放送区域となる岡山県全域に万遍なく中継局を設置した格好になっている。 |
中国放送 | ・広島地区に1箇所、備南地区に3箇所、備北地区に3箇所それぞれ設置している。 ・しかし地区境に当たる地域、すなわち東広島市や世羅郡世羅町などには中継局がなく、その地域では受信しづらくなっている。 ・また、複数の高速道路や国道路線が集まっている山県郡安芸太田(あきおおた)・北広島両町はどの中波中継局との間にも山があるため受信しづらくなっている。いつだったか中国新聞朝刊に中継局設置は様々な理由で難しいというようなことが書かれていたことがある。 |
山口放送 | ・ |
中国地方にある民間中波放送局のエフエム補完中継局の状況
今後中国地方にある民間中波放送局のエフエム補完中継局はどこで整備されるのか
今後の中国地方にある民間中波放送局の今後について気になる点
新たな段階に入った中波放送を迎え撃つエフエム放送局の現状
ラジオ放送の今後を考える
(注釈コーナー)
注1:日本放送協会は第1,369回経営委員会において衛星放送も2023年度(令和5年度)に現在の四波体制から三波体制に移行させ、将来は二波体制にすることを検討することも明らかにしている。こちらも整理対象は明らかにしていないのだが、視聴者からの反発が予想されるところである。
注2:民間中波放送局の系列は二つ存在する。一つはTBSラジオを総本山とするジャパン・ラジオ・ネットワーク(JRN)であり、もう一つはニッポン放送・文化放送を総本山とする全国ラジオネットワーク(NRN)である。民間中波放送局の大半はJRN・NRN両系列に属している(中国地方にある民間中波放送局は全てこれに該当する)が、JRN系列にしか属していないところやNRN系列にしか属していないところもいくつかある。詳細はこちらで触れているので併せてご覧頂きたい。
注3:今年6月16日時点の民間中波放送局のエフエム補完放送の状況は下表の通りである。
(下表をご覧頂くに当たっての注意)
・「開始年月日」は当該民間中波放送局が初めてエフエム電波を用いた中継局(いわゆるエフエム中継局)を開局させた日を記している。よってエフエム補完放送創設前にエフエム中継局が開局した民間中波放送局がいくつか存在する。
・社名や本社所在地、中継局数は本日、すなわち2021年(令和3年)6月16日時点のものを記している。
・民間中波放送局ではなく市区町村が免許を所有している受信障害対策中継局(いわゆるギャップフィラー中継局)は中継局数には含めていない。
順位 | 放送局名 | 開始年月日 | 中継局数 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1 | 北日本放送 (KNB、富山市牛島町) |
1991年 (平成3年) 9月26日 |
3 | 結果的に日本で初めてエフエム電波を用いた中継局を設置した放送局である(設置理由は混信対策)。 |
2 | ラジオ沖縄 (ROK、那覇市西一丁目) |
2001年 (平成13年) 4月1日 |
9 | |
3 | 琉球放送 (RBC、那覇市久茂地二丁目) |
2001年 (平成13年) 4月1日 |
9 | |
4 | 南海放送 (RNB、松山市本町一丁目) |
2014年 (平成26年) 12月1日 |
12 | エフエム補完放送制度創設後初めてエフエム中継局を開局させた放送局である。 |
5 | 南日本放送 (MBC、鹿児島市高麗町) |
2015年 (平成27年) 1月1日 |
6 | |
6 | 秋田放送 (ABS、秋田市中通七丁目) |
2015年 (平成27年) 3月2日 |
1 | |
7 | IBC岩手放送 (IBC、盛岡市志家町) |
2015年 (平成27年) 3月29日 |
8 | |
8 | 山口放送 (KRY、周南市徳山) |
2015年 (平成27年) 7月21日 |
13 | 日本で最も多くのエフエム補完中継局を有する放送局である。 |
9 | 茨城放送 (IBS、水戸市千波町) |
2015年 (平成27年) 8月17日 |
3 | 愛称:Lucky FM 茨城放送。 |
10 | CBCラジオ (CBC、名古屋市中区新栄一丁目) |
2015年 (平成27年) 10月1日 |
1 | |
11 | 東海ラジオ放送 (SF、名古屋市東区東桜一丁目) |
2015年 (平成27年) 10月1日 |
1 | |
12 | 長崎放送 (NBC、長崎市上町) |
2015年 (平成27年) 10月1日 |
5 | |
13 | 新潟放送 (BSN、新潟市中央区川岸町三丁目) |
2015年 (平成27年) 10月20日 |
2 | |
14 | 中国放送 (RCC、広島市中区基町) |
2015年 (平成27年) 12月1日 |
5 | |
15 | TBSラジオ (TBS、東京都港区赤坂五丁目) |
2015年 (平成27年) 12月7日 |
1 | |
16 | ニッポン放送 (LF、東京都千代田区有楽町一丁目) |
2015年 (平成27年) 12月7日 |
1 | |
17 | 文化放送 (QR、東京都港区浜松町一丁目) |
2015年 (平成27年) 12月7日 |
1 | |
18 | ラジオ福島 (RFC、福島市下荒子) |
2016年 (平成28年) 1月27日 |
8 | |
19 | 朝日放送ラジオ (ABC、大阪市福島区福島一丁目) |
2016年 (平成28年) 3月19日 |
1 | |
20 | MBSラジオ (MBS、大阪市北区茶屋町) |
2016年 (平成28年) 3月19日 |
1 | 愛称:Mラジ。 |
21 | 大阪放送 (OBC、大阪市港区弁天一丁目) |
2016年 (平成28年) 3月19日 |
1 | 愛称:ラジオ大阪。 |
22 | RKB毎日放送 (RKB、福岡市早良区百道浜二丁目) |
2016年 (平成28年) 3月28日 |
4 | |
23 | 九州朝日放送 (KBC、福岡市中央区長浜一丁目) |
2016年 (平成28年) 3月28日 |
4 | |
24 | 宮崎放送 (MRT、宮崎市橘通西四丁目) |
2016年 (平成28年) 4月1日 |
2 | |
25 | 熊本放送 (RKK、熊本市中央区山崎町) |
2016年 (平成28年) 5月1日 |
5 | |
26 | 和歌山放送 (WBS、和歌山市湊本町三丁目) |
2016年 (平成28年) 5月30日 |
6 | |
27 | 大分放送 (OBS、大分市今津留三丁目) |
2016年 (平成28年) 6月23日 |
1 | |
28 | 北陸放送 (MRO、金沢市本多町三丁目) |
2016年 (平成28年) 8月1日 |
4 | |
29 | STVラジオ (STV、札幌市中央区北一条西八丁目) |
2016年 (平成28年) 10月19日 |
1 | |
30 | 北海道放送 (HBC、札幌市中央区北一条西五丁目) |
2016年 (平成28年) 10月19日 |
1 | |
31 | 静岡放送 (SBS、静岡市駿河区登呂三丁目) |
2016年 (平成28年) 12月1日 |
4 | |
32 | 山陰放送 (BSS、米子市西福原一丁目) |
2017年 (平成29年) 3月1日 |
2 | |
33 | 福井放送 (FBC、福井市大和田二丁目) |
2017年 (平成29年) 4月1日 |
7 | |
34 | 東北放送 (TBC、仙台市太白区八木山香澄町) |
2017年 (平成29年) 5月1日 |
1 | |
35 | 青森放送 (RAB、青森市松森一丁目) |
2017年 (平成29年) 10月1日 |
4 | |
36 | 山梨放送 (YBS、甲府市北口二丁目) |
2017年 (平成29年) 12月24日 |
3 | |
37 | 栃木放送 (CRT、宇都宮市昭和二丁目) |
2017年 (平成29年) 12月28日 |
5 | |
38 | 岐阜放送 (GBS、岐阜市橋本町二丁目) |
2018年 (平成30年) 3月10日 |
1 | 愛称:ぎふチャン。 |
39 | RSK山陽放送 (RSK、岡山市北区天神町) |
2018年 (平成30年) 3月21日 |
1 | |
40 | 信越放送 (SBC、長野市問御所町) |
2018年 (平成30年) 3月26日 |
7 | |
41 | 京都放送 (KBS、京都市上京区烏丸通一条下ル龍前町) |
2018年 (平成30年) 4月2日 |
1 | 愛称:KBS京都。 |
42 | 四国放送 (JRT、徳島市中徳島町二丁目) |
2018年 (平成30年) 9月30日 |
4 | |
43 | 山形放送 (YBC、山形市旅篭町二丁目) |
2018年 (平成30年) 10月15日 |
1 | |
44 | ラジオ関西 (CRK、神戸市中央区東川崎町一丁目) |
2019年 (平成31年) 4月1日 |
2 | |
45 | 高知放送 (RKC、高知市本町三丁目) |
2020年 (令和2年) 2月10日 |
1 | |
46 | 西日本放送 (RNC、高松市丸の内) |
2020年 (令和2年) 2月16日 |
1 | |
47 | RFラジオ日本 (RF、横浜市中区長者町五丁目) |
2020年 (令和2年) 3月16日 |
1 |
注4:それを受けて自分が抱く疑問を綴ったのがこちらである。興味のある方はご覧頂きたい。
注5:日本放送協会が中波放送の整理を実施ことにしているのは本文で記した通り2025年度(令和7年度)としているが、現在のところどの時期になるかは確定していない。2024年度(令和6年度)の最終日、すなわち2025年(令和7年)3月31日に行うかもしれないし、2025年度(令和7年度)の最終日、すなわち2026年(令和8年)3月31日に行うかもしれない。その点はご了承願いたい。
注6:日本のラジオ放送は1925年(大正14年)3月22日に現在の日本放送協会の前身に当たる社団法人東京放送局(1924〜1926)が東京高等工芸学校(現在の東京都港区芝浦三丁目に1921〜1944年〔大正10年〜昭和19年〕に存在した学校。国立大学法人千葉大学工学部〔千葉市稲毛区弥生町〈やよいちょう〉〕の前身である)の構内に設置した仮放送局から仮放送を開始したことで始まった。3月22日が放送記念日とされているのはこのためである。なお、本放送は現在NHK放送博物館(東京都港区愛宕〔あたご〕二丁目)があるところに設置された演奏所(建物は現存していない)で1925年(大正14年)7月12日に始まっている。
注7:中国地方におけるラジオ放送は1928年(昭和3年)7月6日に現在のNHK広島拠点放送局が開局したことで始まっている。
注8:日本放送協会の受信料に関する情報はこちらで閲覧できるので興味のある方はご覧頂きたい。
注9:日本放送協会の中波中継局の数は下表の通りである。
地方名 | 都道府県名 | 放送局名 | 中継局数 | 備考 | |
---|---|---|---|---|---|
ラジオ第一 | ラジオ第二 | ||||
北海道 | 北海道 | 札幌拠点 | 1 | 1 | 北海道全域を統べる放送局であり、石狩・後志(しりべし)総合両振興局の管内全域と空知総合振興局管内の一部(赤平市・芦別市・岩見沢市・歌志内市・砂川市・滝川市・美唄〔びばい〕市・三笠市・夕張市・樺戸郡・空知郡〔上砂川町・奈井江町・南幌町〕・夕張郡)を管轄する放送局でもある。 |
旭川 | 6 | 6 | 上川総合・宗谷(そうや)総合・留萌(るもい)各振興局の管内全域と空知総合振興局管内の一部(深川市・雨竜郡)を管轄する放送局。 | ||
帯広 | 2 | 1 | 十勝(とかち)総合振興局の管内全域を管轄する放送局。 | ||
北見 | 3 | 2 | オホーツク総合振興局の管内全域を管轄する放送局。 | ||
釧路 | 3 | 3 | 釧路(くしろ)総合・根室両振興局の管内全域を管轄する放送局。 | ||
函館 | 4 | 3 | 渡島(おしま)総合・檜山両振興局の管内全域を管轄する放送局。 | ||
室蘭 | 2 | 2 | 胆振(いぶり)総合・日高両振興局の管内全域を管轄する放送局。 | ||
東北 | 宮城県 | 仙台拠点 | 4 | 2 | |
青森県 | 青森 | 7 | 3 | ||
岩手県 | 盛岡 | 9 | 6 | ||
秋田県 | 秋田 | 8 | 4 | ラジオ第一とラジオ第二の本局は異なる場所にある(ラジオ第一…秋田市飯島/ラジオ第二…南秋田郡大潟村西野)。 | |
山形県 | 山形 | 6 | 4 | ||
福島県 | 福島 | 9 | 6 | ||
関東・ 甲信越 |
東京都 | 本部 | 1 | 1 | 日本放送協会の総本山。 本局は東京都内ではなく埼玉県久喜市菖蒲町(しょうぶまち)三箇(さんが)にある。 |
茨城県 | 水戸 | 0 | 0 | 本部の中波放送は茨城県を放送区域に含めている関係上水戸放送局(水戸市大町三丁目)独自の中波放送は実施していない。また、本部の中波放送の本局の出力が強いため中波中継局は管内には一切設置されていない。 | |
栃木県 | 宇都宮 | 0 | 0 | 本部の中波放送は栃木県を放送区域に含めている関係上宇都宮放送局(宇都宮市中央三丁目)独自の中波放送は実施していない。また、本部の中波放送の本局の出力が強いため中波中継局は管内には一切設置されていない。 | |
群馬県 | 前橋 | 0 | 0 | 本部の中波放送は群馬県を放送区域に含めている関係上前橋放送局(前橋市元総社町)独自の中波放送は実施していない(かつては実施していたが1938年〔昭和13年〕に取りやめになっている)。また、本部の中波放送の本局の出力が強いため中波中継局は管内には一切設置されていない。 | |
埼玉県 | さいたま | 0 | 0 | 本部の中波放送は埼玉県を放送区域に含めている関係上さいたま放送局(さいたま市浦和区常盤〔ときわ〕六丁目)独自の中波放送は実施していない。また、本部の中波放送の本局の出力が強いため中波中継局は管内には一切設置されていない(但し本部の中波放送の本局は管内にある)。 | |
千葉県 | 千葉 | 0 | 0 | 本部の中波放送は千葉県を放送区域に含めている関係上千葉放送局(千葉市中央区千葉港)独自の中波放送は実施していない。また、本部の中波放送の本局の出力が強いため中波中継局は管内には一切設置されていない。 | |
神奈川県 | 横浜 | 0 | 0 | 本部の中波放送は神奈川県を放送区域に含めている関係上横浜放送局(横浜市中区山下町)独自の中波放送は実施していない。また、本部の中波放送の本局の出力が強いため中波中継局は管内には一切設置されていない。 | |
新潟県 | 新潟 | 8 | 3 | ||
山梨県 | 甲府 | 2 | 1 | ||
長野県 | 長野 | 11 | 9 | ||
北陸・ 東海 |
愛知県 | 名古屋拠点 | 3 | 2 | |
富山県 | 富山 | 1 | 1 | ||
石川県 | 金沢 | 4 | 3 | ||
福井県 | 福井 | 5 | 4 | ||
岐阜県 | 岐阜 | 6 | 5 | 名古屋拠点放送局(名古屋市東区東桜一丁目)の中波放送は岐阜県を放送区域に含めている関係上岐阜放送局(岐阜市京町二丁目)独自の中波放送は実施していない。 | |
静岡県 | 静岡 | 6 | 2 | ||
三重県 | 津 | 3 | 2 | 名古屋拠点放送局の中波放送は三重県を放送区域に含めている関係上津放送局(津市丸之内養正町)独自の中波放送は実施していない。 | |
近畿 (関西) |
大阪府 | 大阪拠点 | 1 | 1 | ラジオ第一とラジオ第二の本局は異なる場所にある(ラジオ第一…堺市美原区丹上/ラジオ第二…羽曳野市郡戸〔こおず〕)。 |
滋賀県 | 大津 | 1 | 0 | 滋賀県は大阪拠点放送局(大阪市中央区大手前四丁目)の中波放送の放送区域に含められているがラジオ第一については大津放送局(大津市打出浜)独自の中波放送を実施できるようになっている。 | |
京都府 | 京都 | 3 | 2 | 大阪拠点放送局の中波放送は京都府を放送区域に含めている関係上京都放送局(京都市中京区烏丸通御池下ル虎屋町)独自の中波放送は実施していない(かつては実施していたがラジオ第一は2015年〔平成27年〕に、ラジオ第二は1973年〔昭和48年〕にそれぞれ取りやめになっている)。 | |
兵庫県 | 神戸 | 3 | 1 | 大阪拠点放送局の中波放送は兵庫県を放送区域に含めている関係上神戸放送局(神戸市中央区中山手通二丁目)独自の中波放送は実施していない。 | |
奈良県 | 奈良 | 0 | 0 | 大阪拠点放送局の中波放送は奈良県を放送区域に含めている関係上奈良放送局(奈良市三条大路一丁目)独自の中波放送は実施していない。 | |
和歌山県 | 和歌山 | 4 | 3 | 大阪拠点放送局の中波放送は和歌山県を放送区域に含めている関係上和歌山放送局(和歌山市吹上二丁目)独自の中波放送は実施していない。 | |
中国 | 広島県 | 広島拠点 | 9 | 7 | |
鳥取県 | 鳥取 | 6 | 3 | ||
島根県 | 松江 | 9 | 6 | ||
岡山県 | 岡山 | 5 | 3 | ||
山口県 | 山口 | 5 | 3 | ||
四国 | 愛媛県 | 松山拠点 | 9 | 7 | |
徳島県 | 徳島 | 4 | 1 | ラジオ第二については1973年(昭和48年)に独自の放送を取りやめている(管内にある唯一のラジオ第二の中波中継局、すなわち池田中波中継局〔三好市池田町ウエノ〕は松山拠点放送局〔松山市堀之内〕を本局としているが、管理は徳島放送局〔徳島市寺島本町東一丁目〕が行っている)。 | |
香川県 | 高松 | 2 | 1 | ||
高知県 | 高知 | 10 | 4 | ||
九州・ 沖縄 |
福岡県 | 福岡拠点 | 1 | 1 | 福岡県全域を統べる放送局であり、福岡県のうちの福岡・朝倉・糸島・うきは・大川・大野城・大牟田・小郡・春日(かすが)・久留米(くるめ)・古賀・太宰府(だざいふ)・筑後・筑紫野・那珂川・福津・みやま・宗像(むなかた)・柳川(やながわ)・八女(やめ)各市と朝倉・糟屋・三井・三瀦(みずま)・八女各郡を管轄する放送局でもある。 |
北九州 | 1 | 1 | 福岡県のうちの北九州・飯塚・嘉麻・田川・中間・直方(のおがた)・豊前(ぶぜん)・宮若・行橋(ゆくはし)各市と遠賀(おんが)・嘉穂・鞍手・田川・築上・京都(みやこ)各郡を管轄する放送局。 | ||
佐賀県 | 佐賀 | 3 | 0 | ラジオ第二については1974年(昭和49年)に独自の放送を取りやめている。 | |
長崎県 | 長崎 | 6 | 2 | ||
熊本県 | 熊本 | 5 | 2 | ラジオ第一とラジオ第二の本局は異なる場所にある(ラジオ第一…熊本市北区清水〔しみず〕東町/ラジオ第二…菊池郡大津町杉水)。 | |
大分県 | 大分 | 6 | 2 | ||
宮崎県 | 宮崎 | 7 | 7 | ||
鹿児島県 | 鹿児島 | 6 | 4 | ||
沖縄県 | 沖縄 | 4 | 3 | 那覇放送局ではなく沖縄放送局と呼称するのは2006年(平成18年)まで豊見城(とみぐすく)市に演奏所があったことによる。 | |
合計 | 224 | 140 |
注10:日本放送協会の中波放送のエフエム補完中継局の数は下表の通りである。
放送局名 | 中継局数 | 備考 | |
---|---|---|---|
ラジオ第一 | ラジオ第二 | ||
帯広 | 1 | 0 | |
釧路 | 2 | 0 | |
盛岡 | 1 | 0 | |
秋田 | 3 | 0 | |
本部 | 2 | 2 | |
長野 | 2 | 0 | |
金沢 | 2 | 0 | ラジオ第一のエフエム補完中継局のうち1局は現在開局準備中(2021年度〔令和3年度〕開局予定)。 |
福井 | 3 | 0 | ラジオ第一のエフエム補完中継局3局はいずれも福井市内にあるが日本放送協会の中波放送のエフエム補完中継局のある都道府県庁所在地は他にはなく、結果福井市は日本放送協会の中波放送のエフエム補完中継局のある唯一の都道府県庁所在地となっている。 |
静岡 | 1 | 0 | |
名古屋拠点 | 1 | 0 | ラジオ第一のエフエム補完中継局は岐阜県内にある。 |
大阪拠点 | 2 | 0 | ラジオ第一のエフエム補完中継局は和歌山県内にある。 |
松江 | 6 | 0 | |
岡山 | 1 | 0 | |
広島拠点 | 2 | 0 | ラジオ第一のエフエム補完中継局は2局とも開局準備中(いずれも2021年度〔令和3年度〕開局予定)。 |
徳島 | 1 | 0 | |
松山拠点 | 2 | 0 | |
高知 | 4 | 0 | |
長崎 | 2 | 0 | |
大分 | 3 | 0 | |
宮崎 | 2 | 0 | |
鹿児島 | 10 | 2 | ラジオ第一のエフエム補完中継局のうち2局は現在開局準備中(いずれも2021年度〔令和3年度〕開局予定)。 |
沖縄 | 3 | 2 | |
合計 | 56 | 6 | ラジオ第一のエフエム補完中継局のうち5局は現在開局準備中(いずれも2021年度〔令和3年度〕開局予定)。 |
注11:放送大学は2018年(平成30年)9月30日までエフエム放送も実施していたが関東地方(東京・前橋)にしか中継局を設置しなかったため関東地方及びその周辺でしか受信できなかった。
注12:中国地方における日本放送協会と民間ラジオ放送局の提携事例としては次に挙げるものがある。
・NHK岡山放送局と岡山エフエム放送。岡山エフエム放送の本局(玉野市八浜町波知)はNHK岡山放送局のテレビ・エフエム放送の本局(玉野市八浜町波知)と施設を共有している。
NHK岡山放送局・岡山エフエム放送本局。
写真右側に見える黒色の板には「日本放送協会岡山放送局金甲山テレビ放送所」と記されている。
・NHK広島拠点放送局と中国放送。府中中波中継局(府中市土生町〔はぶちょう〕)はNHK広島拠点放送局と中国放送が施設を共有している。
南方から撮影したNHK広島拠点放送局・中国放送府中中波中継局
NHK広島拠点放送局・中国放送府中中波中継局にある注意看板。
看板に「NHK」「RCC」という単語が見えることからNHK広島拠点放送局・中国放送の共同中継局であることがうかがえる。
注13:但し原則として民間中波放送局の放送区域については無料で聴取できる。その状況はこちらの最下部で記しているので併せてご覧頂きたい。
注14:民間中波放送局のradikoへの参加時期は下表の通りである。
(下表をご覧頂くに当たっての注意)
・社名は現在のものを記している。
・参加年月日はradiko.jpプレミアム開始前、すなわち2014年(平成26年)3月31日以前に参加した場合は試験配信を開始した日としている。
・同じ日に複数の放送局が参加した場合、放送区域を同じくしている場合は放送局名の50音順で、放送区域が異なる場合は本社のある都道府県の全国地方公共団体コード順でそれぞれ並べている。
・radikoで無料で番組が楽しめる地域の一覧表はこちらの最下部にで掲載しているので併せてご覧頂きたい。
順位 | 放送局名 | 参加年月日 | 備考 |
---|---|---|---|
1 | TBSラジオ (TBS、東京都港区赤坂五丁目) |
2010年 (平成22年) 3月15日 |
|
2 | ニッポン放送 (LF、東京都千代田区有楽町一丁目) |
2010年 (平成22年) 3月15日 |
|
3 | 文化放送 (QR、東京都港区浜松町一丁目) |
2010年 (平成22年) 3月15日 |
|
4 | 朝日放送ラジオ (ABC、大阪市福島区福島一丁目) |
2010年 (平成22年) 3月15日 |
|
5 | MBSラジオ (MBS、大阪市北区茶屋町) |
2010年 (平成22年) 3月15日 |
愛称:Mラジ。 |
6 | 大阪放送 (OBC、大阪市港区弁天一丁目) |
2010年 (平成22年) 3月15日 |
愛称:ラジオ大阪。 |
7 | 岐阜放送 (GBS、岐阜市橋本町二丁目) |
2011年 (平成23年) 3月25日 |
愛称:ぎふチャン。 |
8 | CBCラジオ (CBC、名古屋市中区新栄一丁目) |
2011年 (平成23年) 3月25日 |
|
9 | 東海ラジオ放送 (SF、名古屋市東区東桜一丁目) |
2011年 (平成23年) 3月25日 |
|
10 | 茨城放送 (IBS、水戸市千波町) |
2011年 (平成23年) 4月12日 |
愛称:Lucky FM 茨城放送。 |
11 | RFラジオ日本 (RF、横浜市中区長者町五丁目) |
2011年 (平成23年) 4月12日 |
|
12 | 京都放送 (KBS、京都市上京区烏丸通一条下ル龍前町) |
2011年 (平成23年) 4月12日 |
愛称:KBS京都。 本局で流しているものを配信している。 |
13 | ラジオ関西 (CRK、神戸市中央区東川崎町一丁目) |
2011年 (平成23年) 4月12日 |
|
14 | 和歌山放送 (WBS、和歌山市湊本町三丁目) |
2011年 (平成23年) 4月12日 |
本局で流しているものを配信している。 |
15 | STVラジオ (STV、札幌市中央区北一条西八丁目) |
2011年 (平成23年) 4月20日 |
本局で流しているものを配信している。 |
16 | 北海道放送 (HBC、札幌市中央区北一条西五丁目) |
2011年 (平成23年) 4月20日 |
本局で流しているものを配信している。 |
17 | RKB毎日放送 (RKB、福岡市早良区百道浜二丁目) |
2011年 (平成23年) 4月22日 |
|
18 | 九州朝日放送 (KBC、福岡市中央区長浜一丁目) |
2011年 (平成23年) 4月22日 |
|
19 | 中国放送 (RCC、広島市中区基町) |
2011年 (平成23年) 7月20日 |
|
20 | 北陸放送 (MRO、金沢市本多町三丁目) |
2011年 (平成23年) 10月3日 |
|
21 | 信越放送 (SBC、長野市問御所町) |
2011年 (平成23年) 10月3日 |
|
22 | 静岡放送 (SBS、静岡市駿河区登呂三丁目) |
2011年 (平成23年) 10月3日 |
|
23 | 南日本放送 (MBC、鹿児島市高麗町) |
2011年 (平成23年) 10月3日 |
|
24 | 福井放送 (FBC、福井市大和田二丁目) |
2012年 (平成24年) 1月30日 |
|
25 | 山陰放送 (BSS、米子市西福原一丁目) |
2012年 (平成24年) 1月30日 |
|
26 | 長崎放送 (NBC、長崎市上町) |
2012年 (平成24年) 1月30日 |
本局で流しているものを配信している。 |
27 | 熊本放送 (RKK、熊本市中央区山崎町) |
2012年 (平成24年) 1月30日 |
|
28 | IBC岩手放送 (IBC、盛岡市志家町) |
2012年 (平成24年) 4月2日 |
|
29 | 東北放送 (TBC、仙台市太白区八木山香澄町) |
2012年 (平成24年) 4月2日 |
|
30 | ラジオ福島 (RFC、福島市下荒子) |
2012年 (平成24年) 4月2日 |
本局で流しているものを配信している。 |
31 | 新潟放送 (BSN、新潟市中央区川岸町三丁目) |
2012年 (平成24年) 4月2日 |
|
32 | 北日本放送 (KNB、富山市牛島町) |
2012年 (平成24年) 4月2日 |
|
33 | 大分放送 (OBS、大分市今津留三丁目) |
2012年 (平成24年) 4月2日 |
|
34 | 宮崎放送 (MRT、宮崎市橘通西四丁目) |
2012年 (平成24年) 4月2日 |
|
35 | 南海放送 (RNB、松山市本町一丁目) |
2012年 (平成24年) 11月1日 |
|
36 | 琉球放送 (RBC、那覇市久茂地二丁目) |
2013年 (平成25年) 1月11日 |
愛称:RBCiラジオ。 |
37 | 青森放送 (RAB、青森市松森一丁目) |
2014年 (平成26年) 10月1日 |
|
38 | 栃木放送 (CRT、宇都宮市昭和二丁目) |
2014年 (平成26年) 12月1日 |
|
39 | RSK山陽放送 (RSK、岡山市北区天神町) |
2014年 (平成26年) 12月1日 |
|
40 | 四国放送 (JRT、徳島市中徳島町二丁目) |
2015年 (平成27年) 4月1日 |
|
41 | 高知放送 (RKC、高知市本町三丁目) |
2015年 (平成27年) 4月1日 |
|
42 | 山形放送 (YBC、山形市旅篭町二丁目) |
2015年 (平成27年) 9月18日 |
|
43 | 山口放送 (KRY、周南市徳山) |
2016年 (平成28年) 5月9日 |
|
44 | 秋田放送 (ABS、秋田市中通七丁目) |
2017年 (平成29年) 6月1日 |
|
45 | ラジオ沖縄 (ROK、那覇市西一丁目) |
2017年 (平成29年) 10月2日 |
|
46 | 山梨放送 (YBS、甲府市北口二丁目) |
2017年 (平成29年) 10月10日 |
|
47 | 西日本放送 (RNC、高松市丸の内) |
2017年 (平成29年) 11月1日 |
注15:1984年(昭和59年)春頃のことだったと思うのだが福山市中心部の北東に聳える蔵王山(ざおうざん。標高:225.3m)で山火事があり、テレビ局の中継局に通じる電線が焼けて送信不能になったことがある。
注16:こちらでも触れたのだが、中国放送ラジオ福山エフエム中継局に通じる道は中国放送ラジオ福山エフエム中継局が建設中だった2016年(平成28年)6月に集中豪雨(福山市内の各所で浸水被害が起きたことで知られる)により土砂崩落が起き、しばらく通れなくなったことがあった。
注17:政見放送が流せる放送局の種類は公職選挙法第150条により規定されている。
注18:そのことを如実に示したのが福山市赤坂町早戸/赤坂バイパス早戸ランプ交差点のそばにある、その付近で受信できるラジオ局の周波数を記した看板(下の写真)である。福山市赤坂町早戸/赤坂バイパス早戸ランプ交差点付近では中国放送ラジオ福山エフエム中継局が受信できるのだがその先の国道2号線赤坂・松永・尾道・木原・三原各バイパスにあるトンネルでは中国放送ラジオのエフエム補完放送は一切受信できないため中国放送ラジオのエフエム中継局の周波数は記されていない。
注19:中国放送は2023年(令和5年)秋に始まる予定の第一次実証実験には参加しないし第二次実証実験が始まる予定の2025年(令和7年)秋までは中波中継局の停波も行わないという声明を出し、公式サイトで公開している(それはこちらで閲覧できる)。
注20:終夜放送を取りやめた都道府県域民間ラジオ放送局としては他に岐阜放送ラジオがある。岐阜放送ラジオは1997年(平成9年)4月から月曜日深夜(火曜日未明)を除く毎日について終夜放送を行っていたが、2007年(平成19年)4月に日曜日深夜(月曜日未明)以外の終夜放送は取りやめ、2008年(平成20年)7月から再び毎日深夜・早朝に放送休止を入れるようになった。理由としては本社の移転やテレビ放送のデジタル化で多額の費用がかさんだことが挙げられる。
注21:エフエム京都は2020年(令和2年)4月から日曜日午後11時に、エフエム山口は2020年(令和2年)1月から月曜日午前0時にそれぞれ放送終了時間を繰り上げている(繰り上げ前の放送終了時間はエフエム京都が月曜日午前0時、エフエム山口が月曜日午前0時30分だった)。この結果、エフエム京都は日曜日深夜の日付が月曜日に変わる前に放送を終了する唯一の都道府県域民間ラジオ放送局となっている。
※都道府県以上の放送区域を有する民間ラジオ放送局ではこの他日経ラジオ社(愛称:ラジオNIKKEI。東京都港区虎ノ門一丁目)が日付が月曜日に変わる前に放送を終了している(第一放送…午後7時/第二放送…午後5時)。よって、エフエム京都は日経ラジオ社第二放送・日経ラジオ社第一放送に次いで日曜日の放送終了時間が早い都道府県以上の放送区域を有する民間ラジオ放送局ということになる。
注22:広島エフエム放送は1982年(昭和57年)に開局してから平日の午後はずっと自社制作のワイド番組を設定し続けていたが、2021年(令和3年)春の番組改編で火曜日・水曜日についてはジャパンエフエムネットワーク制作の「seasoning〜season your life with music〜」をネットするようになっている。
注23:経営難を理由に新たな運営主体に経営を移譲したところとしては岐阜エフエム放送(現:エフエム岐阜〔大垣市小野四丁目〕)・Kiss-FM KOBE(現:兵庫エフエム放送〔愛称:Kiss FM KOBE。神戸市中央区波止場町〕)・エフエム九州(現:CROSS FM〔北九州市小倉北区京町三丁目〕)・九州国際エフエム(現:ラブエフエム国際放送〔福岡市中央区今泉一丁目〕)が、放送区域を同じくする都道府県域民間エフエム放送局に吸収されたところとしては関西インターメディア(現:FM COCOLO〔大阪市北区天神橋二丁目〕。FM802〔大阪市北区天神橋二丁目〕に吸収合併)が、業務継承がならず、廃業に追い込まれたところとしては新潟県民エフエム放送(愛称:FM PORT。新潟市中央区万代二丁目。2000〜2020)・愛知国際放送(愛称:RADIO-i。名古屋市東区東桜一丁目。2000〜2010)・Radio NEO(名古屋市瑞穂区北原町一丁目。2014〜2020)がそれぞれ該当する。
注24:エフエム山陰と岡山エフエム放送が置かれた経営環境を記すと下表の通りになる。
放送局名 | 概要 |
---|---|
エフエム山陰 | ・放送区域としている鳥取県・島根県とも経済基盤が脆弱である。 ・放送区域内で最大の都市は本社のある松江市だが、人口は20万人程度である。 ・放送区域人口自体は100万人を大きく超えているが、鳥取県と島根県に分けて考えるとどちらも都道府県人口が最も少ないところとなっている(鳥取県…47都道府県中第47位/島根県…47都道府県中第46位)。 ・鳥取県・島根県とも高度経済成長期以降過疎化・高齢化が進展しており、エフエム放送を聴く層が少なくなっていた。 |
岡山エフエム放送 | ・岡山県を放送区域とする都道府県域民間エフエム放送局用の周波数は1984年(昭和59年)に郵政省(現:総務省)から割り当てられたが496もあった開局申請を一本化するのにかなりの時間がかかった。 ・岡山県はエフエム香川(高松市上之町二丁目)を始めとして近隣府県にある都道府県域民間エフエム放送局が受信できる地域が多かった。 ・開局申請一本化に難航している間に岡山市や倉敷市でコミュニティ放送局が開局した。 ・ようやく開局に向けて動き出した時にはバブル景気終焉後の不況やインターネットの急速な普及といった厳しい状況が加わっていた。 |
注25:TBSラジオ・ニッポン放送・文化放送とも本局しか中波中継局を設置していない。これは本局の出力がいずれも100kWに設定されていることや放送区域としている関東地方は平地が多いために関東地方のほぼ全域に電波が届くことが理由である。
一方、TBSラジオ・ニッポン放送・文化放送ともエフエム補完中継局は東京スカイツリー(東京都墨田区押上一丁目)にしか設置していない。出力がいずれも7kWに設定されており、かなり広い範囲で受信可能であること(福山市南部の高台で本局の出力が1kWの兵庫エフエム放送が十分受信できることを考えればかなり広範囲に電波が届くことは想像に難〔かた〕くない)や放送区域内にある民間中波放送局(茨城放送・栃木放送・RFラジオ日本)の経営を圧迫したくないこと、地形的な事情から電波が届かない地域はあるが費用対効果が見込めないことなどからそのようにしているものと思われる。
注26:茨城県は都道府県域民間エフエム放送局用の周波数割り当てがなされたことはなく、都道府県域民間テレビ放送局用のチャンネル割り当てがなされたことはあるが結局開局に至らず、後に破棄されている。なお、茨城放送は現在再びテレビ・ラジオ兼営局への移行を目指しているようである。
注27:宝篋山は小田山とも称されている。
注28:つくば中継局は近く開局する予定になっているが、それと引き換えに同じ周波数を使っている守谷(もりや)中継局(守谷市百合ヶ丘〔ゆりがおか〕二丁目。2017〜2021)は廃止されることになっている。恒久的施設としてのエフエム補完中継局の廃止は茨城放送守谷エフエム中継局が初めてとなる。
注29:CBCラジオと東海ラジオ放送はどちらも岐阜県内に4箇所中波中継局を設置しているが、設置している市区郡町村まで同じというわけではない。CBCラジオは下呂市・高山市・中津川市・飛騨市に設置しているのに対して東海ラジオ放送は恵那市・下呂市・高山市・飛騨市に設置しているからである(つまり岐阜県東部における中波中継局を設置している市区郡町村が違うということ)。
注30:CBCラジオ・東海ラジオ放送とも現在のところ1箇所しかエフエム補完中継局は設置していない。そのエフエム中継局があるところは瀬戸市内であるため放送区域としている岐阜県・三重県には未だにエフエム補完中継局は存在しないということになる。
注31:岐阜放送ラジオの中波中継局は東海ラジオ放送が中波中継局を設置しているところ(恵那市・下呂市・高山市・飛騨市)に岐阜市(本局)と多治見市が加わっている。
注32:反対に岐阜放送テレビは終夜放送になっている日が多い。
注33:この岐阜放送は記すまでもないが現在の岐阜放送とは何の関係もない。
注34:朝日放送ラジオ・MBSラジオ・大阪放送の京都中波中継局は京都市東山区今熊野総山町に3社共同中波中継局として設置されている。
注35:朝日放送ラジオ・MBSラジオ・大阪放送とも現在のところ1箇所しかエフエム補完中継局は設置していない。そのエフエム中継局があるところは東大阪市内(MBSラジオ・大阪放送)と生駒(いこま)市内(朝日放送ラジオ)であるため放送区域としている滋賀県・京都府・兵庫県・和歌山県には未だにエフエム補完中継局は存在しないということになる。
注36:ラジオ関西は1978年(昭和53年)まではNRNに属していたが、読売ジャイアンツ戦中継を巡る問題が原因でNRNから除名されている。但しNRN系列の番組はその後も多数放送されており、完全に関係がなくなったというわけではない。
注37:ラジオ関西が放送区域としている兵庫県及びその周辺地域では現在エフエム大阪(fmo、大阪市浪速〔なにわ〕区湊町一丁目)とFM802、エフエム香川の3社が日曜日深夜(月曜日未明)に放送休止を設定していない。
注38:朝日放送ラジオ・MBSラジオ・大阪放送・ラジオ関西以外の近畿(関西)地方にある民間中波放送局のradiko無料聴取地域は次の通りになっている。
・京都放送ラジオ…滋賀県・京都府・大阪府。京都府内で流れているものをradikoで再送信している。
・和歌山放送…和歌山県。本局で流れているものを送信している。
なお、ラジオ関西と放送区域を同じくする兵庫エフエム放送も大阪市以外の近畿(関西)地方にある都市に本社を置いている都道府県域民間エフエム放送局では唯一近畿(関西)地方全域でradikoで無料聴取できるようになっている。
注39:兵庫県北部にある美方郡香美町では、美方郡香美町が免許人となって町内11箇所にラジオ関西とNHKラジオ第一の受信障害対策中継局(ギャップフィラー中継局とも称する)を設置している。
注40:民間中波放送局の中波ステレオ放送の実施状況は下表の通りである。
※社名・所在地は現在のものを記載している。
放送局名 | 状況 |
---|---|
STVラジオ (STV、札幌市中央区北一条西八丁目) |
本局(江別市角山。周波数:1440kHz)だけで1992年(平成4年)8月1日から実施。 2010年(平成22年)3月1日未明の放送終了をもって終了。 |
北海道放送 (HBC、札幌市中央区北一条西五丁目) |
本局(江別市篠津。周波数:1287Hz)だけで1996年(平成8年)10月7日から実施。この後中波ステレオ放送を実施したところはなく、北海道放送ラジオの本局が最後に中波ステレオ放送を実施したところとなった。 2010年(平成22年)3月29日未明の放送終了をもって終了。 |
青森放送 (RAB、青森市松森一丁目) |
実施せず。 |
IBC岩手放送 (IBC、盛岡市志家町) |
実施せず。 |
東北放送 (TBC、仙台市太白区八木山香澄町) |
実施せず。 東北放送ラジオは七大都市(札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・広島・福岡)に本社を置いている民間中波放送局14社で唯一中波ステレオ放送を実施したことがない放送局となっている。 |
秋田放送 (ABS、秋田市中通七丁目) |
実施せず。 |
山形放送 (YBC、山形市旅篭町二丁目) |
実施せず。 |
ラジオ福島 (RFC、福島市下荒子) |
実施せず。 |
茨城放送 (IBS、水戸市千波町) |
実施せず。 |
栃木放送 (CRT、宇都宮市昭和二丁目) |
実施せず。 |
TBSラジオ (TBS、東京都港区赤坂五丁目) |
本局(戸田市氷川〔ひかわ〕町三丁目。周波数:954kHz)だけで1992年(平成4年)3月15日から実施。本局以外に中波中継局はない。 2011年(平成23年)1月31日未明の放送終了をもって終了。 |
ニッポン放送 (LF、東京都千代田区有楽町一丁目) |
本局(木更津市椿。周波数:1242kHz)だけで1992年(平成4年)3月15日から実施。本局以外に中波中継局はない。 現在も実施中。 |
文化放送 (QR、東京都港区浜松町一丁目) |
本局(川口市赤井三丁目。周波数:1134kHz)だけで1992年(平成4年)3月15日から実施。本局以外に中波中継局はない。 2012年(平成24年)2月6日未明の放送終了をもって終了。 |
RFラジオ日本 (RF、横浜市中区長者町五丁目) |
実施せず。 |
新潟放送 (BSN、新潟市中央区川岸町三丁目) |
実施せず。 |
山梨放送 (YBS、甲府市北口二丁目) |
実施せず。 |
信越放送 (SBC、長野市問御所町) |
実施せず。 |
北日本放送 (KNB、富山市牛島町) |
実施せず。 |
北陸放送 (MRO、金沢市本多町三丁目) |
実施せず。 |
福井放送 (FBC、福井市大和田二丁目) |
実施せず。 |
岐阜放送 (GBS、岐阜市橋本町二丁目) |
実施せず。 |
静岡放送 (SBS、静岡市駿河区登呂三丁目) |
実施せず。 |
CBCラジオ (CBC、名古屋市中区新栄一丁目) |
本局(桑名市長島町白鶏〔はっけ〕。周波数:1053kHz)だけで1992年(平成4年)4月4日から実施。 2021年(令和3年)1月11日未明の放送終了をもって終了。 |
東海ラジオ放送 (SF、名古屋市東区東桜一丁目) |
本局(あま市七宝〔しっぽう〕町下田。周波数:1332kHz)だけで1992年(平成4年)4月4日から実施。 2012年(平成24年)5月14日未明の放送終了をもって終了。 |
京都放送 (KBS、京都市上京区烏丸通一条下ル龍前町) |
実施せず。 |
朝日放送ラジオ (ABC、大阪市福島区福島一丁目) |
1992年(平成4年)3月15日から本局(高石市綾園四丁目。周波数:1008kHz)で、1997年(平成9年)4月1日から京都中波中継局(京都市東山区今熊野総山町。周波数:1008kHz)でそれぞれ実施。中波中継局は本局・京都中波中継局の二つしかない。 本局・京都中波中継局とも2010年(平成22年)3月15日未明の放送終了をもって終了。 |
MBSラジオ (MBS、大阪市北区茶屋町) |
1992年(平成4年)3月15日から本局(高石市西取石六丁目。周波数:1179kHz)で、1997年(平成9年)4月1日から京都中波中継局(京都市東山区今熊野総山町。周波数:1179kHz)でそれぞれ実施。中波中継局は本局・京都中波中継局の二つしかない。 本局・京都中波中継局とも2010年(平成22年)3月1日未明の放送終了をもって終了。 |
大阪放送 (OBC、大阪市港区弁天一丁目) |
1993年(平成5年)3月29日から本局(堺市東区石原町三丁。周波数:1314kHz)で、1997年(平成9年)4月1日から京都中波中継局(京都市東山区今熊野総山町。周波数:1314kHz)でそれぞれ実施。中波中継局は本局・京都中波中継局の二つしかない。 中波ステレオ放送開始時期が他の大阪市に本社を置く民間中波放送局、すなわち朝日放送ラジオ・MBSラジオより1年ほど遅れたのは本社移転を控えていたためである(1993年〔平成5年〕3月29日に大阪市北区梅田二丁目から現在地に移転)。 現在も実施中。 |
ラジオ関西 (CRK、神戸市中央区東川崎町一丁目) |
実施せず。 |
和歌山放送 (WBS、和歌山市湊本町三丁目) |
本局(和歌山市狐島。周波数:1431kHz)だけで1996年(平成8年)7月14日から実施。 現在も実施中。 |
山陰放送 (BSS、米子市西福原一丁目) |
実施せず。 |
RSK山陽放送 (RSK、岡山市北区天神町) |
本局(岡山市北区撫川〔なつかわ〕。周波数:1494kHz)及び高梁中波中継局(高梁市松原町松岡。周波数:1494kHz)で1992年(平成4年)10月5日から実施。同じ周波数を用いる本局と中継局で同時に中波ステレオ放送を導入した初めての事例となった(その後朝日放送ラジオ・MBSラジオ・大阪放送が導入する)。 RSK山陽放送は全ての中波中継局の周波数を1494kHzに統一しているが、本局・高梁中波中継局以外の中波中継局(落合・笠岡・津山・新見・備前)については導入されなかった。なぜ高梁中波中継局だけ中波ステレオ放送を実施したのかははっきりしない。 高梁中波中継局については2011年(平成23年)3月21日未明の放送終了をもって、本局については2011年(平成23年)3月28日未明の放送終了をもってそれぞれ終了。 |
中国放送 (RCC、広島市中区基町) |
1992年(平成4年)10月1日から本局で、1994年(平成6年)11月14日から福山中波中継局(福山市北美台。周波数:1530kHz)と府中中波中継局(府中市土生町。周波数:1530kHz)で、1995年(平成7年)2月13日から三原中波中継局(三原市明神三丁目。周波数:1530kHz)でそれぞれ実施(福山・府中・三原各中波中継局の開始時期は推定。但し1994年〔平成6年〕11月26日には既に福山中波中継局はステレオ放送になっていたことは私が確認している)。 福山・府中・三原各中波中継局における中波ステレオ放送導入は広島県南東部における中国放送ラジオの周波数統一(1994年〔平成6年〕11月14日に福山中波中継局の周波数を1062kHzから1530kHzに、1995年〔平成7年〕2月13日に三原中波中継局の周波数を720kHzから1530kHzにそれぞれ変更し、府中中波中継局が1980年〔昭和55年〕9月26日に開局した時から使用している1530kHzに統一した)を契機としている。本局とは異なる周波数を用いている中波中継局が中波ステレオ放送を導入したのは中国放送ラジオだけである。 中国放送ラジオは中波ステレオ放送を実施している中波中継局が最も多い民間中波放送局(4箇所)になったのだが、その期間は長くなく、福山・府中・三原各中波中継局の中波ステレオ放送は2001年(平成13年)10月15日未明の放送終了をもって終了している(この結果三原中波中継局が中波ステレオ放送を導入していた期間は中波ステレオ放送を導入していた中波中継局23箇所中最短となっている)。本局は2002年(平成14年)10月1日に廿日市市住吉二丁目から現在地に移転した後も中波ステレオ放送を続けていたが2011年(平成23年)3月14日未明の放送終了をもって終了している。 |
山口放送 (KRY、周南市徳山) |
実施せず。 |
四国放送 (JRT、徳島市中徳島町二丁目) |
実施せず。 |
西日本放送 (RNC、高松市丸の内) |
実施せず。 |
南海放送 (RNB、松山市本町一丁目) |
実施せず。 |
高知放送 (RKC、高知市本町三丁目) |
実施せず。 |
RKB毎日放送 (RKB、福岡市早良区百道浜二丁目) |
本局(福岡市東区塩浜二丁目。周波数:1278kHz)だけで1992年(平成4年)4月1日から実施。 2010年(平成22年)5月31日未明の放送終了をもって終了。 |
九州朝日放送 (KBC、福岡市中央区長浜一丁目) |
本局(福岡市東区奈多。周波数:1413kHz)だけで1992年(平成4年)4月1日から実施。 2007年(平成19年)4月2日未明の放送終了をもって終了。 中継局における中波ステレオ放送の終了はそれまでに中国放送ラジオであったが、本局での終了は九州朝日放送ラジオが初めてである。記すまでもないが九州朝日放送ラジオは中波ステレオ放送を初めて取りやめた民間中波放送局になっている。 |
長崎放送 (NBC、長崎市上町) |
実施せず。 |
熊本放送 (RKK、熊本市中央区山崎町) |
本局(合志〔こうし〕市上生〔わぶ〕。周波数:1197kHz)だけで1993年(平成5年)10月1日から実施。 2008年(平成20年)9月29日未明の放送終了をもって終了。 |
大分放送 (OBS、大分市今津留三丁目) |
実施せず。 |
宮崎放送 (MRT、宮崎市橘通西四丁目) |
実施せず。 |
南日本放送 (MBC、鹿児島市高麗町) |
実施せず。 |
ラジオ沖縄 (ROK、那覇市西一丁目) |
実施せず。 |
琉球放送 (RBC、那覇市久茂地二丁目) |
実施せず。 |
注41:実は最近でも日本放送協会は中波中継局を設置している。2017年(平成29年)12月1日にNHK大阪拠点放送局は新温泉中波中継局(兵庫県美方郡新温泉町用土。周波数:1233kHz)を開局させている。
ちなみに兵庫県美方郡新温泉町は注39で触れた兵庫県美方郡香美町の西隣にある。
注42:中国新聞備後本社版朝刊のテレビ・ラジオ欄に番組表が掲載されているRSK山陽放送ラジオ・中国放送ラジオ・西日本放送ラジオの周波数の記載状況は次の通りになっている(周波数の単位はいずれもkHz)。
・RSK山陽放送ラジオ…広島1350/福山1530/三次1458
・中国放送ラジオ…岡山・笠岡・新見・津山・真庭1494
・西日本放送ラジオ…丸亀・高松1449
西日本放送の本社は高松市にあるのだが、高松ではなく丸亀を先頭に記しているのは高松市より丸亀市のほうが中国新聞の地元である広島県に近いからではないかと考えられる。
注43:現在RSK山陽放送ラジオは91.4MHz、中国放送ラジオは94.6MHz、西日本放送ラジオは90.3MHzしかそれぞれ使用していない。
注44:NHK広島拠点放送局のラジオ第一のインターネット再送信対象地域はradikoとNHKネットラジオらじる★らじるでは異なっている。radikoは中国地方全域なのに対しNHKネットラジオらじる★らじるは日本全国となっている。
注45:現在日本放送協会が同じ都道府県の中に複数放送局を設置しているところは北海道と福岡県だけである。北海道には札幌拠点・旭川・帯広・北見・釧路・函館・室蘭各放送局が、福岡県には福岡拠点・北九州両放送局がそれぞれ存在する。
注46:現在の世羅郡世羅町は2004年(平成16年)10月1日に世羅郡甲山・世羅・世羅西各町が統合して発足したのだが、旧世羅郡世羅町(1955〜2004)の中心部と世羅郡甲山町(1898〜2004)の中心部は繋がっており、境界標識がないと途中で別の自治体に変わることが分からないような状況になっていた。
注47:NHK鹿児島放送局が有する中波放送のエフエム補完中継局のうち徳之島・与論両エフエム中継局はラジオ第一・ラジオ第二兼用となっている。
注48:鹿足郡津和野町の中心部は城下町の町並みが残っていることで知られる鹿足郡津和野町津和野地区だと思う方もいるかもしれないのだが、実は2005年(平成17年)9月25日に鹿足郡津和野・日原両町が統合して改めて鹿足郡津和野町が発足した際に鹿足郡日原町役場(鹿足郡津和野町日原)だったところを鹿足郡津和野町役場としたため鹿足郡津和野町中心部=鹿足郡津和野町日原地区中心部となったものである。鹿足郡津和野町日原地区が鹿足郡津和野町中心部になった理由としては本文で触れた通り国道9号線と国道187号線の合流点があり、交通の要衝になっていることや旧鹿足郡日原町役場のほうが旧鹿足郡津和野町役場(現:鹿足郡津和野町役場津和野庁舎〔鹿足郡津和野町後田〕)より建物の規模が大きく、新しかったことが考えられる。
※鹿足郡津和野町役場は鹿足郡津和野・日原両町統合による鹿足郡津和野町再発足時点から長らく鹿足郡日原町役場だった建物を使用してきたが、今年5月10日に鹿足郡津和野町枕瀬(記すまでもないが鹿足郡津和野町日原地区に属している)に移転している。
注49:2020年(令和2年)6月1日に総務省が発表した報道資料「FM補完中継局の免許申請の受付」で尾道市と豊田郡大崎上島町に設置されるエフエム補完中継局の周波数・出力がNHK広島拠点放送局が使用するものであると断定した理由は次の通りである。
・中国放送は西条エフエム中継局(東広島市八本松町篠)を最後に新たなエフエム補完中継局の設置計画を発表していないこと。
・中国放送はエフエム補完中継局に使用する周波数は94.6MHzに統一していること。
注50:東広島市安芸津地区は現在開局準備中のラジオ第一大崎エフエム中継局(豊田郡大崎上島町中野。周波数:90.9MHz)が受信できるところであることから対象とはしなかった。
注51:日本放送協会の中波放送の中継局の内訳は下表の通りである(下表では日本放送協会が所有する中継局の数だけを記しており、市区町村が免許を所有している受信障害対策中継局〔いわゆるギャップフィラー中継局〕は含めていない)。
種類 | 状況 | 中継局数 | 備考 |
---|---|---|---|
中波 | ラジオ第一・ラジオ第二兼用 | 137 | ラジオ第二専用中継局は秋田県・大阪府・熊本県にしかない。 |
ラジオ第一専用 | 87 | ||
ラジオ第二専用 | 3 | ||
エフエム 補完 |
ラジオ第一・ラジオ第二兼用 | 6 | ラジオ第一専用中継局のうち5箇所は現在計画中。 |
ラジオ第一専用 | 50 | ||
合計 | 283 | ラジオ第一専用のエフエム補完中継局のうち5箇所は現在計画中。 |
注52:民間中波中継局の中継局の数は下表の通りとなっている(下表では民間中波放送局各社が所有する中継局の数だけを記しており、市区町村が免許を所有している受信障害対策中継局〔いわゆるギャップフィラー中継局〕は含めていない)。
放送局名 | 中継局数 | 備考 | ||
---|---|---|---|---|
中波 | エフエム | 合計 | ||
STVラジオ (STV、札幌市中央区北一条西八丁目) |
17 | 1 | 18 | |
北海道放送 (HBC、札幌市中央区北一条西五丁目) |
17 | 1 | 18 | |
青森放送 (RAB、青森市松森一丁目) |
6 | 4 | 10 | |
IBC岩手放送 (IBC、盛岡市志家町) |
7 | 8 | 15 | |
東北放送 (TBC、仙台市太白区八木山香澄町) |
4 | 1 | 5 | |
秋田放送 (ABS、秋田市中通七丁目) |
6 | 1 | 7 | |
山形放送 (YBC、山形市旅篭町二丁目) |
6 | 1 | 7 | |
ラジオ福島 (RFC、福島市下荒子) |
5 | 8 | 13 | |
茨城放送 (IBS、水戸市千波町) |
3 | 4 | 7 | 愛称:Lucky FM 茨城放送。 エフエム補完中継局のうち1局は現在計画中(近く開局予定)。 その計画中のエフエム補完中継局が開局した時点でエフエム補完中継局1局は廃止されることになっている。 |
栃木放送 (CRT、宇都宮市昭和二丁目) |
3 | 5 | 8 | |
TBSラジオ (TBS、東京都港区赤坂五丁目) |
1 | 1 | 2 | 放送区域は茨城県・栃木県・群馬県・埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県となっているが、このうち埼玉県・東京都に中継局がある。 都県ごとの中継局の内訳は埼玉県1箇所(中波中継局)・東京都1箇所(エフエム補完中継局)となっている。 |
ニッポン放送 (LF、東京都千代田区有楽町一丁目) |
1 | 1 | 2 | 放送区域は茨城県・栃木県・群馬県・埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県となっているが、このうち千葉県・東京都に中継局がある。 都県ごとの中継局の内訳は千葉県1箇所(中波中継局)・東京都1箇所(エフエム補完中継局)となっている。 |
文化放送 (QR、東京都港区浜松町一丁目) |
1 | 1 | 2 | 放送区域は茨城県・栃木県・群馬県・埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県となっているが、このうち埼玉県・東京都に中継局がある。 都県ごとの中継局の内訳は埼玉県1箇所(中波中継局)・東京都1箇所(エフエム補完中継局)となっている。 |
RFラジオ日本 (RF、横浜市中区長者町五丁目) |
2 | 1 | 3 | |
新潟放送 (BSN、新潟市中央区川岸町三丁目) |
8 | 2 | 10 | |
山梨放送 (YBS、甲府市北口二丁目) |
3 | 3 | 6 | |
信越放送 (SBC、長野市問御所町) |
8 | 7 | 15 | |
北日本放送 (KNB、富山市牛島町) |
1 | 3 | 4 | |
北陸放送 (MRO、金沢市本多町三丁目) |
4 | 4 | 8 | |
福井放送 (FBC、福井市大和田二丁目) |
3 | 7 | 10 | |
岐阜放送 (GBS、岐阜市橋本町二丁目) |
6 | 1 | 7 | 愛称:ぎふチャン。 |
静岡放送 (SBS、静岡市駿河区登呂三丁目) |
12 | 5 | 17 | エフエム補完中継局のうち1局は現在計画中。 |
CBCラジオ (CBC、名古屋市中区新栄一丁目) |
10 | 1 | 11 | 放送区域としている岐阜県・愛知県・三重県それぞれに中継局がある。 県ごとの中継局の内訳は岐阜県4箇所(全て中波中継局)・愛知県3箇所(中波中継局2箇所/エフエム補完中継局1箇所)・三重県4箇所(全て中波中継局)となっている。 |
東海ラジオ放送 (SF、名古屋市東区東桜一丁目) |
10 | 1 | 11 | 放送区域としている岐阜県・愛知県・三重県それぞれに中継局がある。 県ごとの中継局の内訳は岐阜県4箇所(全て中波中継局)・愛知県4箇所(中波中継局3箇所/エフエム補完中継局1箇所)・三重県3箇所(全て中波中継局)となっている。 |
京都放送 (KBS、京都市上京区烏丸通一条下ル龍前町) |
4 | 1 | 5 | 愛称:KBS京都。 放送区域としている滋賀県・京都府それぞれに中継局がある。 府県ごとの中継局の内訳は滋賀県1箇所(中波中継局)・京都府4箇所(中波中継局3箇所/エフエム補完中継局1箇所)となっている。 |
朝日放送ラジオ (ABC、大阪市福島区福島一丁目) |
2 | 1 | 3 | 放送区域は滋賀県・京都府・大阪府・兵庫県・奈良県・和歌山県となっているが、このうち京都府・大阪府・奈良県に中継局がある。 府県ごとの中継局の内訳は京都府1箇所(中波中継局)・大阪府1箇所(中波中継局)・奈良県1箇所(エフエム補完中継局)となっている。 |
MBSラジオ (MBS、大阪市北区茶屋町) |
2 | 1 | 3 | 愛称:Mラジ。 放送区域は滋賀県・京都府・大阪府・兵庫県・奈良県・和歌山県となっているが、このうち京都府・大阪府に中継局がある。 府県ごとの中継局の内訳は京都府1箇所(中波中継局)・大阪府2箇所(中波中継局1箇所/エフエム補完中継局1箇所)となっている。 |
大阪放送 (OBC、大阪市港区弁天一丁目) |
2 | 1 | 3 | 愛称:ラジオ大阪。 放送区域は滋賀県・京都府・大阪府・兵庫県・奈良県・和歌山県となっているが、このうち京都府・大阪府に中継局がある。 府県ごとの中継局の内訳は京都府1箇所(中波中継局)・大阪府2箇所(中波中継局1箇所/エフエム補完中継局1箇所)となっている。 |
ラジオ関西 (CRK、神戸市中央区東川崎町一丁目) |
2 | 2 | 4 | |
和歌山放送 (WBS、和歌山市湊本町三丁目) |
8 | 6 | 14 | |
山陰放送 (BSS、米子市西福原一丁目) |
7 | 2 | 9 | 放送区域としている鳥取県・島根県それぞれに中継局がある。 県ごとの中継局の内訳は鳥取県4箇所(中波中継局3箇所/エフエム補完中継局1箇所)・島根県5箇所(中波中継局4箇所/エフエム補完中継局1箇所)となっている。 |
RSK山陽放送 (RSK、岡山市北区天神町) |
7 | 1 | 8 | |
中国放送 (RCC、広島市中区基町) |
7 | 5 | 12 | |
山口放送 (KRY、周南市徳山) |
6 | 13 | 19 | |
四国放送 (JRT、徳島市中徳島町二丁目) |
4 | 4 | 8 | |
西日本放送 (RNC、高松市丸の内) |
4 | 1 | 5 | |
南海放送 (RNB、松山市本町一丁目) |
6 | 12 | 18 | |
高知放送 (RKC、高知市本町三丁目) |
5 | 1 | 6 | |
RKB毎日放送 (RKB、福岡市早良区百道浜二丁目) |
4 | 4 | 8 | |
九州朝日放送 (KBC、福岡市中央区長浜一丁目) |
4 | 4 | 8 | |
長崎放送 (NBC、長崎市上町) |
10 | 5 | 15 | 放送区域としている佐賀県・長崎県それぞれに中継局がある。 県ごとの中継局の内訳は佐賀県6箇所(中波中継局4箇所/エフエム補完中継局2箇所)・長崎県9箇所(中波中継局6箇所/エフエム補完中継局3箇所)となっている。 |
熊本放送 (RKK、熊本市中央区山崎町) |
10 | 5 | 15 | |
大分放送 (OBS、大分市今津留三丁目) |
6 | 1 | 7 | |
宮崎放送 (MRT、宮崎市橘通西四丁目) |
7 | 2 | 9 | |
南日本放送 (MBC、鹿児島市高麗町) |
5 | 6 | 11 | |
ラジオ沖縄 (ROK、那覇市西一丁目) |
1 | 9 | 10 | |
琉球放送 (RBC、那覇市久茂地二丁目) |
1 | 9 | 10 | 愛称:RBCiラジオ。 |
合計 | 258 | 168 | 426 | エフエム補完中継局のうち2局は現在計画中。 中波中継局のうち1局は廃止予定。 |
中波放送局が所有する中継局のうちのエフエム補完中継局が占める割合は次の通りとなる。
・日本放送協会…約19.8%(=56/283)
・民間中波放送局…約39.4%(=168/426)
今記したことからもうかがえるように民間中波放送局のほうがエフエム補完中継局の数も、所有する全ての中継局に占めるエフエム補完中継局の割合も高いことがうかがえる。
注53:北海道地方にある日本放送協会の放送局7局では現在は平日の午後6時50分〜午後6時55分に総合テレビでそれぞれの放送区域の地域番組を流しているが、今年4月に2022年度(令和4年度)から北見・釧路・室蘭各放送局での設定を取りやめ、道央地区(札幌拠点・室蘭両放送局)・道東地区(帯広・釧路両放送局)・道南地区(函館放送局〔函館市千歳町〈ちとせちょう〉〕)・道北地区(旭川・北見両放送局)の4地区で15分の地域番組を流すことを発表している。つまり、道央地区の地域番組は札幌拠点放送局(札幌市中央区北一条西九丁目)で、道東地区の地域番組は帯広放送局(帯広市西五条南七丁目)で、道南地区の地域番組は函館放送局で、道北地区の地域番組は旭川放送局(旭川市六条通六丁目)でそれぞれ制作するということになるわけであるが、制作取りやめの対象となった北見・釧路・室蘭各放送局の放送区域から反対する声が上がっている。
注54:中国地方初のテレビ放送のみの民間放送局は日本海テレビジョン放送(NKT、鳥取市田園町四丁目)である。RSK山陽放送テレビが開局してから9ヶ月ほど経った1959年(昭和34年)3月3日に開局している。
注55:そのことがうかがえたのが今年6月5日深夜(=今年6月6日未明)のテレビ放送とラジオ放送の状況である。テレビ放送は6月6日午前1時28分〜午前5時29分の約4時間にわたって放送を休止したのに対し、ラジオ放送は従来通りの放送を実施していた。もし完全移転であればラジオ放送についても放送休止を入れたはずであり、その点からラジオ部門は本社移転には関係しなかったことがうかがえる。
注56:RSK山陽放送ラジオにおける最長寿番組は毎週月曜日午後8時〜午後10時に放送されている「演歌春秋」(1984年〔昭和59年〕放送開始)である。
注57:政令指定都市に本社を置いている民間中波放送局と中波ステレオ放送を実施していた民間中波放送局のradikoへの参加順位は下表の通りである。
(政令指定都市に本社を置いている民間中波放送局)
順位 | 放送局名 | 参加年月日 | 備考 |
---|---|---|---|
1 | 朝日放送ラジオ (ABC、大阪市福島区福島一丁目) |
2010年 (平成22年) 3月15日 |
|
2 | MBSラジオ (MBS、大阪市北区茶屋町) |
2010年 (平成22年) 3月15日 |
愛称:Mラジ。 |
3 | 大阪放送 (OBC、大阪市港区弁天一丁目) |
2010年 (平成22年) 3月15日 |
愛称:ラジオ大阪。 |
4 | CBCラジオ (CBC、名古屋市中区新栄一丁目) |
2011年 (平成23年) 3月25日 |
|
5 | 東海ラジオ放送 (SF、名古屋市東区東桜一丁目) |
2011年 (平成23年) 3月25日 |
|
6 | RFラジオ日本 (RF、横浜市中区長者町五丁目) |
2011年 (平成23年) 4月12日 |
|
7 | 京都放送 (KBS、京都市上京区烏丸通一条下ル龍前町) |
2011年 (平成23年) 4月12日 |
愛称:KBS京都。 本局で流しているものを配信している。 |
8 | ラジオ関西 (CRK、神戸市中央区東川崎町一丁目) |
2011年 (平成23年) 4月12日 |
|
9 | STVラジオ (STV、札幌市中央区北一条西八丁目) |
2011年 (平成23年) 4月20日 |
本局で流しているものを配信している。 |
10 | 北海道放送 (HBC、札幌市中央区北一条西五丁目) |
2011年 (平成23年) 4月20日 |
本局で流しているものを配信している。 |
11 | RKB毎日放送 (RKB、福岡市早良区百道浜二丁目) |
2011年 (平成23年) 4月22日 |
|
12 | 九州朝日放送 (KBC、福岡市中央区長浜一丁目) |
2011年 (平成23年) 4月22日 |
|
13 | 中国放送 (RCC、広島市中区基町) |
2011年 (平成23年) 7月20日 |
|
14 | 静岡放送 (SBS、静岡市駿河区登呂三丁目) |
2011年 (平成23年) 10月3日 |
|
15 | 熊本放送 (RKK、熊本市中央区山崎町) |
2012年 (平成24年) 1月30日 |
radiko参入時点では熊本市は政令指定都市ではなかった(2012年〔平成24年〕4月1日移行)。 |
16 | 東北放送 (TBC、仙台市太白区八木山香澄町) |
2012年 (平成24年) 4月2日 |
|
17 | 新潟放送 (BSN、新潟市中央区川岸町三丁目) |
2012年 (平成24年) 4月2日 |
|
18 | RSK山陽放送 (RSK、岡山市北区天神町) |
2014年 (平成26年) 12月1日 |
(中波ステレオ放送を実施していた民間中波放送局)
順位 | 放送局名 | 参加年月日 | 備考 |
---|---|---|---|
1 | TBSラジオ (TBS、東京都港区赤坂五丁目) |
2010年 (平成22年) 3月15日 |
|
2 | ニッポン放送 (LF、東京都千代田区有楽町一丁目) |
2010年 (平成22年) 3月15日 |
中波ステレオ放送は現在も実施している。 |
3 | 文化放送 (QR、東京都港区浜松町一丁目) |
2010年 (平成22年) 3月15日 |
|
4 | 朝日放送ラジオ (ABC、大阪市福島区福島一丁目) |
2010年 (平成22年) 3月15日 |
|
5 | MBSラジオ (MBS、大阪市北区茶屋町) |
2010年 (平成22年) 3月15日 |
愛称:Mラジ。 |
6 | 大阪放送 (OBC、大阪市港区弁天一丁目) |
2010年 (平成22年) 3月15日 |
愛称:ラジオ大阪。 中波ステレオ放送は現在も実施している。 |
7 | CBCラジオ (CBC、名古屋市中区新栄一丁目) |
2011年 (平成23年) 3月25日 |
|
8 | 東海ラジオ放送 (SF、名古屋市東区東桜一丁目) |
2011年 (平成23年) 3月25日 |
|
9 | 和歌山放送 (WBS、和歌山市湊本町三丁目) |
2011年 (平成23年) 4月12日 |
本局で流しているものを配信している。 中波ステレオ放送は本局(和歌山市狐島)だけだが現在も実施している。 |
10 | STVラジオ (STV、札幌市中央区北一条西八丁目) |
2011年 (平成23年) 4月20日 |
本局で流しているものを配信している。 |
11 | 北海道放送 (HBC、札幌市中央区北一条西五丁目) |
2011年 (平成23年) 4月20日 |
本局で流しているものを配信している。 |
12 | RKB毎日放送 (RKB、福岡市早良区百道浜二丁目) |
2011年 (平成23年) 4月22日 |
|
13 | 九州朝日放送 (KBC、福岡市中央区長浜一丁目) |
2011年 (平成23年) 4月22日 |
|
14 | 中国放送 (RCC、広島市中区基町) |
2011年 (平成23年) 7月20日 |
|
15 | 熊本放送 (RKK、熊本市中央区山崎町) |
2012年 (平成24年) 1月30日 |
|
16 | RSK山陽放送 (RSK、岡山市北区天神町) |
2014年 (平成26年) 12月1日 |
なお、エフエム補完放送に関してはRSK山陽放送ラジオが開始した時点では
注58:中国放送ラジオが終夜放送に移行した1970年(昭和45年)10月から1976年(昭和51年)12月までの平日(火曜日〜土曜日)の午前3時〜午前5時はニッポン放送制作の「オールナイトニッポン」第二部をネットしていた。文化放送制作の番組をネットすることにした経緯はこちらで記しているので興味のある方はご覧頂きたい。
注59:山陰放送ラジオの中波中継局が設置されている都市は鳥取市・倉吉市・米子市・出雲市・大田市・浜田市・益田市となるが、倉吉市については山陰本線しか通っていない(国道9号線と山陰自動車道は北隣の東伯郡湯梨浜町を通っている)。しかも倉吉市の代表駅となるJR山陰本線倉吉駅(倉吉市上井〔あげい〕)は倉吉市中心部の北東約3.5kmのところにある。倉吉市中心部に山陰地方を東西に貫く幹線を通した場合遠回りになることや地形的に建設が難しかったことなどがこのようになった理由と思われる。
※倉吉市中心部にも鉄道路線が通っていた時期はある。倉吉駅から南西方向に延びていた国鉄倉吉線(1912〜1985)がそれで、